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;(フィアナ……お前こそが、『触れ得ざる者』だったのかも知れんな……)
 
;(フィアナ……お前こそが、『触れ得ざる者』だったのかも知れんな……)
 
:最終話、フィアナの死を見届けた後に。
 
:最終話、フィアナの死を見届けた後に。
;(しかし、キリコ復活の真の意味を理解した者はいるのだろうか? 愛する者を喪ってなお、渇き切ったこの世を流離わなければならないキリコの運命(さだめ)とは? その問いの答えは誰も知らない。 いや、キリコ自身でさえも……)
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;(しかし、キリコ復活の真の意味を理解した者はいるのだろうか? 愛する者を喪ってなお、渇き切ったこの世を流離わなければならないキリコの<ruby><rb>運命</rb><rt>さだめ</rt></ruby>とは? その問いの答えは誰も知らない。 いや、キリコ自身でさえも……)
 
:最終話、キリコ復活の記述を書き終えた後、ロッチナは心中で答えなき自問をする。フィアナの死を見届けた際の様子といい、TV本編から30年以上経ったこの時代では、ロッチナもただキリコを追い、異能者としての力に嫉妬していただけではなく、その悲惨な境遇には同情の念を抱いていたようにも思える。この独白と共に『赫奕たる異端』は幕を閉じる。
 
:最終話、キリコ復活の記述を書き終えた後、ロッチナは心中で答えなき自問をする。フィアナの死を見届けた際の様子といい、TV本編から30年以上経ったこの時代では、ロッチナもただキリコを追い、異能者としての力に嫉妬していただけではなく、その悲惨な境遇には同情の念を抱いていたようにも思える。この独白と共に『赫奕たる異端』は幕を閉じる。
    
==== 幻影篇 ====
 
==== 幻影篇 ====
 
;「神はサイコロを振らず。強かだ」
 
;「神はサイコロを振らず。強かだ」
:キリコが復活した[[ワイズマン]]の「『神の子』を自分の元で育てる」という意向に反抗して再び殺したことに対して。TV版同様の結末になったわけだが、嫉妬と憎悪に駆られて錯乱したTV版とは対照的に、キリコの「他者による支配を徹底的に拒む」という人格を利用して「たとえ自分が殺されることになってもキリコが絶対に神の子を守らせるよう仕向ける」というワイズマンの真意を見抜き、不敵な笑みを浮かべて見届けている。
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:キリコが復活した[[ワイズマン]]の「『神の子』を自分の元で育てる」という意向に反抗して再び殺したことに対して。TV版同様の結末になったわけだが、嫉妬と憎悪に駆られて錯乱したTV版とは対照的に、キリコの「他者による支配を徹底的に拒む」人格を利用して「たとえ自分が殺されることになってもキリコが絶対に神の子を守らせるよう仕向ける」というワイズマンの真意を見抜き、不敵な笑みを浮かべて見届けている。
 
;「花……紛うことなき花! クエント三千年の終焉が生み出した異能の花だ。しかし、この私は……。この先も見届けねばなるまい」
 
;「花……紛うことなき花! クエント三千年の終焉が生み出した異能の花だ。しかし、この私は……。この先も見届けねばなるまい」
 
:最後の台詞。全てが終わり、ワイズマンは完全に滅びた。「神の眼」としての役目から解き放たれたロッチナだが、「キリコの毒」に全身を侵された彼に、「キリコの監視を止める」という選択肢は存在しなかった。<br>これからもロッチナはキリコを追い続ける。己の全てを懸けて。
 
:最後の台詞。全てが終わり、ワイズマンは完全に滅びた。「神の眼」としての役目から解き放たれたロッチナだが、「キリコの毒」に全身を侵された彼に、「キリコの監視を止める」という選択肢は存在しなかった。<br>これからもロッチナはキリコを追い続ける。己の全てを懸けて。
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