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第2の王道シリーズとなる「'''[[αシリーズ]]'''」の第1作目であり、王道シリーズの完全新作としては『[[第4次スーパーロボット大戦]]』以来約5年振りとなる。また、[[スタッフ:寺田貴信|寺田貴信]]プロデューサーが総指揮を執った初の作品でもある。
 
第2の王道シリーズとなる「'''[[αシリーズ]]'''」の第1作目であり、王道シリーズの完全新作としては『[[第4次スーパーロボット大戦]]』以来約5年振りとなる。また、[[スタッフ:寺田貴信|寺田貴信]]プロデューサーが総指揮を執った初の作品でもある。
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シリーズで初めて「攻撃に合わせてユニットが動く」という本格的な戦闘アニメーションが正式に導入された作品になっている<ref>ユニット単位で見るなら『新』や『F/F完結編』のガンダムファイターがしっかりとした動きのある戦闘アニメを一足早く行っている。</ref>。他にも、MSのシールドなど、本来携行しているものの一部が標準装備されたユニットグラフィックに戻されていたり、味方でも使われる敵ユニットのグラフィックは味方の向きを前提に描かれていたりといった細かい変更点もある。また、キャラクターグラフィックは[[インターミッション]]用とマップ用に分けられ、インターミッション用はバストアップ+アニメーション、マップ用では多くのパイロットがヘルメットなどを装備した戦闘用の服装になっているなど、こちらも過去の作品から大きく変化している。
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従来作では一部にしか採用されていなかった「攻撃に合わせてユニットが動く」本格的な戦闘アニメーションが、本作で本格的に導入された<ref>ユニット単位で見るなら『新』や『F/F完結編』のガンダムファイターがしっかりとした動きのある戦闘アニメを一足早く行っている。</ref>。他にも、MSのシールドなど、本来携行しているものの一部が標準装備されたユニットグラフィックに戻されていたり、味方でも使われる敵ユニットのグラフィックは味方の向きを前提に描かれていたりといった細かい変更点もある。また、キャラクターグラフィックは[[インターミッション]]用とマップ用に分けられ、インターミッション用はバストアップ+アニメーション、マップ用では多くのパイロットがヘルメットなどを装備した戦闘用の服装になっているなど、こちらも過去の作品から大きく変化している。
    
演出面の強化に加え、システム・パラメータの大幅刷新によるゲームバランス面の緩和・ユーザーフレンドリー化により多くの新規プレイヤーを呼び込むことに成功した。本作が打ち出したセールス70万本超という記録は2019年現在でも破られていない<ref>『F/F完結編』のような前後編連作は除く。</ref>。
 
演出面の強化に加え、システム・パラメータの大幅刷新によるゲームバランス面の緩和・ユーザーフレンドリー化により多くの新規プレイヤーを呼び込むことに成功した。本作が打ち出したセールス70万本超という記録は2019年現在でも破られていない<ref>『F/F完結編』のような前後編連作は除く。</ref>。
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後に[[ドリームキャスト]]版である『[[スーパーロボット大戦α for Dreamcast]]』も発売された。
 
後に[[ドリームキャスト]]版である『[[スーパーロボット大戦α for Dreamcast]]』も発売された。
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2011年12月21日より続編の『α外伝』と共にゲーム・アーカイブスで配信開始。
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2011年12月21日から2024年3月31日まで続編の『α外伝』と共にゲームアーカイブスにて配信された(当初の価格は税込1,500円)。
    
== システム ==
 
== システム ==
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:攻撃されるユニットの残HPに関係なく全ダメージが表示されるようになった。ただし、戦闘OFFにした場合は従来どおり攻撃されるユニットの残HPが上限となる。
 
:攻撃されるユニットの残HPに関係なく全ダメージが表示されるようになった。ただし、戦闘OFFにした場合は従来どおり攻撃されるユニットの残HPが上限となる。
 
;獲得経験値の変更点
 
;獲得経験値の変更点
*基礎経験値は従来の「ユニット・パイロットごとに設定された経験値の合算」ではなく、各ユニットに設定された「破壊難易度」によって計算される。そこに自軍攻撃ユニットとの「破壊難易度」の差や、ユニット間の距離などの要素も加えることで最終的な経験値が確定する<ref>ソフトバンク『スーパーロボット大戦α パーフェクトガイド』P28</ref>。
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:*基礎経験値は従来の「ユニット・パイロットごとに設定された経験値の合算」ではなく、各ユニットに設定された「破壊難易度」によって計算される。そこに自軍攻撃ユニットとの「破壊難易度」の差や、ユニット間の距離などの要素も加えることで最終的な経験値が確定する<ref>ソフトバンク『スーパーロボット大戦α パーフェクトガイド』P28</ref>。
:簡単に言えば「敵より弱いユニットなら近距離、敵より強いユニットなら遠距離から攻撃」としたほうが経験値が増加する。
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:**簡単に言えば「敵より弱いユニットなら近距離、敵より強いユニットなら遠距離から攻撃」としたほうが経験値が増加する。
*[[補給装置]]による獲得経験値は補給量に応じて変動する仕様に変更された。
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:*[[補給装置]]による獲得経験値は補給量に応じて変動する仕様に変更された。
    
== 難易度 ==
 
== 難易度 ==
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*本作より[[ガンダムタイプ]]のユニットの目(カメラアイ)からSD特有の人間然とした「瞳」が無くなり、いかにも機械然としたリアルな雰囲気になった。ただし、開発中に制作されたPVとゲーム中のCGムービーには瞳が残っている。これも「[[旧シリーズ]]」の名残といえる。
 
*本作より[[ガンダムタイプ]]のユニットの目(カメラアイ)からSD特有の人間然とした「瞳」が無くなり、いかにも機械然としたリアルな雰囲気になった。ただし、開発中に制作されたPVとゲーム中のCGムービーには瞳が残っている。これも「[[旧シリーズ]]」の名残といえる。
 
*初代PS版のスパロボシリーズは様々な挑戦が重なって終始制作が難航し、フルアニメーション化を目指した本作の制作当時に至っては、バンプレストが倒産しかけるほどの危機に直面したこともあったという。
 
*初代PS版のスパロボシリーズは様々な挑戦が重なって終始制作が難航し、フルアニメーション化を目指した本作の制作当時に至っては、バンプレストが倒産しかけるほどの危機に直面したこともあったという。
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*売上こそ好セールスを記録するも度重なる遅延により開発費がかさんだため利益の面では芳しくない結果となり、その補填としてもう1タイトル開発の要請がかかり、それが『[[スーパーロボット大戦α外伝]]』の企画へと繋がっている<ref>[https://dengekionline.com/articles/109826/ 『スパロボ』30周年を寺田貴信氏が振り返る。継続できたのはファンのおかげ【スパロボ30周年記念連載:3】] 電撃オンライン 2022年2月14日閲覧。</ref>。
 
*発売当時のファミ通記事によれば、本作は企画倒れした『第5次スーパーロボット大戦』と『新スーパーロボット大戦2』の流れを汲んだ作品であるらしい。
 
*発売当時のファミ通記事によれば、本作は企画倒れした『第5次スーパーロボット大戦』と『新スーパーロボット大戦2』の流れを汲んだ作品であるらしい。
*CMナレーションは神谷明と林原めぐみが担当。
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*CMナレーションは神谷明氏と林原めぐみ氏が担当。
    
== 登場作品 ==
 
== 登場作品 ==
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*[[機動戦士ガンダム]]
 
*[[機動戦士ガンダム]]
 
*[[機動戦士ガンダム0080 ポケットの中の戦争]]
 
*[[機動戦士ガンダム0080 ポケットの中の戦争]]
*[[機動戦士ガンダム0083 スターダストメモリー]]
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*[[機動戦士ガンダム0083 STARDUST MEMORY]]
 
*[[機動戦士Ζガンダム]]
 
*[[機動戦士Ζガンダム]]
 
*[[機動戦士ガンダムΖΖ]]
 
*[[機動戦士ガンダムΖΖ]]
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*[[機動戦士ガンダム 逆襲のシャア]]
 
*[[機動戦士ガンダムF91]]
 
*[[機動戦士ガンダムF91]]
*[[機動戦士ガンダム 逆襲のシャア]]
   
*[[機動戦士Vガンダム]]
 
*[[機動戦士Vガンダム]]
 
*[[新機動戦記ガンダムW]]
 
*[[新機動戦記ガンダムW]]
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*[[ジャイアントロボ THE ANIMATION 地球が静止する日]]
 
*[[ジャイアントロボ THE ANIMATION 地球が静止する日]]
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他、「[[劇場版マジンガーシリーズ]]」、『[[真ゲッターロボ 世界最後の日]]』、『[[機動戦士ガンダムF90]]』の機体が登場する。
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上記の他に、「[[劇場版マジンガーシリーズ]]」『[[真ゲッターロボ 世界最後の日]]』『[[MSV]]<ref>「MSV」「Ζ-MSV」「CCA-MSV」「M-MSV」</ref>』『[[機動戦士ガンダムF90]]』の機体が登場する。
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『[[マクロス7]]』『[[機動新世紀ガンダムX]]』『[[光速電神アルベガス]]』『[[宇宙大帝ゴッドシグマ]]』『[[未来ロボ ダルタニアス]]』の参戦も予定されていた。『マクロス7』は歌の演出がプレイステーションではできないことから見送られた。『ガンダムX』に関しては、あくまでもスパロボであるためこれ以上ガンダムを増やしてもしょうがないことや、『[[∀ガンダム (TV)|∀ガンダム]]』と組み合わせると面白いのではないかという構想が語られている。<ref>ソフトバンクパブリッシング『週刊ザ・プレイステーション』1999年11月19日号(Vol.173)、33頁。</ref>
    
== 世界観 ==
 
== 世界観 ==
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ちなみに、『第2次α』以降に続けて登場するのはクスハとブリットのみだが、彼ら以外が「[[αシリーズ]]」に存在していなかった、というわけではないらしい<ref>『第2次α』でヴィレッタが乗るヒュッケバインMk-IIIには「本来の持ち主」がいるなど、他の『α』の主人公の存在を匂わせている場面が何箇所かある。</ref>。また、「[[OGシリーズ]]」では、各人に付けられていた設定<ref>リオはマオ社重役の娘、レオナはライの従兄妹など</ref>を元に明確な特徴が付与されている。
 
ちなみに、『第2次α』以降に続けて登場するのはクスハとブリットのみだが、彼ら以外が「[[αシリーズ]]」に存在していなかった、というわけではないらしい<ref>『第2次α』でヴィレッタが乗るヒュッケバインMk-IIIには「本来の持ち主」がいるなど、他の『α』の主人公の存在を匂わせている場面が何箇所かある。</ref>。また、「[[OGシリーズ]]」では、各人に付けられていた設定<ref>リオはマオ社重役の娘、レオナはライの従兄妹など</ref>を元に明確な特徴が付与されている。
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==== 魔装機神 ====
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==== 魔装機神サイバスター ====
 
;[[マサキ・アンドー]]
 
;[[マサキ・アンドー]]
 
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::序盤~中盤は敵としても登場する。
 
::序盤~中盤は敵としても登場する。
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==== 魔装機神 ====
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==== 魔装機神サイバスター ====
 
;[[サイバスター]]
 
;[[サイバスター]]
 
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== 余談 ==
 
== 余談 ==
*共通ルート第63話「終わりの始まり」は、シリーズでも初の'''戦闘マップ自体が存在しないシナリオ'''である<ref>戦闘を行わないシナリオならばいくつか例はある。</ref>。
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*共通ルート第63話「終わりの始まり」は、シリーズでも初の'''戦闘マップ自体が存在しないシナリオ'''である<ref>戦闘を行わないシナリオならばいくつか前例は存在する。</ref>。
 
*説明書に「キャラクター事典でキャラクターのセリフが聴ける」とあるが、実際はその機能は搭載されていない。後の廉価版ではその説明が削除された。
 
*説明書に「キャラクター事典でキャラクターのセリフが聴ける」とあるが、実際はその機能は搭載されていない。後の廉価版ではその説明が削除された。
*本作の主人公キャラクターであるブリット、クスハ、リョウト、レオナの四人は『[[スーパーヒーロー作戦]]』が初出となっている。
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*本作の主人公キャラクターのうちブリット・クスハ・リョウト・レオナについては『[[スーパーヒーロー作戦]]』が初出となっている。
 
*本作主人公の担当声優は山口氏と松本氏を除いて主人公専任となっている。また、杉田氏・高橋氏・小林氏の3名は当時バンプレストが運営していた声優プロダクション「ミューラス」の所属声優である。
 
*本作主人公の担当声優は山口氏と松本氏を除いて主人公専任となっている。また、杉田氏・高橋氏・小林氏の3名は当時バンプレストが運営していた声優プロダクション「ミューラス」の所属声優である。
 
**録音状況が悪かったのか、主人公の音声は音量や音質の悪い箇所が多々ある。なお、レオナの台詞に関しては「オーディションの際に収録されたものがそのまま使われている」とのこと<ref>2021年4月20日に投稿された榊原氏のツイッターより。</ref>。
 
**録音状況が悪かったのか、主人公の音声は音量や音質の悪い箇所が多々ある。なお、レオナの台詞に関しては「オーディションの際に収録されたものがそのまま使われている」とのこと<ref>2021年4月20日に投稿された榊原氏のツイッターより。</ref>。