キガ・ゾージュ

キガ・ゾージュは『魔装機神III PRIDE OF JUSTICE』の登場人物。

キガ・ゾージュ
登場作品

バンプレストオリジナル魔装機神シリーズ

声優 津田健次郎
初登場SRW 魔装機神III PRIDE OF JUSTICE
SRWでの分類 パイロット
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プロフィール
種族 ラ・ギアス人
性別
年齢 20歳以上
所属 ベルロード社→アドバーザリー部隊
軍階級 中尉
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概要編集

『エリアル王国』名門武家出身。学士と操者の才を兼ね備えた野心の強い人間で、自己顕示欲と承認欲求に彩られた言動の持ち主。ふたつの分野で非凡な才を持つためか素直に敗北を認めることが出来ない性格をしており、それらの屈折した感情の発露は異性に対して特に顕著。『ベルロード社』の社長令嬢であるトレイスを相手に交際したときは、模擬電子戦で彼女に完敗したことを切っ掛けに「誘拐婚」を目論んで実行に移すなど嫌になるくらい衝動的な面をみせている。これらのことから、本人が拘りを抱く分野が魔装機の整備と開発にはなく操縦分野であることがわかる。

雇用主の娘に無礼を働いたことを理由に会社を解雇され重役への道を閉ざされた後、「オーガイン計画」に参加するべくエリアル正規軍に入隊。しかし、『アドバーザリー部隊』の入隊試験で立ち会った女武士スメラ・パラオムに完膚なきまでに敗北を喫したことで自信を喪失。格下と思い込んでいた女という存在に負けたことで自分自身を見失い、この敗北で味わった挫折から立ち直るまでに時間を費やしてオーガインの操者候補から完全に漏れてしまった事が、シュテドニアスルートで明かされる。その才を惜しんだフィールドナウ博士によって、練金学士として「オーガイン計画」に参加する道を与えられるのだが……それは彼にとって屈辱の連続でしかなく、後の機密を強奪しての出奔に繋がることになる。

登場作品と役柄編集

魔装機神シリーズ編集

スーパーロボット大戦OGサーガ 魔装機神III PRIDE OF JUSTICE
初登場作品。シュテドニアスルートでセウラント・ペイ・ボラキスの部下として登場。セウラントとの交流で鬱屈した感情の爆発先を得たらしく、心の底から彼に尽くしている。セウラントのためにオーガインの機密を持ち出すだけに留まらず、学士としての力を存分に振るって空中要塞オーラータまで完成させた。その甲斐甲斐しく仕える姿は過剰なまでに献身的で、特にヅボルバの吹き矢にセウラントが射られた瞬間はじまる主従の掛け合いは「漫才」と表現するしかない。
ラングランルートでは「オーガイン計画」の機密を持ち出すことに失敗。トレイスの鎌かギドの狙撃によって脱走に使ったスヴェンドもろとも薙ぎ払われる。
担当声優の津田健次郎氏は当作品でスパロボ初参加となった。

パイロットステータス編集

能力値編集

精神コマンドのラインナップは優秀。しかし、『魔装機神III』の敵達はボス級であっても精神コマンドを使用しないため脅威の素にはならない

精神コマンド編集

魔装機神III PRIDE OF JUSTICE
加速、集中、根性、閃き、隠れ身、熱血

特殊技能(特殊スキル)編集

魔装機神III PRIDE OF JUSTICE
幻影

パイロットBGM編集

「終わりなき戦い」
汎用戦闘曲。

人間関係編集

エリアル王国編集

マンジ・フィールドナウ
元上司。オーガインの操者から外されたことで憎んでいる。
ライコウ・ゼフェンバー
理想の存在。憧憬と嫉妬が入り混じる。ライコウからは正当な評価を得ていたが、キガはそれを「同情されている」と後ろ向きに捉えていたようだ。
スメラ・パラオム
アドバーザリー部隊入隊直後、彼女が教育係だった。練習の際、ぐうの音も出ないほど叩きのめされたらしい。当初は彼女に横柄な態度をとっていたが練習で負けてからは卑屈な態度を取り始めた。
ユノー・ヌイーゼン
彼女を感情が乏しく道具として扱いやすいと評した。
ゴシン・オーダ
馬が合わずほとんど会話しなかった。
アオイ・カレント
彼と一緒にアドバーザリー部隊に配属された。オーガイン計画選抜試験の際、彼に対して陰湿な嫌がらせを行った。

アンティラス隊編集

トレイス・ハイネット
最も執着していた女性で、前述の通り「誘拐婚」を仕掛けようとしたが失敗に終わる。これが彼女の心に大きな影を落とし、男装をする切欠を作ってしまった。
ギド・ゼーホーファー
トレイスに対する仕打ちのみならず女性を道具のように扱おうとするような思想から、彼に「この様なクズは数年ぶり」「名前が似ているのは残念」と吐き捨てられてしまう。
レベッカ・ターナー
簡単に人間性を見抜かれる。

ラーダット王国編集

セウラント・ペイ・ボラキス
主君として仰ぐ存在。
ヅボルバ・ポフ・ミマンサー
足蹴にしている。

名台詞編集

戦闘台詞編集

「報復を受けるがよい」
乗機にしたガッツォー+に関連した言い回し。

魔装機神III PRIDE OF JUSTICE編集

「献上するのにふさわしい器をと愚考いたしまして……準文化財に指定された逸品です」
セウラントにオーガイン計画の機密を渡す際、永年ストレージに入れて渡して。このストレージがセウラントの命を救うこととなった。
「恥知らずの無礼な女です。大人しく私のものになっておけばよかったものを……」
セウラントに語ったトレイスの評価。
「そう恐い顔をするな。せっかくの美人が台無しだ。化粧すらしないとは。それに、その髪はどうした?あの美しい髪を切ってしまったのか?お蔭で君だと気付くのに手間取った」
「その口の利き方も良くないな。女はすべからく、貞淑で、美しく、おしとやかでなければならない」
自分の言葉に怒りの表情を浮かべるトレイスに対して。この言葉で更にトレイスを動揺させる。
「尊敬だと?愛だと?くだらん!女など、ただの道具、飾り物だ!」
キガの本心。
「なっ……なんだと!?なぜ君に、これほどの力がっ!?」
「そんなバカな……この私が女に……女などにぃぃぃぃっ!!」
トレイスに撃墜されて。
「ライコウめ……またしても、またしても、私の邪魔をするか……」
自分を確保するために現れたライコウを見て。完全に逆恨みである。
「ふん、三文芝居に付き合ってやるほどお人好しではない!」
テュッティをかばったヅボルバと自分もヅボルバも護ってみせると宣言したテュッティを見て。キガとセウラントのやり取りを考えるとお前が言うなと言いたくなる言葉である。
(そうだ……私はセウラント様のお眼鏡にかなった男だ!私の力を認めてくださった、セウラント様に報いねば!待っていろ、ライコウ、スメラ、ユノー!私は君達を倒し、力を証明してみせる!)
セウラントにアンティラス隊に備えるよう進言するが彼は自分の運とキガを信頼していた。セウラントの言葉を聞いたキガは彼の期待に応えるべくアンティラス隊の迎撃に向かう。
「なっ……人の意志が……私を否定しただと……!?そんな事は赦されん!私を……私を否定するなあっ!」
テュッティを罠にかける事に成功するが攻撃を全て防がれて。テュッティの精霊つまり人の意志が攻撃を防いだという言葉に強く動揺する。
「バカな、こんな事が……私は……セウラント様に認められたのだ!その私が……負けるなど……!」
「なぜ認めない……なぜ認められない……私は……ただ……誰かに……」
アンティラス隊との戦いに敗れ撃墜されて。

搭乗機体・関連機体編集

スヴェンド
開発にも携わった機体。ラングランルートではこの機体でアンティラス隊に立ち向かう。戦闘開始時、ギドに背中を向けているため一撃で撃墜することも可能。
ガッツォー+
セウラントの作り出したガッツォーの後継機。本来はニューロカートリッジと呼ばれる機体と脳を直接つなげるシステムを使用するのだが、キガの操者としての才能からそのシステムを使わなくとも十分性能を引き出している。

余談編集

アドバーザリー部隊のモデルが「頼光四天王」であることから、キガのモデルは四天王に退治された鬼神である茨城童子もしくは酒呑童子と考えることができる("キガ"ミ+ドウジでキガ・ゾージュということか)。トレイスに対して誘拐婚を企み失敗したのも、茨城童子が四天王筆頭の渡辺綱を愛宕山に連れ去ろうとして返り討ちにあったという伝説に倣ったものかもしれない。
余談の余談であるが、この逸話の中で茨城童子は渡辺綱を騙すために自発的に女装している。それも二回も。トレイスが男装するのはこれを逆転させたと言えるが、ビジュアル的には大変な正解だったと言わざるを得ない。
また、スメラは渡辺綱をモデルにしている節があるが、こちらは誘拐とは無関係なものの「舐めてかかったら逆襲された」という共通点がある。