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==== ガンダム以降・80年代ロボットアニメ ====
 
==== ガンダム以降・80年代ロボットアニメ ====
上述の70年代スーパーロボットアニメ黄金期において、異色作『[[無敵超人ザンボット3]]』で業界に一石を投じたのが日本サンライズ(現:サンライズ。以下現社名で表記)である。同社は75年に『[[勇者ライディーン]]』への制作協力を皮切りにロボットアニメ業界へ参入するが、1977年、ライディーンで監督を途中降板した富野喜幸(現:富野由悠季)氏を監督に迎えて『ザンボット3』を制作・放映した。同作は前述の「型」の大部分を継承しつつも、「守るべき[[地球]]の人々から迫害を受け、更には地球を守る事が本当に善いことであるのか?」という点すら定かでないまま戦わざるをえない主人公を描き、'''「正義」というヒーローが拠って立つ最も根本的な戦いの動機に疑問を投げかけた'''点で衝撃的な作品であった。
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上述の70年代スーパーロボットアニメ黄金期において、異色作『[[無敵超人ザンボット3]]』で業界に一石を投じたのが日本サンライズ(現:サンライズ。以下現社名で表記)である。同社は75年に『[[勇者ライディーン]]』への制作協力を皮切りにロボットアニメ業界へ参入するが、1977年、『ライディーン』で監督を途中降板した富野喜幸(現:富野由悠季)氏を監督に迎えて『ザンボット3』を制作・放映した。同作は前述の「型」の大部分を継承しつつも、「守るべき[[地球]]の人々から迫害を受け、更には地球を守る事が本当に善いことであるのか?」という点すら定かでないまま戦わざるをえない主人公を描き、'''「正義」というヒーローが拠って立つ最も根本的な戦いの動機に疑問を投げかけた'''点で衝撃的な作品であった。
    
そしてサンライズは、翌78年の『[[無敵鋼人ダイターン3]]』を経て、79年にリアルロボットというジャンルの先駆けとなった傑作『[[機動戦士ガンダム]]』を世に送り出す。同作は、前述したようなスーパー系の「型」に通ずる部分が数多く残る作品<ref>一例を挙げれば、「敵メカや[[戦艦]]を一撃で葬り去る主役機[[ガンダム]]の圧倒的性能」「ガンダム・ハンマー等の特殊武器、[[Gファイター|Gパーツ]]等の追加換装パーツの存在」「『毎週かわるがわる登場する悪の敵』というスーパー系のお約束に通じる、バラエティに富んだ[[ジオン公国軍|ジオン]]メカ」「悪の親玉としての側面が強く描かれている[[ギレン・ザビ]](当初は、[[アムロ・レイ|アムロ]]と[[シャア・アズナブル|シャア]]が独裁者ギレンを討ち大団円を迎える…という展開の予定であった)」など。</ref>であるとの指摘も多いものの、「戦いに明確な善悪のない『戦争』という舞台設定(=「地底や外宇宙からの侵略者」等の悪役と比較して、より「'''リアリティ'''」を感じさせる設定<ref>'''あくまでも演出上の「リアリティ」に留まるものである'''点には注意が必要。'''フィクション作品である以上、本当に「リアル(=現実)」に起こり得ると言っているわけではない'''。</ref>)」「戦争をよりリアルに描くために練られた、よりリアルなSF考証や軍事考証・メカニック設定。一例をあげれば、[[量産型]]や物量戦といった概念など」は、紛れもなくその後のリアルロボット勃興期を牽引する画期的なものであった。
 
そしてサンライズは、翌78年の『[[無敵鋼人ダイターン3]]』を経て、79年にリアルロボットというジャンルの先駆けとなった傑作『[[機動戦士ガンダム]]』を世に送り出す。同作は、前述したようなスーパー系の「型」に通ずる部分が数多く残る作品<ref>一例を挙げれば、「敵メカや[[戦艦]]を一撃で葬り去る主役機[[ガンダム]]の圧倒的性能」「ガンダム・ハンマー等の特殊武器、[[Gファイター|Gパーツ]]等の追加換装パーツの存在」「『毎週かわるがわる登場する悪の敵』というスーパー系のお約束に通じる、バラエティに富んだ[[ジオン公国軍|ジオン]]メカ」「悪の親玉としての側面が強く描かれている[[ギレン・ザビ]](当初は、[[アムロ・レイ|アムロ]]と[[シャア・アズナブル|シャア]]が独裁者ギレンを討ち大団円を迎える…という展開の予定であった)」など。</ref>であるとの指摘も多いものの、「戦いに明確な善悪のない『戦争』という舞台設定(=「地底や外宇宙からの侵略者」等の悪役と比較して、より「'''リアリティ'''」を感じさせる設定<ref>'''あくまでも演出上の「リアリティ」に留まるものである'''点には注意が必要。'''フィクション作品である以上、本当に「リアル(=現実)」に起こり得ると言っているわけではない'''。</ref>)」「戦争をよりリアルに描くために練られた、よりリアルなSF考証や軍事考証・メカニック設定。一例をあげれば、[[量産型]]や物量戦といった概念など」は、紛れもなくその後のリアルロボット勃興期を牽引する画期的なものであった。
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更に上述の流れに呼応するように、1982年には河森正治氏ら若手クリエイターを中心として、スタジオぬえから『[[超時空要塞マクロス]]』が世に送り出されるなど、サンライズ以外の制作会社もリアル的要素の盛り込まれた作品の制作を開始。こうして80年代前半のロボットアニメシーンは、作中に何かしらのミリタリー要素やリアリティ重視が盛り込まれた作品の隆盛、所謂「リアルロボットブーム」が席巻していく事となる。70年代にスーパーロボット作品の「型」が醸成されたのと同様、リアルロボット作品の「型」の多くは、この80年代前半に形作られたものであると言える。
 
更に上述の流れに呼応するように、1982年には河森正治氏ら若手クリエイターを中心として、スタジオぬえから『[[超時空要塞マクロス]]』が世に送り出されるなど、サンライズ以外の制作会社もリアル的要素の盛り込まれた作品の制作を開始。こうして80年代前半のロボットアニメシーンは、作中に何かしらのミリタリー要素やリアリティ重視が盛り込まれた作品の隆盛、所謂「リアルロボットブーム」が席巻していく事となる。70年代にスーパーロボット作品の「型」が醸成されたのと同様、リアルロボット作品の「型」の多くは、この80年代前半に形作られたものであると言える。
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一方、スーパーロボットアニメのほうはというと、『ダルタニアス』からの流れを引き継ぐ形で『[[宇宙大帝ゴッドシグマ]]』『[[百獣王ゴライオン]]』『光速電神アルベガス』が、そしてリアルロボットの要素を取り入れた『機甲艦隊ダイラガーXV』『ビデオ戦士レザリオン』が制作・放送されてはいたが、かつての勢いは失われつつあった。
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一方、スーパーロボットアニメのほうはというと、『ダルタニアス』からの流れを引き継ぐ形で『[[宇宙大帝ゴッドシグマ]]』『[[百獣王ゴライオン]]』『[[光速電神アルベガス]]』が、そしてリアルロボットの要素を取り入れた『機甲艦隊ダイラガーXV』『ビデオ戦士レザリオン』が制作・放送されてはいたが、かつての勢いは失われつつあった。
    
そんな中、それまでのロボットアニメとは全く毛色が異なる2つの作品が現れる。85年放映の『戦え! 超ロボット生命体トランスフォーマー』と、88年放映の『魔神(マシン)英雄伝ワタル』である。前者は意思を持つ「善」と「悪」のロボット軍団による群像劇を軸に、それまで演出面でのスパイスでしかなかった「変形・合体」を「擬態」という形で前面に押し出し、後者は『ドラゴンクエスト』に代表されるファンタジー系RPGの手法をロボットアニメに持ち込んだ作品で、いずれも低年齢層を中心に人気を博し(これは児童雑誌とのタイアップによる所も大きい)、スーパーロボット系の凋落を止めることに成功する。
 
そんな中、それまでのロボットアニメとは全く毛色が異なる2つの作品が現れる。85年放映の『戦え! 超ロボット生命体トランスフォーマー』と、88年放映の『魔神(マシン)英雄伝ワタル』である。前者は意思を持つ「善」と「悪」のロボット軍団による群像劇を軸に、それまで演出面でのスパイスでしかなかった「変形・合体」を「擬態」という形で前面に押し出し、後者は『ドラゴンクエスト』に代表されるファンタジー系RPGの手法をロボットアニメに持ち込んだ作品で、いずれも低年齢層を中心に人気を博し(これは児童雑誌とのタイアップによる所も大きい)、スーパーロボット系の凋落を止めることに成功する。
    
==== 90年代以降の年代のロボットアニメ ====
 
==== 90年代以降の年代のロボットアニメ ====
85年の『[[機動戦士Ζガンダム]]』の放映を一つの区切として、リアルロボット系作品勃興の流れは沈静化。この頃から行きすぎたSF考証・リアリティ重視の姿勢と巨大人型ロボットというある種ロマンの産物との衝突や演出面の不便さが表面化し、現在にも続く大きな課題になっていくこととなる。80年代後半にはOVAブームが起こり、スーパー系の系譜を受け継ぐ『[[冥王計画ゼオライマー]]』や『[[破邪大星ダンガイオー]]』、リアル系寄りの『[[メガゾーン23]]』等の作品が制作される。しかし総じてこのジャンル自体が黄金期を過ぎ、新たなジャンルの勃興や世間情勢の変化に伴ってロボットアニメは緩やかに衰退を始めることになり、それでいてこの時代には大きな方向性が見られないまま緩やかな低迷期を迎え、90年代に突入することになる。そんな中でも『ロボットが日常化した近未来日本』と[[警察官|警察]]を舞台にした『[[機動警察パトレイバー]]』は人気を博した…がメディアは違えどロボットより人間模様や事件そのものが重視され、ロボットの活躍が抑え目になってしまうというリアル系の問題の極北をも示してしまった(特に主役機の活躍が背景描写に近い劇場版2・3やロボ同士の戦いで話が終わらなかった漫画版最終巻後半)。また『パトレイバー』での敵は現実に起こりうる犯罪・問題の延長線上にあるものがほとんどであり(たまに怪獣も出てくるが)クーデターや[[テロリスト|サイバーテロ]]から人命救助まで様々な題材が取り上げられた。
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85年の『[[機動戦士Ζガンダム]]』の放映を一つの区切として、リアルロボット系作品勃興の流れは沈静化。この頃から行きすぎたSF考証・リアリティ重視の姿勢と巨大人型ロボットというある種ロマンの産物との衝突や演出面の不便さが表面化し、現在にも続く大きな課題になっていくこととなる。80年代後半にはOVAブームが起こり、スーパー系の系譜を受け継ぐ『[[冥王計画ゼオライマー]]』や『[[破邪大星ダンガイオー]]』、リアル系寄りの『[[メガゾーン23]]』等の作品が制作される。しかし総じてこのジャンル自体が黄金期を過ぎ、新たなジャンルの勃興や世間情勢の変化に伴ってロボットアニメは緩やかに衰退を始めることになり、それでいてこの時代には大きな方向性が見られないまま緩やかな低迷期を迎え、90年代に突入することになる。そんな中でも「ロボットが日常化した近未来日本」と[[警察官|警察]]を舞台にした『[[機動警察パトレイバー]]』は人気を博した…がメディアは違えどロボットより人間模様や事件そのものが重視され、ロボットの活躍が抑え目になってしまうというリアル系の問題の極北をも示してしまった(特に主役機の活躍が背景描写に近い劇場版第2作・第3作や、ロボ同士の戦いで話が終わらなかった漫画版最終巻後半)。また『パトレイバー』での敵は現実に起こりうる犯罪・問題の延長線上にあるものがほとんどであり(たまに怪獣も出てくるが)クーデターや[[テロリスト|サイバーテロ]]から人命救助まで様々な題材が取り上げられた。
    
90年代にもこれといって決定打となる方向性は発生しなかったが、敢えて一つ取り上げるとすれば95年に放映された『[[新世紀エヴァンゲリオン]]』であろう。同作最大の特徴は、主人公が抗うべき対象が「悪の組織」でも「戦争という現実」でもなく、「隣人」と「自分自身」であったことである。この点を意識した作りになっているのが翌96年に放映された『[[機動戦艦ナデシコ]]』であるが、同作の監督である佐藤竜雄氏の見解を参考に総括すれば、70年代アニメにおける戦いの動機は「『[[正義]]』『[[愛]]』という分かりやすい概念」、80年代になると「普遍的な正義などない(=戦争での大義のように、立場によって左右されるもの)のだから、現実を自分なりに咀嚼し、納得いく立ち回りをすること」というスタンスに移行する。これに対し90年代は(佐藤氏は「決定打ではない」と前置きしているものの)「自身が周囲との関係の中で存在していることを理解し、その存在意義を見出すこと」という、一種の自己実現的な戦いの動機が新たに台頭している。このような傾向は99年に放映された『無限のリヴァイアス』(SRW未参戦)等にも見られ、新たな一つの潮流となったことは確かである。
 
90年代にもこれといって決定打となる方向性は発生しなかったが、敢えて一つ取り上げるとすれば95年に放映された『[[新世紀エヴァンゲリオン]]』であろう。同作最大の特徴は、主人公が抗うべき対象が「悪の組織」でも「戦争という現実」でもなく、「隣人」と「自分自身」であったことである。この点を意識した作りになっているのが翌96年に放映された『[[機動戦艦ナデシコ]]』であるが、同作の監督である佐藤竜雄氏の見解を参考に総括すれば、70年代アニメにおける戦いの動機は「『[[正義]]』『[[愛]]』という分かりやすい概念」、80年代になると「普遍的な正義などない(=戦争での大義のように、立場によって左右されるもの)のだから、現実を自分なりに咀嚼し、納得いく立ち回りをすること」というスタンスに移行する。これに対し90年代は(佐藤氏は「決定打ではない」と前置きしているものの)「自身が周囲との関係の中で存在していることを理解し、その存在意義を見出すこと」という、一種の自己実現的な戦いの動機が新たに台頭している。このような傾向は99年に放映された『無限のリヴァイアス』(SRW未参戦)等にも見られ、新たな一つの潮流となったことは確かである。
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前述の通り、下記の要素を全て含んだ「純正スーパー系作品」はあくまで概念上存在するに過ぎないものだが、ロボットアニメの作風の変遷を追うことがテーマの一つでもある『ナデシコ』の[[劇中劇]]『[[熱血ロボ ゲキ・ガンガー3]]』は、かなりそれに近いものとなっている。興味がある方は参考にされたい。
 
前述の通り、下記の要素を全て含んだ「純正スーパー系作品」はあくまで概念上存在するに過ぎないものだが、ロボットアニメの作風の変遷を追うことがテーマの一つでもある『ナデシコ』の[[劇中劇]]『[[熱血ロボ ゲキ・ガンガー3]]』は、かなりそれに近いものとなっている。興味がある方は参考にされたい。
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;'''主役メカ'''
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;主役メカ
 
:「一騎当千の万能メカ」「唯一無二のヒーロー性」といった要素を際立たせる必要がある結果、下記のような設定が用いられる場合が多い。
 
:「一騎当千の万能メカ」「唯一無二のヒーロー性」といった要素を際立たせる必要がある結果、下記のような設定が用いられる場合が多い。
*超技術や未知の技術などを採用しており、ワンオフ機である。
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:*超技術や未知の技術などを採用しており、ワンオフ機である。
**その結果として[[量産型|量産]]は不可能であったり、可能であってもかなりデチューンされたものとなるケースが多い。
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:**その結果として[[量産型|量産]]は不可能であったり、可能であってもかなりデチューンされたものとなるケースが多い。
**パイロットについても、機体に選ばれたり、一般人ではその性能を引き出せなかったりと、極めて限定される。
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:**パイロットについても、機体に選ばれたり、一般人ではその性能を引き出せなかったりと、極めて限定される。
**採用技術との関連で、作中において世界標準であるエネルギーとは全く異なるエネルギーで動いていたり、作中標準の素材とは段違いの性能を誇る超金属で構成されている場合が多い(動力源については、『[[スパロボOGネットラジオ うますぎWAVE]]』第151回では「説明できる[[動力・エンジン・エネルギー|エネルギー源]]かどうか」という形で提起されている。また、寺田プロデューサーもかつて同種の見解を述べたことがある)。
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:**採用技術との関連で、作中において世界標準であるエネルギーとは全く異なるエネルギーで動いていたり、作中標準の素材とは段違いの性能を誇る超金属で構成されている場合が多い(動力源については、『[[スパロボOGネットラジオ うますぎWAVE]]』第151回では「説明できる[[動力・エンジン・エネルギー|エネルギー源]]かどうか」という形で提起されている。また、寺田プロデューサーもかつて同種の見解を述べたことがある)。
***ただし、電力で動く[[GEAR戦士電童]]や[[ダイ・ガード]]のように、『現実に存在し、説明可能なエネルギー源』を用いたスーパーロボットもある為、絶対的な基準ではない。これはリアルロボットにおいても同様で、現実に存在しないエネルギー源を用いたリアルロボットも存在する。
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:***ただし、電力で動く[[GEAR戦士電童]]や[[ダイ・ガード]]のように、『現実に存在し、説明可能なエネルギー源』を用いたスーパーロボットもある為、絶対的な基準ではない。これはリアルロボットにおいても同様で、現実に存在しないエネルギー源を用いたリアルロボットも存在する。
 
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:*一体に数多くの機能が搭載された「万能型(ジェネラリスト)」である。
*一体に数多くの機能が搭載された「万能型(ジェネラリスト)」である。
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:**新武装や新装備の追加、新しく登場したサポートロボとの合体など、[[パワーアップイベント]]により強化が施される場合が多い。
**新武装や新装備の追加、新しく登場したサポートロボとの合体など、[[パワーアップイベント]]により強化が施される場合が多い。
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:*ピンチに陥る描写の関係上、敵の攻撃を避けるのではなく耐える性格の機体が多い。このため、必然的に装甲厚めという設定になりやすい。
 
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:*ヒーローのお約束である「必殺技」を搭載している。
*ピンチに陥る描写の関係上、敵の攻撃を避けるのではなく耐える性格の機体が多い。このため、必然的に装甲厚めという設定になりやすい。
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:**武器名をより際立たせる関係から、パイロットが技名を叫ぶことが多い。また、エコーがかかる場合もある。
 
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:*以上の結果、単機で地球全土を防衛したり、敵の全てを殲滅できるような圧倒的性能を有する。
*ヒーローのお約束である「必殺技」を搭載している。
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**武器名をより際立たせる関係から、パイロットが技名を叫ぶことが多い。また、エコーがかかる場合もある。
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;舞台設定
 
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*以上の結果、単機で地球全土を防衛したり、敵の全てを殲滅できるような圧倒的性能を有する。
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;'''舞台設定'''
   
:基本的に「主人公側が正義」「敵は悪」という設定が基本にして最大の特徴である。
 
:基本的に「主人公側が正義」「敵は悪」という設定が基本にして最大の特徴である。
*敵は悪の帝王が率いる侵略者、もしくは異形の生命体など、人類にとって紛れもない敵性体である。
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:*敵は悪の帝王が率いる侵略者、もしくは異形の生命体など、人類にとって紛れもない敵性体である。
**敵が侵略者である場合、一部の敵とは分かりあえることを示すエピソードが挿入されるケースが非常に多い。
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:**敵が侵略者である場合、一部の敵とは分かりあえることを示すエピソードが挿入されるケースが非常に多い。
**もっとも、倒すべき親玉について言えばほぼ必ず「悪」であり、それを討つことで大団円を迎えるという展開が多い。
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:**もっとも、倒すべき親玉について言えばほぼ必ず「悪」であり、それを討つことで大団円を迎えるという展開が多い。
*一方で、主人公側に邪な心を持つ人物や自己中心的な人物が配されているパターン<ref>彼等は主人公を苦悩させたり、主人公の行動を邪魔する事が多い。一例を挙げれば、『[[闘将ダイモス]]』の[[三輪防人]]がいる。</ref>も少なからず存在している。
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:*一方で、主人公側に邪な心を持つ人物や自己中心的な人物が配されているパターン<ref>彼等は主人公を苦悩させたり、主人公の行動を邪魔する事が多い。一例を挙げれば、『[[闘将ダイモス]]』の[[三輪防人]]がいる。</ref>も少なからず存在している。
**「主人公側の悪」と評すべき彼等は「スーパー系の作品≠単純な勧善懲悪」という事実を証明する存在であるとも言える。
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:**「主人公側の悪」と評すべき彼等は「スーパー系の作品≠単純な勧善懲悪」という事実を証明する存在であるとも言える。
 
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:*敵は、様々な能力を持った戦力を1体ずつ(多くとも複数体)小出しにして、主役メカとガチンコ勝負で破壊を試みるという戦略を取ってくる場合が非常に多い。
*敵は、様々な能力を持った戦力を1体ずつ(多くとも複数体)小出しにして、主役メカとガチンコ勝負で破壊を試みるという戦略を取ってくる場合が非常に多い。
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:**主役メカ以外の防衛戦力が存在する場合も多いが、主役メカ以外では対処不可能な水準の敵である場合が多い。
**主役メカ以外の防衛戦力が存在する場合も多いが、主役メカ以外では対処不可能な水準の敵である場合が多い。
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:**後には物量戦を仕掛けてくる敵も登場するようになる。但しその場合、主役スーパーロボットはそれにも問題なく対応できる超広範囲を対象とする殲滅戦用能力を有する。
**後には物量戦を仕掛けてくる敵も登場するようになる。但しその場合、主役スーパーロボットはそれにも問題なく対応できる超広範囲を対象とする殲滅戦用能力を有する。
      
==== リアルロボット・リアルロボット系作品の特徴 ====
 
==== リアルロボット・リアルロボット系作品の特徴 ====
 
基本的に前述のスーパー系の「型」と対になる性質が多い。
 
基本的に前述のスーパー系の「型」と対になる性質が多い。
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;'''主役メカ'''
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;主役メカ
 
:スーパー系に比べると、主役メカが有する特別な意味合いは薄い。ただし、[[スコープドッグ]]等の例外を除き、ある程度は華や唯一無二性が盛り込まれるケースが大半。こと主役メカに限定して言えば、'''大半のロボットが少なからずスーパーロボット的な性質を備えている'''と言って概ね間違いない。
 
:スーパー系に比べると、主役メカが有する特別な意味合いは薄い。ただし、[[スコープドッグ]]等の例外を除き、ある程度は華や唯一無二性が盛り込まれるケースが大半。こと主役メカに限定して言えば、'''大半のロボットが少なからずスーパーロボット的な性質を備えている'''と言って概ね間違いない。
*作中の技術の応用、ないしは延長線上の技術で作られており、高性能ではあるものの既存他機との差異は小さい。
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:*作中の技術の応用、ないしは延長線上の技術で作られており、高性能ではあるものの既存他機との差異は小さい。
**とはいうものの実際には一騎当千の活躍をすることは多いが、これは「超人的なパイロットが搭乗するがゆえに無敵」という論法でカバーされる場合が多い。
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:**とはいうものの実際には一騎当千の活躍をすることは多いが、これは「超人的なパイロットが搭乗するがゆえに無敵」という論法でカバーされる場合が多い。
**そのため、パイロットの腕前=回避力や、それを活かせるように機動性に優れているという設定になる場合が非常に多い。これは後述のゲームにおける能力設定にも影響を与えている。
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:**そのため、パイロットの腕前=回避力や、それを活かせるように機動性に優れているという設定になる場合が非常に多い。これは後述のゲームにおける能力設定にも影響を与えている。
**装備についても、その多くは既存他機と共通のものが多い。
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:**装備についても、その多くは既存他機と共通のものが多い。
 
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:*以前の機体を作品の真っ最中で放棄し、後継機への乗り換えを行う形で主役機強化が為される場合がある。
*以前の機体を作品の真っ最中で放棄し、後継機への乗り換えを行う形で主役機強化が為される場合がある。
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:**その場合は大半、乗り換え前の機体を他の仲間が引き継いで後継機と共闘する。
**その場合は大半、乗り換え前の機体を他の仲間が引き継いで後継機と共闘する。
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:*以上の結果、どれほど優れていても単機で戦局に与える影響は微小であり、あくまで巨大な軍組織の中の一つの駒である。
 
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*以上の結果、どれほど優れていても単機で戦局に与える影響は微小であり、あくまで巨大な軍組織の中の一つの駒である。
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;舞台設定
 
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;'''舞台設定'''
   
:「善悪とは相対的なもので、普遍的な正義など無い」というのが基本的な設定。
 
:「善悪とは相対的なもので、普遍的な正義など無い」というのが基本的な設定。
*「戦争」という舞台設定が非常によく用いられる。このため、敵にも敵なりの信念や正義がある場合が多い。
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:*「戦争」という舞台設定が非常によく用いられる。このため、敵にも敵なりの信念や正義がある場合が多い。
**戦争を舞台とする関係上、軍事考証もある程度きちんと行われている。物量に優れた陣営が優勢であるという描写が一般的。
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:**戦争を舞台とする関係上、軍事考証もある程度きちんと行われている。物量に優れた陣営が優勢であるという描写が一般的。
 
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:*「[[モビルスーツ]]」など、作品世界全体に普及している標準的な兵器が存在しており、これらは作中の標準的技術で量産可能なものである。
*「[[モビルスーツ]]」など、作品世界全体に普及している標準的な兵器が存在しており、これらは作中の標準的技術で量産可能なものである。
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:**前述の「物量」とあわせ、量産タイプの兵器の優劣がミリタリーバランスに極めて重要な影響を及ぼす。
**前述の「物量」とあわせ、量産タイプの兵器の優劣がミリタリーバランスに極めて重要な影響を及ぼす。
      
== スーパーロボット大戦におけるスーパーロボット・リアルロボット ==
 
== スーパーロボット大戦におけるスーパーロボット・リアルロボット ==
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これに対し、スーパーロボット大戦ではゲーム内の機体の能力傾向を現す用語として「スーパー」「リアル」の区分が用いられることがある。これは設定面での分類と重なる部分がある半面、完全にスパロボ独自の用法として捉えた方がよい面もある。
 
これに対し、スーパーロボット大戦ではゲーム内の機体の能力傾向を現す用語として「スーパー」「リアル」の区分が用いられることがある。これは設定面での分類と重なる部分がある半面、完全にスパロボ独自の用法として捉えた方がよい面もある。
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ごく端的に言えば「装甲が厚く、必殺技により大火力」の機体がスーパー系、「避けて当てる」機体がリアル系とする区分であるが、これは[[第4次スーパーロボット大戦]]における主人公の性質選択に端を発する二分法である。この枠組みから主人公機体以外についても「スーパー系のユニット」「リアル系のユニット」と能力によって区分けする考え方がファンの間に根付いた。『[[第4次]]』以降も、主人公機体の能力を「スーパー系」「リアル系」に分けて主人公選択式にする伝統は続いたが、システムやバランスの複雑化から従来の「スーパー系」「リアル系」の枠組みに収まらない主人公機体も多く登場してきたため、[[スーパーロボット大戦J]]を最後に「スーパー」「リアル」という用語での主人公機体の区分を撤廃している。しかし、それでも過去のシリーズの伝統から、近年の作品でも登場ユニットを「スーパー系寄りの機体」「リアル系寄りの機体」で二分して考えるファンも多い。
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ごく端的に言えば「装甲が厚く、必殺技により大火力」の機体がスーパー系、「避けて当てる」機体がリアル系とする区分であるが、これは『[[第4次スーパーロボット大戦]]』における主人公の性質選択に端を発する二分法である。この枠組みから主人公機体以外についても「スーパー系のユニット」「リアル系のユニット」と能力によって区分けする考え方がファンの間に根付いた。『第4次』以降も、主人公機体の能力を「スーパー系」「リアル系」に分けて主人公選択式にする伝統は続いたが、システムやバランスの複雑化から従来の「スーパー系」「リアル系」の枠組みに収まらない主人公機体も多く登場してきたため、『[[スーパーロボット大戦J]]』を最後に「スーパー」「リアル」という用語での主人公機体の区分を撤廃している。しかし、それでも過去のシリーズの伝統から、近年の作品でも登場ユニットを「スーパー系寄りの機体」「リアル系寄りの機体」で二分して考えるファンも多い。
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[[第3次α]]においては、暫定的な区分として「受けるタイプ」を「パワー型」、「避けるタイプ」を「スピード型」と呼称している。
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[[第3次スーパーロボット大戦α]]』においては、暫定的な区分として「受けるタイプ」を「パワー型」、「避けるタイプ」を「スピード型」と呼称している。
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詳細は『'''[[スーパーロボット]]'''』及び『'''[[リアルロボット]]'''』に記載があるので、そちらを参照されたい。
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詳細は「'''[[スーパーロボット]]'''」及び「'''[[リアルロボット]]'''」に記載があるので、そちらを参照されたい。
    
== 脚注 ==
 
== 脚注 ==
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