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所謂マッドサイエンティストであるが、他の[[バンプレストオリジナル]]のマッドサイエンティストキャラと比べると、明らかに毛色の違う人物である。
 
所謂マッドサイエンティストであるが、他の[[バンプレストオリジナル]]のマッドサイエンティストキャラと比べると、明らかに毛色の違う人物である。
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バンプレストオリジナルキャラの悪役にはマッドサイエンティストが多いが、彼らの目的は割と単純なものが多く(例を挙げると、世界征服の野望に燃える[[アードラー・コッホ|アードラー]]、自分を認めなかった[[神聖ラングラン王国]]への復讐に燃える[[ゼツ・ラアス・ブラギオ|ゼツ]]、自身の創造した[[マシンナリー・チルドレン|新人類]]による地球支配を目論む[[イーグレット・フェフ|フェフ]]、[[AI1]]の成長を死の間際まで見届けた[[エルデ・ミッテ|エルデ]]、絶望の未来から逃避して自己の快楽や欲望を満たす為に全てを弄び嘲笑する[[ジ・エーデル・ベルナル|ジ・エーデル]]、因果律を支配し自らの滅びの運命を改竄し神になろうと画策する[[ユーゼス・ゴッツォ|ユーゼス]]、[[ル=コボル]]を打倒し自らの滅びの運命に抗わんとする[[イスペイル]]、神のごとき傲慢さと究極のエゴイズムで全存在の頂点を名乗る[[御使い]])、彼らにはどこか俗っぽさや人間臭さが感じられるが、ユキムラにはそれらが一切感じられない。
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バンプレストオリジナルキャラの悪役にはマッドサイエンティストが多いが、彼らの目的は割と単純なものが多く(例を挙げると、世界征服の野望に燃える[[アードラー・コッホ|アードラー]]や、自分を認めなかった[[神聖ラングラン王国]]への復讐に燃える[[ゼツ・ラアス・ブラギオ|ゼツ]]等)、彼らにはどこか俗っぽさや人間臭さが感じられるが、ユキムラにはそれらが一切感じられない。
    
セレスチアル・リアクターと完全に同調した事で人間性が一切排除されたユキムラは'''人間でありながら人間味が一切無く、純粋な狂気と破壊本能のみで行動しており'''、それがまた彼の恐ろしさや不気味さを醸し出している(更に狂気に満ちた本性でありながら常に冷静、かつ理知的に思考し、行動しており、非常に奸知に長けているのだから余計に恐ろしく、始末が悪い)。その膨張した破壊本能は'''世界そのものの滅却を求めるまでに至っており'''、ユキムラは自身に関して「'''既に人間はやめている'''」と語っている。まさに'''人の皮を被った悪魔'''と呼ぶに相応しい人物と言える。
 
セレスチアル・リアクターと完全に同調した事で人間性が一切排除されたユキムラは'''人間でありながら人間味が一切無く、純粋な狂気と破壊本能のみで行動しており'''、それがまた彼の恐ろしさや不気味さを醸し出している(更に狂気に満ちた本性でありながら常に冷静、かつ理知的に思考し、行動しており、非常に奸知に長けているのだから余計に恐ろしく、始末が悪い)。その膨張した破壊本能は'''世界そのものの滅却を求めるまでに至っており'''、ユキムラは自身に関して「'''既に人間はやめている'''」と語っている。まさに'''人の皮を被った悪魔'''と呼ぶに相応しい人物と言える。
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これまでのスパロボシリーズのラスボスでも、[[ケイサル・エフェス (人物)|ケイサル・エフェス]]や[[ペルフェクティオ]]は劇中の舞台となっている宇宙を滅ぼそうとしたが、未然に[[αナンバーズ]]や[[ブルー・スウェア]]([[鋼龍戦隊]])によって防がれている(ペルフェクティオに関しては物語が開始する以前から数え切れないほどの宇宙を滅ぼしていると思われるが、少なくとも[[平行世界]]全てを滅亡させてはいない)。しかし、ユキムラは劇中の舞台となったSC2世界の宇宙はおろか、全ての平行宇宙の滅亡を一旦ではあるが成し遂げてしまっている。その為、彼はユーザーからはケイサル・エフェスやペルフェクティオと同格の存在として扱われることも多い(ペルフェクティオとは「最終決戦の最後の最後まで優勢を保ち、自軍部隊を絶望の底へと追いやりながらも、土壇場で[[トレーズ・クシュリナーダ|一人の]][[ウェントス|人物]]による[[特攻]]を受けて撃破された」という点も共通している)。
 
これまでのスパロボシリーズのラスボスでも、[[ケイサル・エフェス (人物)|ケイサル・エフェス]]や[[ペルフェクティオ]]は劇中の舞台となっている宇宙を滅ぼそうとしたが、未然に[[αナンバーズ]]や[[ブルー・スウェア]]([[鋼龍戦隊]])によって防がれている(ペルフェクティオに関しては物語が開始する以前から数え切れないほどの宇宙を滅ぼしていると思われるが、少なくとも[[平行世界]]全てを滅亡させてはいない)。しかし、ユキムラは劇中の舞台となったSC2世界の宇宙はおろか、全ての平行宇宙の滅亡を一旦ではあるが成し遂げてしまっている。その為、彼はユーザーからはケイサル・エフェスやペルフェクティオと同格の存在として扱われることも多い(ペルフェクティオとは「最終決戦の最後の最後まで優勢を保ち、自軍部隊を絶望の底へと追いやりながらも、土壇場で[[トレーズ・クシュリナーダ|一人の]][[ウェントス|人物]]による[[特攻]]を受けて撃破された」という点も共通している)。
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更に彼の滅びを求める行動はセレスチアル・リアクターの接続による人格への影響という事を含めても、「'''全てが只の人間であるユキムラ自身の意思'''」と言う点も今までにないものであろう([[Zシリーズ]]の戦いの黒幕と言える[[御使い]]達は全ての宇宙の破滅を招く根源的災厄であったが、本人たちにはその自覚すら無かった)。永遠に続く闘争の世界を求める[[ヴィンデル・マウザー]]、安寧を貪る民衆に絶望し支配欲に溺れた[[ルド・グロリア]]など、普通の人間である他の作品のラスボス達はある種の人間らしい欲望を叶えるために行動していた。
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更に彼の滅びを求める行動はセレスチアル・リアクターの接続による人格への影響という事を含めても、「'''全てが只の人間であるユキムラ自身の意思'''」と言う点も今までにないものであろう([[Zシリーズ]]の戦いの黒幕と言える[[御使い]]達は全ての宇宙の破滅を招く根源的災厄であったが、本人たちにはその自覚すら無かった)。
    
以上を踏まえても、'''生身の人間でありながら人智を超越した力を得た上で、その力を用いて劇中の舞台となっている世界を完全に滅ぼした[[バンプレストオリジナル]]キャラは、ユキムラ以外には例が無い'''。おまけに彼は[[テイニクェット・ゼゼーナン|異星人]]や[[次元将|人智を]][[御使い|越えた存在]]ではなく、取り立てて特殊な生まれでもない、一人の[[地球]]人である。そういった意味でも、彼は歴代[[バンプレストオリジナル]]キャラのラスボスの中でも、特に異端の存在であるといえる。
 
以上を踏まえても、'''生身の人間でありながら人智を超越した力を得た上で、その力を用いて劇中の舞台となっている世界を完全に滅ぼした[[バンプレストオリジナル]]キャラは、ユキムラ以外には例が無い'''。おまけに彼は[[テイニクェット・ゼゼーナン|異星人]]や[[次元将|人智を]][[御使い|越えた存在]]ではなく、取り立てて特殊な生まれでもない、一人の[[地球]]人である。そういった意味でも、彼は歴代[[バンプレストオリジナル]]キャラのラスボスの中でも、特に異端の存在であるといえる。
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しかし、ここまで圧倒的な存在となったユキムラでも、彼はあくまでも命ある者「人間」であるという事実には変わりなく、命ある者の宿命たる「'''死'''」から逃れることだけはできなかったのである。
      
=== 『オリジン・ユニット』と『バジュラクイーン』、ユキムラとグレイス ===
 
=== 『オリジン・ユニット』と『バジュラクイーン』、ユキムラとグレイス ===
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