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| == 概要 == | | == 概要 == |
− | [[ジオン公国]]総帥(国家の最高指導者)。『[[機動戦士ガンダム]]』における戦乱の元凶で、利用できるものなら弟[[ガルマ・ザビ]]の死すら利用し、邪魔になるものなら実父[[デギン・ソド・ザビ]]すら殺害する冷酷非情な政治家。'''IQ240'''というとてつもない[[天才]]でもある。 | + | [[ジオン公国]]総帥(国家の最高指導者)。『[[機動戦士ガンダム]]』における戦乱の元凶で、利用できるものなら弟[[ガルマ・ザビ]]の死すら利用し、邪魔になるものなら実父[[デギン・ソド・ザビ]]すら殺害する冷酷非情な政治家。'''IQ240'''という、とてつもない[[天才]]でもある。 |
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| 青年時代にデギンと共にジオン・ズム・ダイクンの指導する独立運動に参加。ダイクンの死後に権力を手にしたデギンの引退とともに権力を受け継ぎ、ジオン公国の事実上の最高指導者になる。[[サイド3]]国民が選ばれた民である著書『優性人類生存説』を発表し、多くの国民の支持を得ることに成功し独裁体制を敷く。 | | 青年時代にデギンと共にジオン・ズム・ダイクンの指導する独立運動に参加。ダイクンの死後に権力を手にしたデギンの引退とともに権力を受け継ぎ、ジオン公国の事実上の最高指導者になる。[[サイド3]]国民が選ばれた民である著書『優性人類生存説』を発表し、多くの国民の支持を得ることに成功し独裁体制を敷く。 |
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| しかし、己の才能に自信を持つ故か、一年戦争末期には不利な状況を軽視する傾向も見られ、そのことが最終的にジオン公国の滅亡および自身の死に繋がってしまったのは皮肉としか言えない。 | | しかし、己の才能に自信を持つ故か、一年戦争末期には不利な状況を軽視する傾向も見られ、そのことが最終的にジオン公国の滅亡および自身の死に繋がってしまったのは皮肉としか言えない。 |
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− | ジオン・ズム・ダイクンの[[ニュータイプ]]思想を選民主義的に解釈した「[[スペースノイド]]は選ばれた民であり、更にその中の優良種がジオン国民である」という思想は、形を変えつつ後世にも残り続けることになる<ref>ちなみに、[[漫画]]『ガンダムEXA VS』ではイクス・トリムの「選ばれた人間だけを地球再生のために誕生させる」計画がギレンの考え方と同じと批判され、これがきっかけでシャアは「ザビ家と同じ愚行を繰り返すところだった」と考えを改め人類進化同盟を離反している。</ref>。ただし、ギレン本人はニュータイプ自体についてはさほど理解を示した様子は無かった(ニュータイプ思想はジオン軍が勝つための「方便」であるとデギンに対して言いきっている)。 | + | ジオン・ズム・ダイクンの[[ニュータイプ]]思想を選民主義的に解釈した「[[スペースノイド]]は選ばれた民であり、更にその中の優良種がジオン国民である」という思想は、形を変えつつ後世にも残り続けることになる<ref>ちなみに、[[漫画]]『ガンダムEXA VS』ではイクス・トリムの「選ばれた人間だけを地球再生のために誕生させる」計画がギレンの考え方と同じと批判され、これがきっかけでシャアは「ザビ家と同じ愚行を繰り返すところだった」と考えを改め人類進化同盟を離反している。</ref>。ただし、ギレン本人はニュータイプ自体についてはさほど理解を示した様子は無かった(ニュータイプ思想はジオン軍が勝つための「方便」であるとデギンに対して言い切っている)。 |
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| また、[[ガンダム]]や[[ホワイトベース]]の活躍に対してもさほど気に留めている様子も無く、終盤においても「ガンダム一機に手こずるものだな」という程度の認識しか持っておらず、[[アムロ・レイ|アムロ]]や[[ブライト・ノア|ブライト]]達との接点は全くと言っていいほど無い。 | | また、[[ガンダム]]や[[ホワイトベース]]の活躍に対してもさほど気に留めている様子も無く、終盤においても「ガンダム一機に手こずるものだな」という程度の認識しか持っておらず、[[アムロ・レイ|アムロ]]や[[ブライト・ノア|ブライト]]達との接点は全くと言っていいほど無い。 |
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− | 小説版『機動戦士ガンダム』では、宇宙の無限な広大さや銀河の流れを見て、不気味さと美しさを同時に感じる哲学者のごとき一面が描かれた。さらに、かつて若き革新家であったジオン・ダイクンのテーゼに感激し、さらにそのダイクンを支援して理想を実現させようとした父デギンを心の底から尊敬したという。もっとも、やがてダイクンの本質が単なるアジテーターに過ぎなかったと知りデギンともども幻滅してしまう。
| + | 富野監督による[[小説|小説版]]『機動戦士ガンダム』では、宇宙の無限な広大さや銀河の流れを見て、不気味さと美しさを同時に感じる哲学者の如き一面が描かれた。さらに、かつて若き革新家であったジオン・ダイクンのテーゼに感激し、さらにそのダイクンを支援して理想を実現させようとした父デギンを心の底から尊敬したという。もっとも、やがて「ダイクンの本質が単なるアジテーターに過ぎなかった」と知り、デギンともども幻滅してしまう。 |
| + | |
| 他にも小説版ではセシリア・アイリーンやランバ・ラルなどとの会話を通じて、より彼の内面や人間性、嗜好などが明らかになっている。 | | 他にも小説版ではセシリア・アイリーンやランバ・ラルなどとの会話を通じて、より彼の内面や人間性、嗜好などが明らかになっている。 |
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− | なお、ギレン・ザビはゲーム業界においては他に『機動戦士ガンダム ギレンの野望』シリーズがあるなど重要な存在であるのだが、反面SRWにおいてはファーストガンダムにおける所謂悪の親玉的存在ではあるにも関わらず、原作では[[主人公]]達と関わる事なくあっさり身内の手により倒れたり、また[[モビルスーツ]]や[[戦艦]]等一切メカに乗らないままであった為(要塞内部で指揮を取っていた)、いささか印象が薄い存在である。『[[スーパーロボット大戦F完結編|F完結編]]』では[[ドロス]]に乗っていたが、原作での他の[[ザビ家]]の人間の事情を考えれば、[[グワデン|ギレン専用のグワジン級]]の艦があるものと推測される。
| + | なお、ギレン・ザビは[[コンピュータゲーム|ゲーム業界]]においては他に『機動戦士ガンダム ギレンの野望』シリーズがあるなど重要な存在であるのだが、反面SRWにおいてはファーストガンダムにおける所謂悪の親玉的存在ではあるにも関わらず、原作では[[主人公]]達と関わる事なくあっさり身内の手により倒れたり、また[[モビルスーツ]]や[[戦艦]]等の一切メカに乗らないままであった為(要塞内部で指揮を取っていた)、いささか印象が薄い存在である。『[[スーパーロボット大戦F完結編|F完結編]]』では[[ドロス]]に乗っていたが、原作での他の[[ザビ家]]の人間の事情を考えれば、[[グワデン|ギレン専用のグワジン級]]の艦があるものと推測される。 |
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| == 登場作品と役柄 == | | == 登場作品と役柄 == |
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| === 家族 === | | === 家族 === |
| ;[[デギン・ソド・ザビ]] | | ;[[デギン・ソド・ザビ]] |
− | :実父。老いぼれとみなし、軽視。地球連邦軍艦隊と共に[[ソーラ・レイ]]の犠牲にする。 | + | :実父。「老いぼれ」と見做し、軽視。地球連邦軍艦隊と共に[[ソーラ・レイ]]の犠牲にする。 |
| ;サスロ・ザビ | | ;サスロ・ザビ |
− | :次弟。性格面では割と似た者兄弟だった。彼が暗殺された時は間近にいたこともあってか流石のギレンもショックを受けている。 | + | :次弟。性格面では割と似た者兄弟だった。彼が暗殺された時は間近にいたこともあってか、流石のギレンもショックを受けている。 |
| ;[[キシリア・ザビ]] | | ;[[キシリア・ザビ]] |
| :妹。自身への絶対の自信ゆえに裏で暗躍するキシリアを軽視していた。それが仇となり、最後は彼女によって[[暗殺]]される。 | | :妹。自身への絶対の自信ゆえに裏で暗躍するキシリアを軽視していた。それが仇となり、最後は彼女によって[[暗殺]]される。 |
| ;[[ドズル・ザビ]] | | ;[[ドズル・ザビ]] |
− | :三弟。仲が良かったかどうかは不明だが、デギンがドズルの死を軽視していた事にはギレンですら憤りを感じていたため、わずかながら情を感じていた可能性がある。小説版ではルウム戦役の時に、ドズルがザクに乗って前線に飛び出したという話を聞いてたしなめながらも、珍しく苦笑を浮かべたという。 | + | :三弟。仲が良かったかどうかは不明だが、デギンがドズルの死を軽視していた事にはギレンですら憤りを感じていたため、わずかながら情を感じていた可能性がある。 |
| + | :[[小説|小説版]]ではルウム戦役の時に、ドズルがザクに乗って前線に飛び出したという話を聞いてたしなめながらも、珍しく苦笑を浮かべたという。 |
| :[[漫画]]『機動戦士ガンダム THE ORIGIN』に至っては怪我が治っていないのに無理に戻ってきたドズルに具合を聞いたり、再出血で悶絶する彼の姿に不安と呆れが混ざったような表情になったりと、ドズルのことを気にかけているかのような描写が少し増えた。ただし、彼の戦死後はソロモンに援軍を回さなかったことを咎めるデギンに対し、冷酷極まる態度を取っており、デギンからは非難されている。 | | :[[漫画]]『機動戦士ガンダム THE ORIGIN』に至っては怪我が治っていないのに無理に戻ってきたドズルに具合を聞いたり、再出血で悶絶する彼の姿に不安と呆れが混ざったような表情になったりと、ドズルのことを気にかけているかのような描写が少し増えた。ただし、彼の戦死後はソロモンに援軍を回さなかったことを咎めるデギンに対し、冷酷極まる態度を取っており、デギンからは非難されている。 |
| ;[[ガルマ・ザビ]] | | ;[[ガルマ・ザビ]] |
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| ;[[シャア・アズナブル]] | | ;[[シャア・アズナブル]] |
| :シャアからはザビ家の一員という事で憎まれているが、原作では直接は関わらない。 | | :シャアからはザビ家の一員という事で憎まれているが、原作では直接は関わらない。 |
− | :ギレン自身、シャアの正体に気付いていた様子はなく、彼に[[ジオング]]を与えようとするキシリアに「またシャアか?拘り過ぎるな」と呆れて見せている。 | + | :ギレン自身、シャアの正体に気付いていた様子はなく、彼に[[ジオング]]を与えようとするキシリアに「またシャアか? 拘り過ぎるな」と呆れて見せている。 |
− | :SRWにおいては[[クワトロ・バジーナ|クワトロ]]時代のシャアと対決する事になる他、『[[COMPACT]]』ではキシリア共々彼に暗殺されてしまう。 | + | :SRWにおいては[[クワトロ・バジーナ|クワトロ]]時代のシャアと対決する事になる他、『[[スーパーロボット大戦COMPACT|COMPACT]]』ではキシリア共々彼に暗殺されてしまう。 |
| ;[[シャリア・ブル]] | | ;[[シャリア・ブル]] |
| :彼をキシリアへの牽制の為に彼女の[[ニュータイプ]]部隊へと送り込む。 | | :彼をキシリアへの牽制の為に彼女の[[ニュータイプ]]部隊へと送り込む。 |
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| :『ギレンの野望』シリーズでは大幅に出番が増えて、ある意味メインヒロインと化している側面も。なお、SRWでの出演は今のところ無い。 | | :『ギレンの野望』シリーズでは大幅に出番が増えて、ある意味メインヒロインと化している側面も。なお、SRWでの出演は今のところ無い。 |
| ;[[ランバ・ラル]] | | ;[[ランバ・ラル]] |
− | :テレビ版ではほとんど絡みがないが、小説版ではなんと腹心の親衛隊長。その上[[クラウレ・ハモン]]はかつてギレンの愛人だったということで、三者間で愛憎入り乱れた深い人間関係が描かれた。ただしギレンはラルに早くハモンと結婚しろと勧めるなど一歩引いており、人間性についても好ましく思っていた。 | + | :TV版ではほとんど絡みが無いが、小説版ではなんと腹心の親衛隊長。その上[[クラウレ・ハモン]]はかつてギレンの愛人だったという事で、[[三角関係|三者間で愛憎入り乱れた深い人間関係]]が描かれた。 |
| + | :ただし、ギレンは「ラルに早くハモンと結婚しろ」と勧めるなど一歩引いており、人間性についても好ましく思っていた。 |
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| === [[地球連邦軍]] === | | === [[地球連邦軍]] === |
| ;[[レビル将軍]] | | ;[[レビル将軍]] |
| :地球連邦軍の最高司令官を務める人物。[[ソーラ・レイ]]によって父・デギン諸共、引導を渡す事に成功している。 | | :地球連邦軍の最高司令官を務める人物。[[ソーラ・レイ]]によって父・デギン諸共、引導を渡す事に成功している。 |
− | :なお、ギレン・ザビがジオン公国軍側の主人公キャラクターを務める戦略シミュレーションゲーム『機動戦士ガンダム ギレンの野望』シリーズでは、対するレビル将軍が地球連邦軍側の主人公キャラクターを務めている。 | + | :なお、ギレン・ザビがジオン公国軍側の主人公キャラクターを務める[[コンピュータゲーム|戦略シミュレーションゲーム]]『機動戦士ガンダム ギレンの野望』シリーズでは、対するレビル将軍が地球連邦軍側の主人公キャラクターを務めている。 |
| ;[[アムロ・レイ]] | | ;[[アムロ・レイ]] |
− | :原作では両者共に絡みは無く、ギレンにとっては報告書を読んで知った[[ガンダム]]のパイロットという認識しかなかったが、『[[スーパーロボット大戦XO|XO]]』は直接対決をする事に。 | + | :原作では両者共に絡みは無く、ギレンにとっては「報告書を読んで知った[[ガンダム]]の[[パイロット]]」という認識しか無かったが、『[[スーパーロボット大戦XO|XO]]』は直接対決をする事に。 |
| :なお、富野監督の「トミノメモ」によれば「本土である[[サイド3]]での最終決戦で、専用MSに乗ってアムロと一騎討ちをする」という筋書きがあったと言う。 | | :なお、富野監督の「トミノメモ」によれば「本土である[[サイド3]]での最終決戦で、専用MSに乗ってアムロと一騎討ちをする」という筋書きがあったと言う。 |
| ;[[ブライト・ノア]] | | ;[[ブライト・ノア]] |
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| :ギレンの親衛隊長を務めた腹心。ギレンを崇拝している。 | | :ギレンの親衛隊長を務めた腹心。ギレンを崇拝している。 |
| ;[[アナベル・ガトー]] | | ;[[アナベル・ガトー]] |
− | :デラーズと同じく自身に忠誠を誓う人物であるが、『[[第3次]]』では状況によって反旗を翻す。 | + | :デラーズと同じく自身に忠誠を誓う人物であるが、『[[第3次スーパーロボット大戦|第3次]]』では状況によって反旗を翻す。 |
| ;[[ハマーン・カーン]] | | ;[[ハマーン・カーン]] |
− | :競演する作品では部下であるが、『[[F完結編]]』では不信感を抱かれ、[[スーパーロボット大戦α|α]]では途中で対立関係となり、『[[GC]]』(『[[XO]]』)では彼女に暗殺されてしまう。 | + | :競演する作品では部下であるが、『[[スーパーロボット大戦F完結編|F完結編]]』では不信感を抱かれ、『[[スーパーロボット大戦α|α]]』では途中で対立関係となり、『[[スーパーロボット大戦GC|GC]]』(『[[スーパーロボット大戦XO|XO]]』)では彼女に暗殺されてしまう。 |
| ;[[グレミー・トト]] | | ;[[グレミー・トト]] |
| :自身の落胤もしくは[[クローン]]という説があり、『α』では腹心の部下となっている。 | | :自身の落胤もしくは[[クローン]]という説があり、『α』では腹心の部下となっている。 |
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| === リアル系 === | | === リアル系 === |
| ;[[ドルチェノフ]] | | ;[[ドルチェノフ]] |
− | :『[[スーパーロボット大戦GC|GC]]』・『[[スーパーロボット大戦XO|XO]]』にて共闘。お互い目の上のたんこぶを始末しているのもあってか、ギレンの方は内心信用していない。 | + | :『[[スーパーロボット大戦GC|GC]]』(『[[スーパーロボット大戦XO|XO]]』)にて共闘。お互い目の上のたんこぶを始末しているのもあってか、ギレンの方は内心信用していない。 |
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| === スーパー系 === | | === スーパー系 === |
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| :ちなみに、周囲の兵士にはギレンの暗殺を阻止したり、彼を殺害したキシリアを討とうという者は一人もいなかった。結局のところ、身近な立場の人間にとってギレンという人物は、畏怖の対象でしかなかったのかもしれない。 | | :ちなみに、周囲の兵士にはギレンの暗殺を阻止したり、彼を殺害したキシリアを討とうという者は一人もいなかった。結局のところ、身近な立場の人間にとってギレンという人物は、畏怖の対象でしかなかったのかもしれない。 |
| :その一方で、漫画『機動戦士ガンダム THE ORIGIN』では、ギレンの暗殺を知った将兵達がその場に居合わせた[[セイラ・マス|セイラ]]を旗頭にしてキシリアに反乱を起こしており、(TV版および劇場版と違って)ギレンのカリスマ性がキシリアの予想以上に高かった事を示している。 | | :その一方で、漫画『機動戦士ガンダム THE ORIGIN』では、ギレンの暗殺を知った将兵達がその場に居合わせた[[セイラ・マス|セイラ]]を旗頭にしてキシリアに反乱を起こしており、(TV版および劇場版と違って)ギレンのカリスマ性がキシリアの予想以上に高かった事を示している。 |
− | ;「今ここに、諸君等有望なる新入生を迎えて、大いなる期待を禁じえない」<br />「時代は現在、新たな局面へと向かいつつある。いかなる局面へか!? 人類史の偉大な発展への局面である!!」<br />「宇宙に進出する事によって我々は、無限の可能性を手にした」<br />「誰の可能性か!? 人類全体のか!? 否!! 我等スペースノイドにのみ許された可能性であるっ!!」<br />「スペースノイドの新しい能力こそが停滞した人類史を打破するのである!」<br />「移民一世以来の困難な時代を経て、かつて棄民とさえ呼ばれていたスペースノイドの住民達は選ばれた民となった! 期せずして人類史の最前線に立ったのだ!!」<br />「諸君は更にその前衛である!! エリートを自負する事に躊躇するな諸君! 諸君はエリートだ!」<br />「選ばれた民から更に厳しく選抜されてここにいる諸君等こそ、コロニー社会の守護者であると共に新人類のリーダーである」<br />「奮起せよ! 未来の将星をめざして邁進せよ! 我と我が戦線に加われ!!」 | + | ;「今ここに、諸君等有望なる新入生を迎えて、大いなる期待を禁じえない」<br />「時代は現在、新たな局面へと向かいつつある。いかなる局面へか!? 人類史の偉大な発展への局面である!!」<br />「宇宙に進出する事によって我々は、無限の可能性を手にした」<br />「誰の可能性か!? 人類全体のか!? 否!! 我等スペースノイドにのみ許された可能性であるっ!!」<br />「スペースノイドの新しい能力こそが停滞した人類史を打破するのである!」<br />「移民一世以来の困難な時代を経て、かつて棄民とさえ呼ばれていたスペースノイドの住民達は選ばれた民となった! 期せずして人類史の最前線に立ったのだ!!」<br />「諸君は更にその前衛である!! エリートを自負する事に躊躇するな諸君! 諸君はエリートだ!」<br />「選ばれた民から更に厳しく選抜されてここにいる諸君等こそ、コロニー社会の守護者であると共に新人類のリーダーである」<br />「奮起せよ! 未来の将星をめざして邁進せよ! 我と我が戦線に加われ!!」 |
− | :『THE ORIGIN』にて、シャアやガルマが入学した士官学校入学式での演説。来賓としてレビル将軍や多数の連邦軍将校の前で堂々とスペースノイドの選民意識全開の内容となっており、ある意味ギレンらしい演説である。 | + | :漫画『機動戦士ガンダム THE ORIGIN』にて、シャアやガルマが入学した士官学校入学式での演説。来賓として[[レビル将軍]]や多数の連邦軍将校の前で堂々とスペースノイドの選民意識全開の内容となっており、ある意味ギレンらしい演説である。 |
− | :棄民と呼ばれたスペースノイドにとっては希望に溢れた内容だが、間接的にアースノイドには未来はないと扱き下ろしている。アニメ版ではザビ家に否定的なリノ・フェルナンデスからは「相変わらず大仰な物言い」と呆れられており、ギレンの賛同者でなければただの扇動にしか聞こえないであろう。 | + | :「棄民」と呼ばれた[[スペースノイド]]にとっては希望に溢れた内容だが、間接的に「[[アースノイド]]には未来は無い」と扱き下ろしている。 |
− | ;「諸君! ジオンの子らよ! 国民よ!」<br />「このサイド3にあって安穏を貪ってはならない!」<br />「諸君らの父も! 子も! 兄弟も! 未だ分別無き連邦の抵抗の前で独立の民としての矜持を、命をかけて示しているではないか!」<br />「果たして公国に居する我々は私も含め、かの英霊達に顔向けが出来ようか!」<br />「それは否だ! 断じて否だ! 我々一人一人の決意と! 決断と! プライドが!」<br />「そう! 宇宙市民(スペースノイド)としてのプライドが! 今ほど試されている時は無い!」<br />「聞け! 宇宙市民(スペースノイド)の独立を! 運命付けられた子らよ!」 | + | :アニメ版『機動戦士ガンダム THE ORIGIN』では[[ザビ家]]に対して否定的なリノ・フェルナンデスからは「相変わらず大仰な物言い」と呆れられている。確かに、ギレンの賛同者でなければ、ただの扇動にしか聞こえないであろう。 |
− | :漫画『ギレン・ザビ暗殺計画』にて、宇宙要塞ソロモン陥落がシオン国民に知らされた際にサイド3全域に流されたギレンの演説。大仰な言い方で国民を鼓舞する無いようとなっている。 | + | ;「諸君! ジオンの子らよ! 国民よ!」<br />「このサイド3にあって安穏を貪ってはならない!」<br />「諸君らの父も! 子も! 兄弟も! 未だ分別無き連邦の抵抗の前で独立の民としての矜持を、命をかけて示しているではないか!」<br />「果たして公国に居する我々は私も含め、かの英霊達に顔向けが出来ようか!」<br />「それは否だ! 断じて否だ! 我々一人一人の決意と! 決断と! プライドが!」<br />「そう! 宇宙市民(スペースノイド)としてのプライドが! 今ほど試されている時は無い!」<br />「聞け! 宇宙市民(スペースノイド)の独立を! 運命付けられた子らよ!」 |
− | :周囲の市民は賛同するかのように手を振り上げているため、士気を高める事には成功している。 | + | :漫画『ギレン・ザビ暗殺計画』にて、宇宙要塞[[ソロモン]]陥落がジオン国民に知らされた際に[[サイド3]]全域に流されたギレンの演説。 |
− | :ちなみに本作『ギレン・ザビ暗殺計画』は戦後にジオン本国がどの様に終戦を迎えたのかを発見されたジオン公国国家公安部捜査官「レオポルド・フィーゼラー」の残した捜査記録・記録映像を基に再構成された物を『'''一年戦争終戦20周年記念特別番組'''』として放送された物語であるため、実際にこの演説を行ったのかは不明。 | + | :大仰な言い方で国民を鼓舞する内容となっている。もっとも、ギレンの演説を聴いた周囲の市民は賛同するかのように手を振り上げている為、[[士気]]を高める事には成功している。 |
| + | :ちなみに本作『ギレン・ザビ暗殺計画』とは、「ジオン本国がどの様に終戦を迎えたのか?」を[[一年戦争]]終結後に発見されたジオン公国国家公安部捜査官「レオポルド・フィーゼラー」の残した捜査記録・記録映像を基に再構成された物を『'''[[劇中劇|一年戦争終戦20周年記念特別番組]]'''』として放送された物語である為、実際にギレンがこの演説を行ったのか否かは不明。 |
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| == スパロボシリーズの名台詞 == | | == スパロボシリーズの名台詞 == |
| === 旧シリーズ === | | === 旧シリーズ === |
| ;「…私の命運もここまでということか…だが、何だ? この感覚は…安堵? だが何故? ふふふ、そうか、そういうこと…ふははははは!」 | | ;「…私の命運もここまでということか…だが、何だ? この感覚は…安堵? だが何故? ふふふ、そうか、そういうこと…ふははははは!」 |
− | :F完結編でプレイヤーにより倒された際の最期の台詞。死に際にあって全てを納得したようである。 | + | :『[[スーパーロボット大戦F完結編|F完結編]]』でプレイヤーによって倒された際の最期の台詞。死に際にあって全てを納得したようである。 |
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| == 余談 == | | == 余談 == |
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| **銀河万丈氏はギレンのトレードマークのようになったガルマ追悼演説について「(本放送時の演説は)自分では気に入らなくて、いろいろ直そうとしたが、結局録り直しにはならなかった」と明かしている。 | | **銀河万丈氏はギレンのトレードマークのようになったガルマ追悼演説について「(本放送時の演説は)自分では気に入らなくて、いろいろ直そうとしたが、結局録り直しにはならなかった」と明かしている。 |
| **なお、富野監督は自分が監督した作品の中で一番自分に近いキャラクターに、ギレンを挙げている。 | | **なお、富野監督は自分が監督した作品の中で一番自分に近いキャラクターに、ギレンを挙げている。 |
− | *いわゆる「トミノメモ」によれば、[[グラナダ]]陥落後は最前線で[[指揮]]を執り、[[シャア・アズナブル|シャア]]の正体を知りながらも戦力として使える内は使うという鷹揚さを見せ、更に[[ニュータイプ]]部隊を積極的に前線に投入するなど、現在とはだいぶ異なった人物像であった。 | + | *いわゆる「トミノメモ」によれば、ギレンは「[[グラナダ]]陥落後は最前線で[[指揮]]を執り、[[シャア・アズナブル|シャア]]の正体を知りながらも戦力として使える内は使うという鷹揚さを見せ、更に[[ニュータイプ]]部隊を積極的に前線に投入する」等、現在とはだいぶ異なった人物像であった。 |
| *雑誌『ぴあ』のムック『愛と戦いのロボット 完全保存版』に掲載された読者アンケート「一番極悪な悪役・敵役は?」の項目では断トツの第1位に輝いている。 | | *雑誌『ぴあ』のムック『愛と戦いのロボット 完全保存版』に掲載された読者アンケート「一番極悪な悪役・敵役は?」の項目では断トツの第1位に輝いている。 |
| **ちなみに第2位は[[Dr.ヘル]]、第3位は[[キラー・ザ・ブッチャー]]、第4位は[[ムルタ・アズラエル]]とスパロボシリーズでお馴染みの悪役達が揃っているが、ギレンのカリスマには及ばなかったようで、3人の票を足してようやくギレンの票を僅かに超えた程である。 | | **ちなみに第2位は[[Dr.ヘル]]、第3位は[[キラー・ザ・ブッチャー]]、第4位は[[ムルタ・アズラエル]]とスパロボシリーズでお馴染みの悪役達が揃っているが、ギレンのカリスマには及ばなかったようで、3人の票を足してようやくギレンの票を僅かに超えた程である。 |