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→‎基本装備: 原作とSRWの差異解説
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== 概要 ==
 
== 概要 ==
ツィマッド社が開発した[[ジオン公国軍]]の[[量産型]][[モビルスーツ]]。
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[[一年戦争]]で活躍した[[ジオン公国軍]]の[[量産型]][[モビルスーツ]]。
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局地戦用として開発され、脚部に熱核ジェットエンジンを搭載している。これによって[[ホバー]]走行が可能となり、地上での高い機動性を誇っている。大きく出た腰部から、[[連邦兵]]から「'''スカート付き'''」のあだ名で呼ばれた。
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[[ガイア]][[マッシュ]]、[[オルテガ]]の三人組のエースパイロットである「[[黒い三連星]]」の搭乗する機体が代表的で、[[ランバ・ラル]]の戦死後、[[アムロ・レイ]]の搭乗する[[ガンダム]]と死闘を演じる事になる。
   −
ちなみに、本機の熱核ロケットエンジンの開発には『機動戦士ガンダム MS IGLOO』(SRW未参戦)に登場したEMS-04ヅダの土星エンジンの技術が使われている。
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=== 機体概要 ===
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[[ザクII]]や[[グフ]]を開発したジオニック社とは異なるツィマッド社が開発したモビルスーツ。モビルスーツが重力下に置いて予想以上に機動力が低下してしまうという欠点を大きく問題視していたジオン公国軍は、その欠点を克服させた新規格の機体の開発が検討された結果、本機が開発される事になった。
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重力下にある[[地球]]の局地戦用として開発され、力強さを感じさせる力士やレスラーの様な重厚なフォルムからも推察出来る通り、耐弾性に優れた重装甲の機体となっている。外見からも全く別物にしか見えないが、ジオニック社からライセンス生産を請け負っていた陸戦用モビルスーツであるグフが開発の母体となっており、実際に最初のテスト機としてグフを母体に開発された「'''グフ試作実験機'''」の頭部は本機を想起させるフォルムとなっている。その後、2機の試作機である「'''プロトタイプドム'''」がジオン本国で開発され、[[地球連邦軍]]の基地であったキャリフォルニア・ベースで試験運用を経た末に本機の開発に繋がっている。大きく出た腰部から、[[連邦兵]]から「'''スカート付き'''」のあだ名で呼ばれた。地上戦での視野拡大のため、上下方向にも伸びた十字型のモノアイレールが目を引くが、最大の特徴は脚部に熱核ジェットエンジンを搭載している点で、これによって[[ホバー|ホバー走行]]が可能となり、地上や水上においても高い機動性を獲得している。試作機の段階ではホバークラフト方式が計画されていたが、出力不足だったのか、現在の熱核ジェットエンジンへと至った模様。ちなみに、本機の熱核ロケットエンジンの開発には『機動戦士ガンダム MS IGLOO』(SRW未参戦)に登場した未採用の試作型「'''ヅダ'''」の土星エンジンの技術が使われている。
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武装に関しては、口径360mm・ロケット推進式の実体弾型バズーカである「ジャイアント・バズ」をメインに装備し、モビルスーツはおろか戦艦に対しても一撃で大打撃を与える事が可能。背面のラックには、格闘兵装としてスティック状の「ヒート・サベル」を装備しており、こちらもガンダムの装甲であるルナ・チタニウム合金を溶断出来るだけの切断力を備えている反面、グフが装備しているタイプに比べると発熱デバイスの消耗が激しく、基本的に使い捨てとなっている。また、モビルスーツとしては初めてビーム兵器を内蔵した機体になっており、左胸部部分の砲身から「拡散ビーム砲」を放つ事が出来るが、出力不足が原因で、モビルスーツの装甲を破壊出来る程の威力は持っておらず、またビーム砲の発射口が重装甲に包まれた本機の脆さを突く一種の「弱点」にもなっている(その為、後の発展型はビーム兵器内臓の機能がオミットされた)。
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開発時、それまでのモビルスーツには無かった革新的機能が多く含まれている点からも、高い製造コストとなっているが、それに見合う以上の性能と言える機体となっており、「黒い三連星」を始めとする[[エース|エースパイロット]]達に先行量産機が優先的に配備されている点からも、その事が伺える。敵の連邦軍がモビルスーツの配備を本格的に行った後も、重装甲による防御力によってパイロットの生存性にも優れた本機の[[ヒット&アウェイ|ヒット&アウェイ戦法]]は、連邦軍のモビルスーツにとっては極めて脅威となっており、ザクやグフの限界を感じていたパイロット達からも、本機への機種転換を望む者が後を絶えなかったとされている。
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その信頼性の高さからも「一年戦争時のジオン系統のモビルスーツの中では最優秀な機体」と言え、ザクには及ばないが数多くの派生機も開発され、一年戦争が宇宙戦中心となった時期には、生産の追い付いていない[[ゲルググ]]に代わる主力機として、宇宙用に改修が行われた[[リック・ドム]]が開発されている。地上部隊でも、陸戦用ドムの最終型モデルとなっている[[ドワッジ]]が一年戦争の末期に開発・配備されており、[[デラーズ紛争]]時には砂漠戦に特化した機体であるドム・トローペン(SRW未登場)が確認され、地上用に調整されたゲルググよりも本機の系統機体の搭乗を望むパイロットもいたとされている。また、ドムの開発にグフを利用していた点から、少数ながらも本機とグフの中間と言えるコンセプトの機体であるイフリート(SRW未登場)も開発され、[[ラプラス戦争]]時にそのカスタマイズ機が確認されている。新系統のモビルスーツが次々と開発されていた[[第1次ネオ・ジオン抗争]]時においても、ドム系統の機体のニーズは揺ぎ無かった様で、遂には本機の正当後継機で、地上・宇宙を問わずに問題無く運用可能な[[ドライセン]]が開発されるまでに至っており、その中にはスティック状のヒート・サーベルや新規開発されたバズーカ砲を装備した機体等、より本機のコンセプトを意識した機体が確認されている。ちなみに、先行量産型に搭乗した黒い三連星への敬意からか、彼等の戦死後もドム系統の機体の大半は黒系統のカラーリングが施される事になっている。
    
=== 劇中での様相 ===
 
=== 劇中での様相 ===
劇中では、まず先行量産型が[[黒い三連星]]に配備され、[[アムロ・レイ]]の駆る[[ガンダム]]と交戦。「ジェット・ストリーム・アタック」で翻弄したが、[[マチルダ・アジャン]][[ミデア]]の援護もあり、敗れている。
+
[[キシリア・ザビ]]によりオデッサで鉱山開発を担当する[[マ・クベ]]大佐の支援を命令されていた[[黒い三連星]]に、先行量産型が1機ずつ(計3機)が配備され、[[ザンジバル級機動巡洋艦]]で地球に輸送される。かつてのルウム戦役で黒い三連星に捕らわれた経験を持つ[[レビル|ヨハン・イブラヒム・レビル]]将軍は、これを知った後即座に「オデッサ作戦」の繰り上げを命じる程、脅威と捉えている。
   −
その後、量産されて地上での主力として運用された。なお、[[ランバ・ラル]]はホワイトベースとの戦いのために[[マ・クベ]]にドムの支給を要請しているが拒否されて届かなかった。
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マ・クベとの合流後、早速[[ホワイトベース]]に3機で攻撃を仕掛け、[[Gアーマー]]の運用テスト中であったアムロと[[セイラ・マス]]と交戦。続いて出撃した[[カイ・シデン]]の[[ガンキャノン]]、[[ハヤト・コバヤシ]]の[[ガンタンク]]の2機とも交戦し、その高い機動性で翻弄する中、Gアーマーから分離したアムロの駆るガンダムとの交戦に突入する。思った以上の強敵であった事で、三位一体の戦法である「ジェット・ストリーム・アタック」を披露して翻弄したが、エースパイロットとしての慢心が仇となってしまい、二度目に仕掛けた際に[[マチルダ・アジャン]]の指揮する[[ミデア]]の妨害を受けた事もあって、先頭のガイア機が踏み台にされた上で、中間にいたマッシュ機がガンダムの[[ビームサーベル]]でコックピットを貫かれて撃破。マッシュも戦死する事になり、それに激怒した後方のオルテガ機によって体当たりを仕掛けたミデアはハンマーアクスでブリッジを潰され爆発し、マチルダも帰らぬ人となった。作戦を立て直さなければならないと痛感したガイア機とオルテガ機は撤退する事になる。
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その後のオデッサ作戦では、ガイア・オルテガの二人が戦争の勝利よりもマッシュの仇討ちという私怨を優先する様になった結果、仇敵であるガンダムに再度仕掛ける事になるが、Gスカイイージーの形態になったガンダムによって、オルテガ機も胴体を横薙ぎにされてしまう形となり、オルテガも戦死。最後に残ったガイア機も、Gスカイイージーからガンダムを蹴落として、ヒート・サーベルでトドメを刺そうとするも、交錯した際にビーム・サーベルで機体を貫かれる形で撃破され、これにより黒い三連星は全員戦死する末路を迎えた。
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その後は、本編であまり描かれていないものの、MSVを始めとする外伝作においては、大量に量産されたり複数の派生機も開発され、地上での主力として運用され続けている。なお、黒い三連星が地球に降下する前、愛機であったグフを失った[[ランバ・ラル]]は、ホワイトベースとの戦いの為に[[マ・クベ]]にドムの支給を要請しているが、拒否されて届かなかった。
    
リギルド・センチュリー(『[[ガンダム Gのレコンギスタ|Gのレコンギスタ]]』)の時代においては「クラシックコレクション」として博物館にレプリカが保管されている。
 
リギルド・センチュリー(『[[ガンダム Gのレコンギスタ|Gのレコンギスタ]]』)の時代においては「クラシックコレクション」として博物館にレプリカが保管されている。
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=== [[旧シリーズ]] ===
 
=== [[旧シリーズ]] ===
 
;{{参戦作品 (メカ)|第2次スーパーロボット大戦}}({{参戦作品 (メカ)|第2次スーパーロボット大戦G|G}})
 
;{{参戦作品 (メカ)|第2次スーパーロボット大戦}}({{参戦作品 (メカ)|第2次スーパーロボット大戦G|G}})
:[[ディバイン・クルセイダーズ|DC]]の戦力として登場。[[黒い三連星]]が乗る。
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:[[ディバイン・クルセイダーズ|DC]]の戦力として登場。[[黒い三連星]]が乗る他、マッシュとオルテガを失ったガイアが本機に乗る一般兵を率いる珍しい場面が存在する。
 
;{{参戦作品 (メカ)|第3次スーパーロボット大戦}}
 
;{{参戦作品 (メカ)|第3次スーパーロボット大戦}}
 
:[[宇宙]]にも「ドム」として登場するが、台詞内では[[リック・ドム]]と呼ばれている。[[コンスコン]]配下の12機も宇宙適応の低いこちらなので、成長の遅れている味方の育成には丁度いい。
 
:[[宇宙]]にも「ドム」として登場するが、台詞内では[[リック・ドム]]と呼ばれている。[[コンスコン]]配下の12機も宇宙適応の低いこちらなので、成長の遅れている味方の育成には丁度いい。
 
;{{参戦作品 (メカ)|スーパーロボット大戦EX}}
 
;{{参戦作品 (メカ)|スーパーロボット大戦EX}}
:マサキの章で[[黒い三連星]]が乗るほか、序盤のMAPで登場。[[マラサイ]]に乗る[[ジェリド・メサ|ジェリド]]が「マラサイでは無理か」と愚痴を零すと、[[オルテガ]]は「'''オレ達なんざドムだぜぇ'''」と零す……ファンは複雑な気分である。改造された状態で敵ユニットとして出られるようになったのは次作である『第4次』からなので、それまで[[一年戦争]]の[[モビルスーツ]]で戦う事が多かった彼らにとっては受難の日々であった。
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:マサキの章で[[黒い三連星]]が乗るほか、序盤のMAPで登場。[[マラサイ]]に乗る[[ジェリド・メサ|ジェリド]]が「マラサイでは無理か」と愚痴を零すと、[[オルテガ]]は「'''オレ達なんざドムだぜ!'''」と零す……ファンは複雑な気分である。改造された状態で敵ユニットとして出られるようになったのは次作である『第4次』からなので、それまで[[一年戦争]]の[[モビルスーツ]]で戦う事が多かった彼らにとっては受難の日々であった。
 
;{{参戦作品 (メカ)|第4次スーパーロボット大戦}}({{参戦作品 (メカ)|第4次スーパーロボット大戦S|S}})
 
;{{参戦作品 (メカ)|第4次スーパーロボット大戦}}({{参戦作品 (メカ)|第4次スーパーロボット大戦S|S}})
 
:「ドム」表記で登場しているが、グラフィック等から判断するに実際は[[リック・ドムII]]に酷似している。
 
:「ドム」表記で登場しているが、グラフィック等から判断するに実際は[[リック・ドムII]]に酷似している。
 
:なお、ソフトのバージョンによって出典が異なっており、初期版では『[[機動戦士ガンダム0080 ポケットの中の戦争|機動戦士ガンダム0080]]』出典となっているが、後期版では出典が『機動戦士ガンダム』となっている。
 
:なお、ソフトのバージョンによって出典が異なっており、初期版では『[[機動戦士ガンダム0080 ポケットの中の戦争|機動戦士ガンダム0080]]』出典となっているが、後期版では出典が『機動戦士ガンダム』となっている。
 
;{{参戦作品 (メカ)|スーパーロボット大戦コンプリートボックス}}
 
;{{参戦作品 (メカ)|スーパーロボット大戦コンプリートボックス}}
:[[リック・ドムII]]とは別に新規グラフィックで登場しているが、何故かロボット大図鑑には掲載されていない。妙にスタイルが良いことを攻略本で突っ込まれていた<ref>ソフトバンク『スーパーロボット大戦コンプリートボックス パーフェクトガイド』P334・424</ref>。
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:[[リック・ドムII|ドムII]]とは別に新規グラフィックで登場しているが、何故かロボット大図鑑には掲載されていない。妙にスタイルが良いことを攻略本で突っ込まれていた<ref>ソフトバンク『スーパーロボット大戦コンプリートボックス パーフェクトガイド』P334、P424</ref>。
    
=== Scramble Commanderシリーズ ===
 
=== Scramble Commanderシリーズ ===
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=== 単独作品 ===
 
=== 単独作品 ===
 
;{{参戦作品 (メカ)|スーパーロボット大戦}}
 
;{{参戦作品 (メカ)|スーパーロボット大戦}}
:初登場作品。[[ザク]]より[[移動力]]は高いが、武器の命中率が低い。自分が[[黒い三連星|3機編成]]であることを強調してくる([[ハンブラビ]]も同様である)。
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:初登場作品。スタート時にゲッター・チームを選択すれば1面から出現。シリーズ初の[[増援]]として登場する機体でもある。[[ザク]]より[[移動力]]は高いが、武器の命中率が低い。本機のマップアイコンは頭部全体が描かれず特徴的な十字型のモノアイ周りのみというかなり思い切ったデザイン。HDリメイク版では自分が[[黒い三連星|3機編成]]であることを強調してくる([[ハンブラビ]]も同様である)。
 
;{{参戦作品 (メカ)|スーパーロボット大戦GC}}
 
;{{参戦作品 (メカ)|スーパーロボット大戦GC}}
 
:最初に[[黒い三連星]]が乗るほか、一般[[ジオン兵]]もこれに乗るため、[[捕獲]]して運用可能。射程の長いP属性のジャイアント・バズが便利。
 
:最初に[[黒い三連星]]が乗るほか、一般[[ジオン兵]]もこれに乗るため、[[捕獲]]して運用可能。射程の長いP属性のジャイアント・バズが便利。
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=== 関連作品 ===
 
=== 関連作品 ===
 
;[[ヒーロー戦記 プロジェクトオリュンポス]]
 
;[[ヒーロー戦記 プロジェクトオリュンポス]]
:ザコ敵。上位種としてドムトローペンも登場。また中ボスとして三連星のガイアドム、オルテガドム、マッシュドムも登場する。
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:ザコ敵。上位種としてドムトローペンも登場。また中ボスとして三連星のガイアドム、オルテガドム、マッシュドムも登場する。下記の基本装備である拡散ビーム砲、ヒートサーベル、ジャイアント・バズの3種を使うが、うちヒートサーベル以外は暗闇の状態異常を付加する厄介な攻撃で、特に拡散ビーム砲は全体への暗闇状態付与という無視できない効果となる。一方でドムトローペンや三連星は拡散ビーム砲を一切使用せず、基本はヒートサーベル、残りHPが減ってくるとジャイアント・バズという威力重視の戦法を採る。
 
;[[リアルロボット戦線]]
 
;[[リアルロボット戦線]]
 
:やはり三連星が乗る。基本的には敵だが、[[アマンダラ・カマンダラ|ポセイダル]]・[[パプテマス・シロッコ|シロッコ]]ルートで三連星に協力すればNPCの味方となる。
 
:やはり三連星が乗る。基本的には敵だが、[[アマンダラ・カマンダラ|ポセイダル]]・[[パプテマス・シロッコ|シロッコ]]ルートで三連星に協力すればNPCの味方となる。
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==== 基本装備 ====
 
==== 基本装備 ====
 
;拡散ビーム砲
 
;拡散ビーム砲
:胸部右側に1門内蔵されている武装。出力が低く、目眩まし程度の効果しかない。
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:胸部右側に1門内蔵されている武装。出力が低く、本来は目眩まし程度の効果しかないが、SRWでは高威力の武器になっている。
 
;ヒートサーベル
 
;ヒートサーベル
 
:背部に1本マウントしている近接戦用の武装。熱を帯びた刀身で対象を溶断する。刀身の形状が細長い棒のようになっており、構造上突き・斬りどちらにも対応可能で、更にビームサーベル同様斬撃の際に刀身の向きを気にする必要がないため、取り回しにも優れる。ザクのヒートホーク同様の使い捨て式。
 
:背部に1本マウントしている近接戦用の武装。熱を帯びた刀身で対象を溶断する。刀身の形状が細長い棒のようになっており、構造上突き・斬りどちらにも対応可能で、更にビームサーベル同様斬撃の際に刀身の向きを気にする必要がないため、取り回しにも優れる。ザクのヒートホーク同様の使い捨て式。
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;ラケーテン・バズ
 
;ラケーテン・バズ
 
:ドム・トローペンの主兵装。本機も使用可能。
 
:ドム・トローペンの主兵装。本機も使用可能。
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;MMP-80マシンガン
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:ドム・トローペンの携行火器で本機も使用可能。口径は90mmだが後述する120mmマシンガンと同等の威力を持つ。
 
;120mmマシンガン
 
;120mmマシンガン
:通称「ザク・マシンガン」。上部にドラムマガジンを装備し、そこから給弾する。本機も使用可能だが、マニピュレーターが[[ザク]]に比べて大型化している関係上、ストックは専用のものに差し替えられている(ガンプラ「MGシャア専用リック・ドム」に付属しているマシンガンがそれを再現している)。
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:通称「ザク・マシンガン」。上部にドラムマガジンを装備し、そこから給弾する。本機も使用可能だが、マニピュレーターが[[ザク]]に比べて大型化している関係上、ストックは専用のものに差し替えられている(ガンプラ「MGシャア専用リック・ドム」に付属しているマシンガンがそれを再現している。なお、「ドムが使用したから『ドム・マシンガン』とは呼ばれなかったようだ」と紹介されていた)。
 
:漫画『MS戦記』では、撃墜された友軍機のザクが持っていたマシンガンを戦場で拝借して使用する姿が描かれた。
 
:漫画『MS戦記』では、撃墜された友軍機のザクが持っていたマシンガンを戦場で拝借して使用する姿が描かれた。
 
;シュツルムファウスト
 
;シュツルムファウスト
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=== 関連機 ===
 
=== 関連機 ===
 
;[[グフ]]
 
;[[グフ]]
:試作機のプロトタイプ・ドムのベース機である「[[グフ]]試作実験機」の基となっている。つまり、本機の開発の大元となった機体である。
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:本機の開発は「グフ試作実験機」から始まっているため、大元の機体とも言える存在である。
 
;[[ガンダム試作2号機]]
 
;[[ガンダム試作2号機]]
 
:開発に際しドムが参考になっている。
 
:開発に際しドムが参考になっている。
 
;[[ドムトルーパー]]
 
;[[ドムトルーパー]]
:SEED世界に於けるドムのリメイク。
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:『[[機動戦士ガンダムSEED DESTINY]]』に登場するドムのリメイク機。
    
== 余談 ==
 
== 余談 ==
*黒い三連星が使っていた三位一体攻撃であるジェット・ストリーム・アタックは後に『[[機動戦士ガンダムSEED DESTINY]]』にて形を変えつつ復活している。
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*本機が[[ホバー]]走行となった理由には「'''足が動かなければ作画枚数が少なくて済むから'''」という製作サイド側の事情もあったとされている。
**なお、この更に前に『[[機動武闘伝Gガンダム]]』にて[[香港|ネオ・ホンコン]]在住のチンピラ三人組が相手(この時の相手は生身の[[サイ・サイシー]])を囲んでグルグルと回るジェット・ストリーム・クラッシュという技を使っているが、[[ドモン・カッシュ]]の乗る[[ゴッドガンダム]]に足を引っかけられてアッサリと破られている。
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*劇中で[[黒い三連星]]が行った連携攻撃「ジェット・ストリーム・アタック」は非常に印象に残るものであったため、さまざまな作品でオマージュされている。
*セガが過去に出したシューティングゲーム「スペースハリアー」には本機と形状が酷似したロボット、その名もまんまの'''「ドム」'''という敵がいる(タイトル画面にいるロボットがそれ)。マニュアルでは'''「超高性能モビルスーツロボット」'''と紹介されていた。
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*TV版当時は本機と[[リック・ドム]]に外見上の違いは存在しなかった<ref>現在の設定ではバーニアの形状などで差別化されている。</ref>ため、初期の[[ガンプラ]]では主にドムとして発売されている。ただし、1/144サイズのみリック・ドムとして発売されている。
**なお、こちらはモノアイが[[スタンディングトータス|三つ目]]であるほか、緑色の機体を筆頭に青・黒・赤・金などカラーバリエーションは本家以上に豊富だが、黒い機体はよく[[黒い三連星|3機一組]]で登場し、さらに赤い機体は[[シャア・アズナブル|緑よりも数段早いスピードで動き回り]]、なおかつ情け容赦無く高速弾を連射してくる難敵であるなど、姿かたちだけでなく性能面でも似通った部分が多い。さらに続編の「スペースハリアーII」では縦に二つ目になった'''「ネオドム」'''が登場する。
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*[[コンピュータゲーム|ゲーム]]作品『ギレンの野望』では[[ランバ・ラル]]専用の青いドムが登場する。
**当時のゲーム業界が著作権に対して(良くも悪くも)無頓着だったことを象徴する機体であるが、後の移植作品ではさすがにマズいのか外観はそのままだが名称を「バレル」に改められた(タイピングスペースハリアーからともいわれている)。
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*セガのシューティングゲーム「スペースハリアー」には本機に酷似したロボット'''「ドム」'''が敵キャラクターとして登場する。基本カラーは緑で三つ目の三角頭<ref>ちなみに、顔のデザインは「ボトムズシリーズ」に登場するスタンディングトータスや『MSV』のザクフリッパー(SRW未登場)に似ている。</ref>となっているが、その他のデザインや携帯する武器、ホバー移動する姿などはまさにそのものである<ref>本件に限った話ではなく、当時のゲーム業界は良くも悪くも権利に対する意識が希薄だったため、他作品のキャラクターや実在の著名人などを無断利用していると思われるものも多かった。</ref>。
*作中では地球上で効率よく高速移動する為のホバーエンジンシステムと説明されているが、製作サイドの事情として「'''足が動かなければ作画枚数が少なくて済むから'''」という裏話がある。
+
**上記のほかにもマニュアルでは'''「超高性能モビルスーツロボット」'''と紹介されている、'''頻繁に3機セットで登場する'''、'''移動速度、攻撃弾の速い赤色<ref>カラーパターンは緑、黒、赤、青の全4種。なお、最上位の青はそれに加えて飛行機能を持つ、バリアを展開する(ボス仕様のみ)といった能力がある。</ref>が登場する'''、などといった『[[機動戦士ガンダム]]』を意識したと思われる設定がなされている。
*[[コンピュータゲーム|ゲーム]]『ギレンの野望』ではランバ・ラルにドムを届けることが可能である、専用の青いカラーのドムも登場する。
+
**続編の「スペースハリアーII」では縦の二つ目になった'''「ネオドム」'''が登場する。こちらにも複数のカラーパターンが存在する。
 +
**後の移植作品では「ドム」は「バレル」に、「ネオドム」は「ネドゥーム」に名称が変更されている。ただ後者はアルファベット名の'''「NEODOM」'''を'''「NEDOOM」'''に並べ替えただけで、ゲーム中のフォントでは「D」と「O」が似通ったグラフィックだったためパッと見では分かりにくいが。
    
== 脚注 ==
 
== 脚注 ==
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== 商品情報 ==
 
== 商品情報 ==
*実は2006年に「HGUC ドム / リックドム」が発売されるまで、ドムの1/144キットは存在しなかった。一方リック・ドムは1stガンダムのプラモデル展開の最中、既に発売されていた。
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**とはいえTV版当時はドムとリック・ドムに色以外の違いは存在しなかったため、リック・ドムのキットを塗装すればいいだけではあったが。現在の設定ではバーニアの形状などで差別化されている。
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=== プラモデル ===
 
=== プラモデル ===
 
<amazon>B000CQM334</amazon><amazon>B002DLO92Y</amazon><amazon>B00030EVBG</amazon><amazon>B002IT67XU</amazon><amazon>B001J6C052</amazon>
 
<amazon>B000CQM334</amazon><amazon>B002DLO92Y</amazon><amazon>B00030EVBG</amazon><amazon>B002IT67XU</amazon><amazon>B001J6C052</amazon>
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