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== 概要 ==
 
== 概要 ==
第二部・アセム編より登場。[[ヴェイガン]]に所属する軍人の一人であり、長い銀髪と褐色肌が特徴の美青年<ref>TV版第17話では、[[ユノア・アスノ|ユノア]]から「銀髪のかっこいい人」と評されている。</ref><ref name="Ikemen">『MOE』では、ゼハートの転校先のクラスの女子生徒達(ロマリーを除く)が、彼の顔を見て頬を赤く染めている描写が存在している。また、この光景を見ていた男子生徒のシャーウィー・ベルトンからは「浮きまくっている」と、マシル・ボイドからは「目立たないでいようとして、逆に目立っちゃうタイプ」と、ゼハートを評している。</ref>。スペシャルエディション[[OVA]]『機動戦士ガンダムAGE MEMORY OF EDEN』(以下、『MOE』と表記)では事実上の[[主人公]]<ref>実際、『MOE』後編のエンディングロール(キャスト欄)では「ゼハート・ガレット [[声優:神谷浩史|神谷浩史]]」がトップに位置している。</ref><ref name="Boss">『MOE』では[[ゼラ・ギンス]]が未登場のままで完結するので、ゼハート・ガレットが当作品の[[ラストボス]]の役割を担う。</ref>となる。
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第二部・アセム編より登場。[[ヴェイガン]]に所属する軍人の一人であり、長い銀髪と褐色肌が特徴の美青年<ref>TV版第17話では、[[ユノア・アスノ|ユノア]]から「銀髪のかっこいい人」と評されている。</ref><ref name="Ikemen">『MOE』では、ゼハートの転校先のクラスの女子生徒達(ロマリーを除く)が、彼の顔を見て頬を赤く染めている描写が存在している。ちなみに、この光景を見ていた男子生徒のマシル・ボイドは、ゼハートの事を「目立たないでいようとして、逆に目立っちゃうタイプ」と評している。</ref>。スペシャルエディション[[OVA]]『機動戦士ガンダムAGE MEMORY OF EDEN』(以下、『MOE』と表記)では事実上の[[主人公]]<ref>実際、『MOE』後編のエンディングロール(キャスト欄)では「ゼハート・ガレット [[声優:神谷浩史|神谷浩史]]」がトップに位置している。</ref><ref name="Boss">『MOE』では[[ゼラ・ギンス]]が未登場のままで完結するので、ゼハート・ガレットが当作品の[[ラストボス]]の役割を担う。</ref>となる。
    
=== 来歴 ===
 
=== 来歴 ===
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OVA『MOE』では、プロジェクト・エデンを実行する事が即ち「'''同胞の犠牲を無駄にしないために同胞の犠牲を無駄にする'''」という矛盾である事に気付き、しかしそれをやめる事も引き返すことも出来なくなって追い詰められていく過程が描かれている。さらに最終決戦前の連邦との戦いでは敵のモビルスーツを次々と撃破しながらも次第に精神が壊れ始め、イゼルカント曰くの「真のXラウンダー」='''理性なき野獣'''へと目覚めていく様子が克明に描写されている。
 
OVA『MOE』では、プロジェクト・エデンを実行する事が即ち「'''同胞の犠牲を無駄にしないために同胞の犠牲を無駄にする'''」という矛盾である事に気付き、しかしそれをやめる事も引き返すことも出来なくなって追い詰められていく過程が描かれている。さらに最終決戦前の連邦との戦いでは敵のモビルスーツを次々と撃破しながらも次第に精神が壊れ始め、イゼルカント曰くの「真のXラウンダー」='''理性なき野獣'''へと目覚めていく様子が克明に描写されている。
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また、アセムとの最終決戦もTV版のような一方的なものではなく、両者とも傷付きながらも感情をぶつけ合う激しいものとなっている。そして、『MOE』のエピローグではゼハートとフラムと墓が建てられており、アノン[[ディーン・アノン|兄]][[ルウ・アノン|妹]]と共に「エデン」の地で安らかに眠っている。
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また、アセムとの最終決戦もTV版のような一方的なものではなく、両者とも傷付きながらも感情をぶつけ合う激しいものとなっている。そして、『MOE』のエピローグではゼハートとフラムの墓が建てられており、アノン[[ディーン・アノン|兄]][[ルウ・アノン|妹]]と共に「エデン」の地で安らかに眠っている。
    
=== キャラクターの総評 ===
 
=== キャラクターの総評 ===
 
ゼハートの生き様は言うなれば、'''道を間違えたアセム、家族や友人に恵まれなかったフリットという彼等の「もしも」の姿'''とも言い換える事が出来る。全てを一人で背負い込み、それを分かち合える家族や友が誰もいなかったゼハートには頼れるものは自分以外になく、さらに「ゼハート・ガレット」という個人と向き合ってくれるのが実質、敵となったアセム以外にいなかったのも大きい。ヴェイガンの絶対的指導者であるイゼルカントから全てを受け継いだ男、有数のXラウンダー、エデンの住民の代表たるゼハートには、陰ながら支えようとする者達は多くいたものの、正面から諌め、あるいは共に歩いてくれる者は誰もおらず、フラムですら表面的には「上官と部下」の関係で留まっていた。結局のところ、ゼハートにとって本当に必要だったのは「ヴェイガンの未来」という重荷を分かち合える仲間であり、一人で背負えるはずのないものを無理に一人で背負ってしまったのが一番の不幸だったと言える。
 
ゼハートの生き様は言うなれば、'''道を間違えたアセム、家族や友人に恵まれなかったフリットという彼等の「もしも」の姿'''とも言い換える事が出来る。全てを一人で背負い込み、それを分かち合える家族や友が誰もいなかったゼハートには頼れるものは自分以外になく、さらに「ゼハート・ガレット」という個人と向き合ってくれるのが実質、敵となったアセム以外にいなかったのも大きい。ヴェイガンの絶対的指導者であるイゼルカントから全てを受け継いだ男、有数のXラウンダー、エデンの住民の代表たるゼハートには、陰ながら支えようとする者達は多くいたものの、正面から諌め、あるいは共に歩いてくれる者は誰もおらず、フラムですら表面的には「上官と部下」の関係で留まっていた。結局のところ、ゼハートにとって本当に必要だったのは「ヴェイガンの未来」という重荷を分かち合える仲間であり、一人で背負えるはずのないものを無理に一人で背負ってしまったのが一番の不幸だったと言える。
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その表れか、軍人としては確かに有能なものの[[指揮官]]としては疑問符が付き、事実ゼハートが担当した作戦は、作中描かれた限り'''ほとんど失敗している'''<ref>根底にある他者への思いやりや部下に慕われるカリスマ性から、ゼハートが人の上に立つ資質が無いという訳ではないし、メタ的に言えば「作戦が成功すると、AGEシステムが失われる等してバッドエンド一直線」という見方もある。</ref>。更には最高クラスのXラウンダーであり、優れたパイロットでもあったゼハートが精神の平衡を保てなかった事が原因で殆ど力を発揮できず、心の強さこそが最も重要なスーパーパイロットとなったアセムに圧倒される、というかなり皮肉な敗北をしてしまった。
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その表れか、軍人としては確かに有能なものの[[指揮官]]としては疑問符が付き、事実ゼハートが担当した作戦は、作中描かれた限り'''ほとんど失敗している'''<ref>根底にある他者への思いやりや部下に慕われるカリスマ性から、ゼハートが人の上に立つ資質が無いという訳ではないし、メタフィクション的に言えば「作戦が成功すると、AGEシステムが失われる等してバッドエンド一直線」という見方もある。</ref>。更には最高クラスのXラウンダーであり、優れたパイロットでもあったゼハートが精神の平衡を保てなかった事が原因で殆ど力を発揮できず、心の強さこそが最も重要なスーパーパイロットとなったアセムに圧倒される、というかなり皮肉な敗北をしてしまった。
    
== 登場作品と役柄 ==
 
== 登場作品と役柄 ==
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