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527 バイト追加 、 2016年2月6日 (土) 10:58
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== マップ兵器(Map Weapon) ==
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大量の機体を同時にかつ一方的に攻撃することができる特殊な攻撃。'''MAP兵器'''。『[[第3次スーパーロボット大戦]]』より導入された。
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大量の機体を、一方的に、同時に攻撃できる特殊な攻撃。'''MAP兵器'''。システム的に非常に強力である為、使用可能なユニットは限られており、使用[[気力]]や消費EN(あるいは弾数)にも厳しい制約が課せられている事が多い。ただし、敵側は味方側と比べてMAP兵器持ちが多く、気力やENなどの制約が緩かったり、同じような武器でも効果範囲が大きいなど優遇されている傾向にある。この攻撃方法が確立されたのは『[[第3次スーパーロボット大戦]]』である。
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== 概要 ==
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語源は「マップ画面から直接ダメージを与えられる武器」というイメージと思われる。『[[スーパーロボット大戦NEO]]』および『[[スーパーロボット大戦Operation Extend]]』では'''MAP攻撃'''という名称になっている。『[[スーパーロボット大戦ORIGINAL GENERATION]][[OGシリーズ]])』では「Mass Amplitude Preemptive-strike Weapon(大量広域先制攻撃兵器)」の頭字語として「'''MAPW'''」という用語が導入され、作中の会話でも使われている。
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語源は「マップ画面から直接ダメージを与えられる武器」というイメージからと思われる。『[[スーパーロボット大戦ORIGINAL GENERATION]][[OGシリーズ]])』では「'''Mass Amplitude Preemptive-strike Weapon'''(大量広域先制攻撃兵器)」の頭字語、「'''MAPW'''」という呼称が追加された。
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[[システム]]的に非常に強力であるため、マップ兵器を使用可能な味方ユニットは限られている。必要[[気力]]や消費EN(あるいは弾数)に厳しい制約が課せられていることも多い。一方、敵側は味方側と比べてマップ兵器持ちが多く、気力やENなどの制約が緩かったり、同じような武器でも効果範囲が大きいなど優遇される傾向にある。
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『[[スーパーロボット大戦Z]]』以降の作品では、ほぼ全てのマップ兵器に標準で[[サイズ差補正無視]]効果が付与されている。
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『[[スーパーロボット大戦Z]]』以降の作品では、ほぼ全てのマップ兵器に標準で[[サイズ差補正無視]]効果が付与されている。ただし、攻撃力は従来より低めに設定されることが多くなった。特に敵側のマップ兵器は、こちらの通常武器・[[換装武器]]並の威力に抑えられていることが多い。
ただし代わりに攻撃力は従来より低めに設定される事が多くなった。特に敵側のマップ兵器は、こちらの通常武器・[[換装武器]]並の威力に抑えられている事が多い。
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[[スーパーロボット大戦NEO]]』および『[[スーパーロボット大戦Operation Extend]]』では'''MAP攻撃'''の名称となっている。
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=== 攻撃範囲 ===
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マップ兵器は、マップ上のマス目の一定範囲内の機体全てに攻撃を行う(一定範囲=1マスである、『[[新スーパーロボット大戦]]』のデスクロスを除く)。[[小隊]]システムを採用する作品では、範囲内の小隊をダメージ低減なしで全体攻撃するので更に有用である。
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;攻撃範囲
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=== マップ兵器の使用制限 ===
:マップ兵器は、マップ上のマス目の一定範囲内の機体全てに攻撃を行う(一定範囲=1マスである、『[[新スーパーロボット大戦]]』のデスクロスを除く)。[[小隊]]システムを採用する作品では、範囲内の小隊をダメージ低減なしで全体攻撃するので更に有用。
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自軍フェイズのみ使用可能。単独でしか発射できないので、[[援護攻撃]]系は一切組み込めない。また[[小隊長能力]]等で[[射程]]は伸ばせず、[[精神コマンド]]の「[[突撃]]」や「[[狙撃]]」も無効(大抵、小隊長能力や精神コマンドの説明欄に「マップ兵器は対象外」の旨が記されている)。P属性を持たないマップ兵器を移動後に使うには、[[2回行動]]や[[覚醒]][[再動]]などで行動回数を増やす必要がある。
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;マップ兵器の制限
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作品によっては範囲内に敵機が存在することが使用条件の一つになっており、下記特殊技能の発動や[[修理]]・[[補給]]による[[経験値]]上げ目的のみで撃つことはできない。
:自軍フェイズのみ使用可能。単独でしか発射できないので、[[援護攻撃]]系は一切組み込めない。また[[小隊長能力]]等で[[射程]]は伸ばせず、[[精神コマンド]]の「[[突撃]]」や「[[狙撃]]」も無効(大抵、小隊長能力や精神コマンドの説明欄に「マップ兵器は対象外」の旨が記されている)。P属性を持たないマップ兵器を移動後に使うには、[[2回行動]]や[[覚醒]]や[[再動]]などで行動回数を増やす必要がある。作品によっては範囲内に敵機が存在することが使用条件の一つになっており、下記特殊技能の発動や[[修理]]・[[補給]]による[[経験値]]上げ目的のみで撃つことはできない。
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;敵味方の判別
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=== 敵味方の判別 ===
:マップ兵器は通常兵器と違い、攻撃範囲内に味方ユニットが入っていた場合も無差別に攻撃してしまう。ただし敵味方の識別能力を持つマップ兵器なら、敵のみを攻撃してくれる。敵味方の識別能力が無いマップ兵器を上手く使えば、味方の[[底力]]や[[ガッツ]]を発動させる事も出来る。[[不屈]]や[[鉄壁]]などの[[精神コマンド]]を使えば上手く発動できる。回避率の高いユニットで有効。『NEO』『OE』では後述の[[突破攻撃]]を含めて全てのMAP攻撃が敵味方識別仕様となっている。
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マップ兵器は通常兵器と違い、攻撃範囲内に味方ユニットが入っていた場合も無差別に攻撃してしまう。ただし、敵味方の識別能力を持つマップ兵器なら、敵のみを攻撃してくれる。『NEO』『OE』では後述の[[突破攻撃]]を含めて全てのMAP攻撃が敵味方識別仕様となっている。
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;一方的な攻撃
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敵味方の識別能力がないマップ兵器を上手く使えば、味方の[[底力]][[ガッツ]]を発動させることもできる。[[不屈]]や[[鉄壁]]などの[[精神コマンド]]を使えば安全性が増す。
:マップ兵器は戦闘メニューが出ないので、受ける側は反撃行動の「反撃、[[回避]]、[[防御]]」や「[[援護防御]]」が不可能。ただ[[精神コマンド]]による回避・防御効果や「[[分身]]、[[バリア]]系」等の個人を守る[[特殊能力]]は基本的に有効。凶悪なのは、敵でなおかつ特殊効果が付与されている場合で、特に[[オーバーデビル]]や[[アルムストラ]][[アダマトロン]]などは極めて危険な部類に入る。
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;同時撃墜
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=== 一方的な攻撃 ===
:マップ兵器で複数の敵機を撃墜すると「撃墜数、[[経験値]]、[[資金]][[パイロットポイント]]、BS、[[強化パーツ]]」はまとめて加算される。ただし「経験値、味方の[[気力]]上昇値」にはマイナス補正がかかる作品が多く、「経験値、資金、PP」の獲得値にも大抵上限が設定されている。OGSやOG外伝では、獲得PPも半減してしまう。<br />マップによってはどちらか片方の敵が撤退すると、もう片方の敵も連動して撤退する場合があるが(代表的なのはガンダムXの[[フロスト兄弟]])、こういった敵はマップ兵器の範囲内に入れることができれば同時撃墜できる可能性がある(フロスト兄弟に限らず、稀に同時撃墜が[[熟練度]]獲得の要件になっている場合もある)。<br />また、片方の敵を撃墜するともう片方の敵が全快する(or精神コマンドを使う)マップで両方同時に落とした場合、作品やマップによってイベントが発生し片方が全快する(or精神コマンドを使う)パターンと、イベントこそ発生するもののすぐにもう片方も撃墜扱いになるパターンがある。LOEではマップ兵器で残存敵機を同時撃墜することがルート分岐条件の一つになっている。
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マップ兵器の使用時は反撃行動選択画面が出ないので、受ける側は「反撃、[[回避]]、[[防御]]」や「[[援護防御]]」が不可能となる。ただ[[精神コマンド]]による回避・防御効果や「[[分身]][[バリア]]系」等の個人を守る[[特殊能力]]は基本的に有効である。
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;戦闘演出
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凶悪なのは敵でなおかつ特殊効果が付与されている場合で、特に[[オーバーデビル]]や[[アルムストラ]]、[[アダマトロン]]などは極めて危険な部類に入る。
:演出については、MAP上で行われるのが基本だが、簡易的なものだったり機体のカットインが入ったりと作品によって幅が大きい。ボイス付の作品では一言ボイスが入ってから武器の演出がなされるのが基本である。
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*MX、AP、OGS、OG外伝では通常武器と同様の戦闘アニメーションの後にMAP上の演出に移行する形をとっている。
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=== 同時撃墜 ===
*第2次OGでは汎用カットイン+ボイスのあと、MAP上の3Dユニットが動いて武器を使用する形となっている。
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マップ兵器で複数の敵機を撃墜すると、以下の項目はまとめて加算される。
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* 撃墜数
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* [[経験値]]
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* [[資金]]
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* [[パイロットポイント|PP]]
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* [[ブルーストーン|BS]]
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* [[強化パーツ]]
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ただし、経験値や味方の[[気力]]上昇値にはマイナス補正がかかる作品が多く、経験値・資金・PPの獲得値にも大抵上限が設定されている。『[[スーパーロボット大戦OG ORIGINAL GENERATIONS|OGS]]』や『[[スーパーロボット大戦OG外伝|OG外伝]]』では、獲得PPが半減してしまう。
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マップによっては、どちらか片方の敵が撤退するともう片方の敵も連動して撤退する場合があるが(代表的なのはガンダムXの[[フロスト兄弟]])、こういった敵はマップ兵器の範囲内に入れることで同時撃墜できる場合がある。稀に同時撃墜が[[熟練度]]獲得の要件になっている場合もある。
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また、片方の敵を撃墜するともう片方の敵が全快する(あるいは精神コマンドを使う)マップで両方同時に撃墜した場合は、撃墜後以下のように進行することがある。
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*イベントが発生し片方が全快する。あるいは精神コマンドを使う。
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*イベントが発生するものの、すぐにもう片方も撃墜扱いになる。
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『[[スーパーロボット大戦外伝 魔装機神 THE LORD OF ELEMENTAL|魔装機神I]]』では、マップ兵器で残存敵機を同時撃墜することがルート分岐条件の一つになっている。
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=== 戦闘演出 ===
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演出についてはマップ上で行われるのが基本だが、簡易的なものだったり機体のカットインが入ったりと作品によって幅が大きい。ボイス付の作品では一言ボイスが入ってから武器の演出がなされるのが基本である。
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*『[[スーパーロボット大戦MX|MX]]』『[[スーパーロボット大戦A PORTABLE|AP]]』『OGS』『OG外伝』では、通常武器と同様の戦闘アニメーションの後にマップ上の演出に移行する形をとっている。
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*『[[第2次スーパーロボット大戦OG|第2次OG]]』では、汎用カットイン+ボイスの後、マップ上の3Dユニットが動いて武器を使用する形となっている。
    
== マップ兵器の種類 ==
 
== マップ兵器の種類 ==
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==== 扇型・直線型 ====
 
==== 扇型・直線型 ====
マップのマス目が廃止されている[[NEO]][[OE]]で採用されている、方向指定型のバリエーション。自機を中心として扇型や直線型の攻撃範囲が設定されており、360度どの方向でも指定可能。
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マップのマス目が廃止されている『[[スーパーロボット大戦NEO|NEO]]』と『[[スーパーロボット大戦Operation Extend|OE]]』で採用されている、方向指定型のバリエーション。自機を中心として扇型や直線型の攻撃範囲が設定されており、360度どの方向でも指定可能。
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==== 主な方向指定型マップ兵器 (扇型、直線型含む)====
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==== 主な方向指定型マップ兵器(扇型、直線型含む)====
 
[[戦艦]]系のユニットは搭載率が高い。
 
[[戦艦]]系のユニットは搭載率が高い。
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*[[斬艦刀]]は'''ゲーム以外の媒体'''ではさながらマップ兵器の様に雑魚敵をまとめて蹴散らしている。
 
*[[斬艦刀]]は'''ゲーム以外の媒体'''ではさながらマップ兵器の様に雑魚敵をまとめて蹴散らしている。
 
*『[[第4次スーパーロボット大戦]]』までは敵パイロット(特に一般兵士系)は滅多にマップ兵器を使わないような思考ルーチンで動いており、敵にマップ兵器を撃たせるように仕向ける方が難易度が高かった。また、『[[第2次スーパーロボット大戦G]]』では敵側がマップ兵器を使用することは無い。([[没データ]]には残っている)
 
*『[[第4次スーパーロボット大戦]]』までは敵パイロット(特に一般兵士系)は滅多にマップ兵器を使わないような思考ルーチンで動いており、敵にマップ兵器を撃たせるように仕向ける方が難易度が高かった。また、『[[第2次スーパーロボット大戦G]]』では敵側がマップ兵器を使用することは無い。([[没データ]]には残っている)
   
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[[Category:武器]]
 
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[[Category:システム]]
 
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