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=== ルーツ ===
 
=== ルーツ ===
太極の欠片と言われているが、この太極自体がいまだ正体不明であるため、その本質は今もって不明。それぞれに意志を持っている、と寺田Pによって明言されている(ただし、「意志を持っているとすればスフィアの方」という言い回しであり、本当に持っているのかは不透明)。
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エス・テランで創造された次元力を制御するためのシステムたる人造神「'''至高神ソル'''」が自我に目覚め、御使いの行いを戒めるためと、己の存在への悔悟により自らを破壊した際に発生した12の断片で、それぞれがソルの感情の一つを司っている。人格の大元となる「いがみ合う双子」を中心核とし、11の感情を統合する形で成り立っている。
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 +
アイムやガイオウの台詞に「ソルの記憶」「ソルの心」というワードがあり、何かの比喩と考えられていたがそのまんまであった。
    
また、リアクターそれぞれには、スフィアの本質を表した「洗礼名」が存在する。パターンは「(星宮の守護天使)・the・○○」。
 
また、リアクターそれぞれには、スフィアの本質を表した「洗礼名」が存在する。パターンは「(星宮の守護天使)・the・○○」。
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*スフィア・アクト:「真偽の境界の歪曲」
 
*スフィア・アクト:「真偽の境界の歪曲」
   −
どこかの世界の地球に存在したスフィア。資質を持った人間を外から操り、器となる搭載機を作らせるなど危険な方向で確固たる意志を持っている。
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どこかの世界の地球に存在したスフィア。資質を持った人間を外から操り、器となる搭載機を作らせるなど危険な方向で確固たる意志を持っている。至高神ソルの「物事を偽る意志」を司る。
    
嘘、つまり自分を偽る意志によって力を発揮する。サード・ステージへ至る条件は不明だが、他のスフィアの例から考えれば、偽りの己を貫く意志であろうと考えられる。
 
嘘、つまり自分を偽る意志によって力を発揮する。サード・ステージへ至る条件は不明だが、他のスフィアの例から考えれば、偽りの己を貫く意志であろうと考えられる。
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反作用の内容だけなら一番安全であり、極まると己の死すらも嘘に出来るため、生存性もかなり高い。
 
反作用の内容だけなら一番安全であり、極まると己の死すらも嘘に出来るため、生存性もかなり高い。
 
スフィア・アクトを発現すると目の前の現実すらも偽ることが出来、再世戦争では実体を持った分身を多数出現させていた。
 
スフィア・アクトを発現すると目の前の現実すらも偽ることが出来、再世戦争では実体を持った分身を多数出現させていた。
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 +
;牡羊座(アリエス)
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:星座のモチーフは、継母の謀略によって生贄にされかけた兄妹を救うためにゼウスに遣わされた金の皮を持つ羊。
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:ちなみに、妹は羊に乗って逃げる際、あまりの速度に耐え切れずに転落死してしまった。「極めて危険な状況からの逃避」という点において、進退窮まってなお嘘をつき続けて現実から逃避しようとしたアイムと重なる。
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:性格分類においては、「強い自意識」を司るとされ、自分を守るための意志が転じて嘘全般を力とすると思われる。
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:割り振りは男性。
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;皇帝
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:タロットでは「皇帝」のアルカナと関連付けられる。
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:このカードのデザインは「社会的権力の象徴」を、正位置が'''「権威」「安定」「意思」「行動力」'''を意味し、更に逆位置が'''「無責任」「傲慢」「横暴」「傲岸不遜」'''を意味しているので安定した社会的地位に執着して嘘をつき続け、覚醒後は自分の意思で精力的に幾多の世界を渡り歩き、影響を考えずに嘘をまき散らして混乱を巻き起こし、傲慢・横暴・傲岸不遜で慇懃無礼を極めたアイムに相応しいと言える。
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=== 欲深な金牛 ===
 
=== 欲深な金牛 ===
 
*星座:おうし座
 
*星座:おうし座
*リアクター:[[エルーナルーナ・バーンストラウス|ストラウス]]
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*リアクター:[[エルーナルーナ・バーンストラウス]]
 
*搭載機:[[プレイアデス・タウラ]]
 
*搭載機:[[プレイアデス・タウラ]]
 
*発動キー:「欲望」
 
*発動キー:「欲望」
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*スフィア・アクト:「他者の力の強奪」
 
*スフィア・アクト:「他者の力の強奪」
   −
どこかの世界に存在したスフィア。プレイアデス・タウラの動力として未覚醒時から使用されていた。
+
どこかの世界に存在したスフィア。プレイアデス・タウラの動力として未覚醒時から使用されていた。至高神ソルの「欲する意志」を司る。
   −
何かに対する強い欲望によって力を発揮する。
+
何かに対する強い欲望によって力を発揮する。エルーナルーナは戦いに対する強い欲求によって力を行使している。
    
スフィア・アクトは他者の力を奪い取ること。機動兵器での戦闘では相手の機体のエネルギーを強制的に低下させるという形で現れる。そのため、「欲望のままに奪う」このスフィアは、「奪われる痛みに耐える」傷だらけの獅子との相性が良く、ぶつかると互いに力を上昇させる。
 
スフィア・アクトは他者の力を奪い取ること。機動兵器での戦闘では相手の機体のエネルギーを強制的に低下させるという形で現れる。そのため、「欲望のままに奪う」このスフィアは、「奪われる痛みに耐える」傷だらけの獅子との相性が良く、ぶつかると互いに力を上昇させる。
 +
 +
;牡牛座(タウラス)
 +
:星座のモチーフは、ニンフの女性エウロペに恋したゼウス(ギリシャ神話の主神)が変身した白い牡牛。
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:この牡牛はエウロペを乗せて孤島であるクレタ島へと連れ去り、そこで正体を現して求婚するというなかなか無茶なアクションを起こしている(ゼウスは女性絡みで無茶をすることが多い)。
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:性格分類においては、「深慮」を司る。なお、'''おうし座は争いを嫌う'''が、エルーナルーナはバリバリの戦闘狂である。
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:割り振りは女性。
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:対の星座は蠍座。
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;教皇
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:タロットでは「教皇」と関連付けられる。
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:「教皇」の寓意は正位置が'''「慈悲」「連帯」「優しさ」「規律・法の遵守」'''、逆位置が'''「守旧性」「束縛」「独りよがり」「逃避」「おせっかい」'''。
 +
:このカードは「悪魔」と真逆の構図で描かれており、デザインには宗教的聖性や霊的象徴の協調などが暗示され、「救済」の寓意を持つカードである。また、法を記した書物を持たず霊性を司る十字架を携えるなど、教皇が人間を超越した法そのものであると暗示している。
 +
:No.5のカードであることを強く意識したデザインをしており、2つの柱とその真下に2人の従者(聖職者)、中央に教皇本人というトランプの5のような並びに固定されている。この3人は、教皇の力が精神・魂・肉体全てに及んでいることを示しているという(あくまで主役は教皇本人で対等ではない)。ちなみに、2人の聖職者は左右対称な点を除けば判を押したかのようにそっくりなデザインをしている。
    
=== いがみ合う双子 ===
 
=== いがみ合う双子 ===
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*スフィア・アクト:「霊子との同調」
 
*スフィア・アクト:「霊子との同調」
   −
[[惑星ジェミナイ]]に存在したスフィア。当初は[[ガドライト・メオンサム]]がリアクターであり、[[ジェミニア]]に搭載されていたが、[[時獄戦役]]末期にヒビキが奪取しリアクターとなった。
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[[惑星ジェミナイ]]に存在したスフィア。当初は[[ガドライト・メオンサム]]がリアクターであり、[[ジェミニア]]に搭載されていたが、[[時獄戦役]]末期にヒビキが奪取しリアクターとなった。至高神ソルの心の中核を為す。
    
ガドライトはサード・ステージを自称し「表面化する感情の逆転」のスフィア・アクトを発現していたが、これは共鳴条件がそのまま表に出た副産物に近いもの。サード・ステージに至るには、他のスフィア同様発動キーを満たして反作用を受ける状態になり、その上でそれを乗り越える意志が必要になるが、ガドライトはここに挑まなかったのが原因である。
 
ガドライトはサード・ステージを自称し「表面化する感情の逆転」のスフィア・アクトを発現していたが、これは共鳴条件がそのまま表に出た副産物に近いもの。サード・ステージに至るには、他のスフィア同様発動キーを満たして反作用を受ける状態になり、その上でそれを乗り越える意志が必要になるが、ガドライトはここに挑まなかったのが原因である。
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スフィアの中で唯一、二つの感情を発動キーとしているのも特徴。ガドライトの場合は故郷を滅ぼされたことに対する「怒りと諦め」、ヒビキは運命に対する「希望と絶望」で稼動させている。相反する感情を両立させ、それを超える強い意志によってサード・ステージに移行する。ガドライトの場合は板挟みの状態であることに対して開き直ってしまったのが原因で移行したと考えられる。
 
スフィアの中で唯一、二つの感情を発動キーとしているのも特徴。ガドライトの場合は故郷を滅ぼされたことに対する「怒りと諦め」、ヒビキは運命に対する「希望と絶望」で稼動させている。相反する感情を両立させ、それを超える強い意志によってサード・ステージに移行する。ガドライトの場合は板挟みの状態であることに対して開き直ってしまったのが原因で移行したと考えられる。
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真のスフィア・アクトは、多元世界の万物万象すべてに宿る意志、即ち霊子とリンクし、それを仲間に伝播させる力。当然ながら仲間同士の意志もリンクするため、この力を受けた者は己の肉体や乗っているマシンをより直接的に操れるようになる(ゲーム中では技量の上昇という形で表される)。
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真のスフィア・アクトは、多元世界の万物万象すべてに宿る意志、即ち霊子とリンクし、それを仲間に伝播させる力。当然ながら仲間同士の意志もリンクするため、この力を受けた者は己の肉体や乗っているマシンをより直接的に操れるようになる(ゲーム中では技量の上昇という形で表される)。この力はソルの心の中心核として感情を統合していた頃の名残であり、スフィア・リアクターの意志が揃えばそれを統合することで、自由自在に事象を制御することが可能。
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太極たる至高神ソルの存在は、多くの矛盾を孕みながら生きていく「人間」そのものであり、その核たるこのスフィアは太極の簡易版、つまりミニチュアとしての側面を持つ。そんなこのスフィアの力は、いわば「'''自分に打ち勝とうとする力'''」と言える。
    
相反する感情のバランスが崩れると力が破壊されるため、その均衡を嘘でかく乱する「偽りの黒羊」に無力化される。
 
相反する感情のバランスが崩れると力が破壊されるため、その均衡を嘘でかく乱する「偽りの黒羊」に無力化される。
    
洗礼名は「'''アムブリエル・ジ・オーバーライザー'''」。
 
洗礼名は「'''アムブリエル・ジ・オーバーライザー'''」。
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;双子座(ジェミニ)
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:星座のモチーフは、カストールとポリデュークスという双子。
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:このうち、弟のポリデュークスは半人半神の不死身、カストールはただの人間であった(母レダの重複妊娠による別々の双子の片割れ同士であり、カストールは神の血を引かない)。ある日イリスとリュンケウスという別の双子との諍いの結果、カストールは殺されてしまい、ポリデュークスは大いに悲しんだ。そこで、ゼウスはポリデュークスの神性をカストールに分け与えたという。なお、カストールもポリデュークスも双子のもう一方は両方女性である。
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:割り振りは男性。
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;恋人
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:タロットでは「恋人」と関連付けられる。
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:なお、このカードはウェイト版が一組の男女であるのに対し、マルセイユ版は男性一人に女性二人という構図の違いがあるが、どちらでも中心に天使が描かれる(ちなみに、タロットカードの主人公はあくまで人間であり、天使などはサポート役である)。マルセイユ版の二人の女性は、ある種の権力を有する立場から男性の意識・理性をつなぐ女性と情熱的アプローチで男性の無意識・本能をつなぐ女性とされ、天使は後者の味方であるという説もある。
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:「恋人」の寓意は正位置が'''「絆」「趣味への没頭」「試練の克服」'''、逆位置が'''「不道徳」「空虚」「結婚生活の破たん」'''など。
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:こうしてみるとわかるが、「自堕落で酒に溺れ」「確固たる目的を持たず」「恋人と死別した」ガドライトはウェイト版の逆位置、「多くの仲間と友を得」「オカルト趣味にのめりこみ」「テンシへの恐怖を乗り越えた」ヒビキはマルセイユ版の正位置が示す寓意とモチーフ、寓画に当てはまっている。
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:デザインに描かれる「天使」に関しても、「テンシ」に関わったことで全てを失ったガドライト、「テンシ」に関わったことで家族を失ったが多くの仲間、そしてパートナーを得たヒビキ、と対応している。
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:また、双子は教皇・月・太陽など複数のタロットに登場する重要な要素であり、マルセイユ版において人間として最後に登場するのも男女の双子であるため、スパロボZを締める「人間」の役割としてはこれ以上ないスフィアと言える。
    
=== 沈黙の巨蟹 ===
 
=== 沈黙の巨蟹 ===
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*スフィア・アクト:「感情の抑圧」
 
*スフィア・アクト:「感情の抑圧」
   −
「[[鬼宿]]」が住んでいた世界に存在したスフィア。他のスフィアと異なり、伝説の生き物の死骸に寄生している。発動キーの「虚無」とは、分かりやすく言えば人間の心の中にある死の本能、心理学でいう「デストルドー」のことである。
+
「[[鬼宿]]」が住んでいた世界に存在したスフィア。他のスフィアと異なり、伝説の生き物の死骸に寄生している。発動キーの「虚無」とは、分かりやすく言えば人間の心の中にある死の本能、心理学でいう「デストルドー」のことである。至高神ソルの「死に向かう意志」を司る。わかりやすく言えば、このスフィア(の感情)があったためにソルは死を選べたのである。
    
尸空は人が死ぬ時に生まれる「消滅しようとする力」を正しく導く「鬼宿」の人間であり、その「消滅しようとする力」を操る力にスフィアが同調している。
 
尸空は人が死ぬ時に生まれる「消滅しようとする力」を正しく導く「鬼宿」の人間であり、その「消滅しようとする力」を操る力にスフィアが同調している。
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洗礼名は「'''ムリエル・ザ・ゲート'''」。
 
洗礼名は「'''ムリエル・ザ・ゲート'''」。
 +
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;蟹座(キャンサー)
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:星座のモチーフは、英雄ヘラクレスによって踏み殺された化け蟹カルキノス。
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:異父兄弟であるヒュドラ退治にやってきたヘラクレスを倒そうとしたがあっさりと踏み潰されてしまった。
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:性格分類においては、「保守的」を司る。
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:割り振りは女性。ただし、[[尸空]]は男性である。
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;戦車
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:タロットでは「戦車」と関連付けられる。また、このカードのデザインは「宿命」「変容」を表しているとされる。
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:「戦車」の寓意は正位置が'''「勝利」「征服」「行動力」「積極性」「解放」'''、逆位置が'''「暴走」「不注意」「身勝手」「挫折」「焦り」「好戦的」'''。
 +
:描かれているのは「若い王が乗り、四本の柱を持ち、二頭の馬を生やし、車輪が横向きに取り付けられた戦車」。このデザインは「人間の内面のさまざまな要素が一つの方向に揃う」ことを意味しているが、車輪が横向きであるため動けない。また、人間の内面=精神の要素が一つの方向を向くということは、単純に考えると思考が一点に固定される、つまりはある種のパニック状態とも取れる。
 +
:タロットの正位置・逆位置共に、尸空のキャラクターとは全く合致しない(辛うじて正位置の「征服」が当てはまる)上に性別の割り振りも違う。これはおうし座、さそり座も同じであり、サイデリアルのリアクター達は神話や大アルカナのモチーフとはほとんど関係ない設定を組まれている。
    
=== 傷だらけの獅子 ===
 
=== 傷だらけの獅子 ===
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*スフィア・アクト:「生命力の励起」
 
*スフィア・アクト:「生命力の励起」
   −
荒廃世界に存在したスフィア。ガンレオンごと前のリアクターの元から漂流してきた。
+
荒廃世界に存在したスフィア。ガンレオンごと前のリアクターの元から漂流してきた。至高神ソルの「忍耐力」を司る。
    
心身の痛みに耐えようとする意志によって力を発揮するが、耐え損なうと暴走して時空震動を起こすという危険な一面があり、シエロがこれによって行方不明になっている。痛みに耐えるだけでなく、痛みに負けない強い意思を貫くことでサード・ステージへ移行する。
 
心身の痛みに耐えようとする意志によって力を発揮するが、耐え損なうと暴走して時空震動を起こすという危険な一面があり、シエロがこれによって行方不明になっている。痛みに耐えるだけでなく、痛みに負けない強い意思を貫くことでサード・ステージへ移行する。
133行目: 186行目:     
洗礼名は「'''ウェルキエル・ザ・ヒート'''」。
 
洗礼名は「'''ウェルキエル・ザ・ヒート'''」。
 +
 +
;獅子座(レオ)
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:星座のモチーフは、英雄ヘラクレスによって討ち取られたネメアの森に住まう大獅子。
 +
:散々暴れまわった大獅子だったが、ヘラクレスとの死闘の果てに殺された。「暴れん坊」「人間に叩きのめされる」「死亡(から転じて断末魔)」といった点は、シエロに根性を叩き直された元ごろつきのランドが、痛みによる絶叫を上げたことでスフィアが覚醒したことと重なる。
 +
:性格分類においては、大胆で激しいという性質とともに「力の象徴」を司っており、強い力を与えることが転じて痛みを引き金にすると考えられ、性質自体がランドの性格と一致している。
 +
:割り振りは男性。
 +
 +
;力
 +
:タロットでは「力」のアルカナと関連付けられる。
 +
:「力」の寓意は正位置が'''「強固な意志」「不撓不屈」「理性」「勇気」「冷静」'''、逆位置が'''「甘え」「人任せ」「優柔不断」「権勢を振るう」'''。
 +
:このカードは本能を象徴するライオンとその制御を象徴する女性が描かれており、ランドの性格はこのカードの正位置とも合致している。タロットも関連があるとするなら、おそらくメールがスフィアに取り込まれたのは偶然ではないと思われる。なお、ジ・エーデルはこのスフィアを奪う実験機として[[カオス・レオー]]を開発していたが、もしレーベンがリアクターとなっていたなら、女性に対応するのは恐らくエーデルだったと思われる。
    
=== 悲しみの乙女 ===
 
=== 悲しみの乙女 ===
143行目: 207行目:     
宇宙世紀の世界に存在していたスフィア。機体そのものではなく武器の方に搭載されている。
 
宇宙世紀の世界に存在していたスフィア。機体そのものではなく武器の方に搭載されている。
悲しみの感情によって力を発揮し、悲しみに負けない強い意志によってサード・ステージへ移行する。
+
悲しみの感情によって力を発揮し、悲しみに負けない強い意志によってサード・ステージへ移行する。至高神ソルの「悲しみ」を司る。
    
多元戦争時にリアクターとなったセツコは反作用によって味覚が消失し、視覚も消えつつあったが、それに負けずに戦う意志を貫徹したことで覚醒が進み、いち早くサード・ステージに足を踏み入れている。
 
多元戦争時にリアクターとなったセツコは反作用によって味覚が消失し、視覚も消えつつあったが、それに負けずに戦う意志を貫徹したことで覚醒が進み、いち早くサード・ステージに足を踏み入れている。
   −
スフィア・アクトは感覚を他者にリンクさせること。セツコが再世篇で見せていた「悲しみの感情の探知」はこれの片鱗であり、連獄篇では一気にサード・ステージに移行した影響で居合わせた全員の悲しみにリンクした結果、異様なローテンションに陥った反面戦闘力が爆発的に上昇していた(ゲーム的には気力限界を振り切って200になる)。また、この力を発現すると、リンクした相手の悲しみをも力として出力を上げていく性質がある。
+
スフィア・アクトは感覚を他者にリンクさせること。セツコが再世篇で見せていた「悲しみの感情の探知」はこれの片鱗であり、連獄篇では一気にサード・ステージに移行した影響で居合わせた全員の悲しみにリンクした結果、異様なローテンションに陥った反面戦闘力が爆発的に上昇していた(ゲーム的には気力限界を振り切って200になる)。また、この力を発現すると、リンクした相手の悲しみをも力として出力を上げていく性質がある。ゆえにこのスフィアの力は、いわば「'''過去を求める力'''」と言える。
    
洗礼名は「'''ハマリエル・ザ・スター'''」。
 
洗礼名は「'''ハマリエル・ザ・スター'''」。
 +
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;乙女座(ヴァルゴ)
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:星座のモチーフは正義と天文の女神アストライアー(冥王ハーデスに誘拐されて娶られてしまった、春と花の女神ペルセポネという説もある)。
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:彼女は争いを続け神に見放されつつある人間を最後まで信じて地上に残った女神であるが、やがて絶望してしまう。流される血で人間に絶望するという展開はまさに上官や想い人の死とレーベンの悪意に絶望して覚醒した彼女と重なる。ペルセポネにしても、レーベンとのやり取りと似た「親切にしてくれたので信じてみたが、実は不可逆な状況に追い込むための罠だった」という流れが存在している(ペルセポネの場合は母・デメーテルの怒りのサボタージュで地上が大変なことになったため、ハーデスが折れてめでたく帰還と相成ったものの本心では離れたくなかった彼の罠に嵌められて冥界のザクロを四粒食べてしまい、一年の内四ヶ月を冥界で過ごす羽目になった)。
 +
:性格分類においては、「自然を愛する心」を司っており、自然=周囲を感じられなくなることで自然を求める意思が強化されるために力が引き出されると思われる。
 +
:割り振りは女性。
 +
 +
;隠者
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:タロットでは「隠者」のアルカナと関連付けられる。
 +
:「隠者」の寓意は正位置が'''「経験則」「思慮深い」「思いやり」「単独行動」'''、逆位置が'''「閉鎖性」「消極的」「誤解」「悲観的」'''。
 +
:この隠者のモチーフは三つのヘルメスが合わさった「ヘルメス・トリスメギストス」であり、3機の[[バルゴラ]]を統合した[[バルゴラ・グローリー]]と無縁ではないだろう。仮にもし「3機の情報の統合」が覚醒の前提条件であるなら、'''製造したメーカーはある程度このことを知っていた可能性が高い'''(3機存在しなければ覚醒自体不可能になる)。
 +
    
=== 揺れる天秤 ===
 
=== 揺れる天秤 ===
159行目: 235行目:  
*スフィア・アクト:「意志力の伝播」
 
*スフィア・アクト:「意志力の伝播」
   −
西暦世界に存在していたスフィア。[[クロノ]]保守派が保持していたものをエルガン・ローディックが持ち出し、カルロス・アクシオン・Jrを経てスコート・ラボに持ち込まれた。
+
西暦世界に存在していたスフィア。[[クロノ]]保守派が保持していたものをエルガン・ローディックが持ち出し、カルロス・アクシオン・Jrを経てスコート・ラボに持ち込まれた。至高神ソルの「自意識」を司る。
    
迷いの中でも折れることのない強い意志によって力を発揮し、それに振り回されず判断力と己を保とうとする意志によってサード・ステージに移行する。
 
迷いの中でも折れることのない強い意志によって力を発揮し、それに振り回されず判断力と己を保とうとする意志によってサード・ステージに移行する。
169行目: 245行目:     
洗礼名は「'''ズリエル・ジ・アンブレイカブル'''」。
 
洗礼名は「'''ズリエル・ジ・アンブレイカブル'''」。
 +
 +
;天秤座(リーブラ)
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:星座のモチーフは、乙女座のモチーフであるアストライアーが持っていた善悪を測る天秤。
 +
:幾度となく善悪を測り続けてもなお悪化していく世界に絶望したアストライアーは、とうとうその天秤を捨ててしまう。幾度となく心を揺らされ、やがて心根をゆがめる[[アイム・ライアード|宿敵]]によって覚醒したクロウに重なる。セツコ(乙女座)が最終的に彼を気にするのも運命だろうか。どちらかといえば、'''[[トライア・スコート|同じような名前を持つこの人]]の所有物'''、という方がしっくりくるが。
 +
:割り振りは男性。
 +
:占星術上において天秤座は牡羊座と対の関係にあたる。それに迎合したかのように、このスフィアと「偽りの黒羊」は覚醒と活性化の条件だけでなく、反作用までもが見事に対極である(強い意志があれば簡単に力を得られる一方で、反作用が最も危険で対策も難しい「揺れる天秤」と、常に嘘を吐き続けなければならない一方で、反作用が最も安全で感情が高ぶらなければ発生さえしない「偽りの黒羊」)。
 +
 +
;正義
 +
:タロットでは「正義」のアルカナと関連付けられる。
 +
:そのため、このスフィアにとっての正義とは「どんな形であれ'''折れることのない強い意志のこと'''」である可能性は高く、それを証明できる者が力を引き出せるということかもしれない(実際、クロウの意志の強さは全編を通じて随所で描写されている)。このカードには天秤が描かれているが、左右の皿のサイズが異なっている。公平とは対称でないことを示しており、割に合わない借金を背負うが、それがないと己を保てないクロウをイメージさせる。
 +
:ちなみに、「正義」の正位置は'''「公正」「誠意』(例:借金を全うに返済する意思)'''を意味し、逆位置は'''「不均衡」「被告人」(例:借金を返せない人)'''を意味する。
 +
:また、天秤は弁護士の象徴である。すなわち、'''片方には罪(例:過ぎた力を求める)、片方には罰(例:借金を負う)'''が乗せられるということである。借金に縛られないと主体性を維持できないクロウが過ぎた自由や力などを求める限り、決して借金から逃げられないということなのだろうか。
    
=== 怨嗟の魔蠍 ===
 
=== 怨嗟の魔蠍 ===
178行目: 266行目:  
*スフィア・アクト:「憎悪の励起」
 
*スフィア・アクト:「憎悪の励起」
   −
バルビエルが住んでいた世界に存在していたスフィア。
+
バルビエルが住んでいた世界に存在していたスフィア。至高神ソルの「憎悪」を司る。
    
読んで字のごとく、憎しみの感情によって力を発揮する。その憎しみが薄れれば力は弱まり、なくなれば崩壊する。
 
読んで字のごとく、憎しみの感情によって力を発揮する。その憎しみが薄れれば力は弱まり、なくなれば崩壊する。
187行目: 275行目:     
洗礼名は「'''バルビエル・ザ・ニードル'''」。
 
洗礼名は「'''バルビエル・ザ・ニードル'''」。
 +
 +
;蠍座(スコーピオ)
 +
:星座のモチーフは、狩人オリオンの傲慢に怒った女神の使いで、オリオンを刺し殺した蠍(この蠍、一説では妹・アルテミスがオリオンとゴールインするのを阻止したかったアポロンが、オリオン暗殺計画の要として用意した工作員であるとも)。
 +
:星座になった後の話として、自らの父がアポロンだと認めさせるため、太陽の馬車を無理やり運転して黄道を走ったパエトーンがさそり座に差し掛かった際、馬の足を刺したために馬車が制御不能となり、天地の破壊を恐れたゼウスによってパエトーンは殺された、というものがある。
 +
:性格分類においては、「探究心と持久力」を司る。
 +
:割り振りは女性だが、バルビエルは男性である。ちなみに、そのバルビエルが翠の地球で行動していた時にセツコから付けられた呼び名が「オリオン」であり、アン・アーレスに乗り換えた時に名乗りを上げている。これは、「蠍によってオリオンが殺された」という神話を意識したシーンとも見られる。
 +
 +
;死神
 +
:タロットでは「死神」に関連付けられ、このカードは「無名」「静止」を暗に表しているとされる。
 +
:「死神」の寓意は正位置が'''「終末」「破滅」「離散」「死の予兆」'''、逆位置が'''「再スタート」「新展開」「挫折からの復帰」'''。サイデリアルの侵攻で全てを失ったものの、御使いに見込まれて新たな道を歩み始め、最終的にはヴィルダークに引導を渡されたバルビエルの人生に合致している。
 +
:なお、このカードに描かれる死神とは、ウェイト版においては[[アポカリュプシス|黙示録]]に現れる「第四の騎士」であるとされる。
    
=== 立ち上がる射手 ===
 
=== 立ち上がる射手 ===
196行目: 295行目:  
*スフィア・アクト:「重圧による力の制限」
 
*スフィア・アクト:「重圧による力の制限」
   −
どこかの世界に存在していたスフィア。前のリアクターから[[次元将ヴィルダーク]]が奪取し、自身が新たなリアクターとなった。
+
どこかの世界に存在していたスフィア。前のリアクターから[[次元将ヴィルダーク]]が奪取し、自身が新たなリアクターとなった。至高神ソルの「反抗心」を司る。
    
他者へ抗おうとする意志によって活性化する。ゆえに力が崩壊する条件も簡単で、他者へ屈服したり畏怖を抱くと力が崩壊する。
 
他者へ抗おうとする意志によって活性化する。ゆえに力が崩壊する条件も簡単で、他者へ屈服したり畏怖を抱くと力が崩壊する。
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スフィア・アクトは攻撃的なプレッシャーにより、他者の力の発揮を妨げる力。
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スフィア・アクトは攻撃的なプレッシャーにより、他者の力の発揮を妨げる力。「いがみ合う双子」の対極にあるこのスフィアの力は、言うなれば「'''他者に打ち勝とうとする力'''」と言える。
    
洗礼名は「'''アドナキエル・ザ・ジェネラル'''」。
 
洗礼名は「'''アドナキエル・ザ・ジェネラル'''」。
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;射手座(サジタリウス)
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:星座のモチーフは弓の名手であったケンタウルスの青年・ケイローン。
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:アポロンとアルテミスから数々の叡智を授かり、それを以ってカストール(双子座)やアスクレピオス(蛇遣い座)などの後の英雄達の師となったが、ヘラクレスの放った毒矢が偶然刺さってしまい、苦しみに耐えかねて不死の権能をプロメテウスに渡して落命した。余談だが、プロメテウスはそれ以前に'''禁忌を犯したことで神の怒りに触れ、永きに渡り苛まれ続ける刑罰を受けている'''(プロメテウスはこの時点で既に不死だったという説がある)。
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:性格分類においては、「発展願望」を司る。
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:割り振りは男性。
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;節制
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:タロットでは「節制」に関連付けられる。
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:「節制」の寓意は正位置が'''「調和」「節度」「献身」'''、逆位置が'''「浪費」「消耗」「生活の乱れ」'''。
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:このカードは水瓶座と関連があるとされ、描かれている女性は「相反する二つの要素を結びつける仲介者」という役割を持ち、また翼を持つことから「天使」とされている。
    
=== 知りたがる山羊 ===
 
=== 知りたがる山羊 ===
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*スフィア・アクト:「他者の情報の公開」
 
*スフィア・アクト:「他者の情報の公開」
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どこかの世界に存在していたスフィア。前のリアクターから[[アサキム・ドーウィン]]が奪取し[[シュロウガ]]に搭載されたが、リアクターにはなっていない。
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どこかの世界に存在していたスフィア。前のリアクターから[[アサキム・ドーウィン]]が奪取し[[シュロウガ]]に搭載され、後にアサキムがリアクターとなった。至高神ソルの「好奇心」を司る。
    
ありとあらゆる知識を求める好奇心によって力を発揮する。前のリアクターはアサキムと接触した際、彼のことを知り過ぎたためにその心の底にあった闇に触れてしまい、死亡したらしい。
 
ありとあらゆる知識を求める好奇心によって力を発揮する。前のリアクターはアサキムと接触した際、彼のことを知り過ぎたためにその心の底にあった闇に触れてしまい、死亡したらしい。
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スフィア・アクトは対象者のありとあらゆる情報の開示。そのあらゆる真実を暴き立てる力ゆえに、「偽りの黒羊」の嘘を暴いて無力化してしまう。
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スフィア・アクトは対象者のありとあらゆる情報の開示。そのあらゆる真実を暴き立てる力ゆえに、「偽りの黒羊」の嘘を暴いて無力化してしまう。フェイクの方は「バリア無効化」という形でこれを表現している。
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;山羊座(カプリコーン)
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:星座のモチーフはヤギ頭の牧神アイギパーン。ただし下半身は魚となっている。
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:これはアイギパーンが魚に変身したことによるもので、その経緯についてはティターン神族との戦いの際に威嚇のために海に潜った時の姿という説と嵐の怪物テュポーンが襲来した際に変身もおぼつかないほど慌ててナイル川に逃げ込んだ時の姿という説が存在する。確証はないものの、前者の説は「深淵を覗き込んだ」といえることから、アサキムの前の所持者を彷彿とさせる。ちなみに、パーンは「Panic」の語源である。
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:性格分類においては、「下心のない信頼関係を重んじる」ことを司り、転じて嘘を暴くことを力とすると思われる。
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:割り振りは女性。
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;悪魔
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:タロットでは「悪魔」のアルカナと関連付けられる。
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:この悪魔のデザインは山羊頭の悪魔バフォメットであるが、統一性のない姿は「訳が分からない」という印象を抱かせるものである。それゆえに「混沌」「葛藤」「暴力」を象徴しており、まさしくアサキムを指すのにふさわしいと言える。
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:また、「悪魔」の正位置は'''「堕落」「裏切り」'''、逆位置は人に知恵を与えた者として'''「覚醒」「新たな出会い」'''も意味し、これもまた世界をまたいでリアクターたちに出会って手段を選ばずスフィアの覚醒を促すアサキムらしい。さらにいうとシュロウガのデザインモチーフはサイバスター+悪魔である。
    
=== 尽きぬ水瓶 ===
 
=== 尽きぬ水瓶 ===
226行目: 347行目:  
*スフィア・アクト:不明
 
*スフィア・アクト:不明
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[[聖インサラウム王国]]に存在していたスフィア。王国の開祖であるキング・インサラウム1世が最初のリアクターだが、1世が殺されず天寿を全うしたため、ユーサーが目覚めさせるまでまた眠っていた。
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[[聖インサラウム王国]]に存在していたスフィア。王国の開祖であるキング・インサラウム1世が最初のリアクターだが、1世が殺されず天寿を全うしたため、ユーサーが目覚めさせるまでまた眠っていた。至高神ソルの「愛」を司る。
    
他者への深く大きな愛によって力を発揮するが、要求されるレベルが高く、個人へのそれではなく国や組織のような大きなものに対する、自己犠牲を前提とした愛である必要がある。
 
他者への深く大きな愛によって力を発揮するが、要求されるレベルが高く、個人へのそれではなく国や組織のような大きなものに対する、自己犠牲を前提とした愛である必要がある。
233行目: 354行目:     
要求されるのが強い意志で共通している「揺れる天秤」との相性がよく、互いに共鳴して力を高める。
 
要求されるのが強い意志で共通している「揺れる天秤」との相性がよく、互いに共鳴して力を高める。
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スフィア・アクトは不明だが、フェイクの能力が「EN回復封印」であることと、「いがみ合う双子」の例、そして再世篇のユーサーのエースボーナスから考えれば、恐らく「他者に力を与える」能力であろうと考えられる。
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;水瓶座(アクエリアス)
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:星座のモチーフは、ゼウスの給仕を務めた美少年ガニメーデスが持っていた、神の酒ネクタールが溢れ出る水瓶。
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:ガニメーデスが給仕となる際、地上に残す両親が深く悲しむことを心配したという。喪失の悲しみやそれに対する慈愛は、故郷を離れる羽目になった挙句に民を失うことによる強い悲しみとその民への慈愛で覚醒に至ったユーサーと重なる。ちなみに、女好きのゼウスが彼を給仕にしたのは'''美女と見紛うほどに美しいから'''。「'''※ただしイケメンに限る'''」ということか。
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:性格分類においては、「自己愛」を司っており、独善性が転じて(一方的な)自己犠牲を力とすると思われる。マリリンも、ユーサーの行動を独りよがりだと評している。
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:割り振りは男性。
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;星
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:タロットでは「星」のアルカナと関連付けられる。
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:このカードのデザインは「直感」と「肉体」が女性によって結びつけられる様子を表しており、エスターへの語りかけなどで本来持つ洞察力が行動に結びついたユーサーを表していると言える。
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:「星」のタロットが示す寓意は正位置が'''「希望」「ひらめき」「願いが叶う」'''、逆位置は'''「失望」「無気力」「高望み」'''。
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:そしてそんな寓意に合わせたかの如く、当初のユーサーはその弱気さから'''失望'''され、また自身も'''無気力'''であり、聖王機ジ・インサーはインサラウムにおいて'''希望'''と幸福の象徴であった。
    
=== 夢見る双魚 ===
 
=== 夢見る双魚 ===
 
*星座:うお座
 
*星座:うお座
*リアクター:不明
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*リアクター:アサキム・ドーウィン
*搭載機:不明
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*搭載機:シュロウガ・シン
 
*発動キー:「夢」
 
*発動キー:「夢」
 
*反作用:不明
 
*反作用:不明
 
*スフィア・アクト:不明
 
*スフィア・アクト:不明
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どこかの世界に存在していたスフィア。前のリアクターから[[アサキム・ドーウィン]]が奪取し[[シュロウガ]]に搭載されたが、リアクターにはなっていない。
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どこかの世界に存在していたスフィア。前のリアクターから[[アサキム・ドーウィン]]が奪取し[[シュロウガ]]に搭載された、後にアサキムがリアクターとなった。至高神ソルの「希望」を司る。
    
夢、つまり何かを望む意志によって力を発揮する。眠った時に見るそれではなく、未来への展望や目的などの漠然としたそれである。ゆえに力が崩壊する条件も簡単で、破れるか叶うかして夢を見なくなると力が崩壊する。
 
夢、つまり何かを望む意志によって力を発揮する。眠った時に見るそれではなく、未来への展望や目的などの漠然としたそれである。ゆえに力が崩壊する条件も簡単で、破れるか叶うかして夢を見なくなると力が崩壊する。
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スフィア・アクトは不明。フェイクの力は「運動性の低下」。
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星座配置で対極にある「悲しみの乙女」の力が悲しみの感情への同調、つまり過去の出来事を力とするのに対し、未来を夢見るこのスフィアの力は「'''未来を求める力'''」と言える。
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;魚座(パイシーズ)
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:星座のモチーフは、宴に乱入してきた怪物テュポーンから逃げる際、魚に変身した後はぐれないように互いをリボンで結んだアフロディーテとエロースの親子。アフロディーテが変身した魚の方は「みなみの魚座」とされることもある。
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:性格分類においては、「感情の豊かさ」を司る。
 +
:それに加え、対となる「悲しみの乙女」の特性は感覚という肉体的・物質的な性質の変容だったことからすると、こちらは感情という精神的・非物質的な性質に何かしら影響を与える能力を持つ可能性が考えられる。
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:この星座の性格は「'''不安、障害、犠牲的奉仕'''」である。
 +
:なお、12星座としてもそれに関連付けられるタロットとしても、12種の中では最後に位置している。
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 +
;月
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:タロットでは「月」と関連付けられる。
 +
:このカードは双子を示す複数の要素や本能と理性の葛藤を示しているとされる。割り振りは女性。
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:「月」のタロットが示す寓意は正位置が'''「不安定」「隠れた危険」(「隠れた敵」とも)「現実逃避」「猶予なき選択」'''、逆位置が'''「過去からの脱却」「失敗に繋がらない過ち」「未来への希望」「すぐれた直感」'''。
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== 特殊能力「スフィア・アクト」 ==
 
== 特殊能力「スフィア・アクト」 ==
268行目: 420行目:  
;スフィア・アクト(いがみ合う双子)
 
;スフィア・アクト(いがみ合う双子)
 
:[[ジェニオン|ジェミニオン・レイ]]の能力。気力150以上で発動し、PC側パイロットの技量を+10する。
 
:[[ジェニオン|ジェミニオン・レイ]]の能力。気力150以上で発動し、PC側パイロットの技量を+10する。
<!--;スフィア・アクト(偽りの黒羊・擬似)
+
;スフィア・アクト(立ち上がる射手)
 +
:[[次元将ヴィルダーク]]の能力。気力140以上で発動し、次元将ヴィルダークから10マス以内に存在するPC側ユニットは与えるダメージが0.9倍になる。
 +
;スフィア・アクト(偽りの黒羊・擬似)
 
:[[ゼル・ビレニウム]]の能力。気力140以上で発動し、ゼル・ビレニウムから10マス以内に存在するPC側ユニットに照準値ダウンの効果を与える。
 
:[[ゼル・ビレニウム]]の能力。気力140以上で発動し、ゼル・ビレニウムから10マス以内に存在するPC側ユニットに照準値ダウンの効果を与える。
 
;スフィア・アクト(欲深な金牛・擬似)
 
;スフィア・アクト(欲深な金牛・擬似)
291行目: 445行目:  
:[[ゼル・ビレニウム]]の能力。気力140以上で発動し、ゼル・ビレニウムから10マス以内に存在するPC側ユニットはENが回復しなくなる。
 
:[[ゼル・ビレニウム]]の能力。気力140以上で発動し、ゼル・ビレニウムから10マス以内に存在するPC側ユニットはENが回復しなくなる。
 
;スフィア・アクト(夢見る双魚・擬似)
 
;スフィア・アクト(夢見る双魚・擬似)
:[[ゼル・ビレニウム]]の能力。気力140以上で発動し、ゼル・ビレニウムから10マス以内に存在するPC側ユニットは運動性ダウンの効果を受ける。-->
+
:[[ゼル・ビレニウム]]の能力。気力140以上で発動し、ゼル・ビレニウムから10マス以内に存在するPC側ユニットは運動性ダウンの効果を受ける。
 
== 人造スフィア ==
 
== 人造スフィア ==
 
人の手でスフィアを模して作られた次元力制御システム。オリジナルには及ばないものの、何れも強力なパワーを有する。
 
人の手でスフィアを模して作られた次元力制御システム。オリジナルには及ばないものの、何れも強力なパワーを有する。
304行目: 458行目:  
:[[ジ・エーデル・ベルナル|ジ・エーデル]]が開発した機体。機体自体が人造のスフィアであり、サード・ステージの事象制御を可能としている。乙女座と獅子座のスフィアを参考にしているが、事象制御に関しては属性に縛られるスフィアよりも自由度が高い。
 
:[[ジ・エーデル・ベルナル|ジ・エーデル]]が開発した機体。機体自体が人造のスフィアであり、サード・ステージの事象制御を可能としている。乙女座と獅子座のスフィアを参考にしているが、事象制御に関しては属性に縛られるスフィアよりも自由度が高い。
 
;TS-DEMON
 
;TS-DEMON
:[[ジェニオン]]の動力。「いがみ合う双子」を模したイミテーションであるが、属性をもコピーしており僅かながらオリジナルの持つ「表面化する感情の反転」を備える。ただし、あくまで「いがみ合う双子のスフィアから次元力を抽出する」ための機関であったため、単独の出力はかなり低くジェ二オンのフルスペックを発揮できなかった。後に「いがみ合う双子」を奪取し、スフィアの制御機関としての機能を発揮するようになる。
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:[[ジェニオン]]の動力。あくまで「いがみ合う双子のスフィアから次元力を抽出する」ための機関であったため、単独の出力はかなり低くジェ二オンのフルスペックを発揮できなかった。後に「いがみ合う双子」を奪取し、スフィアの制御機関としての機能を発揮するようになる。
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;フェイク・スフィア
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:[[アドヴェント]]が作り出したスフィアのコピー品。スフィアのルーツである至高神ソルを作り出した存在の作品だけあり、スフィア・アクトすら使用できるほど完成度が高い。
 
== メモ ==
 
== メモ ==
 
*スフィアを目覚めさせた人物を「[[スフィア・リアクター]]」と呼ぶ。
 
*スフィアを目覚めさせた人物を「[[スフィア・リアクター]]」と呼ぶ。
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*バルゴラ一号機以降のセツコの機体及びアリエティス、尸逝天が撃墜された際には「機体が爆散した後光る球体が何処かに飛び去る」というアニメーションになる。
 
*バルゴラ一号機以降のセツコの機体及びアリエティス、尸逝天が撃墜された際には「機体が爆散した後光る球体が何処かに飛び去る」というアニメーションになる。
 
*ガナリー・カーバー(グローリー)は、コアとなっているスフィア部分がカーバーを取り込み、元来の機能に近い状態に再構成したものである。またアリエティスは全身が結晶体で覆われている他、コアである「偽りの黒羊のスフィア」はアイムを乗っ取る形で機体を作らせた。さらにシュロウガが現在の姿になったのは、スフィアに過度に関わったためとされている。ここからすると、スフィアとは本来「生命体」だったのかも知れない。それを証明するかのように、「傷だらけの獅子のスフィア」の器として造られたガンレオンは、自意識と魂を宿すほか、明らかに生命体と思しき行動を取っている。
 
*ガナリー・カーバー(グローリー)は、コアとなっているスフィア部分がカーバーを取り込み、元来の機能に近い状態に再構成したものである。またアリエティスは全身が結晶体で覆われている他、コアである「偽りの黒羊のスフィア」はアイムを乗っ取る形で機体を作らせた。さらにシュロウガが現在の姿になったのは、スフィアに過度に関わったためとされている。ここからすると、スフィアとは本来「生命体」だったのかも知れない。それを証明するかのように、「傷だらけの獅子のスフィア」の器として造られたガンレオンは、自意識と魂を宿すほか、明らかに生命体と思しき行動を取っている。
*ガイオウの台詞に「12の鍵、ソルの記憶…! 全て俺が喰らう!」というものがある。12の鍵=ソルの記憶という意味での発言だとすればスフィアの集合体を指す言葉の一つという事になり、「記憶=意思=心」と解釈すれば「ソル=太極」と考えられる。[[アイム・ライアード]]の台詞「御使いはソルの心を集めて、全ての宇宙を!」にある「ソルの心」も「ソルの記憶」と同じ意味と思われる。なおソルとは[[ラテン語]]で「太陽」を意味し、すなわち「黄道十二星座を統べる存在」であることは考えやすい。
   
== 関連人物 ==
 
== 関連人物 ==
 
;[[アサキム・ドーウィン]]
 
;[[アサキム・ドーウィン]]
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== 関連する用語 ==
 
== 関連する用語 ==
 
;[[太極]]
 
;[[太極]]
:スフィアの根源たる概念。万物全ての始まりにして終わりの真理。「ソル」とも呼ばれる。
+
:スフィアの根源たる人造神「至高神ソル」の異称。
 
;[[次元力]]
 
;[[次元力]]
 
:スフィアによって引き出される「次元を越える、あるいは越えた力」。恒星を起源とし、星座などの概念から物質まで、あらゆるものに宿る「存在の力」。アークセイバーの機動兵器やシュロウガはこれを動力に稼働している。
 
:スフィアによって引き出される「次元を越える、あるいは越えた力」。恒星を起源とし、星座などの概念から物質まで、あらゆるものに宿る「存在の力」。アークセイバーの機動兵器やシュロウガはこれを動力に稼働している。
327行目: 482行目:  
:[[Zシリーズ]]の前シリーズである第2の王道シリーズ・[[αシリーズ]]の根幹をなす概念。次元力と似た性質を持ち、こちらは「正」と「負」に完全に分かれている。
 
:[[Zシリーズ]]の前シリーズである第2の王道シリーズ・[[αシリーズ]]の根幹をなす概念。次元力と似た性質を持ち、こちらは「正」と「負」に完全に分かれている。
 
;[[スフィア・リアクター]]
 
;[[スフィア・リアクター]]
:スフィアを所持し、その力を扱う人物のこと。クロウ、セツコ、ランド/メール、アイム、ユーサー、アサキム、さらにガドライト→ヒビキ、尸空、ストラウス、バルビエルが該当する。
+
:スフィアを所持し、その力を扱う人物のこと。クロウ、セツコ、ランド/メール、アイム、ユーサー、アサキム、さらにガドライト→ヒビキ、尸空、ストラウス、バルビエル、ヴィルダークが該当する。
 
;[[カオス・レムレース]]
 
;[[カオス・レムレース]]
 
:[[ジ・エーデル・ベルナル]]の機体。「傷だらけの獅子」「悲しみの乙女」のデータを元にしており、「人の手による鍵」「人造のスフィアのようなもの」と称される。
 
:[[ジ・エーデル・ベルナル]]の機体。「傷だらけの獅子」「悲しみの乙女」のデータを元にしており、「人の手による鍵」「人造のスフィアのようなもの」と称される。
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