ヒビキ・カミシロ

ヒビキ・カミシロは『第3次スーパーロボット大戦Z』の主人公

ヒビキ・カミシロ
登場作品

バンプレストオリジナルZシリーズ

声優 村上龍
デザイン 大籠之仁
初登場SRW スーパーロボット大戦Card Chronicle
SRWでの分類 パイロット
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プロフィール
種族 地球人(日本人)
性別
髪色 黒色
髪型 ロングヘアー
所属 陣代高校2年4組(ボランティア部副部長) → Z-BLUE → フリーランス
称号 Gハンター
資格 スフィア・リアクター(いがみ合う双子) → ゲートトラベラー
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概要編集

東京の研究学園都市の陣代高校に転校してきた少年。ADW出身の帰国学生で、戦闘時には英語の熟語を多用する。元々は相良宗介ら『フルメタル・パニック!』の世界に属している。

偶然、遭遇した人型機動兵器「ジェニオン」に搭乗する事になり、その事件を契機に並行世界間で活動する企業DEMコーポレーション」のエージェントロボ「AG」の依頼を受け、自らの目的のために同機のテストパイロットとなる。

人物編集

無愛想でクールな雰囲気をまとっており、自らの目的の遂行のためなら全てを捨てる覚悟を秘めている。それなりに周囲とコミュニケーションを取る事は出来る為「人嫌い」というわけではないが、心の奥底では他人と距離を置いている。

周囲から見た彼の人物像を言えば「ムッツリで自分が興味のあること以外は何も考えておらず、シャイで不器用で口下手で時々空気が読めていない(談:スズネ)」とのこと。内面では熱い激情も秘めており、特に人の命に関わる場面で顕著であり、人の命を弄ぶタイプの敵には闘争心を隠そうともしない。また、素の性格はややナイーブで、何かというとすぐ落ち込むなど、傍から見ると少々「面倒臭い」性格。

学生ながら退役軍人であった父より教わったジークンドーを扱い、これまで3桁以上の人間を殺害してきた歴戦のベテラン兵士である宗介や特殊工作員であるプリベンターの5人を相手に互角に渡り合えるほどの実力の持ち主。他にもトラップの敷設や野草の知識といったサバイバル技能に長けており、特にトラップに関してはトラップ制作や爆弾処理に長けている宗介に感付かれない程の腕前を持ち、16歳の誕生日の時には最強のディメンションビーストであるディメンショングリズリーを仕留めたことがある(このため最強のビーストハンター「Gハンター」の称号を持つ)。さらに後述のブースト能力もあり、生身での戦闘能力はスパロボシリーズ歴代の主人公の中でも間違いなく上位には食い込む

反面、機動兵器に乗る経験が無かったためにパイロットとしての腕前は(物語の開始時点では)高いものとは言い難く、周囲の人間やFB隊員との実力差に愕然としている。本編中は目的を果たすため必死の努力を惜しまず訓練に励むものの、天才肌と言うわけではなく、後から参加する民間人出身パイロットにシミュレータ結果で後れを取ることもあるが、着実に腕前を上げていく。ただ、その伸び率は、ニュータイプであり以前から訓練をしていたバナージと同等という高いもので、素質の高さをうかがわせる。

シミュレーションの戦績は、天獄戦争末期の時点で224勝387敗と大きく負け越しているが、これは時獄戦役当初は完全な素人であったことによる連敗が原因。時獄戦役終了時の戦績は68勝242敗、天獄戦争時の戦績は156勝154敗である。

前述の通り、基本冷静な性格であるが年相応の青少年であるため、涼音がジェニオンに乗った際に露出度の高いパイロットスーツを着ていたのを目の当たりにした時には頭を抱えたり、ヒイロが「負けたらかなめが大変なことになる(意訳)」と聞いた際はあらぬ方向に想像してしまいスズネに怒られる一幕があった。また妙な厄介事に巻き込まれることが多く、覗きに向かうクルツたちに丸め込まれて何も知らないまま協力する、ジョニーによってエイーダ派に傾きかけるほどまで洗脳されかけるなど、あちこちで貧乏クジを引きまくっている。

オカルトへの造詣が深く、ミスリルトゥアハー・デ・ダナンの名前を聞き名称の引用元をすぐに言い当てた他、ブロッケン伯爵をデュラハンと例えるなどその知識は豊富(後述の経歴にもある「テンシ」を探す過程で身につけたものであり、根っからのオカルトマニアというわけではない)。UNの匿名掲示板(オカルトフォーラム)にも時折書き込みをしており、その際のハンドルネームは「ナイト」。なお、このHNは姉が「誰かを守れる強い男になるように」と考案したもの。

また、ボランティア部に対しては結構な愛着を持っており、ルート分岐でマクロス勢がいない場合「アルトがいない間は俺が部を守る」と公言しているほか、主な活動内容であるゴミ拾いに合わせて常に軍手とビニール袋を持ち歩いている(中盤以降は半ば趣味と化している模様)。

学生生活では主に宗介のフォローが仕事だが、実は彼に乗っかって一緒に暴走することが多い(このあたり、年齢相応にヤンチャな一面もあると言える)。

時獄戦役の終盤から天獄戦争の序盤にかけてようやく自分がムッツリ5に数えられていることを知ったらしく、AGの助言を受けて脱ムッツリを目指している。のだが、今度は素の性格が顔を出し、スズネを筆頭に「面倒臭い」と評され、周囲の面々から「ボンクラ」呼ばわりされているなど、前途は多難。

経歴編集

幼少の頃に両親が離婚し、母方に預けられるも、5歳のときに母が死亡したことから父と共に暮らすようになり、共にビーストハンター(並行世界の害獣の駆除を行う。次元獣のような機動兵器に乗らないと対処できない存在は対象外であり、現実世界の猟師やハンターに近い)として活動していた経緯を持つ。しかし、物語開始前においてその父と姉を亡くしてしまう。

父と姉を亡くしたのは過去に次元震に巻き込まれたことが原因だが、これを引き起こした「テンシ」なる存在を仇敵として追っている。この「テンシ」に接触した者は、「血塗られた目」と呼ばれる眼球が真っ赤に染まる現象を引き起こし、恐怖以外の感情が完全に破壊される(次元境界線の変動と症状が連動していることから「黒の英知」を見ていると思われる)が、ヒビキの場合は意識が朦朧としている時に一瞬目撃しただけであったためその影響は片目のみであり、また正気も保てている。

この関係から内面には「テンシに対する恐怖とそれに対する怒り」という相反する感情が渦巻いており、真実に近づくにつれてそれは「運命に屈する絶望と運命に抗う希望」へと変質、「いがみ合う双子」の所持者としての資格を得る。

その結果、ガドライトとの最後の激突において、感情のバランスを崩しスフィアの制御を失ったガドライトから、搭乗機の類似による収斂進化現象もあいまって直接「いがみ合う双子」を奪取、新たなスフィア・リアクターとなった。

真相とその後編集

実は幼少期、母である超時空物理学者、メグミ・ラクナルドに心中の道連れにされそうになった過去があり、それが現在に至るまでに根深い絶望として残っていた。ちなみに顔の傷はこの時に出来たもの。 「いがみ合う双子」を稼動させている相反する感情のうち、絶望は常にこれであり、これに様々な希望を対面させることで戦ってきた。

新地球皇国やネオ・ジオン、アマルガムを相手にZ-BLUEとして戦い続ける中、マキとの関係が自然消滅したこともあり、スズネとの仲が急接近。冗談とはいえ呼び捨てに出来るくらいになっていた。

サイデリアルのリアクター達と戦う中で徐々にリアクターとしても覚醒して行ったが、その矢先にスズネが「怨嗟の魔蠍」の力で裏人格に支配されて離反、さらにスフィアの反作用にも悩まされることになる。さらに翠の地球での戦いで、唐突に牙を剥いたアドヴェントと敵対。恩人であったはずの彼が敵であり、さらに父と姉を奪った「テンシ」であることを知らされ、自我が崩壊して戦闘不能に陥る。

しかし、その直前にAGに対し、「もしも俺が戦えなくなったら、どんな手を使ってでも俺を戦場に立たせろ」と頼んでおり、それに従ったAGと彼に頼まれたクロウによって直後の戦いで出撃させられ、AGに改造されたジェニオンを己とジェニオンの意志によりジェミニオン・レイへと進化。反作用を乗り越えて完全にスフィア・リアクターとして覚醒したヒビキは、希望にすがるのでも絶望に逃げるのでもない、ひたすらに己の意志を貫く覚悟とその境地により、「いがみ合う双子」を本当のサード・ステージへ押し上げることに成功した。

インダストリアル7での戦いでスズネを取り戻し、ジェニオンに本来の力を取り戻すことに成功。さらにアドヴェントとも完全に決別し、敵対の意志を固める。しかしこの時、同時に、一度起きた事象をも覆すスフィアの恐ろしさと、その中にあって己の持つ「いがみ合う双子」の意味を知り、スズネの告白にもロクに返事が出来なかった。

そして、皇国を打倒し、銀河殴りこみ艦隊に参加した直後の戦いで、御使いに戻ったアドヴェントからメグミに関する真相を知らされることとなる。その真相とは、メグミが独自に御使いの存在にたどり着いたため、それを不敬であるとしてアドヴェントが罰を与え、彼女の心を絶望に落としてヒビキごと死に追いやろうとした、というものである。しかし、メグミは死を前にして己の意志を取り戻し、自殺することでヒビキを守っていた。

これに興味を持ったアドヴェントは、その子であるヒビキに絶望と希望を与えれば、メグミのようにそれを超える意志を持つのではないかと考え、その人生に介入を始めた。次元震を起こしたのもそのためである。

この事実を聞かされたヒビキは、メグミに対する憎しみや絶望から解放され、家族を全て奪ったアドヴェントを己の手で完全に叩き潰すことを決意。彼に盲目的な信頼を抱くマキの記憶をスフィアの力で奪い、蒼の地球に転送して過去の恋とも決着をつける。

そして、神話の果てと化した地球近海において、アドヴェントの顕現させた至高神Zを打倒。自分達の持つ4つのスフィアと、至高神の8つのスフィア、そして人間の在り方そのものを力とする「いがみ合う双子」に同調したZ-BLUEと全人類の意志、さらにアドヴェントとアサキム、スフィアに宿る亡きリアクター達の魂の力添えも得て、超時空修復に成功。

超次元世界が誕生した後は何とか陣代高校を卒業し、並行世界の冒険家「ゲートトラベラー」の一人として、修復されたジェニオンと共にソーラリアンに乗り、スズネをナビゲーターに世界を巡る旅に出かけていった(太極の消滅によりリアクターの宿命からも解放されている)。

ブーストアップ能力編集

身体能力・思考速度などを10秒前後の間10倍以上に跳ね上げて行動するというもので、使用後にはヒビキの体に大きな疲労として負荷がかかり、ジェニオンの転送も回復までは不可能(その割には甲児やAGへの威嚇など、どうでもいいタイミングで使っていることがある)。この「ブーストアップ」は任意発動のほか、ジェニオン・ガイの初起動時、「いがみ合う双子」を奪い取った際など、TS-DEMONの起動や「いがみ合う双子」の発動と同じ「相反する二つの感情の衝突」を感知すると勝手に発動するらしい。また、不動ZENはこれを「呪い」と評しているが、同時にどう使うのかはヒビキ次第だとも述べている。

正体は黒の英知に触れたことによる能力の発現で、ジ・エーデル・ベルナルが得た交信能力の同系統。本来は目覚まし時計として涼音に使用されるはずだったが、偶発的な事態が重なったことでヒビキが黒の英知を垣間見てしまった。これを受けると強制的にジェニオンのパイロットとしても登録、更にスフィアを使うために身体情報を最適化されることで副次的にブーストアップも身につけた。こうして、なし崩し的にヒビキは「人の手」によってスフィア・リアクターにされてしまったととれる。

登場作品と役柄編集

Zシリーズ編集

第3次スーパーロボット大戦Z時獄篇
ボイス初収録。担当声優の村上龍氏は一般兵(第2次Z破界篇ブリタニア騎士など)役を経て、初のネームドキャラとしての参加。
名前を変更できる主人公としては珍しく、ボイスで名前を呼んでもらえるが、変更した場合はスズネからは戦闘中は「ナイト君」と呼ばれることになる。これは上述のオカルトフォーラムでのハンドルネームに因む物だが、愛称ではなく名前で管理しているらしく、例えば名前を「神代響」にして愛称を「ヒビキ」のままにしても「ナイト君」と呼ばれる。
内部データには両目に「血塗られた目」を発症したグラフィックが存在しており、『天獄篇』で使われることになる。
能力的には主人公だけあって高水準だが、版権の主役クラスには譲る。さらにジェニオンの火力が頭打ち気味な上にジェニオン・ガイが最終局面まで1ターンしか使えないため、単独での切り込みは難しい。援護役として立ち回らせると相当な活躍が見込める。エースボーナスが強力なので出来る限り撃墜数を優先的に回していきたい。
第3次スーパーロボット大戦Z天獄篇
続投で主人公。顔グラが変更されている他、新たなる葛藤と抱え込んだ呪い等、『時獄篇』では明かされなかった秘密が明かされる。今作では散々、精神攻撃を受けるたびに乗り越えてきたため終盤では耐性がつくほどの成長を遂げた。
今回はジェミニオン・レイの登場により単独アタッカーとしても十分な活躍が見込めるが、本領はやはり援護。レイだと燃費が悪化するため、強化パーツでの補強は必須。援護させるならGAIモード、ボスキラーならスフィア発動、と機体の方も使い分けたい。
デフォルトの顔グラフィックが変更されたが、プロローグのみ『時獄篇』と同じになっている(同じく『時獄篇』から変更になったオットー竜馬はプロローグと本編で違いはない)。

単独作品編集

スーパーロボット大戦Card Chronicle
初登場作品。ジェニオン、ジェニオン・ガイのメインパイロットとしてゲスト出演。

パイロットステータス編集

能力値編集

全体的にバランスの取れたリアル系万能型だが、スザクなどのエース格には一歩劣る。技量は低めだが、防御がやや高め。

精神コマンド編集

第3次Z
集中必中不屈+、闘志勇気
反撃重視のスピード型。

特殊スキル編集

第3次Z
援護攻撃L2、サポートアタック援護防御L1、精神耐性
サポートに長けた構成。ボス撃破のための援護役として使うと活躍できる。デフォルトでは完全回避型のコマンドを持たないので、精神耐性は残しておくと保険になる。
意外と当たりやすいので見切りがあると大分マシになる。事故を防ぐならハーフカットも欲しい。
『天獄篇』はジェニオン・ガイやジェミニオン・レイでの戦闘がメインになるのでスーパー系の養成を行おう。ガードや底力あたりが鉄板。ジェニオン・ガイとジェミニオン・レイには弾数制の武器がないので、Eセーブだけを覚えておくと無駄がない。時獄篇とは逆にP系特殊効果武器が激増したため、精神耐性は絶対に消さないように。

エースボーナス編集

気力130以上でダメージ1.1倍、移動力+1
第3次Z』で採用。クロウ・ブルーストに似たエースボーナスだが、こちらは資金ではなく移動力に補正がかかる。ジェニオン系統は3機とも接近戦型なので、移動力が上がるのは素直にありがたい。

人間関係編集

父親、姉
いずれも本編開始前、再世戦争末期に“テンシ”の次元震で死別。父親は元ブリタニア・ユニオンのブラックベレーに所属していた軍人で、ジークンドーとサバイバル技術は彼譲り。「ナイト」のハンドルネームは「誰かを守れる強い男になれ」と姉からもらったもの。
メグミ・ラクナルド
母親。超時空物理学の研究者だったが、独自に御使いの存在に到達したためにアドヴェントによって絶望に落とされ、ヒビキを道連れに死のうとした事がヒビキの絶望の根幹となっている。
登場シーンはセリフのみでグラフィックも存在してない為、容姿は不明だが黒髪の長髪だったらしく、ヒビキの心の中にダイブしたタケルが一瞬見間違えている。
西条涼音/アムブリエル
自らが通う学校の教師。教師と生徒としてだけでなく、共に戦うパートナーとして強い信頼関係にあるが、時折現れる彼女の別人格には戸惑っている。
彼女が竜馬など他の男性と一緒にいると不機嫌になるなど、パートナーの分を超えた感情を見せるが異性としてのそれではなかったらしい。
ヒビキから見ると亡き姉に似ているらしい。親近感の出所はそこだろうか。
『天獄篇』では紆余曲折あり、彼女の方がヒビキに対する異性としての好意を隠さなくなってきている(というかほとんど暴走の領域)ものの、ヒビキ自身は色々あったためか彼女の積極性の増したアプローチに対しては最後までやや困惑気味。
AG
ジェニオンを受け渡したDEMのエージェントロボにして、その真の開発者。胡散臭く思いながらも、段々と腐れ縁の様な信頼関係を築いていく。なお、例の決め台詞は全力で拒否し続けており、一度も言うことなく終わっている。
お互い利用し合う微妙な関係ではあったが、マキやアドヴェント等、ヒビキが信頼する人物達が次々と敵に回った中で、何気にAGは正体を明かした後も最後までヒビキを裏切る事無く協力を続けている。
セツコ・オハラ
ヒビキの「技」の師匠。彼女からグローリー・スター流の操縦技術を教わるが、予想外の鬼コーチぶりに疲労し切っていた。
彼女の操るグローリー・スターの戦技に憧憬を抱いており、見入っていることもあるらしい。
ランド・トラビス
ヒビキの「心」の師匠。彼から「スマイル」を教わる。ちなみにヒビキはランドとクロウとは年齢の差がかなりある(クロウとは5歳、ランドとは10歳も違う)が、リアクター繋がりと「五分だから構わない」ということで互いに呼び捨てになっている。
クロウ・ブルースト
ヒビキの「体」の師匠。彼のシステマと対決することもあった(その戦績はヒビキの1勝4敗でそのうち3つは逆転負けであった)。
柏葉真紀
同様の境遇におかれたシンヤ達が入院している病院の看護師。交際中である(ということになっている)がジェニオンのことは明かしていない。
一緒に出かけている姿を目撃されるなど(事典も含めて)周囲は完全に恋人と見ているが、実の所ヒビキ自身がそう明言したことはない(そういったことを突っ込まれると途端にしどろもどろな口調となる)。というか、はっきりと真紀が好きとすら言っていない。マキ当人からのアプローチに対してもさらっと流してしまっており、関係は不透明。
天獄戦争ではクロノ改革派として本格的に動き出していたために疎遠となり、関係が自然消滅。最終的にはアドヴェントを妄信する彼女と敵対し、最終的にはスフィアの力で彼女の記憶を消し蒼の地球へと飛ばしている。
大原信也白井美沙子
「血塗られた目」を発症した同類達。
ガドライト・メオンサム
前の「いがみ合う双子」のリアクター。仇と追う「テンシ」らしき男……だったが、後に違うことが判明。彼自身も「テンシ」は嫌っているらしい。なお、誤解の起点は彼自身が「ヒビキが探している男」と名乗ったため。
完全な八つ当たりで地球を滅ぼそうとするその姿勢に対しては怒りを通り越して軽蔑している。最終的にはスフィアを奪い取り、勝利する。天獄戦争では生きていた彼と再び対面。
アンナロッタ・ストールス
戦乱を巻き起こし、生身の仲間達を襲った事から卑怯者の指揮官と敵意を露わにする。加えてその言い訳があまりに幼稚だったために火に油を注いだ。
ひょんなことから生身で素の彼女と邂逅した事によりその人間性への印象もだいぶ変わりはしたが、やって来たことまで許す気はなく、背後事情も「聞く気はない」として結局は敵対する事になる。しかし、嫌いきれてはいなかったようで、ラース・バビロンにおける決戦で彼女の死を知った時はショックを受けていた様子。
アドヴェント
随所でヒビキに力を貸す謎の青年。ヒビキ同様「テンシ」を追う人物で、クロノの改革派を率いている。
しかし、その正体は家族を全て奪った「テンシ」本人であり、恩人どころか憎むべき仇敵。その一方で、彼の導きがなければ時獄戦役を戦い抜くことはできなかったとして、その点においては感謝している(実際エタニティ・フラットの構築についてはアドヴェントは一切関わっていない)。
尸空
天獄戦争初頭、リアクターとなったヒビキを見て「俺達(サイデリアル)に迎えるには早い」と評した。
ティティ
翠の地球で出会った家族を次元震で失った少女。彼女と親しくなるがその正体は御使いの一人楽しみのテンプティだった。
家族を失ったことがただの設定であったことと、自分の楽しみのためなら平気で他者の命を奪う彼女の本性を知ってからは完全に決別する。

版権作品との人間関係編集

全体的にボランティア部メンバーとの絡みが多めの傾向。宗介との交友関係は話の主軸ですらある(分岐ルートで宗介と別行動させるととたんに出番が減る)。涼音やマキとの件から年上好き疑惑が上がることも…。

ガンダムシリーズ編集

シン・アスカ
ガンダム勢の中では彼との交友が中心であり、シンから戦術指南を受けていた。特に『天獄篇』においてはセツコ絡みでのやり取りが多く、セツコといい感じになっているヒビキに対し嫉妬する場面がある。
ヒイロ・ユイデュオ・マックスウェルカトル・ラバーバ・ウィナートロワ・バートン張五飛
とある事情から生身での戦いでこの5人を相手に互角以上の戦いを繰り広げた。さすがに彼ら相手に1対5で戦うのは容易ではないだろうが、ブーストアップを使用したのだろうか……。
ゼクス・マーキス
『時獄篇』序盤の宇宙ルートでは、ミリアルド・ピースクラフトとしての彼を糾弾したが、その戦いを見届けるとして許している。
また、ゼクスの方から「怒りと悲しみに満ちた、復讐を誓う者の目」と見破られた。
パトリック・コーラサワー
実は年齢ダブルスコアの先輩パイロット。『天獄篇』では蒼の地球ルートで合流時に「年上メガネ美人萌え同盟」の結成を持ちかけられる。
リディ・マーセナス
時獄篇』にて、よく戦技のレクチャーをしてもらっていた。それだけに『天獄篇』における豹変を気にしていたのだが、実際に敵になって出てきたときは悲痛な思いを胸に戦うしかなかった。

リアル系編集

相良宗介
陣代高校で初めて出来た友達。当初はかなめの追及を避けるためのカモフラージュとしての「友達」だったが、徐々に友情を深めていき、シナリオ終盤で「お前と友達になれて良かった」と語っている。
顔に傷、生身での能力が高いなど共通点も多く、掛け合いも豊富で序盤から良く絡む。ヒビキも人付き合いが上手いほうではないが宗介よりはまともなため、かなめとは違う方向から宗介のフォローを担当する。彼からの評価は「野戦は一流だが機動兵器の操縦は素人レベル」。ボーナスシナリオ「ハード・ミッション」では彼と共にゴミ拾いの悦びに目覚めている。
基本的に彼のフォロー役なのだが、逆に乗っかってしまうことの方が多い。
人間関係が彼を中心に構成されているため、ルート分岐で分かれるとヒビキの出番がいきなり減る(というより、宗介のいるルートに行くと出番が大幅に増える)。
千鳥かなめ
クラスメイトで隣の席同士。彼女から宗介のお目付け役を言い渡されている。宗介がもめ事を起こすとだいたい彼女経由でとばっちりが飛んでくる。…が、同時に自分を避けたりせず、自然体で接してくれる彼女はヒビキにとって宗介と同様に大切な友達である。
また、『天獄篇』では一時宗介と三角関係を疑われていた。たしかにヒビキはかなめ(と宗介)に対して明確に好意を示しているが、それは「『宗介とかなめが一緒にいる』のを見るのが好き」という、ある意味最高の「絆」といえるものであり、二人に対して強い友情を感じているためである。
ジョン・ジョージ・コートニー
テッサの大ファンである米軍の退役軍人。父親の軍人時代の教官であり、父を通じて彼の精神を叩き込まれている。
早乙女アルト
ボランティア部の部長で彼とも多く絡む。ある意味健全なムッツリ青少年同士、ツッコミ合い損を押し付け合う仲。尾行された際の仕返しとして、彼を尾行した事もあった。
キリコ・キュービィー
『時獄篇』序盤のミスリルルートでは彼から、戦いには向いてないとバッサリ切り捨てられる(直後にフォローが入るが)。
C.C.
時獄篇序盤のミスリルルートで初対面時に「お前…何だ?」と怪訝な顔をされる。
なお、ビンゴ大会の景品として自分が提供したDGの牙は彼女が当てたが「興味がない」とあっさりとAGに渡した事を知った際にはショックを受けた模様。
シャルル・ジ・ブリタニア
『再世篇』で死亡している(正確には封印されている)ため直接の面識はないが、ロッキー山脈暮らしのヒビキにとっても統率力とカリスマ性を感じるものがあったと天獄篇で語っている。
レド
ムッツリ仲間。彼とベベルに自分の過去を語った他、人類銀河同盟よりガルガンティア船団を取った彼の生き方には少なからず影響を受けている。

スーパー系編集

兜甲児
ボランティア部の同輩。スーパー系ルートでは彼との絡みが多くなる。
碇シンジ
ボランティア部の後輩。
だが、天獄篇でシンジがZ-BLUEに戻って来た際には「待つ事しか出来ない」「気持ちを前に持っていける何かがあればいいんだが」と見守るしか出来なかった。
ジョニー・バーネット
8話終了後のDLCミッションでは、エイーダ派に洗脳される寸前まで持っていかれている(迷台詞を参照)。
ノーマン・バーグ
『時獄篇』中盤のパラダイムシティで彼から助言を受ける。
ロジャー・スミス
『時獄篇』中盤でメモリーを喪失していた彼に対して発破をかけた。
明神タケル
相反する要素を抱える者同士(タケルは光と闇の力)。『天獄篇』では何かとこの点で絡む。
ブロッケン伯爵
陣代高校の仲間達を人質にとった彼を徹底的に嫌悪・侮蔑している。
宇宙魔王
『時獄篇』終盤で対峙した際、彼から「人の手によるスフィア・リアクター」と呼ばれている。黒の英知を持つ宇宙魔王は、同様に黒の英知を持つ人間を感知したことで知ったのだろう。

名台詞編集

戦闘編集

「部活仲間をやらせるか!」
ボランティア部のメンバーを援護防御した際の台詞。
「考える前に感じた」
回避時の台詞。ジークンドーの開祖として知られる拳法家にして映画俳優ブルース・リーの名言「Don't think. feel(考えるな、感じろ)」が元ネタ。
「ウェル・ダン!(Well done!)ジェニオン!」
「ノット・マイ・マッチ…!(Not my match!) その程度か!」
「フィール・グッド!(Feel good!)いい感触だ!」
「クラウド・9…!(Cloud nine!)最高だ!」
「オール・アウト・アタック!!(All out attack!) 全力で行く!」
「ジャスト・ドゥ・イット! 決める!」
回避時の台詞の数々と、ストームブリンガーとニーベルング・アナイレーション使用時の台詞の一つ。英語の熟語なので興味を持ったら意味を調べてみると勉強になる、かも? ちなみに天獄篇では、ストームブリンガーのものを除き全て削除されている(ニーベルングのものはプロローグでのみ採用)。
「出力マキシマム!」
「徹底的にやる……!」
「うおおおおおっ!!」
「これで終わらせるっ!!」
「この力なら……何が相手でもやれる!」
ストームブリンガー使用時。実は15話以前とそれ以降では微妙に調子が違い、後者のほうが気合が入っている(スズネの返しもこのタイミングで変わる)。
ヒビキ「全ての決着をつけるぞ、ガドライト!」
「俺の中から何かがあふれ出る!」「これがジェニオンの新しい力…!」
スズネ「これがスフィアの力…!」
ヒビキ「ガドライトォォォ!!」「地獄に落ちろぉぉぉッ!!!」
「うおおおおおおおッ!!」
イベント戦闘台詞。村上氏の熱演が素晴らしい。絶望の中でもなお消えぬ抗う意志は、ジェミニアから「いがみ合う双子」を奪い取り、新たな主のもとへその力を届ける。開放された双子の片割れ、ジェニオン・ガイの真の力はジェミニアを完膚なきまでに粉砕した。
「いがみ合う双子のスフィア……使いこなしてみせる!」
「スフィア! 俺に応えろ!」
ニーベルング・アナイレーション使用時の台詞の一つ。クロウやセツコとは「スフィア」のイントネーションが若干異なり、「ス」にアクセントが来る。なお、これはガドライトとスズネも同じ。
「照準セット……」
「ニトロハーケン、シュート!」
「ファイア!」
ジェミニオン・レイのニトロハーケン使用時、どういう繋がりなのかは知らないが、たまにOGシリーズの汎用射撃系セリフを披露する。
ヒビキ「無法を以って有法と為し、無限を以って有限と為す…」
「応えろ! いがみ合う双子のスフィア!」「俺達は、希望も絶望も超える!!」
「アドヴェントォォォォッ!」
スズネ「涙も…!」
ヒビキ「痛みも…!」
スズネ「この手で…!」
ヒビキ「払ってみせる!」
「ジ・オーバーライザー・アーク!」「消えろ、アドヴェント!!」
『天獄篇』第46話のイベント戦闘時。希望と絶望を超える意志、一つになった二つの心……似通いながらも異なる二つの力は、「いがみ合う双子」に真の覚醒を齎す。その強大極まる力は、アスクレプスを一撃の下に消滅させて見せた。
『時獄篇』のニーベルングにも増して叫びが物凄いことになっており、声が半分裏返っている。

シナリオデモ編集

時獄篇編集

「何なんだ、ここは…。俺は、時空震動に巻き込まれたのか…。俺は…ここで…死ぬのか…。何も知らずに、何も出来ずに…。嫌だ! 俺は…!」
第1話「禁忌という名の希望」より。デイモーンの攻撃に巻き込まれて気を失った際に。どことも知れぬ廃墟の中、絶望しかけた心が燃える。瞬間……。
背景からするとパラダイムシティのドーム外の様子。
「何だ、あれは…?」
「頭に…何かが流れ込んでくる!? うわああああああっ!!」
同上。漆黒のマトリクスに接触した刹那、ヒビキの脳裏に何かが走る。
「わかる…わかるぞ…。あいつが来る……そうだ…。ここに来い…!」
「俺にお前の力を貸せ!!」
同上。目覚めた直後、突き動かされるままに走るヒビキ。その叫びに応えて展開された魔法陣、そこに開かれた亜空から現れたのは青い機影、双子の片割れ―――ジェニオン
2行目はDVEとなっている。
「ジェニオン…。お前が何物だろうと知った事じゃない。俺にはお前が必要だ」
「だから、試させてもらうぞ! その力を!」
同上。初戦闘時の戦闘前会話。第1話のヒビキは力を得てハイテンションになっていたらしく、かなり厨二病気味である。
(…俺は…無力だ…。目の前で誰かの生命が奪われるのに何も出来ない…ジェニオンを手に入れても、俺は…俺は…!)
「そんなのは、もうたくさんだっ!!」
第4話「学園都市防衛隊」より。スズネの危機に何も出来ないという事実、それに抗う意志……それは青い光となって、彼に希望を齎した。
「黙れ」
「黙れと言ったんだ、この首なしの能なし!」
「お前のように人の生命を軽く考えるような奴はこの世界から消えてなくなれ!」
同上。ブロッケンとの戦闘前会話。陣代高校の仲間達とスズネ先生を人質にとったブロッケンへの怒りが強く感じられる。
「まさか…。相手は先生なんだぞ」
「…ただ…」
「似てるんだ…」
(姉さん…。俺にナイトって名前をくれた姉さん……今度は守ってみせるよ…。俺の事を信じてくれた人を…)
ボーナスシナリオ「教師とパートナー」クリア時。AGに「もしかして、スズネ先生の事を教師としてではなく、一人の女性として意識しちゃったりしませんか?」と聞かれた際の反応。ハンドルネームは姉の考案らしい。なお、誰に似ているかは「言えるかよ…」と答えていない。
「いや…気にしないでくれ」
「…君のおせっかいのおかげで友達が出来た…。それでチャラだ」
第8話「戦うボーイ・ミーツ・ガール」より。かなめから今まで宗介関係で当り散らして悪かったと謝られた際に。この前話で宗介に「護衛任務後も陣代高校に残る気はないか?」と聞いていたあたり、既に気心の知れた友人になっていた模様。
「代表的なものでは半人半獣の怪人…下半身が馬だった、走るスピードが競走馬並だった、鼻息が馬並みに荒かった、ニンジンが大好き…白馬にまたがった王子様風だった、ペガサスだ、ユニコーンだ、ケンタウロスだ…。 加えて、その行動も…」
第9話「悲しみのビーストマン」より。ぽに男に関する話題をして。これはオカルトフォーラムから調べた情報なのだが、今までは自分から話題に振らなかったため周囲を驚かせた。
その直後、同じくオカルトフォーラムを見た涼音からその話題を振ろうとするとあからさまに話題を流した
C.C.の言っていた終末予言は、時間の流れを獣の時代、水の時代、風の時代、火の時代、太陽の時代に分けたマヤ暦が……」
「太陽の時代の終わりと共に途絶えていることから、人類の終焉を予言したとされているものだ」
ミスリルルート第13話「マーティアル」にて、マヤ文明のカレンダーについて。2014年現在では過去の話となっているが、実はZシリーズの世界観の根底にかかわる超重要発言である。ちなみに3話エンドデモのオカルトフォーラムにはこの話題を書き込んだ者がいるが、そいつのハンドルネームはよりにもよって「黒のカリスマ」である。恐らく正体はアムブリエル。
「逆に聞く! お前は正しいのか! 罪もない人達を犠牲にするような奴等と一緒にいるお前は正しいのか!」
宇宙ルート第13話「戦乱のプレリュード」にて、原作通りに「貴様らは正しいのか!?」とヒイロ達に問い詰める五飛に対して、ヒビキが返した反論。
「こんな所で死んでたまるかぁぁっ!!」
第14話「光と闇の狭間」より。アンナロッタに追い詰められてのDVE。葛藤する意識の狭間に流れるのは断片的な言葉の羅列、続けて湧き上がるは運命に抗う意思。それに応えるように、青き双子の片割れは真の姿を見せる……。
なお、この時流れた言葉は「父さん」「母さん」「姉さん」など家族にかかわるものが前半、後半に「時空震動」「テンシ」「降臨」など。そのほか「涙」「絶叫」「希望」「絶望」「禁忌」「ナイト」。
「……本当のことは何もわかっていない……俺も、あのシンヤも、ミサコも、呪われているんだと思う……」
「あれは再世戦争も終わりに近い頃だった……その頃、俺は父さんと姉さんと共にロッキー山脈で暮らしていた」
「ある日の夜、それは起こった……異様な耳鳴りを聞いた俺達は家の外に出た」
「その瞬間、発生した次元震に父さんと姉さんは……」
「次に俺が目を覚ましたのは病院のベッドの上だった」
「俺の中には父さんと姉さんの最期の声が今も残っている。そして、おぼろげながら奴の姿も」
第14話「光と闇の狭間」で語った過去。家族を失ったその日、ヒビキが見たものは……。
「言葉では形容できない。だが、無理やり俺の中にある言葉でそいつを表現するとしたら……次元震の光の中……天使が……笑っていた……」
「それからだ……その時の光景を思い出すと、俺の目は……」
中略
「今、この時も、脳裏にこびりついた天使の笑い声が全身を襲う…耳を塞いでも、目を閉じても、叫び声を上げてもそれは…振り払えない…その声は、確実に…俺の精神を………」
崩壊する時空の向こうで笑い声を上げる、誰か。人の言葉で表すならば「天使」としか言えないナニモノカが、ヒビキの家族を奪い、何人もの心を破壊したのだ。
「血塗られた目」を持つ者が見るのは次元震の光景、そして笑う天使。逃れることの出来ないその笑声が精神を蝕み、そして破壊する……それでも、恐怖から逃げることだけは決して出来ない。まさに呪いと言うべきそれを多くの人間に刻み込み、タケルが「世界の終焉」として予知した「テンシ」。その正体は闇の中にある。少なくとも、今はまだ……。
「ちょっと待て、AG。今回の俺……何かマズいところがあったか?」
「だろ? スズネ先生が勝手に怒って、勝手に出て行ったようにしか見えないんだが……」
「スズネ出撃」にて。この直前のやり取りは、Zチップが最優先のAGを適当にあしらうヒビキの態度をスズネが注意し、そこからいきなりエスカレートしてスズネが飛び出した、というもので、ヒビキは何も言っていない。
ヒビキ「むう…あれは!」
カミーユ「知っているのか、ヒビキ?」
第17話「善意のトレスパス」で一成の使った血栓掌を見ての反応。元ネタは「魁!男塾」の雷電とそれに反応した者。このネタ自体は前作でも別のキャラが使っている。ただし、彼らと違い元ネタ同様に技の詳しい説明を行なっている
「お前の汚いやり方にはヘドが出る…。余程、痛い目に遭いたいようだな」
ネオ・ジオン静観ルート第23話にて仲間達を痛めつけたブロッケン伯爵への怒りの一言で先程までに自信に満ちていたブロッケンをたちまち竦み上がらせた。
「大きな口を叩く割には焦りが見えるな…!」
「本当に強いやつなら、大口を叩かずとも俺程度は仕留められるはずだ」
「図星を指されたようだな。激高するのが何よりの証拠だ…!来い、UG!お前たちの目的を今日こそ話してもらうぞ!」
同じく28話、アンナロッタと対峙して(与ダメージ後)。アンナロッタの心中を見透かすように挑発の言葉を叩きつける。
これに限らず、ヒビキの戦闘前会話は恐怖に打ち勝つためなのか、相手を煽り、挑発するような言動が多い。
「スズネ先生と俺の意識が…一つになる!」
ミコノのエレメント能力の助力もあり、ついにGAIモードを自らの意志で発動させることに成功。ちなみにこの時だけ、いつもと違いジェニオン・ガイは2ターン維持される。
「苦しくたって、逃げちゃいけない事がある…!俺はそれを知っている!」
「あなたは、このままでいいのか!何もわからないまま、薄汚い格好で街を彷徨うだけの人生が望みなのかよ!」
「Roger The Negotiator」において、パラダイムシティを放浪するロジャーに発破をかける。その言葉にロジャーは自分の矜持を思い出す。
「あいつは…陣代高校で初めてできた友達なんだ…」
ミスリルルート「終わらないデイ・バイ・デイ」より。かなめの護衛任務を解かれ、意気消沈する宗介。だがヒビキは彼の再起を信じる。共に戦った仲間として、そして転校以来共に行動してきた友として。
「何度も何度も死にたいとは、余程のマゾヒストのようだな、お前は」
「そのリクエストに応えてやる…! 今回は串刺しだ!」
日本ルート第36話より。「我が輩は何度でも地獄の底からよみがえり、この世界を恐怖に叩き込む!」と嘯くブロッケン伯爵をこの言葉でバッサリ切り捨て竦み上がらせる。
「わかりません…でも、あの人といると…俺…」
「すみません…俺、飲み物を買ってきます」
第36話以降の分岐各ルートにて、スズネからマキとの関係を聞かれて。周囲はこのリアクションを見てヒビキがマキに本気だと取ったが、これ以降エンディングまで、ヒビキはマキとの関係について何も明言していない
「ほう…面白いな」
第46話でAGの「GAIモードの稼働時間が10分まで延びた」というディメンションジョークを聞いて。ブーストアップまで使っている辺り、本気で怒っている事がわかる。
「わかった、アドヴェント」
「俺は運命を受け入れる。だが、その中で全力で足掻いてみせる」
「それが神ならぬ俺に出来る精一杯だ」
第49話クリア後、「運命を受け入れる」ならこちらの台詞が出る。覆せない運命の中でも全力で抗う、その意志にアドヴェントは希望を見出す。
「……確かにあなたの言うとおりかもしれない」
「だが、俺は運命に抗ってみせる。あらかじめ決まっている未来なんてものを受け入れるつもりはない」
「父さんや姉さんの死は天使の……ガドライトの仕業だ。寿命や病気とはわけが違う……そんなものを受け入れるつもりはない!」
「運命に抗う」ならこうなる。例え全てが決められていたとしても、そんなものは受け入れない。狂った未来も、仕組まれた野望も全て塗り替え、消し去ると断言するその意志は、絶望に抗う希望……絶望に対峙してこその力。アドヴェントが希望を見出したその意志が指し示す道、その先に待つものは……。
「この感覚…ガドライトか!?」
「フィーリング・カップル」にて。妙な感覚に警戒するが、現れたのはアドヴェントだった。
(何だよ…俺を助けに来たって言ってたくせに…)
で、その後スズネに号令をかけるアドヴェントに対して。この時アドヴェントは「スズネを助けるのも自分にとっては喜びだ」と述べているが、ヒビキへの言動の内容やジェニオン・ガイの謎を含めてみると……。
宗介「問題ない」
ヒビキ「いや、むしろ願ってもない任務だ」
「ハード・ミッション」にて、ゴミ拾い任務を通達されてのリアクション。ここまでなら、別に何て事はなかったのだが……(迷台詞参照)。
「今ならわかる……! この力も次元力の……!」
「永遠という幻想」/「THE SHOW MUST GO ON」にて、ビッグヴィヌスに消滅させられる間際の台詞。かのメガデウスの振るう存在消去の権能は、次元力によって霊子、即ち存在の魂を動かし、「そこにいる」という事実自体を消してしまうものであるようだ。
「その言葉、そっくり返すぞ、ハーデス!一体お前は何だ!?」
「俺の知ってる神様ってのはお前みたいな欲望丸出しの醜いブタじゃない」
「神殺しの魔神」および「光の闘神Z」においてのハーデスとの戦闘前会話の一節。残念ながら実際の神話においては、欲望丸出しの神などこれでもかという程存在しているのだが、ここではゼウス神と比較しての言葉なのだろう。
「可能性として起こり得る時間の分岐点の先を知っている……つまり、その分岐点に立った人間……」
「飛べ、宇宙へ」にて、特異点について会話する中で。一番簡単なZシリーズの特異点の表現である。ちなみにこの時ヒビキ達はかなめが「アオの星の」特異点だと考えていたが、実際にはシャアとフロンタルだった。ただし、原作設定ではかなめもまた別の意味での特異点なのがミソ。
「要するにお前は嫉妬で地球を滅ぼそうとしていたのかよ」
「ついでに、いつもの余裕ぶった物言いも自分の中の諦めを隠すためだったとはな」
「そんな男が…俺の家族や多くの人の命を遊びで奪ってきたなんて…お前の星が滅んでいようともそれがお前のやってきたことの理由になるのかよ!! 俺は絶対にお前を許さない!!」
第58話。ガドライトの今までの行動の真意を知ったヒビキは、その身勝手な本心にやりきれない怒りをぶつける。
「黙れ! だったら、お前は俺の怒りが判るのか!! 失ったものの重さがわかるなら、何故、奪うことの意味をわからない!!」
同じく58話。自分は地獄を味わったというガドライトの言い訳じみた反論に対しさらに激昂して。これにはガドライトもさすがに言い返せず絶句することに。
「人の心だ? お前に、そんなものが残されていたのか?」
「諦めに呑まれ、怒りを忘れ、そして、他人に不幸をまき散らす…! そんな男の乗るマシンが、誰かの希望や誇りであるものか!」
「俺はお前を軽蔑する! 嫌うでも、憎むでもなくだ! お前のような男にだけはならない! だから、俺はお前を倒す!!」
「父さんと姉さんの敵、地球の敵! そして、俺自身の敵! 勝負だ、ガドライト・メオンサム!」
同じく58話、ガドライトとの戦闘前会話。希望の中の絶望、絶望の中の希望……根底では似通いながら、それゆえに相容れない―――ゆえにこその「いがみ合う双子」。お前を認めない、とガドライトを完全否定したヒビキの意志に応え、ジェニオン・ガイが己が似姿たる紫の機体に襲い掛かる。
「…アンナロッタ…。もしかしたら、お前は…悪い人間ではないかも知れない…」
「だがな! どんな事情があろうとも、俺はお前を…お前達を許しはしない!!」
「何が私の生命に代えてもだ! お前達の起こした戦いのおかげで、その生命を無意味に奪われていった人もいるんだぞ!」
「お前達にも事情があったのかも知れない…。だが、そんなものは聞く気はない! 絶対に聞くものか!」
「お前達のやって来たことは戦争ですらない! そんな連中を許せるものか!」
「アンナロッタ! お前達はもう戻れない所に来てるんだ! それを思い知れ!!」
こちらは同ステージでのアンナロッタとの戦闘前会話。どんな事情があろうとも、それに耳を貸す気はない、貸してはならないと断言し、あくまでも敵としてアンナロッタを倒しにかかる。
スパロボの歴史を見ると結構な割合でいる「事情を背負う敵」に対するヒビキ流の答え。
「動け、ジェニオン! 動け!! あと一撃なんだ!! アドヴェントが俺にチャンスをくれたんだ! 動けぇぇぇっ!!」
命と引き換えに道を切り開いたアドヴェントの死に激昂し、ガドライトに襲い掛かるもジェニオンの動力は既に限界を迎えていた。宿敵をまたも取り逃がすという絶望に抗うかのように絶叫したその瞬間、発動したブーストアップの光と共に、眼前の機体に力を与えていた双子座のスフィアが応え……。
ガドライト「俺のスフィアが!」
ヒビキ「ガドライトォォォォッ!!」
絶望と希望……折れることも相並ぶこともない二つの意志。それに従って新たな主を得たスフィアは、力尽きたはずのジェニオン・ガイを再起動させ、その力がかつての器に襲い掛かる。
(ありがとう、アドヴェント…。あなたのくれた希望…俺は使いこなしてみせる)
(そして、ガドライト…。お前の残した絶望に俺は屈しはしない…俺は…絶望と希望の狭間で戦う。このジェニオンで…)
第58話をしめくくるモノローグ。アドヴェントの残した未来を切り開く希望と、ガドライトの残した未来への絶望……その狭間に立ち、戦い続ける決意を新たにする。その手に残されたのは「呪い」と称された無限の力、いがみ合う双子のスフィア……。
「気にするな、宗介。俺はお前と友達になれて良かったと思っている」
かなめが宗介をヒビキに押し付けていた事を知ってショックを受けた宗介に向かっての台詞。
(ガドライト……俺はお前と言う男を認める気はない……! だから、たとえシミュレーションの中だろうと、お前に負けるわけにはいかないんだ!)
ボーナスシナリオ「アルティメット・バトル」にて、対ガドライトの戦闘前台詞。AGが用意したシミュレーションでヒビキが対峙したのは、その手で葬った仇敵・ガドライト。仮想現実の宇宙で再び相見えた紫の機体に、真の力を解放したジェニオン・ガイ……新たなる「いがみ合う双子」が挑む。
「…俺達を裏切るような真似はしてくれるなよ、AG。お前を撃つような真似はしたくないからな」
「俺の勘のようなものだ」
「忘れるなよ。俺はお前を撃ちたくないんだからな」
ボーナスシナリオ「アルティメット・バトル」のクリアデモにて、AGに対し釘を差すようにこう告げる。当のAGは滅相もないと返しているが、天獄篇ではバインド・スペルの一件でZ-BLUEの面々総出でボコボコに叩きのめされる羽目になった。尤も、それについては自業自得であるし、AGと敵対する展開にもならなかったのでヒビキの心配は杞憂に終わったのだが。
「…俺…父さんと姉さんを亡くして、何もかも失って、この学校に来たけど…」
「今なら、言えます。ここが俺の守るべきものだ…って」
「だから…帰る当てのない片道切符だろうとそれを守るために行きましょう。たとえ銀河の果てだろうと」
第59話にて。アンチスパイラル本星への突入作戦前の休暇中、ヒビキにとって戦いの始まりとなった陣代高校を前に語った覚悟の台詞。
ヒビキ「はい…。片道切符なんていいません」
「生きて…帰りましょう。そして、いつか…平和が戻った日には…」
スズネ「ええ…。一緒にジェニオンを降りましょう」
同じく第59話。上の台詞の後、スズネにメガネの話を切り出されたことで日常の尊さを気付かされ、必ず生きて戻り、日常へと帰ることを誓う。
AG「と、ほんわかムードですが、本当は疑ってるんでしょ、ヒビキさん?」
「あのガドライトが、本当にご家族の仇のテンシだったのか、って」
ヒビキ「それは…ぐッ!?」
エピローグのシナリオデモにて。ボランティア部が留年回避のために一致団結する中、スズネとAGと会話していたヒビキは、ガドライトが本当に“テンシ”だったのかを訝しむ。が、その時脳裏に何かの音が響き、悪寒と共に左目を染め上げたのは「血塗られた目」……。
(何だ、これは…? 初めてジェミニスと遭遇した時と同じだ……)
(まだガドライトは生きているのか? それとも……)
出撃直後。この時ヒビキを襲った感覚は、中盤から終盤のステージでガドライトの接近に伴って発現したものとは異なり、14話「光と闇の狭間」でジェミニスと遭遇した時のそれだったらしい。結局、これは尸空の接近を感じたゆえのものだったのだが、この意味は……。
「来る……」
エピローグにて。Z-BLUEの見守る前で時の牢獄は崩壊したが、連鎖的に次元の壁までもが破壊。砕け散る空間の欠片の中、光の向こうにあったのは、もう一つの地球。それは、翠に包まれた星だった……。
「くそっ! くそぉぉぉぉっ!!」
『天獄篇』予告にて、サイデリアルの大軍勢に囲まれて。血塗られた目を発症していることも含めて意味深な予告であったが、『天獄篇』本編ではこの場面は収録されなかった。

天獄篇編集

(この戦いの先にいるのか……。俺が追い求める敵……。真のテンシが……)
『天獄篇』プロローグ2「地球絶対防衛線」より。天獄篇の予告とは違い、プロローグ中で血塗られた目を発症することもなく、この場に「真のテンシ」はいなかったものだと思われる。
「脱ムッツリ……いいな、それ」
第1話「新地球皇国」のトレーダーにて、AGとの会話中に。これ以降、ヒビキはムッツリ系からの脱却を目指し努力し始める……のだが、なかなか効果が上がらず、成果が出てくるのは終盤も終盤になった。
「…ある所に一人の子供がいた…そいつは色々な事件に巻き込まれて、完全に心を閉ざしてしまっていた…」
「そいつは母親の所で暮らしていたんだが、事件の後は離れて暮らしていた父親の方に引き取られる事になった…」
「…父親から見たら、そいつはどうしようもない奴だっただろうな…」
「何を話しかけても、ほとんど返事はしない。自分から動く事はなく、ずっと部屋の隅でヒザを抱えたままだった…」
「だけど、父親は子供を見捨てなかった。なぜだか、わかるか?」
べベル「その子の事を愛していたから?」
「おそらくな…。そして、父親はその子供を必要としていた」
レド「何の役にも立たないのニか?」
「…それを決めるのは父親だ。…そして、父親はその子供を自然の中で鍛え、自分の考えている事を伝え続けたんだ」
「子供も必死でそれについていった。心はズタズタだったが、生きたかったんだろう…」
翠の地球ルート第8話「旅立ちの日」にて、べベルとレドに聞かせた己の過去。
(都合のいい希望に賭けることも出来ない……絶望からヤケになることも出来ない……俺は……無力だ……)
第15話「決戦! ラース・バビロン!」にて撤退開始時。ジェニオンによる特攻ならば万一の可能性はあるが、スズネの存在ゆえにそれも出来ない。板挟みに苦しむヒビキだが……。
「……やるんだ」
「都合のいい希望に縋るのではなく、絶望にヤケになることもなく……」
同話より、姿を表した皇帝アウストラリスを前に、ヒビキは決意を固める。楽観的な期待でも、捨て鉢の特攻でもない、この場で皇帝を倒すと。希望と絶望を知らず超えたその意志はジェニオン・ガイに伝わり、「いがみ合う双子」はほんの一瞬、その真の力を見せる。
「…ずっと考えていました。みんなに助けてきてもらった俺がジェニオンに乗って何が出来るかって…」
「その答えとして、誰かを守るために強くなろうと思って戦ってきましたけど…」
「俺に足りなかったものは本当の意味での強さだって、最近になって少しだけわかってきました」
「都合のいい希望にすがるのでもなく、絶望にヤケになるのでもなく、自分のやるべき事をやる…」
「それが出来るようになった時…俺はもっと強くなれると思うんです」
各ルート第17話のシナリオデモにて。
「都合のいい希望にすがるのでもなく、絶望にヤケになるのでもなく、自分のやるべき事をやる…」
「俺は今…希望と絶望を越える!!!」
第32話「太極」にて。ヒビキが持つ希望と絶望――相反する正と負の感情を両立し、さらにそれを越える意思に応えたジェニオンは姿を変えた。AGが思い描いた「機械仕掛けの悪魔」たる「ジェミニオン」ではなく、全てを超えて新たな始まりとなった太極の化身――その名は「ジェミニオン・レイ」。
(ジェミニオン・レイが生まれる瞬間…俺は…全てを感じた…この世界の全てに…心がある…。それが俺に…俺達の力になる…)
「希望と絶望……それを越えた先に俺の行くべき場所はある! スズネ先生! 今、迎えに行きます!」
同話より、ジェミニオン・レイに変容してから。
(世界をやり直す……その言葉に取りつかれてしまったら、前には進めない)
(レナード・テスタロッサ……その野望は阻止したが、奴の言葉は俺達の心に見えない爪痕を残していった……)
第42話「炎」でティティを宇宙葬とした後に。ヒビキには珍しいモノローグ調の台詞
「このブレなさが揺れる天秤なんですね……」
第43話c「永遠の聖王国」にて、どんな状況でも揺らがないクロウの借金返済の意志を評して曰く。
(あの時、俺は確かにスズネ先生が死んだのを見た……その瞬間、俺は目の前で起こった事を否定した……そして、それはその通りになった)
(アドヴェントやアサキムの反応を見ても、時間が少しだけ戻ったのは間違いない……)
(あの時、俺は12のスフィアの全てを感じた……)
(スフィアは複数を集める事で単独以上の力を発揮するとは聞いていたが……12のスフィアが揃えば、起こってしまった事さえ、変えられるのか……)
(だが、そんな力を使っていいはずがない……。そんなものが存在していたら、世界は滅茶苦茶になる……)
(もし、あれを何の迷いもためらいもなく、使える奴がいるとするならば、それは……神と呼ばれる存在だ……)
第46話「守るべき未来」でのモノローグ。スズネの死を否定した意志に応え、時間を巻き戻すという「歴史の改変」を実現したスフィアの力……奇跡をもたらす、本物の神の力。そして、「いがみ合う双子」。その意味は……。
「違う…」
「母さんが守り、父さんと姉さんが育て、仲間達が支えてくれた俺の生命は、俺自身のものだ!」
「俺は俺自身である事を誰にも渡さない!」
第56話「覚醒」にて。全てをアドヴェントに委ねようと促す真紀の甘言を突き放し、アドヴェントの呪縛を自らの意志で跳ね除ける。
「ジェニオン…。お前とスズネ先生と一緒に俺は希望と絶望を超えてみせる!」
同じく56話にて、真化融合時の台詞。
「死んだ人間は、もういないんだ」
「その人達に報いることも大事だ…。だが、お前も将を名乗るのなら、生きている人たちのために出来ることを探すべきだったんだ」
第57話A「真化、その意味」にて。ヴィルダーク撃破後、自らの目的成就のため犠牲となっていった者たちに詫びる彼に対して。
(今ならわかるよ、父さん……)
(無法を以って有法と為し、無限を以って有限と為す……ジークンドーの理念が、俺に希望と絶望を超える力を与えてくれたことを)
(そして、それは太極への道となる……!)
第59話「邪神降臨」にて。ジークンドーの理念とは「以無限為有限、以無法為有法」にある。規則に囚われることなく、水の如き柔軟さをもって自分のベストを尽くす。そうして来られたのは、亡き父の教えあってのものだった。その教えは真理に到達し、偽りの神によって定められた運命を越えていく。
「認めろ、アドヴェント! 結局、お前もまだ人間なんだよ!」
「人を超えた先が『神』だっていう発想がお前が人間である事の何よりの証拠だ!」
「本当に人間以上の何かになったのなら、俺達の想像ぐらい越えてみせるんだな!」
最終話「果てなき世界」にて、不死身の状態が崩れて困惑するアドヴェントに対しての痛烈な台詞。
「…いがみ合う双子のリアクターは決して特別な資格じゃない…」
(だから、いがみ合う双子は12のスフィアの核になるんだ…)
ネオ・アムブリエル撃破時。スフィアの中で唯一二つの感情を要し、その上で感情を定めない「いがみ合う双子」。そのリアクターとなる条件はただ一つ、人間であることのみ。だからこそ、それは太極の核となる。人の心、そのものだからこそ。
「ありがとうな、アドヴェント……」
「裏があったとは言え、お前がいなければ時獄戦役で俺は死んでいた……」
聖アドヴェントとの戦闘前会話にて。敵であることは間違いないが、彼がいなければ今こうしてここにいなかったのも事実。過去にケジメをつけ、「いがみ合う双子」は最後の戦いに臨む。破界と再世の人造神との戦いに。
「きっと、出来ます……なぜなら、いがみ合う双子のスフィアとは人間そのものなんですから」
「12のスフィアは人間の様々な感情……その集合体である太極は、矛盾を孕みながらも生きる人間そのものです」
「いがみ合う双子は、そんな太極のミニチュアのようなもの……だから、12のスフィアの核になるんだと思います」
超時空修復の始まる中、ついに知った太極とスフィアの意味。至高神ソルが己を砕いたのは、かの神が人間そのものであったがゆえ。
「偽りの黒羊」が己を欺きつつも、「知りたがる山羊」がそれを超える真実を求める。より高く、より良く、「欲深な金牛」が衝き動かし、その先に「夢見る双魚」が希望を抱く。「尽きぬ水瓶」が他者を愛し、すれ違うがゆえに「怨嗟の魔蠍」が憎む。そんなすれ違いを「悲しみの乙女」が嘆き、心に生じる痛みに「傷だらけの獅子」が耐えて進む。強制や支配には「立ち上がる射手」が抗い、「揺れる天秤」が生きる意志を齎し、いつか来る死を「沈黙の巨蟹」が受け入れる。それら複雑に絡み合う感情と意志を、「いがみ合う双子」が繋ぎ、束ねる。偽りと真実、愛と憎しみ、悲しみと痛み、生と死、欲望と自立心、それら矛盾を抱きながら、その先に希望を見て歩く。
そう、それは人間の存在そのもの。対立する要素であるがゆえに衝突しつつも、それらは離れない。お互いの存在を必要としているがゆえに。「いがみ合う双子」はその象徴……表裏一体、切り離せない正と負の体現。その先にある意志こそがソルの心。過ちを嘆き、それを正すことを願って自ら死を選んだ愛深き人造神の魂。それが今、新たな器に人々の意志を集め、ここに解き放つ。神話の果てに、ヒトは限りない未来を見た―――。
(ここから俺の新たな戦いが始まる……父さん、母さん、姉さん、AG……行って来る)
(超次元世界……俺たちみんなで守ったこの新しい世界を、俺の目で確かめるために)
Zシリーズを締めくくる旅立ちのモノローグ。改修されたソーラリアンに乗り、無二の相棒愛する人と共に、ヒビキは旅に出る。ゲートの向こうに広がる超次元世界……新たな多元世界という名の海を渡る、無限の航海へ。そこに何が待つのか……それは、彼らがこれから、その目で確かめるのだろう。

迷台詞編集

時獄篇編集

「くっ…! すまない。見苦しい所を見せてしまった。見ての通りだ。俺は今でも心の中では恐怖と戦っている。だが、一番の恐怖は、このままゲームを中断したままで俺のボランティア魂が錆び付いてしまう事だ。だから、君が戻ってくる事を待っている。俺と一緒にまたゴミ拾いをしよう」
中断メッセージにおいて。もう一方の中断メッセージと比べると相当にコミカルというか、おかしなセリフである。
「…マジかよ…」(ハイキングに行くルート)
「そんな事…俺に言われても…」(ハイキングに行かないルート)
第5話ハイキングに行くルート「未知なる脅威」orハイキングに行かないルート「忍び寄る悪意」より。スズネがジェニオンに搭乗した際、露出度の高いスーツを着ていた事に対して。
ちなみにスーツのデザインはアムブリエルの影響である。
宗介「…その話のどこに泣ける要素がある?」
ヒビキ「いや、そうでもない…。俺はクルツさんの情けなさに涙が出そうになった」
スズネ「私も…」
ボーナスシナリオ「転機」にて、キリコをスカウトした際の経緯を聞いて。クルツの空回りっぷりは実際にプレイして確かめていただきたい。
「宗介の奇行を止めるのもみんなで協力して出来るんだな…!?」
第9話分岐シナリオより。ボランティア部結成の知らせに際して。相当苦労していたようだ。……こういう本人が実は一番抑え役になっていないのはどうなのか。
「チュッ♥ チュッ♥ チュッ♥ チュッ♥………」
ボーナスシナリオ「さよなら、アイドル」より。ジョニーによってエイーダの魅力を理解させる為に、彼女のアイドル時代の映像を椅子に縛り付けられた状態で延々と見せられ、次第に朔哉曰く「死んだ魚状態」(顔グラも目が半ば死んでる)になり、その後チームDミスリルに誘われた経緯を話している間も放置されて、気が付いた時にはこのリアクション。
この時のヒビキは白目を剥いた状態であり、もはや廃人同然である…この後どうやって元に戻ったのかは不明。
なお、このグラフィックは天獄篇で反作用による精神崩壊を起こした際にも流用されている。……かなりシュールな絵だが。
「…光り輝く…? キラキラネームというやつか…」
AGがジェニオン・ガイを命名した時の台詞。
ちなみにヒビキがオカルトフォーラムで使っているハンドルネームの『ナイト』もキラキラネームの一種である(この場合は『騎士』と書いて『ナイト』と読む)。
「…そう言えば、あいつ…ボランティア部の名の下で俺のプライベートを暴こうとしたな…」
宗介「お前の考えは理解した、ヒビキ。部員として協力する」
「バナージ、オードリー。お前たちも手伝ってもらうぞ」
第16話「開かれる新世界」より。目が据わっている怖い顔でアルトにストーキングをかけることを決意する。
「要するにモテない男の逆恨みか…」
第17話依頼を受けるルート「善意のトレスパス」より。かなめと空手同好の因縁を聞いて。バッサリと切り捨て過ぎである(そしてかなめから「直球過ぎだよ」も言われてしまう)。
スズネ「そうなの?」
「知りません…」
第23話「終末を呼ぶもの」より。有害野郎の性分を「男の性」となだめた竜馬の発言を聞いてのやりとり。
「もし、怒りの感情でジェニオンがガイになるのなら、今の俺は確実に発動させる自信がある…」
第28話でのDトレーダーにて。墓穴特訓になぞらえたAGのディメンション・ジョークを聞いて。
ヒビキ「落ち着け、アルト。せっかくの休みを楽しみたいという彼女たちの気持ちも考えてやれ」
アルト「だったら、お前が面倒を見てやれ!」
ヒビキ「断る!」
ミシェル「言い切ったよ」
ルカ「これも墓穴特訓の成果でしょうか…」
アルト「くそっ、勢いで乗り切る技を覚えやがったか……!」
第29話「夏の始まり」より、シェリルたちが来ると聞いて憤慨するアルトとのやり取り。ヒビキはこれを「ボランティア部で生きていくには必要なスキル」と述べている。
宗介「俺とヒビキでトラップを仕掛け、捕獲するか?」
かなめ「あんたねぇ! ファンに殺されたいの!?」
ヒビキ「心配はいらない、千鳥さん。なるべく穏便に済むタイプを仕掛ける」
かなめ「そういう問題じゃないわよ!」
同話にて陣代高校をシェリルとランカが訪れると聞いての対策。そこで乗っかってどうする。当然、かなめに尽く突っ込まれてしまう。
「バミューダトライアングルの事故の多くは昨今の研究でちゃんとした原因が判明したので、怪奇現象のように扱うのは誤りで…」
第29話にて、シェリルとランカが来ることによる影響をかなめがバミューダトライアングルに例えたのを訂正しようとして。なのだがかなめからバッサリ切り捨てられて凹んでしまう。
「ビーストハントの基本は『殺られる前に殺れ』だ。それを忠実に実行する」
ボーナスシナリオ「エクストリーム・バトル」より。文章だけでは至極真面目に見えるが、自分達に高難易度シミュレーターを無理やりプレイさせた上、調子に乗ってシミュレーター用のおふざけシステムを提案したAGに対し静かにキレた際の台詞である。キリコからアーマーマグナムまで借りて「殺る」気満々である。
「そう言われると少し手持ち無沙汰だな」
「残念だ。せっかく軍手とビニール袋を用意してきたのに」
「アルトが宇宙に行っている今、ボランティア部は俺が守る」
「奉仕の心だ」
「温かな声」にて。筋金入りのようである。
「刹那、宗介、キリコ、ヒイロ…。合流したアレルヤが、最後のメンバーだったか」
ミスリルルート第38話「心奥」にて。知らないかもしれないとは言え、どちらかというと社交的なアレルヤを「ムッツリ5」のメンバーと考えるには、相当無理があるだろう。第36話でもそうだったが、ヒビキは自身をムッツリキャラとは自覚していないのであろうか?
「マジ怖い…」
ボーナスシナリオ「強き事は美しき哉」より、ミスコン(ミス・コンバット)中にテッサ目当てに乱入したが、いないと知るや掌を返して帰ろうとしたFB隊員相手に殺る気マンマンで人格が豹変した涼音の発言を受けて。
この後ファがメインの時に戦闘開始すると、目も死んで諦めきった表情を見せている。…が見たらあのグループに引きずり込みそうでならない。
ヒビキ「チームDEMか…」
AG「悪くないですね。では、揃いのTシャツを用意しておきます」
ヒビキ「待て、AG」
AG「何です? Tシャツじゃなくて、特攻服にしろとでも?」
ヒビキ「そうじゃない。…Tシャツの色は黒にしてくれ」
AG「了解です!」
第46話でのIMにて、チームDEMを勝手に結成したときのAGとのやり取り。ノリノリである。
(そんな切り札があるんなら、最初から使えよ!)
日本ルート第46話にて。
スズネ「どうしたの、ヒビキ君!? 海中戦闘はシミュレーションで特訓したはずよ!」
ヒビキ「その特訓に付き合ってくれた弁慶さんが、ここにいないのが悲しくて…いつもいつも俺に水中戦闘の機会がない事を愚痴ってたのに…」
第47話「大西洋の死闘」の戦闘前会話。このステージは水中のみでしかも空を飛べない、という特殊なものであり、確かに真ゲッター3がいたら大活躍だっただろう。
ちなみに『天獄篇』中盤で残されの海ルートに進むと、同様のステージで今度は真ゲッターが出撃でき、ようやくの水中戦に張り切る弁慶の姿を拝める。
「零号機もナイフを装備していれば、ここまで苦戦することはなかったと思うんですけど……」
「アタリとハズレ」にて、料理の特訓にいそしむレイを見て一言。……それは言わないお約束です。
カイエン「これで俺たちに対する誤解が解ければいいんだがな」
ヒビキ「もはやそんなことはどうでもいい」
宗介「ゴミを拾うという行動こそが、俺達にとってもっとも重要な任務だ」
「ハード・ミッション」戦闘マップ開始時。もはや主題を取り違えている。
ヒビキ「ゴミ拾いの楽しさに目覚めた人間が増えた…。それでいいじゃないですか」
「島も綺麗になったし、敵も撃退した。Z-BLUEも世間に役に立つ部隊と認められた。…オールOKな結果だ」
宗介「つまり…問題ない」
エンドデモ。確かに結果オーライではあるが、陣代高校の迷物コンビは完全に手段と目的が入れ替わってしまい、アルトから「大ありだ!!」とツッコミを入れられてしまう……。

天獄篇編集

「お疲れ、プレイヤーのみんな。俺もゲームを離れて、趣味の時間を満喫させてもらう。よかったらみんなもやらないか? 太陽の下でのゴミ拾いは最高だぞ!」
中断メッセージにおいて。それでいいのか、ヒビキ。
ちなみに、本編では聞けない明るい口調になっている。
「いい機会だ、教えてくれ。俺は、どうすればスズネ先生と対等のパートナーになれる?」
「頼む、カミーユ! アルトや甲児に聞いても、とんちんかんな答えしか返って来なかったんだ!!」
「記念日には花を買って贈れだの、髪型を変えたら褒めろだの、悲しんでいたら頭をポンポンしろだの……クラン大尉に至ってはわけのわからない理屈から2時間、説教された。その事を千鳥さんに愚痴ったら、またしてもわけのわからない流れから今度は3時間、説教された。だから、お前に聞いているんだ!」
日本ルート第5話「新たなる戦場」のインターミッションにて、カミーユに持ちかけた相談とその顛末。ヒビキが聞きたいのは「ジェニオンのメインパイロットとして、コ・パイのスズネに対してどう在るべきか」なのだが、恋愛方向での答えしか帰ってこず困り果てていた様子。ちなみに相談されたカミーユも困っていた(…が、直後に来たスズネによって自身に関する本当の問題に直面せざるを得なくなる)。
「アルト…。俺がムッツリなら、お前はムッツリスケベだ」
「そして、俺のように脱ムッツリすれば、お前はただのスケベになる…!」
離脱ルート第22話「ジュピター・クライシス」のシナリオデモ。色恋話に聞き耳を立てていたアルトにここぞどばかりハンタースマイルで逆襲。さりげなく脱ムッツリを主張しているのがミソ。
「あのAGのことじゃないよな…」
第36話「世界への挑戦」において、ゲイツからミスタ・Agの存在を聞かされて。なぜそう思った。
ちなみにこの名前は「ミスタ・シルバー」と読むので、なぜこう思ったのか尚更謎。
「宗介やヒイロ、刹那、キリコもか!?」
AGがヒビキ以外全員が例の掛け声を言ってくれたのにと愚痴った際のセリフ。この後、クルーゾー大尉らの名前が挙がる。つまり、(ムッツリ5はともかく)ヒビキ的には彼らはノリが悪そうな人物だと思っていたことになる。
「あの、俺は…?」
第59話。ズール達の見せる幻影をタケルとタッグで打ち破った…まではよかったが、仲間達はタケルにばかり賛同し、一緒に打ち破ったはずの自分はスルーされてしまう。アルト達からも「今までの貸しを返してもらっただけだ」「手柄自慢は男を下げる」と言いたい放題言われ、思わず凹む。
「痛んでいた毛先を3センチ、切り揃えた」
エンディングにて。61話のシナリオデモにて「母の面影を追う必要がないから、この戦いが終わったら髪を切る」とは言っていたがその程度とは…アルトからは「乙女かよ!」と突っ込まれた。
『そうだな。オーダーは皆殺しだ』「や、やってはみますけど…」
『跡形も残らず消してやれ』「ちょ、ちょっとそこまでは…」
『逃げる敵は背中から撃ってやれ』「さすがにそれは…」
ボーナスシナリオ「スズネ、ストレス発散」での特殊戦闘台詞の一部(『』内はアムブリエル)。敵よりも味方に怯えているヒビキであった…。
ヒビキ「大丈夫です! 外見が気持ち悪くて誰も食べてませんから!」「…………」
スズネ「自分の言葉に傷つかないの!」
ボーナスシナリオ「戦わざる者食うべからず」において振る舞ったサバイバル料理(見た目がゲテモノレベルで女性陣には不評だった)の話になった時、「食べようかと思ったけどもう残ってないかも」と言ったスズネに対して。勢いで断言したものの、フォローのつもりが自滅してしまったヒビキであった。
「な、何だ!? 殴りこみか!?」
ボーナスシナリオ「強きことは美しき哉II」にて、女性陣の来訪を受けてのリアクション。ある意味正解です。
「あい……」
意気上がる女性陣と前回チャンピオンのスズネのテンションについていけず。やっぱりというか目が死んでいる。セツコからはいがみ合う双子の反作用かと驚かれ、トライアは「精神が死んでるって意味では似たようなもん」と述べた。
「何がどうして、こうなったんだよ……」
同ステージのエンドデモにて。このシーンは、ブライトの雷を落とされてミスコンがノーコンテストになったことで、チャンピオン防衛を主張して大ブーイングを喰らったスズネが甘えモードになっていたのと、「前回スズネ先生を選んだお前が悪い」「責任を取れ」と無茶を言われたのにくわえ、またもあさっての方向に解釈して照れるスズネ、というカオスな場面であり、傍観していたクロウからは「奴もいい感じに成長している」と評価されている。

搭乗機体編集

ジェニオン
愛機。偶然から乗り込んで以来相棒として幾多の戦場を潜り抜けていくことになる。
ジェニオン・ガイ
ジェミニオン・レイ
ソーラリアン
ゲートトラベラーとしての足。

余談編集

  • 『時獄篇』に登場した日本人のオリジナルキャラの中で、唯一名前の漢字が不明。普通に考えるなら「神代 響」辺りであろう。
  • ジェニオンの項目にもあるが、ヒビキとスズネはスパロボとも若干関係のあるゲーム『ゼノギアス』の主人公ウォン・フェイフォンと仲間を参考にしたと思われる設定・展開が多数ある。
  • 本人は「元々一般人」「武術を身につけている」「偶然からロボットに乗った」「前作の主人公に師事する」「シリーズ完結作の主人公」「年上の女性パートナーがいる」、機体は「パートナーの関係者が自身の目的のために造った」「パイロット・パートナー・機体の三位一体で繰り出す決め技がある」など、主人公としては『第3次α』のトウマ・カノウ雷鳳大雷鳳の系譜に当たる。
    • また、「敵対者に緑川光ボイスがいる」「母親に殺されかけ、トラウマを負った過去」「ラスボスが神である」など、シュウ・シラカワとの共通点も見いだせる。

話題編集

  • 担当声優の村上龍氏と同名の小説家が存在するが、当然ながら同姓同名の別人である。公式ラジオでも杉田智和氏が「小説家とは特に関係ない!」「小説家であんないい声しているはずがない」と発言している。
  • 村上氏は『時獄篇』発売当時は声優としては無名に近い状態だが、一般兵役でこれまでのスパロボに出演していた。
    • 杉田智和氏によると「音響監督側の教え子で一般兵役として出ており、今回主人公役に抜擢された」との事。