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| [[ジオン公国]]総帥(国家の最高指導者)。『[[機動戦士ガンダム]]』における戦乱の元凶で、利用できるものなら[[ガルマ・ザビ|弟]]の死すら利用し、邪魔になるものなら[[デギン・ソド・ザビ|実父]]すら殺害する非情な政治家。IQ240というとてつもない[[天才]]でもある。 | | [[ジオン公国]]総帥(国家の最高指導者)。『[[機動戦士ガンダム]]』における戦乱の元凶で、利用できるものなら[[ガルマ・ザビ|弟]]の死すら利用し、邪魔になるものなら[[デギン・ソド・ザビ|実父]]すら殺害する非情な政治家。IQ240というとてつもない[[天才]]でもある。 |
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− | 青年時代に父[[デギン・ソド・ザビ|デギン]]と共にジオン・ズム・ダイクンの指導する独立運動に参加。ダイクンの死後に権力を手にしたデギンの引退とともに権力を受け継ぎ、ジオン公国の事実上の最高指導者になる。サイド3国民が選ばれた民である著書『優性人類生存説』を発表し、多くの国民の支持を得ることに成功し独裁体制を敷く。<br /> | + | 青年時代に父[[デギン・ソド・ザビ|デギン]]と共にジオン・ズム・ダイクンの指導する独立運動に参加。ダイクンの死後に権力を手にしたデギンの引退とともに権力を受け継ぎ、ジオン公国の事実上の最高指導者になる。[[サイド3]]国民が選ばれた民である著書『優性人類生存説』を発表し、多くの国民の支持を得ることに成功し独裁体制を敷く。<br /> |
| デギンから「ヒトラーの尻尾」と揶揄されるほど選民思想が強く、選挙の上手さ、[[士気]]向上の上手さなどからしてアドルフ・ヒトラーを彷彿させる。 | | デギンから「ヒトラーの尻尾」と揶揄されるほど選民思想が強く、選挙の上手さ、[[士気]]向上の上手さなどからしてアドルフ・ヒトラーを彷彿させる。 |
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| ;[[第3次スーパーロボット大戦]] | | ;[[第3次スーパーロボット大戦]] |
| :[[ディバイン・クルセイダーズ|DC]]幹部として登場。[[ビアン・ゾルダーク]]博士亡き後のDCの実質的指導者であった。 | | :[[ディバイン・クルセイダーズ|DC]]幹部として登場。[[ビアン・ゾルダーク]]博士亡き後のDCの実質的指導者であった。 |
− | :[[異星人]][[インスペクター]]の攻撃が各地で行われた後、好機とばかりにDCの正当性を主張し、DC再興を呼び掛ける一大演説を全世界に向け放送した。その結果DCの戦力の増強に成功するが、[[ロンド・ベル]]隊の奮戦、妹[[キシリア・ザビ|キシリア]]の[[裏切りイベント|裏切り]]によって[[組織]]は崩壊した。本作では[[ドロス]]に乗る。 | + | :[[異星人]][[インスペクター]]の攻撃が各地で行われた後、好機とばかりにDCの正当性を主張し、DC再興を呼び掛ける一大演説を全世界に向け放送した。その結果DCの戦力の増強に成功するが、[[ロンド・ベル]]隊の奮戦、妹[[キシリア・ザビ|キシリア]]の[[裏切りイベント|裏切り]]によって[[組織]]は崩壊した。 |
| + | :本作では[[ドロス]]に乗る。 |
| ;[[スーパーロボット大戦F]] | | ;[[スーパーロボット大戦F]] |
| :完結編の予告で顔見せ。 | | :完結編の予告で顔見せ。 |
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| :[[第3次スーパーロボット大戦|第3次]]で死亡したはずだが、謎の復活を遂げる。実は[[ゲスト]]により[[クローン]]として蘇らされていた。[[ハマーン・カーン|ハマーン]]に代わりDCの総指揮をとる。 | | :[[第3次スーパーロボット大戦|第3次]]で死亡したはずだが、謎の復活を遂げる。実は[[ゲスト]]により[[クローン]]として蘇らされていた。[[ハマーン・カーン|ハマーン]]に代わりDCの総指揮をとる。 |
| :ギレンの選民主義はそれまでハマーンが行っていた[[スペースノイド]]を味方に付けるという方針とは異なり、結果的にコロニー連合とDCは対立。[[ミリアルド・ピースクラフト|ミリアルド]]率いるコロニー連合軍に始末される(ポセイダルルート)。キシリアによる暗殺イベントもある(DCルート)。 | | :ギレンの選民主義はそれまでハマーンが行っていた[[スペースノイド]]を味方に付けるという方針とは異なり、結果的にコロニー連合とDCは対立。[[ミリアルド・ピースクラフト|ミリアルド]]率いるコロニー連合軍に始末される(ポセイダルルート)。キシリアによる暗殺イベントもある(DCルート)。 |
− | :[[ドズル・ザビ|ドズル]]ほど明言はしないが、終盤はギレンであってそうでない何者かとして生きることに不安を感じており、プレイヤーの手で倒すと自分の命が尽きることに安心すらしているかのようなセリフを遺す。第3次同様[[ドロス]]に搭乗する。 | + | :[[ドズル・ザビ|ドズル]]ほど明言はしないが、終盤はギレンであってそうでない何者かとして生きることに不安を感じており、プレイヤーの手で倒すと自分の命が尽きることに安心すらしているかのような台詞を遺す。第3次同様[[ドロス]]に搭乗する。 |
− | :なお、この作品が発売された1998年4月には同じく[[セガサターン]]で『ギレンの野望』も発売され、ギレンの存在がクローズアップされている。 | + | :なお、この作品が発売された1998年4月には、同じく[[セガサターン]]で『ギレンの野望』も発売され、ギレンの存在がクローズアップされている。 |
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| === COMPACTシリーズ === | | === COMPACTシリーズ === |
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| :今回もジオン軍の総司令官。序盤が一年戦争に沿った展開ながら、キシリアが自分を撃つ前にシャアに討たれてしまう為、中盤まで生き残りハマーン一派と合流するも、最終的にはハマーンに暗殺されてしまう。戦闘では[[グワジン]]に乗る。なお、弟や妹と違い、台詞の新規収録は行われず。 | | :今回もジオン軍の総司令官。序盤が一年戦争に沿った展開ながら、キシリアが自分を撃つ前にシャアに討たれてしまう為、中盤まで生き残りハマーン一派と合流するも、最終的にはハマーンに暗殺されてしまう。戦闘では[[グワジン]]に乗る。なお、弟や妹と違い、台詞の新規収録は行われず。 |
| ;[[スーパーロボット大戦Operation Extend]] | | ;[[スーパーロボット大戦Operation Extend]] |
− | :ジオン軍の総司令官。外宇宙勢力の脅威の前になんとか和平に持ち込もうと画策するキシリアやデギンをよそに、徹底して抗戦姿勢を崩さない。デギンにより停戦が成立してもなお[[アステロイド・ベルト]]の勢力を「[[ネオ・ジオン]]」として再編。建前上は別組織にあたることを利用し、再び戦乱を巻き起こす。 | + | :ジオン軍の総司令官。外宇宙勢力の脅威の前になんとか和平に持ち込もうと画策するキシリアやデギンをよそに、徹底して抗戦姿勢を崩さない。 |
| + | :デギンにより停戦が成立してもなお、[[アステロイド・ベルト]]の勢力を「[[ネオ・ジオン]]」として再編。建前上は別組織にあたることを利用し、再び戦乱を巻き起こす。 |
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| == 人間関係 == | | == 人間関係 == |
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| ;[[アムロ・レイ]] | | ;[[アムロ・レイ]] |
| :原作では絡みはなく、報告書を読んで知った[[ガンダム]]のパイロットという認識しかなかったが、[[XO]]では直接対決をする事に。 | | :原作では絡みはなく、報告書を読んで知った[[ガンダム]]のパイロットという認識しかなかったが、[[XO]]では直接対決をする事に。 |
− | :なお、監督のトミノメモによれば本土での最終決戦で専用MSに乗ってアムロと一騎打ちをするという筋書きがあったと言う。 | + | :なお、富野監督の「トミノメモ」によれば「本土である[[サイド3]]での最終決戦で、専用MSに乗ってアムロと一騎討ちをする」という筋書きがあったと言う。 |
| ;[[ブライト・ノア]] | | ;[[ブライト・ノア]] |
| :演説を見た彼に「独裁者」と強く批判された。原作では演説を見て言っているが、[[スーパーロボット大戦XO|XO]]では直接言われる。 | | :演説を見た彼に「独裁者」と強く批判された。原作では演説を見て言っているが、[[スーパーロボット大戦XO|XO]]では直接言われる。 |
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| :[[スーパーロボット大戦α|α]]にて共闘。リアル系とスーパー系の悪の大ボスの競演が実現。 | | :[[スーパーロボット大戦α|α]]にて共闘。リアル系とスーパー系の悪の大ボスの競演が実現。 |
| ;[[諸葛亮孔明]] | | ;[[諸葛亮孔明]] |
− | :αにて、ギレンの落命を予期していた。尤も、彼はキシリアを利用する事で彼女にギレンを討たせたのだが。 | + | :αにて、ギレンの落命を予期していた。もっとも、彼はキシリアを利用する事で彼女にギレンを討たせたのだが。 |
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| === [[バンプレストオリジナル]] === | | === [[バンプレストオリジナル]] === |
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| :追悼演説の一説。ちなみに、この演説をTVで見ていた[[シャア・アズナブル|シャア]]は「坊やだからさ……」と冷ややかに返した。 | | :追悼演説の一説。ちなみに、この演説をTVで見ていた[[シャア・アズナブル|シャア]]は「坊やだからさ……」と冷ややかに返した。 |
| ;「国民よ立て! 悲しみを怒りに変えて、立てよ! 国民よ!」 | | ;「国民よ立て! 悲しみを怒りに変えて、立てよ! 国民よ!」 |
− | :追悼演説のクライマックス。このフレーズはゲームのキャッチコピーに使われるほど有名。 | + | :追悼演説のクライマックス。このフレーズは、ゲームのキャッチコピー等に使われるほど有名。 |
| ;「私とて、ジオン・ダイクンの革命に参加したものです。人類がただ数を増やすだけでは、人の軟弱を産み、軟弱は人を滅ぼします。」<br />「地球連邦の絶対民主制が何をもたらしましたか? 官僚の増大と情実の世を作り、あとはひたすら資源を浪費する大衆を育てただけです。今次大戦のような共食いを生んだのも、連邦の軟弱故です。もう……人類は限界を超えましたよ……」<br />「私はア・バオア・クーで指揮を執ります。」<br />「まっ……勝ってみせますよ。その上で、真のニュータイプの開花を待ちましょう。ヒトラーの尻尾の戦いぶりをご覧ください」 | | ;「私とて、ジオン・ダイクンの革命に参加したものです。人類がただ数を増やすだけでは、人の軟弱を産み、軟弱は人を滅ぼします。」<br />「地球連邦の絶対民主制が何をもたらしましたか? 官僚の増大と情実の世を作り、あとはひたすら資源を浪費する大衆を育てただけです。今次大戦のような共食いを生んだのも、連邦の軟弱故です。もう……人類は限界を超えましたよ……」<br />「私はア・バオア・クーで指揮を執ります。」<br />「まっ……勝ってみせますよ。その上で、真のニュータイプの開花を待ちましょう。ヒトラーの尻尾の戦いぶりをご覧ください」 |
| :ギレンに対し「貴公はヒトラーの尻尾だな」と評した父デギンに対する台詞。ギレン・ザビという人物の[[性格]]を実によく現した台詞だろう。 | | :ギレンに対し「貴公はヒトラーの尻尾だな」と評した父デギンに対する台詞。ギレン・ザビという人物の[[性格]]を実によく現した台詞だろう。 |
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| :一方、[[漫画]]『機動戦士ガンダムTHE ORIGIN』では「ヒトラーの尻尾」と評された時にはギレンは顔を歪め、書類を持つ手が震えるほど激しい怒りを見せており、上述の超然とした態度を見せる事はなかった。 | | :一方、[[漫画]]『機動戦士ガンダムTHE ORIGIN』では「ヒトラーの尻尾」と評された時にはギレンは顔を歪め、書類を持つ手が震えるほど激しい怒りを見せており、上述の超然とした態度を見せる事はなかった。 |
| ;「あえて言おう、カスであると!」 | | ;「あえて言おう、カスであると!」 |
− | :第42話より。[[ア・バオア・クー]]攻防戦において、[[ソーラ・レイ]]の被害によって戦力が形骸した連邦軍を、烏合の衆と比喩していた非難した演説の中で。 | + | :第42話より。[[ア・バオア・クー]]攻防戦において、[[ソーラ・レイ]]の一撃によって戦力が形骸した[[地球連邦軍|連邦軍]]を「烏合の衆」と非難した演説の中で。 |
− | :ただし、この演説シーンをガルマ追悼演説の時と比較すれば規模、演出において見る影もなくみすぼらしい物になっているのが分かる。演説の対象の違いを差引いても、この貧相さからジオン衰退の様子が読み取れる。 | + | :ただし、この演説シーンをガルマ追悼演説の時と比較すれば、規模や演出において見る影もなくみすぼらしい物になっているのがよく分かる。演説の対象の違いを差引いても、この貧相さからジオン衰退の様子が読み取れる。 |
| :ちなみに、この台詞は「あえて言おう、○○であると!」という形でネタにされることが多く、[[機動戦士ガンダム00|後年の作品]]に登場する[[グラハム・エーカー|某エースパイロット]]もそれを元にした台詞を吐いている。 | | :ちなみに、この台詞は「あえて言おう、○○であると!」という形でネタにされることが多く、[[機動戦士ガンダム00|後年の作品]]に登場する[[グラハム・エーカー|某エースパイロット]]もそれを元にした台詞を吐いている。 |
| ;「フフフフフッ。圧倒的じゃないか、我が軍は!」 | | ;「フフフフフッ。圧倒的じゃないか、我が軍は!」 |
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| == 話題まとめ == | | == 話題まとめ == |
| *ギレン・ザビ役の[[声優]]である銀河万丈氏は後年ラジオ番組『サンライズラヂオG!』で、'''「(悪役が出来るのが売りという)自分のイメージを定着させたいという意味では、ギレンは落とせない役だと思った」'''と述べている。 | | *ギレン・ザビ役の[[声優]]である銀河万丈氏は後年ラジオ番組『サンライズラヂオG!』で、'''「(悪役が出来るのが売りという)自分のイメージを定着させたいという意味では、ギレンは落とせない役だと思った」'''と述べている。 |
− | *その[[性格]]から、ファンの間からもアドルフ・ヒトラーになぞらえられる事が多い。実際、富野監督はアフレコの際に銀河万丈氏に「ヒトラーのように喋ってくれ」と注文をつけたとのこと。なお、富野監督は自分が監督した作品の中で一番自分に近いキャラクターに、ギレンを挙げている。 | + | *その[[性格]]から、ファンの間からもアドルフ・ヒトラーになぞらえられる事が多い。実際、富野監督はアフレコの際に銀河万丈氏に「ヒトラーのように喋ってくれ」と注文をつけたとのこと。 |
| **銀河万丈氏はギレンのトレードマークのようになったガルマ追悼演説について「(本放送時の演説は)自分では気に入らなくて、いろいろ直そうとしたが、結局録り直しにはならなかった」と明かしている。 | | **銀河万丈氏はギレンのトレードマークのようになったガルマ追悼演説について「(本放送時の演説は)自分では気に入らなくて、いろいろ直そうとしたが、結局録り直しにはならなかった」と明かしている。 |
| + | **なお、富野監督は自分が監督した作品の中で一番自分に近いキャラクターに、ギレンを挙げている。 |
| *いわゆる「トミノメモ」によれば、[[グラナダ]]陥落後は最前線で[[指揮]]を執り、[[シャア・アズナブル|シャア]]の正体を知りながらも戦力として使える内は使うという鷹揚さを見せ、更に[[ニュータイプ]]部隊を積極的に前線に投入するなど、現在とはだいぶ異なった人物像であった。 | | *いわゆる「トミノメモ」によれば、[[グラナダ]]陥落後は最前線で[[指揮]]を執り、[[シャア・アズナブル|シャア]]の正体を知りながらも戦力として使える内は使うという鷹揚さを見せ、更に[[ニュータイプ]]部隊を積極的に前線に投入するなど、現在とはだいぶ異なった人物像であった。 |
| *雑誌『ぴあ』のムック『愛と戦いのロボット 完全保存版』に掲載された読者アンケート「一番極悪な悪役・敵役は?」の項目では断トツの第1位に輝いている。 | | *雑誌『ぴあ』のムック『愛と戦いのロボット 完全保存版』に掲載された読者アンケート「一番極悪な悪役・敵役は?」の項目では断トツの第1位に輝いている。 |