差分

編集の要約なし
2行目: 2行目:     
== 概要 ==
 
== 概要 ==
[[スーパーロボット大戦シリーズ]]の誕生以前からバンプレストが展開していた、異なる版権作品(特撮作品含む)のヒーローたちが共演するシリーズ。バンプレストのクロスオーバー作品の先駆け的な存在である。『コンパチヒーローズ』と呼ばれることもある。コンパチヒーローシリーズとして発売されたゲームのジャンルはRPGやアクションゲームなど多岐に渡り、「コンパチヒーローシリーズ」全体を包括できるゲームジャンルというものはない。別会社の著名ゲームのゲーム性をそのまま踏襲してるような「どこかで見たようなゲーム」も多いが、これは1990年代以前のキャラクターゲームには良く見られる傾向でもある。
+
[[スーパーロボット大戦シリーズ]]」の誕生以前からバンプレストが展開していた、異なる版権作品(特撮作品含む)のヒーローたちが共演するシリーズ。バンプレストのクロスオーバー作品の先駆け的な存在である。「コンパチヒーローズ」と呼ばれることもある。コンパチヒーローシリーズとして発売されたゲームのジャンルはRPGやアクションゲームなど多岐に渡り、「コンパチヒーローシリーズ」全体を包括できるゲームジャンルというものはない。別会社の著名ゲームのゲーム性をそのまま踏襲しているような「どこかで見たようなゲーム」も多いが、これは1990年代以前のキャラクターゲームには良く見られる傾向でもある。
    
コンパチとはコンパチブル(compatible)のことであり、この言葉には「両立」「調和」「互換性」などといった意味がある。このことからコンパチヒーローとは「版権元の異なるヒーローたちを公平に共演させる」というような意味が込められていると思われる。実際、特定の版権元のヒーローを中心とした作り方にはなっていない。
 
コンパチとはコンパチブル(compatible)のことであり、この言葉には「両立」「調和」「互換性」などといった意味がある。このことからコンパチヒーローとは「版権元の異なるヒーローたちを公平に共演させる」というような意味が込められていると思われる。実際、特定の版権元のヒーローを中心とした作り方にはなっていない。
16行目: 16行目:  
:この3つがコンパチヒーローシリーズにおける[[御三家]]にあたり、ほとんどの作品でこの3シリーズに属するキャラクターが出演している。
 
:この3つがコンパチヒーローシリーズにおける[[御三家]]にあたり、ほとんどの作品でこの3シリーズに属するキャラクターが出演している。
 
:これら以外に登場したことがある版権シリーズには、メタルヒーローシリーズ、スーパー戦隊シリーズ、[[ゴジラ]]シリーズ、サンライズ製作のロボットアニメシリーズ、ダイナミックプロ製作のロボットアニメシリーズがある。
 
:これら以外に登場したことがある版権シリーズには、メタルヒーローシリーズ、スーパー戦隊シリーズ、[[ゴジラ]]シリーズ、サンライズ製作のロボットアニメシリーズ、ダイナミックプロ製作のロボットアニメシリーズがある。
:なお、現在のバンプレストの見解では、『スーパーヒーロー作戦』シリーズのように御三家が揃ってない一部のクロスオーバー作品もコンパチヒーローシリーズとして扱っている。アニメ作品抜きで特撮ヒーローだけが共演した『チャリンコヒーロー』や『特撮冒険活劇 スーパーヒーロー列伝』がコンパチヒーローシリーズと扱われているのに対し、アニメヒーローだけでそろえた『バトルコマンダー 八武衆、修羅の兵法』は「SDロボにパイロットの概念がなく擬人化され、ロアやエミィが登場する」にも関わらずコンパチヒーローシリーズには含まれていない。このことから、'''SDサイズで描かれた特撮キャラクターの参戦の有無'''がコンパチヒーローシリーズには必須の要項となっているとも思われる。
+
:なお、現在のバンプレストの見解では、『スーパーヒーロー作戦』シリーズのように御三家が揃ってない一部のクロスオーバー作品もコンパチヒーローシリーズとして扱っている。アニメ作品抜きで特撮ヒーローだけが共演する『チャリンコヒーロー』や『特撮冒険活劇 スーパーヒーロー列伝』がコンパチヒーローシリーズと扱われているのに対し、アニメヒーローだけが登場する『バトルコマンダー 八武衆、修羅の兵法』は「SDロボにパイロットの概念がなく擬人化され、ロアやエミィが登場する」にも関わらずコンパチヒーローシリーズには含まれていない。このことから、'''SDサイズで描かれた特撮キャラクターの参戦の有無'''がコンパチヒーローシリーズには必須の要項となっているとも思われる。
 
;ヒーローたちは、版権原作の設定と関係なく擬人化される。
 
;ヒーローたちは、版権原作の設定と関係なく擬人化される。
 
:[[ガンダム]]、[[マジンガーZ]]等のロボットも人格を持つ人間大サイズのキャラクターとして描かれる。さらに、変身ヒーローは変身前の姿という概念がほぼ語られず、変身後の姿のままで他のSDキャラクターたちと共に生活しているかのように描かれている。
 
:[[ガンダム]]、[[マジンガーZ]]等のロボットも人格を持つ人間大サイズのキャラクターとして描かれる。さらに、変身ヒーローは変身前の姿という概念がほぼ語られず、変身後の姿のままで他のSDキャラクターたちと共に生活しているかのように描かれている。
31行目: 31行目:  
1990年代中頃あたりからは、上述した「擬人化」を徹底する版権クロスオーバー作品が激減し、バンプレストも「コンパチヒーロー」という言葉自体を使わなくなり、シリーズは実質的な休眠期間に入る。
 
1990年代中頃あたりからは、上述した「擬人化」を徹底する版権クロスオーバー作品が激減し、バンプレストも「コンパチヒーロー」という言葉自体を使わなくなり、シリーズは実質的な休眠期間に入る。
   −
その後、約10年に渡る沈黙を破り2012年にコンパチヒーローシリーズの「再始動」が公式にアナウンスされ、その第1弾としてザ・グレイトバトルシリーズ20周年記念タイトル『グレイトバトル フルブラスト』が発売、その後もコンパチヒーローシリーズ作品の完全新作が順次展開された。本項目で「新コンパチヒーローシリーズ」と書かれているものは、この2012年以降に発売されたラインナップである。
+
その後、約10年に渡る沈黙を破り2012年にコンパチヒーローシリーズの「再始動」が公式にアナウンスされ、その第1弾としてザ・グレイトバトルシリーズ20周年記念タイトル『グレイトバトル フルブラスト』が発売、その後2015年までコンパチヒーローシリーズ作品の完全新作が順次展開された。本項目で「新コンパチヒーローシリーズ」と書かれているものは、この2012年以降に発売されたラインナップである。新シリーズは擬人化されたキャラクターを使用するという点で旧シリーズを踏襲しつつも、旧シリーズとは異なり原作設定を重視するという内容だったが、これらはあまり噛み合わず違和感のある描写になっていた。結果過去のシリーズファンにも現在のユーザーにも受け入れられず、2015年発売の『ロストヒーローズ2』を最後にシリーズは停止、2018年3月にポータルサイトも閉鎖された。2010年代後半からは『[[恐竜戦隊ジュウレンジャー]]』や『[[宇宙刑事ギャバン]]』、『[[デビルマン (原作漫画版)|デビルマン]]』といった、以前ならばコンパチヒーローシリーズに登場していたであろう作品がスパロボに登場するようになっており、原作設定を重視するようになった時代の流れとともに、コンパチヒーローシリーズはその役目をスパロボに統合され、再び終了することとなった。
    
上述したようにバンプレストは1990年代後半よりコンパチヒーローシリーズという名前をあまり使わなくなったが、新コンパチヒーローシリーズが展開されるまでの間にも、上述したようなコンパチヒーローシリーズのコンセプトを受け継いだと思しきタイトルは単発的ながらリリースされていた。それらをコンパチヒーローシリーズに加えるかどうかは意見が別れるところであったが、新コンパチヒーローシリーズの展開にあわせて公開されたポータルサイトで、コンパチヒーローシリーズに属する作品のリストが掲載されたことからバンプレスト側の見解は明確となった。
 
上述したようにバンプレストは1990年代後半よりコンパチヒーローシリーズという名前をあまり使わなくなったが、新コンパチヒーローシリーズが展開されるまでの間にも、上述したようなコンパチヒーローシリーズのコンセプトを受け継いだと思しきタイトルは単発的ながらリリースされていた。それらをコンパチヒーローシリーズに加えるかどうかは意見が別れるところであったが、新コンパチヒーローシリーズの展開にあわせて公開されたポータルサイトで、コンパチヒーローシリーズに属する作品のリストが掲載されたことからバンプレスト側の見解は明確となった。
40行目: 40行目:  
スーパーロボット大戦シリーズがコンパチヒーローシリーズから分化されたのは、『第2次』にて「パイロット」の概念が導入され「ロボットの擬人化」という概念が無くなったことと、原作ベースの改変世界観が採用されていることが大きいとされる。
 
スーパーロボット大戦シリーズがコンパチヒーローシリーズから分化されたのは、『第2次』にて「パイロット」の概念が導入され「ロボットの擬人化」という概念が無くなったことと、原作ベースの改変世界観が採用されていることが大きいとされる。
   −
なお、2011年にバンプレストがコンパチヒーローシリーズポータルサイトで公開した作品リストには、初代の『スーパーロボット大戦』は含まれていない。
+
なお、2011年にバンプレストがコンパチヒーローシリーズポータルサイトで公開した作品リストには、『スーパーロボット大戦』は含まれていない。
 
== 作品群 ==
 
== 作品群 ==
 
コンパチヒーローシリーズは、1990年代中期を中心に展開していた「旧シリーズ」と、2011年の復活宣言からの新展開である「新シリーズ」に大別される。
 
コンパチヒーローシリーズは、1990年代中期を中心に展開していた「旧シリーズ」と、2011年の復活宣言からの新展開である「新シリーズ」に大別される。
   −
また、ゲームジャンルとしては、同一の世界を舞台にSDヒーローたちが協力して悪と戦うアクションゲームの連作シリーズ『グレイトバトルシリーズ』と、SDヒーローが様々なスポーツで競演する『コンパチスポーツシリーズ』、他のコンパチよりも高い年齢層を意識した『コンパチRPGシリーズ』の3つに分けることもできるが、そのいずれに当てはまらないものも多数ある。
+
また、ゲームジャンルとしては、同一の世界を舞台にSDヒーローたちが協力して悪と戦うアクションゲームの連作シリーズ「グレイトバトルシリーズ」と、SDヒーローが様々なスポーツで競演する「コンパチスポーツシリーズ」、他のコンパチよりも高い年齢層を意識した「コンパチRPGシリーズ」の3つに分けることもできるが、そのいずれに当てはまらないものも多数ある。
    
なお、新コンパチヒーローシリーズ作品は''斜字''で示している。
 
なお、新コンパチヒーローシリーズ作品は''斜字''で示している。
76行目: 76行目:  
:『チャリンコヒーロー』以来のコンパチヒーロー作品でも有り、過去のグレイトバトルシリーズのいずれとも異なる世界観を舞台としている。
 
:『チャリンコヒーロー』以来のコンパチヒーロー作品でも有り、過去のグレイトバトルシリーズのいずれとも異なる世界観を舞台としている。
 
:滅亡した惑星アイリスに引き寄せられるかのように現れた三つの惑星「ライダープラネット」、「ウルトラプラネット」、「ガンダムプラネット」。その混乱に乗じて各世界の敵が侵略を開始、各世界のヒーロー達も集結してこれに立ち向かう。
 
:滅亡した惑星アイリスに引き寄せられるかのように現れた三つの惑星「ライダープラネット」、「ウルトラプラネット」、「ガンダムプラネット」。その混乱に乗じて各世界の敵が侵略を開始、各世界のヒーロー達も集結してこれに立ち向かう。
:発表はロストヒーローズより後だが、公式に新コンパチヒーローシリーズ第1弾とされるのはこちら。
+
:発表は『ロストヒーローズ』より後だが、公式に新コンパチヒーローシリーズ第1弾とされるのはこちら。
    
=== コンパチスポーツシリーズ ===
 
=== コンパチスポーツシリーズ ===
157行目: 157行目:  
:共にPSP用ソフト。同名ゲームブックを題材にしたシミュレーションRPG。制作には携帯機スパロボシリーズを手がけたスタッフが参加しており、ゲームシステムや戦闘アニメ演出などがスパロボシリーズと酷似している。
 
:共にPSP用ソフト。同名ゲームブックを題材にしたシミュレーションRPG。制作には携帯機スパロボシリーズを手がけたスタッフが参加しており、ゲームシステムや戦闘アニメ演出などがスパロボシリーズと酷似している。
 
;ヒーローズファンタジア
 
;ヒーローズファンタジア
:PSP用ソフト。SDでは無くリアルサイズで有るが各アニメ作品のキャラクター達が共演するRPG。後に[[OE]]へ参戦する『[[ケロロ軍曹 (TV)|ケロロ軍曹]]』が参戦している。
+
:PSP用ソフト。SDでは無くリアルサイズで有るが各アニメ作品のキャラクター達が共演するRPG。後に『[[OE]]』へ参戦する『[[ケロロ軍曹 (TV)|ケロロ軍曹]]』が参戦している。
 
;ねんどろいど じぇねれ~しょん
 
;ねんどろいど じぇねれ~しょん
 
:PSP用ソフト。前述の『ヒーローズファンタジア』と同じく、バンプレストレーベルのクロスオーバー作品。
 
:PSP用ソフト。前述の『ヒーローズファンタジア』と同じく、バンプレストレーベルのクロスオーバー作品。
10,693

回編集