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'''御三家'''は、「[[スーパーロボット大戦シリーズ]]」において初期から多くの作品に参戦し続けている「[[マジンガーシリーズ]]」「[[ゲッターロボシリーズ]]」「[[ガンダムシリーズ]]」の3シリーズを指す用語。
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'''御三家'''は、「[[スーパーロボット大戦シリーズ]]」において初期から多くの作品に参戦し続けている「[[マジンガーシリーズ]]」「[[ゲッターロボシリーズ]]」「[[ガンダムシリーズ]]」の3シリーズを指す用語。スパロボユーザー間のみで用いられる[[俗語・俗称|俗語]]であり、公式で言及されたことは一度もない。
    
'''[[OGシリーズ]]は版権作品無しで作られたシリーズなので、本ページでは「皆勤」などの表現にOGシリーズを含まないこととする。'''
 
'''[[OGシリーズ]]は版権作品無しで作られたシリーズなので、本ページでは「皆勤」などの表現にOGシリーズを含まないこととする。'''
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前述の通り、シリーズ初期は参戦作品が少しずつ賑やかになりつつも、この3シリーズは常に欠くことがなく参戦作品として名を連ねた。御三家としての地位を揺ぎ無いものとしており、『[[スーパーロボット大戦α]]』が発売される2000年頃まではその傾向が続いていた。
 
前述の通り、シリーズ初期は参戦作品が少しずつ賑やかになりつつも、この3シリーズは常に欠くことがなく参戦作品として名を連ねた。御三家としての地位を揺ぎ無いものとしており、『[[スーパーロボット大戦α]]』が発売される2000年頃まではその傾向が続いていた。
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ただしその役割については必ずしも対等なものではなく、スパロボの世界観構築においては[[宇宙世紀]]ガンダムの存在が大きなウェイトを占めていた。それが顕著に表れているのが敵勢力の構成であり、版権作品からの大物として[[パプテマス・シロッコ]]や[[ハマーン・カーン]]といったキャラクターがシナリオ上におけるイニシアティブを握る地位を与えられている。一方で[[Dr.ヘル一派]]や[[ミケーネ帝国]]の扱いは芳しくなく、[[恐竜帝国]]や[[百鬼帝国]]に至っては存在自体が省かれる場合がほとんど。強いて言えば、『[[スーパーロボット大戦64]]』で百鬼帝国がようやく登場を果たした程度であった。
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ただしその役割については必ずしも対等なものではなく、スパロボの世界観構築においては[[宇宙世紀]]ガンダムの存在が大きなウェイトを占めていた。それが如実に現れているのが敵勢力の構成であり、版権作品からの大物として[[パプテマス・シロッコ]]や[[ハマーン・カーン]]といったキャラクターがシナリオ上におけるイニシアティブを握る地位を与えられている。一方で[[Dr.ヘル一派]]や[[ミケーネ帝国]]の扱いは芳しくなく、[[恐竜帝国]]や[[百鬼帝国]]に至っては存在自体が省かれる場合がほとんど。強いて言えば、『[[スーパーロボット大戦64]]』で百鬼帝国がようやく登場を果たした程度であった。
    
これはガンダムシリーズが世界観の骨子として定着していた事はもちろんだが、マジンガー・ゲッターロボ両シリーズは当時ほとんど映像ソフト化されておらず、現在ほどインターネットが発達・普及していなかったために資料や情報を集めること(=設定の把握)すら困難だった点も大きい。この傾向はマジンガー・ゲッターロボに限らず、これと同時期のスーパーロボットアニメの多くも同じ事情を抱えていた。
 
これはガンダムシリーズが世界観の骨子として定着していた事はもちろんだが、マジンガー・ゲッターロボ両シリーズは当時ほとんど映像ソフト化されておらず、現在ほどインターネットが発達・普及していなかったために資料や情報を集めること(=設定の把握)すら困難だった点も大きい。この傾向はマジンガー・ゲッターロボに限らず、これと同時期のスーパーロボットアニメの多くも同じ事情を抱えていた。
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この状況に変化が現れだしたのは『[[スーパーロボット大戦α]]』、そして携帯機シリーズ第2弾の『[[スーパーロボット大戦R]]』である。
 
この状況に変化が現れだしたのは『[[スーパーロボット大戦α]]』、そして携帯機シリーズ第2弾の『[[スーパーロボット大戦R]]』である。
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『α』ではそれまで曖昧にされてきた「原作ストーリー準拠の参戦」(原作の見どころを再現する・[[いるだけ参戦]]をなるべく避ける)という方針が明確化された。αシリーズ次作の『[[スーパーロボット大戦α外伝]]』ではマジンガーシリーズの中でもあまり扱いがよくなかった[[剣鉄也]]や、ゲッターロボの敵方である[[恐竜帝国]]にスポットが当てられるなど待遇が向上。以後の参戦時には、従来より原作の展開が掘り下げられることが多くなった。ちなみに、SRWの製作側が「王道」「若者(新規層)向け」「[[OGシリーズ]]」の3本柱で進めるという方針を掲げたのもこの時期である。
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『α』ではそれまで曖昧にされてきた「原作ストーリー準拠の参戦」(原作の見どころを再現する・[[いるだけ参戦]]をなるべく避ける)という方針が明確化された。αシリーズ次作の『[[スーパーロボット大戦α外伝]]』ではマジンガーシリーズの中でもあまり扱いがよくなかった[[剣鉄也]]や、ゲッターロボの敵方である[[恐竜帝国]]にスポットが当てられるなど待遇が向上。以後の参戦時には、従来より原作の展開が掘り下げられることが多くなった。ちなみに、SRWの製作サイドが「王道」「若者(新規層)向け」「[[OGシリーズ]]」の3本柱で進めるという方針を掲げたのもこの時期である。
    
もう一つ特筆すべきは'''ゲッターロボ・ガンダムシリーズの世代交代'''である。『R』では東映版ゲッターロボに代わりOVA作品である『[[真ゲッターロボ対ネオゲッターロボ]]』が参戦、続く『[[スーパーロボット大戦D]]』でも同じくOVA作品の『[[真ゲッターロボ 世界最後の日]]』が参戦する。更に『J』では'''ゲッターロボシリーズそのものが不参戦'''というケースが発生。世界観構成や登場メカ・パイロットの数の多さで隆盛を誇っていた[[宇宙世紀]]のガンダムシリーズについても、『第3次α』における『[[機動戦士ガンダムSEED]]』参戦以降はSEED系作品への軸足移行が進んだ。これ以来、東映版ゲッターと宇宙世紀ガンダムが不参戦なスパロボ(特に携帯機シリーズ)も今日では珍しくなくなっている。
 
もう一つ特筆すべきは'''ゲッターロボ・ガンダムシリーズの世代交代'''である。『R』では東映版ゲッターロボに代わりOVA作品である『[[真ゲッターロボ対ネオゲッターロボ]]』が参戦、続く『[[スーパーロボット大戦D]]』でも同じくOVA作品の『[[真ゲッターロボ 世界最後の日]]』が参戦する。更に『J』では'''ゲッターロボシリーズそのものが不参戦'''というケースが発生。世界観構成や登場メカ・パイロットの数の多さで隆盛を誇っていた[[宇宙世紀]]のガンダムシリーズについても、『第3次α』における『[[機動戦士ガンダムSEED]]』参戦以降はSEED系作品への軸足移行が進んだ。これ以来、東映版ゲッターと宇宙世紀ガンダムが不参戦なスパロボ(特に携帯機シリーズ)も今日では珍しくなくなっている。
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この過程で2001年、スパロボのために生み出されたマジンカイザーが本家に逆輸入され、OVA『[[マジンカイザー (OVA)|マジンカイザー]]』がリリース。『[[スーパーロボット大戦GC]]』以降、同OVA名義での参戦も多くなった。事実上の世代交代ではあるものの、同OVAの作風及び登場キャラクターの性格は、ゲッターチームのTV版とOVA版ほどかけ離れたものではないため、ファンからは概ね従来通りの感覚で受け入れられた。またマジンガーは上記の2シリーズと異なり、「王道」系の作品以外でもTV版準拠で参戦することもままある(『K』『NEO』等)。
 
この過程で2001年、スパロボのために生み出されたマジンカイザーが本家に逆輸入され、OVA『[[マジンカイザー (OVA)|マジンカイザー]]』がリリース。『[[スーパーロボット大戦GC]]』以降、同OVA名義での参戦も多くなった。事実上の世代交代ではあるものの、同OVAの作風及び登場キャラクターの性格は、ゲッターチームのTV版とOVA版ほどかけ離れたものではないため、ファンからは概ね従来通りの感覚で受け入れられた。またマジンガーは上記の2シリーズと異なり、「王道」系の作品以外でもTV版準拠で参戦することもままある(『K』『NEO』等)。
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このように、「東映版マジンガー」「東映版ゲッターロボ」「宇宙世紀ガンダム」で固まっていた御三家が、「マジンカイザー」「(ゲッターロボなし)」「ガンダムSEED」へと移り変わっていた時期でもあった。前者の組み合わせも『[[スーパーロボット大戦Z]]』が最後である<ref>『[[X-Ω]]』もこの組み合わせだが、『マジンガーZ』と『ゲッターロボ』は東映版にOVAの設定が混在するという異例の措置による参戦のため除外。</ref>。
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このように、「東映版マジンガー」「東映版ゲッターロボ」「宇宙世紀ガンダム」で固まっていた御三家が、「マジンカイザー」「(ゲッターロボなし)」「ガンダムSEED」へと移り変わっていた時期でもあった。前者の組み合わせも『[[スーパーロボット大戦Z]]』が最後である<ref>『[[スーパーロボット大戦X-Ω]]』もこの組み合わせだが、『マジンガーZ』と『ゲッターロボ』は東映版にOVAの設定が混在するという異例の措置による参戦のため除外。</ref>。
    
=== 『第2次Z』以降 ===
 
=== 『第2次Z』以降 ===
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:『UX』で初めて甲児が参戦しなくなったが、同作には『マジンカイザーSKL』が参戦しているため、マジンガーシリーズという大枠での完全未参戦は未だに無い。
 
:『UX』で初めて甲児が参戦しなくなったが、同作には『マジンカイザーSKL』が参戦しているため、マジンガーシリーズという大枠での完全未参戦は未だに無い。
 
;ゲッターロボシリーズ
 
;ゲッターロボシリーズ
:原作者であり、またスパロボに好意的とも取れるエピソード([[真ゲッター2]]及び[[真ゲッター3]]を参照)で知られた石川賢氏が鬼籍に入ってしまったこともあり、3シリーズの中では最も立ち位置が不安定だと推測される。携帯機シリーズへの不参戦が続く傍ら、『第2次Z破界篇』以降は『世界最後の日』が東映版ゲッターに代わって常連となっている。
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:原作者であり、またスパロボに好意的とも取れるエピソード([[真ゲッター2]]及び[[真ゲッター3]]を参照)で知られた石川賢氏が故人となってしまったこともあり、3シリーズの中では最も立ち位置が不安定だと推測される。携帯機シリーズへの不参戦が続く傍ら、『第2次Z破界篇』以降は『世界最後の日』が東映版ゲッターに代わって常連となっている。
    
== 政治的背景 ==
 
== 政治的背景 ==
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*ゲッターロボシリーズの不参戦という事態は『[[スーパーロボット大戦COMPACT2]]』3部作のうち[[スーパーロボット大戦COMPACT2第2部|第2部]]ですでに起こっていたが、完結編の第3部で復帰しているため(そもそも連続ストーリーによる3部作構成であるため、復帰は確定事項であった)か、現在は取りざたされることはほぼ無い。
 
*ゲッターロボシリーズの不参戦という事態は『[[スーパーロボット大戦COMPACT2]]』3部作のうち[[スーパーロボット大戦COMPACT2第2部|第2部]]ですでに起こっていたが、完結編の第3部で復帰しているため(そもそも連続ストーリーによる3部作構成であるため、復帰は確定事項であった)か、現在は取りざたされることはほぼ無い。
 
**リメイク作の『[[スーパーロボット大戦IMPACT|IMPACT]]』に比べ3部作は話題になりにくいのも要因の一つであろう。
 
**リメイク作の『[[スーパーロボット大戦IMPACT|IMPACT]]』に比べ3部作は話題になりにくいのも要因の一つであろう。
*[[ロマンロボシリーズ]]は御三家と同じくスパロボシリーズの最初期から参戦しており、スパロボの常連として認知されている。参戦数も御三家と肩を並べる。
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*[[ロマンロボシリーズ]]は御三家と同じくスパロボシリーズの最初期から参戦しており、スパロボの常連として認知されている。参戦数についてもかつては御三家と肩を並べるものとなっていたが、東映版マジンガー・ゲッターの参戦減少と時期を同じくして参戦頻度を著しく減少させている。
**ただし東映版マジンガー・ゲッターの参戦減少と時期を同じくして、参戦の機会がめっきり少なくなった。
      
== 脚注 ==
 
== 脚注 ==