20行目:
20行目:
== 概要 ==
== 概要 ==
−
バンプレストの[[ゲームボーイアドバンス]]参入第1弾ソフト。[[スーパーロボット大戦リンクバトラー]]を除く携帯機作品で、初めて画面がカラーになった。
+
バンプレストの[[ゲームボーイアドバンス]]参入第1弾ソフト。『[[スーパーロボット大戦リンクバトラー]]』を除く携帯機作品で、初めて画面がカラーになった。
−
[[信頼補正]]やサポートなどの新要素や、同じくエーアイ開発に参加した64にもあった[[合体攻撃]]やレベル制使用武器解禁などの要素を積極的に取り込んでいる。
+
[[信頼補正]]やサポートなどの新要素や、本作と同じくエーアイが開発に参加した『[[スーパーロボット大戦64|64]]』にもあった[[合体攻撃]]やレベル制使用武器解禁などの要素を積極的に取り込んでいる。
システム的にはまだ過渡期の作品で、携帯機用に操作性が最適化されきっておらず、戦闘アニメをキャンセルする事も出来ない(これらはGBAの次作『[[スーパーロボット大戦R]]』以後改善された)。しかし[[平行世界]]の概念を前面に押し出し、様々な作品間のクロスオーバーが図られたシナリオの完成度は高く、名作との評価を得ている。
システム的にはまだ過渡期の作品で、携帯機用に操作性が最適化されきっておらず、戦闘アニメをキャンセルする事も出来ない(これらはGBAの次作『[[スーパーロボット大戦R]]』以後改善された)。しかし[[平行世界]]の概念を前面に押し出し、様々な作品間のクロスオーバーが図られたシナリオの完成度は高く、名作との評価を得ている。
34行目:
34行目:
:他作品の[[援護攻撃]]や[[援護防御]]に相当するシステム。1ターンにユニットのサポート回数だけ、'''サポートアタック'''と'''サポートガード'''が可能(回数は両者で共通、フェイズごとに全回復)。ただし、サポート対象や武器の自由選択は不可能。後述の信頼度によって大きな影響を受けるのが特徴。
:他作品の[[援護攻撃]]や[[援護防御]]に相当するシステム。1ターンにユニットのサポート回数だけ、'''サポートアタック'''と'''サポートガード'''が可能(回数は両者で共通、フェイズごとに全回復)。ただし、サポート対象や武器の自由選択は不可能。後述の信頼度によって大きな影響を受けるのが特徴。
;[[信頼補正]]
;[[信頼補正]]
−
:戦闘時の行動や、マップに出撃させるか等によってパイロットの隠しパラメータ『'''信頼度'''』が上下し、隣接味方ユニットに命中率と回避率の支援効果を与える。更にサポート回数や効果、優先的にサポートするユニットにも影響を及ぼす。信頼度は、決まった作品グループ単位で設定されている。
+
:戦闘時の行動や、マップに出撃させるか等によってパイロットの隠しパラメータ「'''信頼度'''」が上下し、隣接味方ユニットに命中率と回避率の支援効果を与える。更にサポート回数や効果、優先的にサポートするユニットにも影響を及ぼす。信頼度は、決まった作品グループ単位で設定されている。
;[[重力波ビーム]]
;[[重力波ビーム]]
:[[エステバリス]]系ユニットは、[[ナデシコ]]系戦艦の重力波ビーム発生範囲内にいるとENが全回復する。しかし、範囲外にいると逆にENが減少してしまう。本作では、特殊能力としては表記されていない。
:[[エステバリス]]系ユニットは、[[ナデシコ]]系戦艦の重力波ビーム発生範囲内にいるとENが全回復する。しかし、範囲外にいると逆にENが減少してしまう。本作では、特殊能力としては表記されていない。
40行目:
40行目:
=== 既存システムと変更点 ===
=== 既存システムと変更点 ===
;シールドの設定
;シールドの設定
−
:シールドにHPに相当する『SH』が設定され、SH値が0になるまで本体へのダメージを肩代わりする仕様となった。壊れても[[補給]]で修復可能。ただし、このSH制は現時点で本作限りとなっている。
+
:シールドにHPに相当する「SH」が設定され、SH値が0になるまで本体へのダメージを肩代わりする仕様となった。壊れても[[補給]]で修復可能。このSH制は2019年時点で本作限りの採用となっている。
;[[特殊技能]]
;[[特殊技能]]
:[[カウンター]]が初登場。
:[[カウンター]]が初登場。
54行目:
54行目:
:自軍フェイズのみ使用可能で、サポートはアタック・ガード共に一切不可能。また、参加パイロット全員のレベルが一定値以上にならないと使えない合体攻撃も多い。
:自軍フェイズのみ使用可能で、サポートはアタック・ガード共に一切不可能。また、参加パイロット全員のレベルが一定値以上にならないと使えない合体攻撃も多い。
;[[精神コマンド]]
;[[精神コマンド]]
−
:消費SPは全キャラ共通。コマンドも旧作の雰囲気を残している為、『[[愛]]』が全体回復だったり『[[復活]]』『[[奇襲]]』『[[奇跡]]』等が登場している。
+
:消費SPは全キャラ共通。コマンドも旧作の雰囲気を残している為、「[[愛]]」が全体回復となっており「[[復活]]」「[[奇襲]]」「[[奇跡]]」等が登場している。
:新登場コマンドは『[[応援]]』と『[[突撃]]』。特に前者は王道シリーズにもいち早く採用され定番コマンドとなっている。
:新登場コマンドは『[[応援]]』と『[[突撃]]』。特に前者は王道シリーズにもいち早く採用され定番コマンドとなっている。
;[[能力]]
;[[能力]]
72行目:
72行目:
分岐ルート選択で難易度が大きく変動する場合もあり、特に1周目は攻略情報を知らないと、かなりの苦戦を強いられる可能性がある。 また最序盤から条件撤退(大抵はHP30%以下)する敵が多く出現するのも特徴(逆に終盤は極端に減るという理不尽さ)。 だが本作では「熱血」がダメージ1.5倍なので、ダメージ2.5倍の「魂」(もしくは「奇跡」)を習得できるパイロットが重宝されるようなシステムになっている。 例としてガンダム系だとNT技能の高い主役格ではなく、[[サウス・バニング|バニング]]や[[ノリス・パッカード|ノリス]]のようなオールドタイプの脇役級が習得できるようになっているので注意(例外は「奇跡」習得可能なアムロとフォウくらい)。
分岐ルート選択で難易度が大きく変動する場合もあり、特に1周目は攻略情報を知らないと、かなりの苦戦を強いられる可能性がある。 また最序盤から条件撤退(大抵はHP30%以下)する敵が多く出現するのも特徴(逆に終盤は極端に減るという理不尽さ)。 だが本作では「熱血」がダメージ1.5倍なので、ダメージ2.5倍の「魂」(もしくは「奇跡」)を習得できるパイロットが重宝されるようなシステムになっている。 例としてガンダム系だとNT技能の高い主役格ではなく、[[サウス・バニング|バニング]]や[[ノリス・パッカード|ノリス]]のようなオールドタイプの脇役級が習得できるようになっているので注意(例外は「奇跡」習得可能なアムロとフォウくらい)。
−
説得することで自軍参入できる敵をあえて撃墜すると、大抵の場合において強力な強化パーツが入手できるのも特徴のひとつ。 このため他作品では「戦力外だがせっかくなので説得しておく」されていた敵が、本作では容赦無く優先的に撃墜されてゆくという事態を巻き起こした(代表例が[[ミネルバX]]や[[エルピー・プル|プル]]&[[プルツー]])。
+
説得することで自軍参入できる敵をあえて撃墜すると、大抵の場合において強力な強化パーツが入手できるのも特徴のひとつ。このため他作品では「戦力外だがせっかくなので説得しておく」されていた敵が、本作では容赦無く優先的に撃墜されてゆくという事態を巻き起こした(代表例が[[ミネルバX]]や[[エルピー・プル|プル]]&[[プルツー]])。
ストーリー展開がわりと急なこともあり、序盤は特に強制出撃ユニットが多く、パイロットもデフォルト機に縛られがち。このため、改造や乗り換えの際には全方向への注意が必要となってくる。
ストーリー展開がわりと急なこともあり、序盤は特に強制出撃ユニットが多く、パイロットもデフォルト機に縛られがち。このため、改造や乗り換えの際には全方向への注意が必要となってくる。
== 演出面 ==
== 演出面 ==
−
戦闘アニメの質は『[[スーパーロボット大戦F完結編]]』以前の作品に近く、アニメパターンは少ない。ただ、ハードの性能差から本作直後に発売された『[[スーパーロボット大戦COMPACT for WSC]]』とも比較して発色が多く、キャラクターや背景のスクロールは高速でスムーズになっている。
+
戦闘アニメの質は『[[スーパーロボット大戦F完結編]]』以前の作品に近く、アニメパターンは少ない。ただ、ハードの性能差から本作直後に発売された『[[スーパーロボット大戦COMPACT for WSC]]』とも比較して発色が多く、キャラクターや背景のスクロールは高速でスムーズになっている。また、[[ボルテスV]]の天空剣Vの字斬りなど、一部の武器では機体が大きく[[アニメーション]]する。
−
また、[[ボルテスV]]の天空剣Vの字斬りなど、一部の武器では機体が大きく[[アニメーション]]する。
なお、主役級のパイロットや機体には、[[カットイン]]が用意されており、この傾向は以降の携帯機でも踏襲された。
なお、主役級のパイロットや機体には、[[カットイン]]が用意されており、この傾向は以降の携帯機でも踏襲された。
126行目:
125行目:
=== 登場メカ(オリジナル) ===
=== 登場メカ(オリジナル) ===
−
;主人公機
+
==== 主人公機 ====
−
:本作では'''主人公機の後継機が存在しない'''為、最初に選んだ機体で最後まで戦い抜く事になる。その分いずれの機体もスペックが高め。また全機体共通で、主人公のレベルが20以上になると最強武器が解禁される。
+
本作では'''主人公機の後継機が存在しない'''為、最初に選んだ機体で最後まで戦い抜く事になる。その分いずれの機体もスペックが高め。また全機体共通で、主人公のレベルが20以上になると最強武器が解禁される。
−
:これらの機体は全て[[シャドウミラー]]の運用兵器であり、選ばなかった機体はライバル、レモン、シャドウミラー兵が乗り込み敵として登場する。(ただし組み合わせの都合上、ソウルゲイン(アクセル)vsアンジュルグ(ラミア)の専用機同士マッチは今作では不可能となっており、実現は『OG2』を待つ事になる)
+
−
:最序盤の展開は男・女・リアル系・スーパー系で微妙に異なる4パターンに分かれている。リアル系なら男女共通でドラグナー系+ガンダム系、スーパー系(男)ならマジンガー系、スーパー系(女)ならゲッター系のストーリーが展開される。 なおスーパー系の場合、最序盤は戦艦系ユニット無しでの戦闘がしばらく続く(その代わりか、修理/補給ユニットが多い)。
+
これらの機体は全て[[シャドウミラー]]の運用兵器であり、選ばなかった機体はライバル、レモン、シャドウミラー兵が乗り込み敵として登場する。組み合わせの都合上、ソウルゲイン(アクセル)vsアンジュルグ(ラミア)の専用機同士マッチは今作では不可能となっており、実現は『OG2』を待つ事になる。
−
:{| class="wikitable"
+
−
|-
+
最序盤の展開は男・女・リアル系・スーパー系で微妙に異なる4パターンに分かれている。リアル系なら男女共通でドラグナー系+ガンダム系、スーパー系(男)ならマジンガー系、スーパー系(女)ならゲッター系のストーリーが展開される。なおスーパー系の場合、最序盤は戦艦系ユニット無しでの戦闘がしばらく続く(その代わりか、修理/補給ユニットが多い)。
−
! 機体名 !! 初登場 !! 備考
+
−
|-
+
;[[ソウルゲイン]]
−
| [[ソウルゲイン]] || 本作 || スーパー男専用
+
:スーパー男専用。
−
|-
+
;[[アンジュルグ]]
−
| [[アンジュルグ]] || 本作 || スーパー女専用
+
:スーパー女専用。
−
|-
+
;[[ヴァイサーガ]]
−
| [[ヴァイサーガ]] || 本作 || スーパー系
+
:スーパー系。
−
|-
+
;[[アシュセイヴァー]]
−
| [[アシュセイヴァー]] || 本作 || リアル系
+
:リアル系。
−
|-
+
;[[ラーズアングリフ]]
−
| [[ラーズアングリフ]] || 本作 || リアル系
+
:リアル系。
−
|}
+
−
;敵勢力機([[シャドウミラー]])
+
==== [[シャドウミラー]] ====
−
:『A PORTABLE』では、レモンの乗機が『[[スーパーロボット大戦OG ORIGINAL GENERATIONS]]』で登場した[[ヴァイスセイヴァー]]となるが、GBA版の時点では未登場。
+
『A PORTABLE』では、レモンの乗機が『[[スーパーロボット大戦OG ORIGINAL GENERATIONS]]』で登場した[[ヴァイスセイヴァー]]となるが、GBA版の時点では未登場。
−
:{| class="wikitable"
+
−
|-
+
;[[量産型ゲシュペンストMk-II]]
−
! 機体名 !! 初登場 !! 備考
+
:ゲーム中では[[ゲシュペンストMk-II]]と表記。
−
|-
+
;[[ツヴァイザーゲイン]]
−
| [[量産型ゲシュペンストMk-II]] || 本作 || ゲーム中では[[ゲシュペンストMk-II]]と表記
+
:[[ヴィンデル・マウザー]]専用機。
−
|-
−
| [[ツヴァイザーゲイン]] || 本作 || [[ヴィンデル・マウザー]]専用機
−
|}
=== 登場人物(オリジナル) ===
=== 登場人物(オリジナル) ===
本作では主要オリジナルキャラに、[[ニュータイプ]]の[[特殊技能]]が設定されている(ラミアのみ[[強化人間]])。この設定は、以後の出演作品には基本として採用されていない。
本作では主要オリジナルキャラに、[[ニュータイプ]]の[[特殊技能]]が設定されている(ラミアのみ[[強化人間]])。この設定は、以後の出演作品には基本として採用されていない。
−
;主人公
+
==== 主人公 ====
−
:2人のうちどちらか1人を選択。選択しなかった方のキャラクターは[[ライバル]]となり、味方にはならない。
+
2人のうちどちらか1人を選択。選択しなかった方のキャラクターは[[ライバル]]となり、味方にはならない。
−
:どちらを選んでも性能はほとんど変わらないが、ストーリー展開には差が出てくる。 習得精神コマンドは固定で変更不能だが、「集中」や「鉄壁」は習得できないので取り扱いには注意。
+
−
:{| class="wikitable"
+
どちらを選んでも性能はほとんど変わらないが、ストーリー展開には差が出てくる。 習得精神コマンドは固定で変更不能だが、「集中」や「鉄壁」は習得できないので取り扱いには注意。
−
|-
+
−
! 人物名 !! 初登場
+
;[[アクセル・アルマー]]
−
|-
+
:
−
| [[アクセル・アルマー]] || 本作
+
;[[ラミア・ラヴレス]]
−
|-
+
:
−
| [[ラミア・ラヴレス]] || 本作
+
−
|}
+
==== [[シャドウミラー]] ====
−
;敵勢力([[シャドウミラー]])
+
;[[レモン・ブロウニング]]
+
:
+
;[[ヴィンデル・マウザー]]
:
:
−
:{| class="wikitable"
−
|-
−
! 人物名 !! 初登場
−
|-
−
| [[レモン・ブロウニング]] || 本作
−
|-
−
| [[ヴィンデル・マウザー]] || 本作
−
|}
== 関連記事 ==
== 関連記事 ==