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そして全てが解決した彼は、乗機の[[アストラナガン]]と共に、'''「因果律の番人」の一人'''として生きていくことになる。
 
そして全てが解決した彼は、乗機の[[アストラナガン]]と共に、'''「因果律の番人」の一人'''として生きていくことになる。
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彼にまつわる推測や謎の多くは、彼がSHOの主人公と「同一の存在、あるいは同一の人格を持った存在」なのか、「何の関係もない並行世界の別人なのか」がはっきりしていない部分に起因するものが多い。少なくともSHO-αシリーズにおいては同一人物であることが確定しているのだが、以後の彼がどうなったかが不明の上、OGSではその世界のバルシェムに何者かが憑依しており、さらに(OG本編とはパラレルの関係だが)DWではαシリーズのキャラクターであるクォヴレーとの邂逅もなされているため、ますますこの辺りが不明瞭になってきている。
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彼にまつわる推測や謎の多くは、彼がSHOの主人公と「同一の存在、あるいは同一の人格を持った存在」なのか、「何の関係もない並行世界の別人なのか」がはっきりしていない部分に起因するものが多い。少なくともSHO-αシリーズにおいては同一人物であることが確定しているのだが、以後の彼がどうなったかが不明の上、OGSではその世界のバルシェムに何者かが憑依しており、さらに(OG本編とはパラレルの関係だが)DWではαシリーズのキャラクターであるクォヴレーとの邂逅もなされているため、ますますこの辺りが不明瞭になってきている。しかし、諸々の描写や示唆を鑑みるに、SHO-α-OGの繋がりにおいて、「イングラム・プリスケン」という存在が同一のものであることはほぼ疑いないだろう。
    
=== [[スーパーヒーロー作戦]](SHO)での設定 ===
 
=== [[スーパーヒーロー作戦]](SHO)での設定 ===
 
男主人公。民間人の多い市街地で戦闘を行う敵に怒りを露わにするなど、後のα・OGシリーズで受ける印象とは全く異なる正義感の強い性格で描かれている。
 
男主人公。民間人の多い市街地で戦闘を行う敵に怒りを露わにするなど、後のα・OGシリーズで受ける印象とは全く異なる正義感の強い性格で描かれている。
反TDFレジスタンス組織・ピースクラフトの工作員であり、[[デビルガンダム|アルティメットガンダム]]を追う。追っていくうちにガイアセイバーズと協力して様々な敵組織の野望を打ち砕くが、後にユーゼスの[[クローン]]であることが判明する。(単純にクローンなら顔や髪色が元のユーゼス準拠になるはずで、整形でもクローンのクローンが元のユーゼス準拠になるはずなので、ザラブ星人が瀕死のユーゼスを助けた措置により仮面姿のユーゼスは元とは違う遺伝子の身体になってしまったのかもしれない)
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反TDFレジスタンス組織・ピースクラフトの工作員であり、[[デビルガンダム|アルティメットガンダム]]を追う。追っていくうちにガイアセイバーズと協力して様々な敵組織の野望を打ち砕くが、後にユーゼスの[[クローン]]であることが判明する(単純にクローンなら顔や髪色が元のユーゼス準拠になるはずで、整形でもクローンのクローンが元のユーゼス準拠になるはずなので、ザラブ星人が瀕死のユーゼスを助けた措置により仮面姿のユーゼスは元とは違う遺伝子の身体になってしまったのかもしれない)。
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イングラムが生みだされたそもそもの目的は、ユーゼスの目的である「デビルガンダムを利用し、過去の世界でウルトラマンの力を手に入れる」により、デビルガンダムの生体ユニットとなるためであった。
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イングラムが生み出されたそもそもの目的は、ユーゼスの目的である「デビルガンダムを利用し、過去の世界でウルトラマンの力を手に入れる」により、ユーゼスの身代わりとしてデビルガンダムの生体ユニットとなるためであった。
そのためにユーゼスはイングラムを造り出す際、己の全人格と記憶、そして命令を打ちこんだナノマシン型クロスゲート・パラダイム・システムを彼の脳に投入していた。しかし、誕生したイングラムはユーゼスのものではない独自の人格を持っていた。その代わりナノマシンは停止、記憶を失っていた。
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そのためにユーゼスはイングラムを造り出す際、己の全人格と記憶、そして命令を打ち込んだナノマシン型の簡易式クロスゲート・パラダイム・システムを彼の脳に投入していた。しかし、誕生したイングラムはユーゼスのものではない独自の人格を持っており、本来機能するはずのナノマシンは停止、記憶を失っていた。
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ユーゼスがデビルガンダムを取り戻しデビルガンダム内のクロスゲート・パラダイム・システムの封印が解けた際、イングラムの脳内のクロスゲート・パラダイム・システムが活動を再開、頭痛に倒れ、ユーゼスの記憶を全て取り戻す。
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ユーゼスがデビルガンダムを取り戻し、デビルガンダム内のクロスゲート・パラダイム・システムの封印が解けた際、イングラムの脳内のクロスゲート・パラダイム・システムが活動を再開、頭痛に倒れ、ユーゼスの記憶を全て取り戻す。
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最終決戦で、ユーゼスは計画の狂いで『奴』としてではなくイングラムとして生じた彼を利用し、自身と現世を繋ぐ因果律たる怪人や怪獣、そしてガイアセイバーズを始末することを決断。操られそうになったイングラムだが、流星や仲間達の声で自我を取り戻し、対峙する。ユーゼス、本体であるユーゼスがダメージを受ければ、それはそのままイングラムにも跳ね返ることを告げるが、記憶を取り戻した時点で知っていることであるため、自分の消滅も覚悟の上の戦いである。
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最終決戦で、ユーゼスは計画の狂いでもう一人の己ではなく、イングラムという個人として生じた彼を利用し、自身と現世を繋ぐ因果律たる怪人や怪獣、そしてガイアセイバーズを始末することを決断。操られそうになったイングラムだが、流星や仲間達の声で自我を取り戻し、対峙する。ユーゼスはその場において、本体であるユーゼスがダメージを受ければ、それはそのままイングラムにも跳ね返ることを告げるが、イングラムにとっては記憶を取り戻した時点で知っていることであるため、自分の消滅も覚悟の上で戦いに臨んだ。最後にはSRXチームと力を合わせ、ユーゼスが変化した「超神ゼスト」へとトドメを刺す。そしてユーゼスの全ての記憶を持つイングラムは、仲間にこの世界がユーゼスが作った虚構の世界であることを明かした。そして、ユーゼスが死に、CPSが消滅したことでユーゼスの虚構の世界は崩壊。イングラムもまた消滅したかに見えたが、リュウセイ達の属していた世界に飛ばされ、彼らの教官、SRX計画のメインメンバーとしてパートナー共々姿を現していた。αシリーズの世界だと思われるが、αではこの時点でユーゼスの枷を受けていたため、関係は不透明(こちらでは元の人格らしき描写がある)。
 
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しかし、それでもなおガイアセイバーズとの友情を忘れず戦い続け、最後にはユーゼスが変化した「超神ゼスト」へとトドメを刺す。そしてユーゼスの全記憶を持つイングラムは仲間にこの世界がユーゼスが作った虚構の世界であることを明かした。そしてユーゼスの虚構の世界が崩壊していき、自分もまた消滅したかに見えたが、リュウセイ達の属していた世界で彼らの教官、SRX計画のメインメンバーとしてパートナー共々姿を現していた。αシリーズの世界だと思われるが、αではこの時点でユーゼスの枷を受けていたため、関係は不透明(こちらでは元の人格らしき描写がある)。
      
ちなみに、この当時は後のスパロボとは全く声が違う(α味方版が一番この当時に近く、OGシリーズでは声が重くなっており別人の様になっている)。
 
ちなみに、この当時は後のスパロボとは全く声が違う(α味方版が一番この当時に近く、OGシリーズでは声が重くなっており別人の様になっている)。
    
=== [[αシリーズ]]での設定 ===
 
=== [[αシリーズ]]での設定 ===
ユーゼスの虚構の世界から脱出したイングラムは、「因果律を歪める元凶」を探して並行世界を駆け廻り、新西暦の時代へと転移していた。だが、宇宙を漂流していた所をその世界のユーゼスに回収・洗脳され、[[バルシェム]]1号体の代わりとして彼の思うがままに操られる。地球へと送り込まれた彼は、ユーゼスから[[サイコドライバー]]能力者の誘拐とその能力を開花させるための命令プログラムを打ち込まれる。その中であっても本来の意識とは違う意識を作り出して、再び出会えたリュウセイやアヤの念動力を引き出し、次元を行き来する([[XNディメンション]])機体の開発に協力した。
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==== α ====
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ゼストを撃破し、ユーゼスの虚構の世界から脱出したイングラムは、その後CPSを利用して「因果律を歪める元凶」を探して数多の並行世界を駆け廻り、最終的に新西暦の時代へと転移していた。だが、宇宙を漂流していた所をその世界のユーゼスに回収・洗脳され、[[バルシェム]]1号体の代わりとして彼の思うがままに操られる。地球へと送り込まれた彼は、ユーゼスから[[サイコドライバー]]能力者の誘拐とその能力を開花させるための命令プログラムを打ち込まれる。しかし、その中で彼はユーゼスに与えられたもの、そして本来のものとは違う人格を作り出して、再び出会えたリュウセイやアヤの念動力を引き出し、次元を行き来する……[[XNディメンション]]を実現する機体の開発に協力した。
   −
リュウセイ等に対して敵対行動を取り、ユーゼスの元に戻った後は、自分専用の因果律の番人の機体である[[アストラナガン]]を開発。敵とも味方とも付かない行動で自らの真意を隠しつつ、[[ヴィレッタ・バディム]]や[[シュウ・シラカワ]]と協力してユーゼスを追い落とす計画を立てる。そして一人でユーゼスに立ち向うも、ユーゼスの意識から逃れられずに操られてしまい、リュウセイと再び相まみえることになった。しかし、最終決戦においてリュウセイらの説得により、本来の自分、即ちガイアセイバーズ時代の意識を取り戻し、結果的にユーゼスと相撃ちとなった。
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リュウセイ等に対して敵対行動を取り、ユーゼスの元に戻った後は、自分専用の因果律の番人の機体である[[アストラナガン]]を開発。敵とも味方とも付かない行動で自らの真意を隠しつつ、敵の立場からリュウセイ達の政庁を促し、力をつけさせる。同時に[[ヴィレッタ・バディム]]や[[シュウ・シラカワ]]と協力してユーゼスを追い落とす計画を立て、一人でユーゼスに立ち向うも、ユーゼスの意識から逃れられずに操られてしまい、リュウセイと再び相まみえることになった。しかし、最終決戦においてリュウセイらの説得により、本来の自分、即ちガイアセイバーズ時代の意識を取り戻し、結果的にユーゼスと相撃ちとなり、消息を絶った。
   −
姿を消した彼は、自身本来の目的である[[宇宙]]を乱す存在、[[ケイサル・エフェス (人物)|ケイサル・エフェス]]を知り、立ち向かったが敗北し、愛機であるアストラナガンは原型をとどめないほど破壊(回収した[[メイガス]]の台詞による。[[ズフィルード・クリスタル]]も機能せず)され、イングラム自身も肉体を失い魂だけの存在となった。肉体は負の無限力に取り込まれたという。この辺りの背景については断片的にしか明らかにされてない。
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==== α外伝~第2次α ====
   −
大破した機体の一部(恐らくT-LINKシステム部分)に残った彼の魂は、[[ロンド・ベル]]の仲間達に霊帝の脅威を知らせるため、そして[[イージス計画]]に参加する為、新西暦の時代へと帰還しようとするが、霊帝に破壊され五体満足で無いこの機体が正常に機能する筈も無く、システムは誤作動を起こし、未来世界(イージス計画が失敗して荒廃した地球が誕生した世界)に漂着してしまった。元々、機体本体に深刻なダメージを受けていた(下半身と右半身は霊帝の攻撃により完全に失われている状態)ために、漂着後はまともに操作する事すら適わず、なすすべなく[[アンセスター]]に機体毎回収され、[[アウルゲルミル]]のブラックボックスとして利用されてしまう。この時、機能不全のズフィルードクリスタルに代わって、マシンセルで機体とシステムの修復が行われた。失われた下半身の大部分は復元出来ず、右半身も右腕と羽が欠落しているが、辛うじて残った上半身・左半身と時空間跳躍機能のシステムは完全に修復する事に成功。α外伝ゲーム中での戦闘デモ「ドグマブラスター」で修復されたアストラナガンの一部を見る事は出来るが、機体の大部分がαの面影が感じられないほど痛々しい外見となっており、彼方此方に損傷を修復したマシンセルの白色が見受けられ「原型をとどめない」損傷がどれだけ悲惨なのものだったかを想像するのは難しくないだろう。
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姿を消した彼は、自身本来の目的である[[宇宙]]を乱す存在、[[ケイサル・エフェス (人物)|ケイサル・エフェス]]を知り、これに立ち向かう。しかし、無限力の反存在たる霊帝に単機で勝てるはずもなく敗北。愛機であるアストラナガンは原型をとどめないほど破壊(回収した[[メイガス]]の台詞による。[[ズフィルード・クリスタル]]も機能せず)され、イングラム自身も肉体を失い魂だけの存在となった。この時点で肉体は負の無限力に取り込まれ、α世界においてイングラムの復帰は絶望的となった。この辺りの背景については断片的にしか明らかにされてない。
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大破した機体の一部(恐らくT-LINKシステム部分)に残った彼の魂は、[[ロンド・ベル]]の仲間達に霊帝の脅威を知らせるため、そして[[イージス計画]]に参加する為、新西暦の時代へと帰還しようとするが、霊帝に破壊され五体満足で無いこの機体が正常に機能する筈も無く、システムは誤作動を起こし、未来世界(イージス計画が失敗して荒廃した地球が誕生した世界)に漂着してしまった。元々、機体本体に深刻なダメージを受けていた(下半身と右半身は霊帝の攻撃により完全に失われている状態)ために、漂着後はまともに操作する事すら適わず、なすすべなく[[アンセスター]]に機体毎回収され、[[アウルゲルミル]]のブラックボックスとして利用されてしまう。
    
機体に残されたイングラムの魂は、この間アンセスターにアストラナガンの制御を奪われていたが、新西暦のロンド・ベルの仲間達を呼び出すべく、アンセスターに悟られない様、修復されたシステムの一部を利用して、何らかの方法で(恐らくはクロスゲートを利用して)この未来世界へと呼び寄せた。彼らロンド・ベルが未来世界へと来る事になったのは[[シュウ・シラカワ|シュウ]]の駆る機動兵器[[ネオ・グランゾン]]の爆発が原因だが、それは切欠に過ぎなかった。なお、αではイングラム・シュウ・[[ヴィレッタ・バディム|ヴィレッタ]]らは打倒ユーゼスの共通の目的で動いていた。
 
機体に残されたイングラムの魂は、この間アンセスターにアストラナガンの制御を奪われていたが、新西暦のロンド・ベルの仲間達を呼び出すべく、アンセスターに悟られない様、修復されたシステムの一部を利用して、何らかの方法で(恐らくはクロスゲートを利用して)この未来世界へと呼び寄せた。彼らロンド・ベルが未来世界へと来る事になったのは[[シュウ・シラカワ|シュウ]]の駆る機動兵器[[ネオ・グランゾン]]の爆発が原因だが、それは切欠に過ぎなかった。なお、αではイングラム・シュウ・[[ヴィレッタ・バディム|ヴィレッタ]]らは打倒ユーゼスの共通の目的で動いていた。
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==== 第3次α ====
    
アウルゲルミルが機能を停止した事で、イングラムはアストラナガンの制御が再び可能になった。その最中地球に[[クロスゲート]]が出現。イングラムはこれを利用し、再度新西暦の世界へと帰還を試みる。
 
アウルゲルミルが機能を停止した事で、イングラムはアストラナガンの制御が再び可能になった。その最中地球に[[クロスゲート]]が出現。イングラムはこれを利用し、再度新西暦の世界へと帰還を試みる。
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そして、目論見通り新西暦の世界へと帰還した彼は、その場に居合わせた[[クォヴレー・ゴードン|アイン・バルシェム]]と彼の乗機[[ヴァルク・ベン]]と遭遇する。イングラムの魂はアインの意識を取り込み、その肉体に乗り移ろうと謀った。しかし、機体融合時のショックでアインは記憶を失い、それに流される形でイングラムの魂も断片のみが深層意識に沈むというアクシデントが発生。直後の戦いでアインはブライトの呼びかけで自己を規定し、「[[クォヴレー・ゴードン]]」という存在となる。その後はクォヴレーの心の底で事態を傍観するしかなかったイングラムの魂の断片だが、彼の危機に際して力を貸し、アストラナガンの力を得た[[ディス・アストラナガン]]と共に宿敵[[ケイサル・エフェス]]に立ち向かうことになる。閉鎖空間でクォヴレーが生死を彷徨った際には、その心に語りかけることで自身の使命とその重さ、そして怒りと悲しみを伝えた。そして己が本来の役目「因果律の番人」の使命を託し、クォヴレーの中で解け合って、その心の最果てへと消えた。
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そして、目論見通り新西暦の世界へと帰還した彼は、その場に居合わせた[[クォヴレー・ゴードン|アイン・バルシェム]]と彼の乗機[[ヴァルク・ベン]]と遭遇する。イングラムの魂はアインの意識を取り込み、その肉体に乗り移ろうと謀った。しかし、機体融合時のショックでアインは記憶を失い、それに流される形でイングラムの魂も断片のみが深層意識に沈み、自身はザ・パワーに取り込まれるというアクシデントが発生。直後の戦いでアインはブライトの呼びかけによって自己を規定し、「[[クォヴレー・ゴードン]]」という存在となる。その後はクォヴレーの心の底で事態を傍観するしかなかったイングラムの魂の断片だが、彼の危機に際して力を貸し、アストラナガンの力を得た[[ディス・アストラナガン]]と共に宿敵[[ケイサル・エフェス]]に立ち向かうことになる。閉鎖空間でクォヴレーが生死を彷徨った際には、その心に語りかけることで自身の使命とその重さ、そして怒りと悲しみを伝えた。そして己が本来の役目「因果律の番人」の使命を託し、クォヴレーの中で解け合って、その心の最果てへと消えた。
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[[ザ・パワー]]から生を全うした者たちの魂が現れた時にはイングラムの魂も現れ、リュウセイ達SRXチームに詫びを入れ、リュウセイやクォヴレーに後を託した。[[ケイサル・エフェス]]がこの宇宙から消滅し、そしてイングラムの魂は再び「[[因果律の番人]]」としての使命を全うすることになる。もう一人の己に別れを告げ、遥かな旅路に舞い戻ったイングラムだが……。
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[[ザ・パワー]]から生を全うした者たちの魂が現れた時にはイングラムの魂も現れ、リュウセイ達SRXチームに詫びを入れ、リュウセイやクォヴレーに後を託した。[[ケイサル・エフェス]]がこの宇宙から消滅したことにより、イングラムの魂は再び「[[因果律の番人]]」としての使命を全うすることになる。もう一人の己に別れを告げ、遥かな旅路に舞い戻ったイングラムだが……。
    
なお、ユーゼスに回収された際、どういうわけかCPSとクロスゲートの情報を彼に伝えている。この時点でのイングラムにはそんなことをする理由がほぼないため、詳細は不明。
 
なお、ユーゼスに回収された際、どういうわけかCPSとクロスゲートの情報を彼に伝えている。この時点でのイングラムにはそんなことをする理由がほぼないため、詳細は不明。
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=== [[OGシリーズ]]での設定 ===
 
=== [[OGシリーズ]]での設定 ===
この世界でも、イングラムはSRXチームの教官という設定である。ただし、OGシリーズでは特殊技能として念動力を持っていない。アウレフ・バルシェムの体に憑依した「何者か」と言う設定であり、α及びSHOの彼との関係は不明(同一人物である可能性は高いのだが……)。[[エアロゲイター]]の一員として行動していたが、内心、ジュデッカの呪縛とイングラムとしての意識の間で争いがあったようである。そのためか、敵に回ってしばらくはα同様、敵の立場からリュウセイ達の能力開発を行っていた。しかし、時が経つにつれてジュデッカの枷とユーゼスの精神支配が強まり、徐々にイングラム本来の意識は消えて行った。最終的には[[R-GUNリヴァーレ]]で[[SRX]]と対峙、自ら倒されることで消えかけた自我を取り戻し、死と引き換えにジュデッカの呪縛から解放された。OGsにおいては枷周辺の設定が違い、GBA版では「創造者のプログラム通りに覚醒せず、枷に依存する予定外かつ不安定な人格を持った」と言うものだったが、OGsでは「より強い枷の支配を受けた」ということになっていた。そのためOGsにおいては死に際まで枷が解けず、枷を解くためあえて戦いを挑んだGBA版とは異なっている。本作ではαでの役割のほか、登場しないユーゼスとラオデキヤの役どころまで受け持っている。
+
霊帝打倒によって大目的を果たしたイングラムだったが、その旅路は終わらず、次なる世界へと転移する。彼が辿りついたのは、元いた世界とは似て非なる場所であり、その世界におけるバルシェム一号体に魂が定着。結果として予定よりも早く目覚めた「アウレフ・バルシェム」だったが、異常を察知したユーゼスによってまたも枷を嵌められ、その意のままに操られることとなる。[[エアロゲイター]]の一員として行動していたが、内心、ジュデッカの呪縛とイングラムとしての意識の間で争いがあったようである。そのためか、敵に回ってしばらくはα同様、敵の立場からリュウセイ達の能力開発を行っていた。しかし、時が経つにつれてジュデッカの枷とユーゼスの精神支配が強まり、徐々にイングラム本来の意識は消えて行った。
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最終的には[[R-GUNリヴァーレ]]で[[SRX]]と対峙、自ら倒されることで消えかけた自我を取り戻し、死と引き換えにジュデッカの呪縛から解放された。OGsにおいては枷周辺の設定が違い、GBA版では「創造者のプログラム通りに覚醒せず、枷に依存する予定外かつ不安定な人格を持った」と言うものだったが、OGsでは「より強い枷の支配を受けた」ということになっていた。そのためOGsにおいては死に際まで枷が解けず、枷を解くためあえて戦いを挑んだGBA版とは異なっている。本作ではαでの役割のほか、登場しないユーゼスとラオデキヤの役どころまで受け持っている。
    
=== アニメ版にて ===
 
=== アニメ版にて ===
『[[スーパーロボット大戦OG ディバイン・ウォーズ]]』では、α世界における別の自分が生み出した'''もう一人の「因果律の番人」'''である[[クォヴレー・ゴードン]]が駆る[[ディス・アストラナガン]]とイングラム(どの世界の彼かは不明)の[[アストラナガン]]が戦い、相討ちとなって、その意識がDWのアウレフ・バルシェムに憑依する。その後はOGとほぼ同じ経過を辿るが、後にネビーイームの創造者(ゴッツォの者。ユーゼス・ゴッツォだと思われる)の人格を移植した制御システムに精神を乗っ取られて「最後の審判者」を名乗り、ユーゼスのような仮面を付けた状態でセプタギンに乗り込むなど最終的にはゲーム版とかなり異なる展開を辿る。
+
『[[スーパーロボット大戦OG ディバイン・ウォーズ]]』では、「鋼の戦神」におけるクォヴレーとの対話が互いの乗機による交戦のイメージで行われ、融合ではなく完全な分離に至り、その意識がDWのアウレフ・バルシェムに憑依している。その後はOGとほぼ同じ経過を辿るが、後にネビーイームの創造者であるユーゼスの人格を移植した制御システムに精神を乗っ取られて「最後の審判者」を名乗り、ユーゼスのような仮面を付けた状態でセプタギンに乗り込むなど最終的にはゲーム版とかなり異なる展開を辿る(どちらかというとSH作戦本来の境遇に近い)。
    
その後、再度現れたクォヴレーの働きかけによって自我を確立し、己の使命を取り戻したイングラムはアストラナガンを復活させ、満身創痍のSRXを[[セプタギン]]から救出。直後、[[DiSRX]]がセプタギンを撃破したことで自身も枷から解き放たれることとなる。DVDに収録された26話では精神世界でクォヴレーと対面した後何処へともなく姿を消したが、宇宙を二つの光が別れて消えていくという、クォヴレーと同じく平行世界へ旅立っていったとも取れる描写であり、今後の扱いが気になる所である。なお、DVDに収録された26話予告では、ギャグとは言え「'''実はまだ生きている'''」と言っている。
 
その後、再度現れたクォヴレーの働きかけによって自我を確立し、己の使命を取り戻したイングラムはアストラナガンを復活させ、満身創痍のSRXを[[セプタギン]]から救出。直後、[[DiSRX]]がセプタギンを撃破したことで自身も枷から解き放たれることとなる。DVDに収録された26話では精神世界でクォヴレーと対面した後何処へともなく姿を消したが、宇宙を二つの光が別れて消えていくという、クォヴレーと同じく平行世界へ旅立っていったとも取れる描写であり、今後の扱いが気になる所である。なお、DVDに収録された26話予告では、ギャグとは言え「'''実はまだ生きている'''」と言っている。
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イングラムを苦労人足らしめている要素はいくつかあるが、その中でもっとも大きいのが「因果の鎖」である。ユーゼスやイングラム自身が言及したほか、SHOではユーゼスと「α」のラオデキヤ、αシリーズではイングラムとユーゼス、さらにクォヴレーが繋がれている他、シヴァーが拘わっていた節がある。
 
イングラムを苦労人足らしめている要素はいくつかあるが、その中でもっとも大きいのが「因果の鎖」である。ユーゼスやイングラム自身が言及したほか、SHOではユーゼスと「α」のラオデキヤ、αシリーズではイングラムとユーゼス、さらにクォヴレーが繋がれている他、シヴァーが拘わっていた節がある。
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これが何を意味するのかは今のところ全く以って謎だが、語感、さらに平行世界に「遍在」するイングラムの特性を鑑みるに「因果律の連鎖」とみるべきだろう。
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これが何を意味するのかは今のところ全く以って謎だが、語感、さらに平行世界に無数の同位体が存在し、それを渡り歩くイングラムの特性を鑑みるに「因果律の連鎖」とみるべきだろう。
   −
ユーゼスはこれに気付いていた様子があり、CPSによって神になろうとしたのは偏にこの鎖から抜け出すためであったらしい。またイングラムは、自分が因果の鎖から逃れる方法は「己の手でユーゼスを打倒する」、それだけだと述べている。この一連の真相に気付いていた貴重な人物であるシヴァーは、クォヴレーと対峙した際に彼もまた因果の鎖に繋がれていると言及していた。
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ユーゼスはこれに気付いていた様子があり、CPSによって神になろうとしたのは偏にこの鎖から抜け出すためであったらしい。彼はこれから抜け出すために、経緯や方法、結末の受け止め方は違えどCPSを開発し、利用しているがその都度阻まれている。この一連の真相に気付いていた貴重な人物であるシヴァーは、クォヴレーと対峙した際に彼もまた因果の鎖に繋がれていると言及していたが、多くを語ることなく死んでしまったため真相は分からずじまいとなった。
   −
関係性だけで単純に考えるなら、「世界の枠を超えてなお、操る者であるユーゼスと、操られる者として生み出されたイングラムの因縁」だと思われる。
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関係性だけで単純に考えるなら、「世界の枠を超えてなお、操る者であるユーゼスと、操られる者として生み出されたイングラムの因縁」だと思われる。またイングラムは、自分が因果の鎖から逃れる方法は「己の手でユーゼスを打倒する」、それだけだと言及しているが、作品展開を見るに、この方法で断ち切れるのは「その時二人が存在していた世界においてのみ」のようである。このため、αやSHOにおいてはこの鎖が断ち切られているが、OGでは未だ続いている。
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DWにおいてクォヴレーは、彼らが鎖から逃れる方法はもう一つあり、それは「数多の世界が大いなる終焉を迎える時」だと述べている。
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=== 総論 ===
 +
OGとαを語るうえで絶対に外すことの出来ない存在であるイングラムだが、一方で彼の存在の根幹に関わるファクターの大半が(徐々に明かされているとはいえ)悉く謎のままであるため、OG世界に関する考察をややこしくしている一因とも言える。
 +
 
 +
取りざたされるユーゼスとの因縁やOGにおけるクォヴレーとの関係、そして未だ詳細が明らかでない「因果律の番人」の使命が最たるものである。これについては「SHOからαの間に何が起きたのか」「いつそのような使命を背負ったのか」「アストラナガンはなぜああまで特別な存在として扱われるのか」など、いくつかの疑問が呈されているが、そのいずれにも未だ明確な答えは出ておらず、ゲーム中で見られた行動や言動、他者の発言から推測するほかなく、大半が推論の域を出ないのが現状。
 +
 
 +
全てが明かされるとすれば、現状、それはイングラムがOG世界に再び現れ、因果の鎖を断ち切る時に他ならないだろう。
    
== 主な搭乗機 ==
 
== 主な搭乗機 ==
104行目: 118行目:  
:R-GUNにプラスパーツを装着した形態。SHOやαでパイロットを務める。
 
:R-GUNにプラスパーツを装着した形態。SHOやαでパイロットを務める。
 
;[[アストラナガン]]
 
;[[アストラナガン]]
:因果律の番人としての剣。[[平行世界]]へのシフト、空間転移、タイムトラベル、更に条件さえ揃えば目標集団を強制転移させることも出来るなど、反則的な能力を誇る。αシリーズの世界に多大な影響を与えた。後にOGにもまさかの登場を果たす。その性能ゆえか、ユニットとして使用できるのはαのみ。現在はディス・アストラナガンとして生まれ変わっている。
+
:因果律の番人としての剣。[[平行世界]]へのシフト、空間転移、タイムトラベル、更に条件さえ揃えば目標集団を強制転移させることも出来るなど、反則的な能力を誇る。αシリーズの世界に多大な影響を与えた。後にOGにもまさかの登場を果たす。その性能ゆえか、ユニットとして使用できるのはαのみ。現在はディス・アストラナガンとして生まれ変わっている。第2次OGでその存在が示唆され、登場の可能性が強まっている。
 
;[[ビルトシュバイン]]
 
;[[ビルトシュバイン]]
 
:ゲシュペンストの性能向上試作機。OGシリーズで味方時に搭乗。
 
:ゲシュペンストの性能向上試作機。OGシリーズで味方時に搭乗。
143行目: 157行目:  
;[[スーパーロボット大戦OG ディバイン・ウォーズ Record of ATX]]
 
;[[スーパーロボット大戦OG ディバイン・ウォーズ Record of ATX]]
 
:アニメとは違い、セプタギンには乗らない。
 
:アニメとは違い、セプタギンには乗らない。
 +
;[[第2次スーパーロボット大戦OG]]
 +
:死亡しているため登場しないが、終盤のボスから彼のことが語られるほか、イング関連でSRXチームが彼のやり方を思い返す場面が多くみられる。また、真ラスボスの攻撃演出に愛機・アストラナガンが登場している。
    
== パイロットステータスの傾向 ==
 
== パイロットステータスの傾向 ==
175行目: 191行目:  
== 人間関係 ==
 
== 人間関係 ==
 
;[[ユーゼス・ゴッツォ]]
 
;[[ユーゼス・ゴッツォ]]
:彼の出生の秘密はユーゼスに関連する。「スーパーヒーロー作戦」と「スーパーロボット大戦α」では彼に引導を渡す。OGシリーズでも彼らしき人物が登場するが、こちらでは未だ決着着かず(というか戦ってすら、そもそも出会ってすらいない)。
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:彼の出生の秘密はユーゼスに関連する。「スーパーヒーロー作戦」と「スーパーロボット大戦α」では彼に引導を渡す。OGシリーズでも登場するが、こちらではイングラムの方が先に死んでしまい、ユーゼスの方も再会を待たずして討たれることとなった。
 
;[[ヴィレッタ・バディム|ヴィレッタ・プリスケン]]
 
;[[ヴィレッタ・バディム|ヴィレッタ・プリスケン]]
:SHOではもう一人の主人公。αではイングラム自身が己の目的のため作り出した[[クローン]]。ヴィレッタの性別が女性になったのは、ユーゼスら第7艦隊の人員に自身のクローンだと覚らせないようにするためである。αシリーズでのヴィレッタ・バディムと言う名前もやはり偽名のようだ。GBA版OGではイングラムが自ら作ったクローンだったが、DW以降の設定では[[バルシェム]]だった彼女の枷を正気だった頃のイングラムが解いたという事になった。αシリーズではデータを元とした現存する初期型唯一のバルシェム。
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:SHOではもう一人の主人公。αではイングラム自身が己の目的のため作り出した[[クローン]]。ヴィレッタの性別が女性になったのは、ユーゼスら第7艦隊の人員に自身のクローンだと覚らせないようにするためである。αシリーズでのヴィレッタ・バディムと言う名前もやはり偽名。GBA版OGではイングラムが自ら作ったクローンだったが、DW以降の設定では[[バルシェム]]だった彼女の枷を正気だった頃のイングラムが解いたという事になった。αシリーズではデータを元とした現存する初期型唯一のバルシェム。現在の所、クォヴレー以外にイングラムの遺志を真の意味で受け継ぐ数少ないうちの一人。
 
;[[クォヴレー・ゴードン]]
 
;[[クォヴレー・ゴードン]]
:もう一人の自分にして意志を継ぐ者。アインと呼ばれた[[バルシェム]]にイングラムが憑依したことで、彼の物語が動きだす。戦いの果て、もう一人の因果律の番人「'''虚空の使者'''」が誕生する。「鋼の戦神」では彼に語りかけた際、並行世界(スーパーヒーロー作戦と思われる)のものと思しき光景を見せている。ユーゼスとは別の意味で因縁の相手。
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:もう一人の自分だった存在にして、真の意味で意志を継ぐ者の一人。アインと呼ばれた[[バルシェム]]にイングラムが憑依したことで、彼の物語が動きだす。戦いの果て、もう一人の因果律の番人「'''虚空の使者'''」として新生する。「鋼の戦神」では彼に語りかけた際、並行世界(スーパーヒーロー作戦と思われる)のものと思しき光景を見せている。彼との間に存在するのは「いずれの世界においても導く者、導かれる者」という因果の鎖であり、ユーゼスとは別の意味で因縁の相手。
 
;[[リュウセイ・ダテ]]
 
;[[リュウセイ・ダテ]]
 
:部下。[[バーニングPT]]での操縦能力や、高い念動力の素質を見出してSRXチームに引き入れるが、彼の念動力が母ユキコから受け継がれたものだとは当初知らなかった模様。後にイングラムが裏切ると敵対。スーパーヒーロー作戦では上官に当たる。
 
:部下。[[バーニングPT]]での操縦能力や、高い念動力の素質を見出してSRXチームに引き入れるが、彼の念動力が母ユキコから受け継がれたものだとは当初知らなかった模様。後にイングラムが裏切ると敵対。スーパーヒーロー作戦では上官に当たる。
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;[[シヴァー・ゴッツォ]]
 
;[[シヴァー・ゴッツォ]]
 
:もう一人の宿敵。直接相対する機会はないが、クォヴレーの没データに彼との戦闘台詞がある。
 
:もう一人の宿敵。直接相対する機会はないが、クォヴレーの没データに彼との戦闘台詞がある。
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;[[キャリコ・マクレディ]]
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:バルシェム3号体にして、クォヴレーを除けばもっともイングラムに近い存在。オリジネイターであるイングラムの影に怯え続け、その存在に成り代わろうとしていたが、最期はイングラムの使命を受け継いだクォヴレーに討たれた。
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;[[アーマラ・バートン]]
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:OG世界における同位体の一人。ユーゼスの造り出したバルシェムであり、ちょうど「SHO」「α」「α外伝」におけるイングラムの立ち位置を一度に再現している。
    
== 版権作品との人間関係 ==
 
== 版権作品との人間関係 ==
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=== 戦闘台詞 ===
 
=== 戦闘台詞 ===
 
;「デッド・エンド・シュート!」
 
;「デッド・エンド・シュート!」
:αシリーズを初出とするメタルジェノサイダーなどの使用時の決め台詞。意味を考えてはいけない。ちなみにこのフレーズは、彼に深く関係するキャラクターに受け継がれている。
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:αシリーズを初出とするメタルジェノサイダーなどの使用時の決め台詞。意味を考えてはいけない。ちなみにこのフレーズは、彼に深く関係するキャラクターに受け継がれており(事実、そうでないキャラクターは全く使わない)、ユーザー間ではこの台詞を受け継ぐものを総称して「デッドエンド一族」なるスラングが存在する。
 
;「時を遡り…お前は無に帰するのだ…!」
 
;「時を遡り…お前は無に帰するのだ…!」
 
:αシリーズを初出とするインフィニティ・シリンダー使用時の台詞。なお、[[第3次α]]の没データで、アイン・ソフ・オウル使用時にも言う。
 
:αシリーズを初出とするインフィニティ・シリンダー使用時の台詞。なお、[[第3次α]]の没データで、アイン・ソフ・オウル使用時にも言う。
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=== αシリーズ ===
 
=== αシリーズ ===
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==== α ====
 
;「待て、リュウセイ少尉。我々SRXチームは機密訓練中だ。戦闘に加わるわけには行かない」
 
;「待て、リュウセイ少尉。我々SRXチームは機密訓練中だ。戦闘に加わるわけには行かない」
 
:αでの最初の台詞。DVE。
 
:αでの最初の台詞。DVE。
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:同じく34話にてR-3を撃墜。OGでもほぼ同様の流れで再現されているが、台詞が追加されている。
 
:同じく34話にてR-3を撃墜。OGでもほぼ同様の流れで再現されているが、台詞が追加されている。
 
;「俺を善悪という下らない基準に当てはめるのは……よせ」<br />「ただ……自分にとっての障害を排除するのみ」<br />「このアストラナガンが指し示す敵を駆逐するだけだ」
 
;「俺を善悪という下らない基準に当てはめるのは……よせ」<br />「ただ……自分にとっての障害を排除するのみ」<br />「このアストラナガンが指し示す敵を駆逐するだけだ」
:リュウセイとの戦闘会話。OGシリーズではゼンガーとの会話として前半2つが採用されている。
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:リュウセイとの戦闘会話。OGシリーズではゼンガーとの会話として前半2つが採用されている。発言そのものの意味は、「因果律の番人」としての使命を果たす(=その剣たるアストラナガンが示す、「世界のバランスを乱す敵」を討つ)という意味だが、この時の彼はそれを果たせる状態にはなかった。
 
;「ユ…ユーゼスが…造り出した…虚構の世界は抹消され…お前達は…記憶を失い…元の世界へ…戻る…」<br />「俺達の行動は…無意味では…ない…それぞれの…世界に…何らかの結果を生み出して…いるはずだ…」
 
;「ユ…ユーゼスが…造り出した…虚構の世界は抹消され…お前達は…記憶を失い…元の世界へ…戻る…」<br />「俺達の行動は…無意味では…ない…それぞれの…世界に…何らかの結果を生み出して…いるはずだ…」
 
:リュウセイの説得を受け、記憶がリンクした際のうわ言。「スーパーヒーロー作戦」最終面におけるそれぞれの行く末を示した台詞である。この時、リュウセイも「スーパーヒーロー作戦」の結末を見ていたが、覚えていないため困惑していた。
 
:リュウセイの説得を受け、記憶がリンクした際のうわ言。「スーパーヒーロー作戦」最終面におけるそれぞれの行く末を示した台詞である。この時、リュウセイも「スーパーヒーロー作戦」の結末を見ていたが、覚えていないため困惑していた。
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:αの最終話で、正気に戻って。本作でも数少ない『[[スーパーヒーロー作戦]]』時代の彼の人格が前面に出る場面で、同作のファンを歓喜させた場面でもある。
 
:αの最終話で、正気に戻って。本作でも数少ない『[[スーパーヒーロー作戦]]』時代の彼の人格が前面に出る場面で、同作のファンを歓喜させた場面でもある。
 
;「だが、己の因果の鎖は己で断ち切るしかない。それはこの世界においても同様だ」
 
;「だが、己の因果の鎖は己で断ち切るしかない。それはこの世界においても同様だ」
:ユーゼスと対峙して。かつて「ユーゼスの写し身」という枷を断ち切って彼を倒したイングラムは、この世界におけるユーゼスとの因果を断ち切るべく、アストラナガンを駆る。因果の鎖を断ち切れるのはあくまでもイングラム自身でしかないとするならば、OGで彼が再び現れる日が来るのだろうか。
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:ユーゼスと対峙して。かつて「ユーゼスの写し身」という枷を断ち切って彼を倒したイングラムは、この世界におけるユーゼスとの因果を断ち切るべく、アストラナガンを駆る。因果の鎖を断ち切れるのはあくまでもイングラム自身でしかないとするならば、OGで彼が再び現れる日は来るのだろうか。
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==== 第3次α ====
 
;「世界は幾重にも重なり、その均衡が崩れることは、全ての世界……全ての宇宙の崩壊を意味する」<br />「ゆえに宇宙は、それを歪めるものの存在を許しはしない」<br />「繰り返される死と再生……そして、それにまつろわぬ霊たち……」<br />「正と負の無限力のぶつかり合いは宇宙を歪め、ついには世界の崩壊を呼ぼうとしている」<br />「アストラナガンはその狭間に立つ因果律の番人……」
 
;「世界は幾重にも重なり、その均衡が崩れることは、全ての世界……全ての宇宙の崩壊を意味する」<br />「ゆえに宇宙は、それを歪めるものの存在を許しはしない」<br />「繰り返される死と再生……そして、それにまつろわぬ霊たち……」<br />「正と負の無限力のぶつかり合いは宇宙を歪め、ついには世界の崩壊を呼ぼうとしている」<br />「アストラナガンはその狭間に立つ因果律の番人……」
 
:第3次α「鋼の戦神」にて、クォヴレーの精神と対話して。スパロボ世界の基本である「並行世界」の成り立ちとアポカリュプシスについて語る他、アストラナガンの開発目的についても僅かに言及している。
 
:第3次α「鋼の戦神」にて、クォヴレーの精神と対話して。スパロボ世界の基本である「並行世界」の成り立ちとアポカリュプシスについて語る他、アストラナガンの開発目的についても僅かに言及している。
;「そうだ。俺は全ての世界に存在し、全ての世界においてかりそめの旅人に過ぎん……」<br />「だが、俺の肉体は負の無限力に呑まれ、その魂のみがこの世界に逃げ込んだ」
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;「そうだ。俺は全ての世界に存在し、全ての世界においてかりそめの旅人に過ぎん……」<br />「だが、俺の肉体は負の無限力に呑まれ、その魂のみがこの世界に逃げ込んだ」<br />「違うな。俺がお前を取り込んだのではない。お前が俺を取り込んだのだ」<br />「俺は失われた肉体の代わりとして、虚ろな器であるお前を選んだ。だが、予想外の事態によりお前は記憶を失い、俺の魂はお前の精神の底に沈むこととなった」<br />「そして、お前は数々の経験を経て、自我を自ら確立し始めた。それは徐々に俺の魂を蝕み、俺の存在はもうすぐ消えようとしている……」
:自身の存在について。少々わかりづらいが、スーパーヒーロー作戦のエンディングを見ると理解できる。イングラムは既に存在しない「虚構の世界」の人間であり、それを構成していた世界の全てに「ガイアセイバーズの記憶」と言う形で痕跡を残している。しかしそのどれも、イングラムの属すべき世界ではない。後にクォヴレーが同様の存在となっている。後半の台詞は肉体を失った理由だが、ここからするとケイサル・エフェスとは別世界で戦っていた様子。
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:自身の存在について。少々わかりづらいが、スーパーヒーロー作戦のエンディングを見ると理解できる。イングラムは既に存在しない「虚構の世界」の人間であり、それを構成していた世界の全てに「ガイアセイバーズの記憶」と言う形で痕跡を残している。しかしそのどれも、イングラムの属すべき世界ではない。後にクォヴレーが同様の存在となっている。後半の台詞は肉体を失った理由とその後の行動だが、ここからするとケイサル・エフェスとは別世界で戦っていた様子。
 
;「…俺は並行世界をめぐり歩き、ついにこの世界で因果律を歪める元凶を突き止めた…」<br />「だが、俺は奴の意を受けたユーゼス・ゴッツォによりその精神を奪われ…」<br />「そして、肉体を失った…」
 
;「…俺は並行世界をめぐり歩き、ついにこの世界で因果律を歪める元凶を突き止めた…」<br />「だが、俺は奴の意を受けたユーゼス・ゴッツォによりその精神を奪われ…」<br />「そして、肉体を失った…」
 
:『[[スーパーヒーロー作戦]]』エンディング後からαエンディング後までの行動の概略。虚構の世界を脱出して後は並行世界を巡り、歪む因果律を追ってα世界でケイサル・エフェスを発見したものの、宇宙を漂流している所をユーゼスに回収され、利用され、戦役後にあらためて霊帝に挑んで敗れた……というもの。なおユーゼスも「奴の意」に気付いて従っていたのであり、イングラムを利用して「因果律の支配を目論んだ」とのこと。
 
:『[[スーパーヒーロー作戦]]』エンディング後からαエンディング後までの行動の概略。虚構の世界を脱出して後は並行世界を巡り、歪む因果律を追ってα世界でケイサル・エフェスを発見したものの、宇宙を漂流している所をユーゼスに回収され、利用され、戦役後にあらためて霊帝に挑んで敗れた……というもの。なおユーゼスも「奴の意」に気付いて従っていたのであり、イングラムを利用して「因果律の支配を目論んだ」とのこと。
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:クォヴレーの助けを借りたイングラムの意識は[[アストラナガン]]を召喚してセプタギンに取り込まれたSRXを救出。[[ディス・アストラナガン]]と融合した[[DiSRX]]によって肉体が滅ぼされたことで枷から解き放たれた彼の意識が、SRXチームに告げた最後の言葉。
 
:クォヴレーの助けを借りたイングラムの意識は[[アストラナガン]]を召喚してセプタギンに取り込まれたSRXを救出。[[ディス・アストラナガン]]と融合した[[DiSRX]]によって肉体が滅ぼされたことで枷から解き放たれた彼の意識が、SRXチームに告げた最後の言葉。
 
;「いいだろう。運命に抗い続けた先に何があるか、見せてもらおう」
 
;「いいだろう。運命に抗い続けた先に何があるか、見せてもらおう」
:最終話。役目と因縁を背負った放浪の運命から「大いなる終焉」によって解放されることを信じて、「俺の意志は変わらない、俺は俺であり続ける」と運命に抗うクォヴレーに対して。そしてイングラムとクォヴレーの意識はDiSRXを離れ、別の世界へと旅立っていった。DWやジ・インスペクターは正史であるゲームに対する「IF」の側面があるが、これらが彼らの謎に迫る重要な要素であることは間違いないだろう。
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:最終話。役目と因縁を背負った放浪の運命から「大いなる終焉」によって解放されることを告げ、その上で「俺の意志は変わらない、俺は俺であり続ける」と運命に抗うクォヴレーに対して。そしてイングラムとクォヴレーの意識はDiSRXを離れ、別の世界へと旅立っていった。DWやジ・インスペクターは正史であるゲームに対する「IF」の側面があるが、これらが彼らの謎に迫る重要な要素であることは間違いないだろう。
    
==== RoA ====
 
==== RoA ====
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;「ハ!」<br />「それは素質開花の片鱗か?それとも幼さ故の直感か?」
 
;「ハ!」<br />「それは素質開花の片鱗か?それとも幼さ故の直感か?」
 
:リュウセイの「いつからイングラム・プリスケンじゃなくなったんだ?」という問いに対して、イングラムを操る者の人格が表れ始める。
 
:リュウセイの「いつからイングラム・プリスケンじゃなくなったんだ?」という問いに対して、イングラムを操る者の人格が表れ始める。
;「我が元へ来い。お前の力は我等が先遣に相応しい」<br />「で、あるか」<br />「ならば滅びよ。枷無きまま荒ぶる魂、それはいずれ十重二十重の我が計画を妨げる存在となりかねん」
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;「我が元へ来い。お前の力は我等が先遣に相応しい」<br />リュウセイ「断る!」<br />「で、あるか」<br />「ならば滅びよ。枷無きまま荒ぶる魂、それはいずれ十重二十重の我が計画を妨げる存在となりかねん」
 
:上の台詞の直後。自らの元に下るよう促すも、当然断られる。顔全体が仮面を被ったような状態になっており、言動が完全に[[ユーゼス・ゴッツォ|枷を与えた者]]のそれになっている。
 
:上の台詞の直後。自らの元に下るよう促すも、当然断られる。顔全体が仮面を被ったような状態になっており、言動が完全に[[ユーゼス・ゴッツォ|枷を与えた者]]のそれになっている。
 
;「リュウセイ、心のまま進め。お前の母に育てられたその心のままにな」<br />「ライ、後は頼む。'''己の能力を疑うな'''」<br />「…アヤ、これからは過去に囚われず、新しい道を歩め」
 
;「リュウセイ、心のまま進め。お前の母に育てられたその心のままにな」<br />「ライ、後は頼む。'''己の能力を疑うな'''」<br />「…アヤ、これからは過去に囚われず、新しい道を歩め」
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