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{{登場人物概要
| 外国語表記 = [[外国語表記::Jamitov Hymem]]
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| 外国語表記 = [[外国語表記::Jamitov Hymem]]<ref>[http://www.z-gundam.net/character/titans.html CHARACTER]、機動戦士Zガンダム、サンライズ、2022年1月8日閲覧。</ref>
 
| 登場作品 = [[ガンダムシリーズ]]
 
| 登場作品 = [[ガンダムシリーズ]]
*{{登場作品 (人物)|機動戦士ガンダム0083 STARDUST MEMORY}}
   
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| 声優 = {{声優 (登場作品別)|池田勝|機動戦士Ζガンダム}}(『Ζ』前半)<br />{{声優|西村知道}}(『Ζ』後半以降・SRW)
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*{{登場作品 (人物)|機動戦士ガンダム0083 STARDUST MEMORY}}
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| 声優 = {{声優 (登場作品別)|池田勝|機動戦士Ζガンダム}}(『Ζ』前半)<br />{{声優|西村知道|SRW=Y}}(『Ζ』後半以降・SRW)
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| 初登場SRW = {{初登場SRW (人物)|第4次スーパーロボット大戦}}
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| タイトル = プロフィール
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| 性別 = [[性別::]]
 
| 没年月日 = [[宇宙世紀]]0088年1月25日
 
| 没年月日 = [[宇宙世紀]]0088年1月25日
 
| 年齢 = 老年
 
| 年齢 = 老年
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'''ジャミトフ・ハイマン'''は『[[機動戦士Ζガンダム]]』の登場人物。
    
== 概要 ==
 
== 概要 ==
[[ティターンズ]]」の最高司令官。元は[[地球連邦軍]]の財務部門を担当する高官であった。
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[[ティターンズ]]の最高司令官。元は[[地球連邦軍]]の財務部門を担当する高官であった。見た目からして、高齢なのは間違いないが詳しい年齢は今も公表されていない<ref>連邦軍士官学校の同期で、現アナハイム会長のメラニー・ヒュー・カーバインは67歳と設定されているため、ジャミトフの年齢はおそらくこの付近と思われる。</ref>。
    
[[宇宙世紀]]0083年の「[[デラーズ紛争]]」終了後、ジャミトフは[[ジオン]]残党狩りと[[地球]]圏の治安維持を名目にしたエリート部隊「ティターンズ」を結成した。しかし、腐敗した連邦の現体制を嫌っていたジャミトフの本当の目的は「ティターンズによる地球圏の支配」であり、事実上ティターンズは地球圏の支配とその権力を確立する為のジャミトフの私兵であった。
 
[[宇宙世紀]]0083年の「[[デラーズ紛争]]」終了後、ジャミトフは[[ジオン]]残党狩りと[[地球]]圏の治安維持を名目にしたエリート部隊「ティターンズ」を結成した。しかし、腐敗した連邦の現体制を嫌っていたジャミトフの本当の目的は「ティターンズによる地球圏の支配」であり、事実上ティターンズは地球圏の支配とその権力を確立する為のジャミトフの私兵であった。
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=== キャラクターの総評 ===
 
=== キャラクターの総評 ===
ジャミトフは表面的には地球至上主義者であるが、実際には[[スペースノイド]]への憎悪や侮蔑を動機とするバスク等とは異なり、[[地球]]環境悪化の大きな要因である過大な人口を、戦争を利用して減少させ管理しようという意図があった。これはかつての[[ジオン公国]]の指導者[[ギレン・ザビ]]の思想に似ていると指摘されている。また、手段は異なっていたが、「地球環境の保護修復を目指す」という点では政敵のブレックスと大して変わらなかった。
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ジャミトフは表面的には地球至上主義者であるが、実際には[[スペースノイド]]への憎悪や侮蔑を動機とするバスク等とは異なり、[[地球]]環境悪化の大きな要因である過大な人口を、戦争を利用して減少させ管理しようという意図があった。これはかつての[[ジオン公国]]の指導者[[ギレン・ザビ]]の思想に似ていると指摘されている。また、手段は異なっていたが、「人々を地球から巣立たせ、地球環境の保護修復を目指す」という点では政敵のブレックスと大して変わらなかった。二人の決定的な違いはジャミトフは強権的な方法による、内側からの実現、ブレックスは温和的政治手法による、外側からの実現である。
   −
[[ニュータイプ]]に関しては、多くの軍高官同様に「特殊能力を持つ単なるミュータント」程度の認識であったが、一方でニュータイプ思想そのものに対しては理解があったようであり、「人の意思と感性の狭隘さを突破するだけで、人はニュータイプになり得る」、すなわち「(いわゆる特殊能力を持たない)[[オールドタイプ]]であっても、意識の持ちよう次第で(本来の意味での)ニュータイプとなる事が可能だ、という信条を持っていた」事が、[[小説|小説版]]『機動戦士Ζガンダム』で描写されている。
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ジャミトフの場合、やり方こそ過激ではあったものの「自分の代で実現させる」という意味では現実的であった(ブレックスのやり方では時間がかかる上、腐敗した連邦相手では確実に上手くいく保証がなかった)。地球上の人々が宇宙へ上がらないのは地上の旨味が大きいからというのもあり、それを潰せば地球の人々が宇宙へ上がっていくだろうし、腐敗した地球連邦にはそれ位しないと動かないと考えても不思議ではないのも事実である。表舞台で本音を語らなかったのはそれをしたら最後、よくて軍事政界から追放、最悪暗殺されてもおかしくないからである。なので周囲が自身に逆らえない程の実権を手にするには本音を語るわけにはいかなかった。また、ジャミトフのその行動原理の理由には自身が高齢だからというのもあるが、他にも「ブレックスと違って後を託せる者が見つからなかった」「地球連邦の腐敗ぶり」により生き急いでいた事もあっただろう。そのため、「若い者たちに後をまかせる」といった行動をアテにすることができず、このような行動に走ったのも納得できる。
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[[ニュータイプ]]に関しては、多くの軍高官同様に「特殊能力を持つ単なるミュータント」程度の認識であったが、一方でニュータイプ思想そのものに対しては理解があったようであり、「人の意思と感性の狭隘さを突破するだけで、人はニュータイプになり得る」、すなわち「(いわゆる特殊能力を持たない)[[オールドタイプ]]であっても、意識の持ちよう次第で(本来の意味での)ニュータイプとなる事が可能だ、という信条を持っていた」事が、[[小説|小説版]]『機動戦士Ζガンダム』で描写されている。真意は不明だが、ギレンの様に選民思想として利用する素振りはなく、更にはニュータイプ論をアースノイドとスペースノイドの枠組みに縛られない理想的な考え方を持っていた模様。
    
軍人や政治家としてはそれなりに有能な人物で、[[ジェリド・メサ]]の執念と強運を評価して自身の護衛に任命したり、[[ア・バオア・クー|ゼダンの門]]脱出の際には、自身よりも部下たちの安否を心配するなど、部下思いの面も見せた。アニメ放映から時を置いたアナザーストーリー展開においては、地球「人」至上主義者であるバスクやジャマイカンらの動きにも警戒しており、「[[30バンチ事件]]」の様なコロニーへの毒ガス注入や、[[グラナダ]]への[[コロニー落とし]]、更にはグリプス2の住民を強制退去させて[[コロニーレーザー]]へ改造する等、明らかに世間の反感を増幅させかねない彼等の行動には難色を示している描写も描かれた。
 
軍人や政治家としてはそれなりに有能な人物で、[[ジェリド・メサ]]の執念と強運を評価して自身の護衛に任命したり、[[ア・バオア・クー|ゼダンの門]]脱出の際には、自身よりも部下たちの安否を心配するなど、部下思いの面も見せた。アニメ放映から時を置いたアナザーストーリー展開においては、地球「人」至上主義者であるバスクやジャマイカンらの動きにも警戒しており、「[[30バンチ事件]]」の様なコロニーへの毒ガス注入や、[[グラナダ]]への[[コロニー落とし]]、更にはグリプス2の住民を強制退去させて[[コロニーレーザー]]へ改造する等、明らかに世間の反感を増幅させかねない彼等の行動には難色を示している描写も描かれた。
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== 登場作品と役柄 ==
 
== 登場作品と役柄 ==
上記の通り、ジャミトフは原作ではバスクほど過激な[[アースノイド]]至上主義者では無い。しかし、SRWシリーズにおいてはそうした内面のニュアンスが反映されることはなく、'''バスクと同様にアースノイド至上主義で地球圏の実権掌握とスペースノイドの粛清を図る完全な悪役に描かれている場合が殆ど'''で、特に[[αシリーズ]]ではその傾向が強い。
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上記の通り、ジャミトフは原作ではバスクほど過激な[[アースノイド]]至上主義者では無い。しかし、SRWシリーズにおいてはそうした内面のニュアンスが反映されることはなく、'''バスクと同様にアースノイド至上主義で地球圏の実権掌握とスペースノイドの粛清を図る完全な悪役に描かれている場合が殆ど'''で、特に[[αシリーズ]]ではその傾向が強い。元々アニメでは上項のような深層政治観がほとんど出ない地味な黒幕だったので、戦闘主体のSRWではバスク達寄りに引きずられるのも致し方ないのかもしれない。
元々アニメでは上項のような深層政治観がほとんど出ない地味な黒幕だったので、戦闘主体のSRWではバスク達寄りに引きずられるのも致し方ないのかもしれない。
      
基本的には[[ティターンズ]]或いはそれに近い組織の長として地球圏全体の実権を握ろうと、プレイヤー部隊やその系統の将軍達と激しく対立するが、大抵は原作通りにシロッコ等に[[暗殺]]される結末を迎える。
 
基本的には[[ティターンズ]]或いはそれに近い組織の長として地球圏全体の実権を握ろうと、プレイヤー部隊やその系統の将軍達と激しく対立するが、大抵は原作通りにシロッコ等に[[暗殺]]される結末を迎える。
    
なお、『GC(XO)』や『OE』等では'''「本編開始前に拘束されてティターンズ自体結成されない」'''という前代未聞の結末を迎えている。
 
なお、『GC(XO)』や『OE』等では'''「本編開始前に拘束されてティターンズ自体結成されない」'''という前代未聞の結末を迎えている。
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現状唯一の例外が『64』で、敵対組織の人間ではあるものの「地球人」ではなく「地球圏の人間」の将来を彼なりに考えている節が見受けられる思慮深い人物として描かれた。
    
=== [[旧シリーズ]] ===
 
=== [[旧シリーズ]] ===
;[[第4次スーパーロボット大戦]][[第4次スーパーロボット大戦S|S]]
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;{{参戦作品 (人物)|第4次スーパーロボット大戦}}{{参戦作品 (人物)|第4次スーパーロボット大戦S|S}}
:階級は准将であったが、元[[ディバイン・クルセイダーズ|DC]]のメンバーを集め、「DC残党狩り」と称して[[ティターンズ]]を組織し、中将となる。
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:初登場作品。階級は准将であったが、元[[ディバイン・クルセイダーズ|DC]]のメンバーを集め、「DC残党狩り」と称して[[ティターンズ]]を組織し、中将となる。
 
:中盤においてはドレイク軍と結託し、[[ジョン・コーウェン|コーウェン]]中将を[[暗殺]]したり[[ロンド・ベル]]の兵器を接収しようとしたりとするが、ダカールでのブレックス(またはシャア)の演説で野望を阻止された。その後は潜伏先のラサで再起を図ったが、原作と違いシロッコがいなかったためか、[[ハマーン・カーン|ハマーン]]の手によって最期の場面が無いままに[[暗殺]]されてしまう。
 
:中盤においてはドレイク軍と結託し、[[ジョン・コーウェン|コーウェン]]中将を[[暗殺]]したり[[ロンド・ベル]]の兵器を接収しようとしたりとするが、ダカールでのブレックス(またはシャア)の演説で野望を阻止された。その後は潜伏先のラサで再起を図ったが、原作と違いシロッコがいなかったためか、[[ハマーン・カーン|ハマーン]]の手によって最期の場面が無いままに[[暗殺]]されてしまう。
;[[スーパーロボット大戦F]]
+
:なお、キャラクター大辞典では彼の思想の建前と本音が逆に紹介されている。
:おおまかな位置づけは[[第4次スーパーロボット大戦|第4次]]と一緒。傘下に[[OZ]]のメンバーも加わっている。声が付いたが、ユニットには乗らない。ちなみに後半の方の声を担当した西村知道氏の方を採用している。
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;{{参戦作品 (人物)|スーパーロボット大戦F}}
;[[スーパーロボット大戦F完結編]]
+
:おおまかな位置づけは『第4次』と一緒。傘下に[[OZ]]のメンバーも加わっている。原作後半で演じた西村知道氏による声が付いたが、ユニットには乗らない。
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;{{参戦作品 (人物)|スーパーロボット大戦F完結編}}
 
:ティターンズとドレイクの密約を暴くべく奔走するロンド・ベルに対し、先んじて地球連邦とドレイクとの同盟を公表することでその意図を摘み取るなど序盤はそれなりに立ち回る。しかし議会の掌握を阻止されたほか、[[トレーズ・クシュリナーダ|トレーズ]]の排除に失敗したことで一気に形成を覆される。
 
:ティターンズとドレイクの密約を暴くべく奔走するロンド・ベルに対し、先んじて地球連邦とドレイクとの同盟を公表することでその意図を摘み取るなど序盤はそれなりに立ち回る。しかし議会の掌握を阻止されたほか、[[トレーズ・クシュリナーダ|トレーズ]]の排除に失敗したことで一気に形成を覆される。
 
:今回は[[DVE]]で「シロッコ? 貴様!?」の最期の台詞が入り、[[ウォン・ユンファ]]の手引きで宇宙に上がり再起を図ろうとしたものの、原作どおりシロッコに[[暗殺]]された(ただし、[[クローン]]だが)。
 
:今回は[[DVE]]で「シロッコ? 貴様!?」の最期の台詞が入り、[[ウォン・ユンファ]]の手引きで宇宙に上がり再起を図ろうとしたものの、原作どおりシロッコに[[暗殺]]された(ただし、[[クローン]]だが)。
    
=== [[αシリーズ]] ===
 
=== [[αシリーズ]] ===
;[[スーパーロボット大戦α]]
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;{{参戦作品 (人物)|スーパーロボット大戦α}}
 
:原作通り[[ティターンズ]]総帥として[[地球連邦軍]]を牛耳りつつあるが、[[ダカール演説]]後はやや影が薄め。
 
:原作通り[[ティターンズ]]総帥として[[地球連邦軍]]を牛耳りつつあるが、[[ダカール演説]]後はやや影が薄め。
:;[[スーパーロボット大戦α for Dreamcast]]
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:;{{参戦作品 (人物)|スーパーロボット大戦α for Dreamcast}}
 
::新規EDルートでティターンズと決着をつけるのだが、ジャミトフの姿は無い。その後も一切登場せず彼に関する説明もないため、シナリオライターに存在を忘れられていたのかもしれない。
 
::新規EDルートでティターンズと決着をつけるのだが、ジャミトフの姿は無い。その後も一切登場せず彼に関する説明もないため、シナリオライターに存在を忘れられていたのかもしれない。
;[[スーパーロボット大戦α外伝]]
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;{{参戦作品 (人物)|スーパーロボット大戦α外伝}}
 
:前作後に衰退していたティターンズを復興させて連邦内部に置ける勢力を拡大し、連邦大統領就任を計ったが、プリベンターにより野望を阻止される。
 
:前作後に衰退していたティターンズを復興させて連邦内部に置ける勢力を拡大し、連邦大統領就任を計ったが、プリベンターにより野望を阻止される。
 
:難ルートのみ9話「愚者の祭典」にて、自らティターンズの総指揮官として[[ドゴス・ギア]]に搭乗し、指揮を執る事になる。ドゴス・ギアの耐久力は高めだが本人自体は気にかけるまでもない能力。
 
:難ルートのみ9話「愚者の祭典」にて、自らティターンズの総指揮官として[[ドゴス・ギア]]に搭乗し、指揮を執る事になる。ドゴス・ギアの耐久力は高めだが本人自体は気にかけるまでもない能力。
    
=== [[Zシリーズ]] ===
 
=== [[Zシリーズ]] ===
;[[スーパーロボット大戦Z]]
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;{{参戦作品 (人物)|スーパーロボット大戦Z}}
 
:『[[機動戦士ガンダムSEED DESTINY]]』の[[ロード・ジブリール]]と共に[[賢人会議]]に参加している。だが、その後のクーデターにより、シロッコに[[暗殺]]されてしまう。なお、今作ではブレックスより先に暗殺されている。
 
:『[[機動戦士ガンダムSEED DESTINY]]』の[[ロード・ジブリール]]と共に[[賢人会議]]に参加している。だが、その後のクーデターにより、シロッコに[[暗殺]]されてしまう。なお、今作ではブレックスより先に暗殺されている。
    
=== 単独作品 ===
 
=== 単独作品 ===
;[[スーパーロボット大戦64]]
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;{{参戦作品 (人物)|スーパーロボット大戦64}}
:ロームフェラ派の[[OZ]]重鎮で[[インターミッション]]での会話も多い。現時点では最も原作に近い扱いの作品であり、今作では単なる地球至上主義の人物ではない。地球圏の現状を語るモノローグではスパロボでは描かれなかった彼本来の思想を見せている(後述)。同じOZ重鎮の[[デルマイユ]]とは対照的で、それなりの良識とある程度は共感出来る地球圏の将来像を持っており、特にデルマイユの思想や[[ロームフェラ財団]]については内心'''「古き良き伝統など無用なもの」「地球経済に打撃を与えるだけの財団など過去の遺物」'''と断じていた。OZルートでは派閥抗争前に、互いに警戒しながらも[[マーチウィンド]]のメンバーと同志として会談を行う。しかし、どのようなルートを通っても、最終的に死ぬ事になる。
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:ロームフェラ派の[[OZ]]重鎮。[[インターミッション]]での会話も多い。現時点では最も原作に近い扱いの作品であり、今作では単なる地球至上主義の人物ではなく、他のスパロボで描かれがちなスペースノイドへの蔑視・粛清思想もあまり持っておらず<ref>これは今作の世界観として、ストーリー開始前に地球が異星人に制圧され地球が事実上の植民地支配されてしまっている事に始まり、その際の攻撃で地上の都市の70%が焼失した事、地球上では[[ミケーネ帝国]]や[[百鬼帝国]]といった地底勢力が侵攻してきている事、更に地球に住まう人類でも異星人による支配に従順な者と反発する者同士、即ち'''地球に住む人類同士で争い合っている上に人類自体が存亡の危機に瀕している'''など自然面でも人間面でも地球の環境が原作以上に荒廃しており、ジャミトフは反帝国派を鎮圧しつつも裏では打倒異星人の準備を進めるという立場であったため、スペースノイド粛清まで考えている余裕が無いという事が原因である。</ref>、スペースノイドについても地球圏の現状を語るモノローグではスパロボでは描かれなかった彼本来の思想を見せている(後述)など、同じOZ重鎮の[[デルマイユ]]とは対照的で、それなりの良識とある程度は共感出来る地球圏の将来像を持っており、特にデルマイユの思想や[[ロームフェラ財団]]については内心'''「古き良き伝統など無用なもの」「戦争を続ける事で経済に打撃を与えるだけの財団など過去の遺物」'''と断じたばかりか、アースノイドのエリート意識に反発するスペースノイドの思惑も仕方のないことと憂うなど、原作同様'''「敵対組織の人間だが根っからの悪人ではなくきちんと地球圏の事を考えている思慮深い人物」'''として描写されたのは今作くらいである。OZルートでは派閥抗争前に、互いに警戒しながらも[[マーチウィンド]]のメンバーと同志として会談を行う。しかし、どのようなルートを通っても、最終的に死ぬ事になるほか、主人公サイドからもあまりいい印象は持たれていない<ref>例としてクワトロはジャミトフをデルマイユと同等の人物として扱っており、そういう意味では本作のジャミトフはバスクには引っ張られていないが、デルマイユに引っ張られて印象が悪くなっているとも言える。</ref>。
;[[スーパーロボット大戦GC]][[スーパーロボット大戦XO|XO]]
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;{{参戦作品 (人物)|スーパーロボット大戦GC}}{{参戦作品 (人物)|スーパーロボット大戦XO|XO}}
:'''なんとバスク共々逮捕・拘束されてる'''という凄い設定でプレイヤーを噴かせた。
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:'''なんとバスク共々逮捕・拘束されている'''という凄い設定で原作を知るプレイヤーを驚愕させた。
:ただ、拘束されているのは確かだが、粛清されただの処刑されただのといった話は出てこないので、収監されているか、あるいは更迭もしくは罷免された可能性が高い。そのため最後まで生存している可能性が高いだけ原作より扱いは良い……のか?
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:ただ、拘束されているのは確かだが、粛清されただの処刑されただのといった話は出てこないので、収監されているか、あるいは更迭もしくは罷免された可能性が高い。そのため最後まで生存している可能性が高いだけ原作より扱いは良いのかもしれない。
;[[スーパーロボット大戦Card Chronicle]]
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;{{参戦作品 (人物)|スーパーロボット大戦Card Chronicle}}
 
:
 
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;[[スーパーロボット大戦Operation Extend]]
 
;[[スーパーロボット大戦Operation Extend]]
 
:名前のみ登場。第2章DLCシナリオ「[[30バンチ事件]]」において、コロニーに毒ガスを注入させようという凶行を目論むが、カミーユとクワトロ、そして刹那によって未然に防がれた上に、その事件の首謀者として逮捕・拘束されてしまう。
 
:名前のみ登場。第2章DLCシナリオ「[[30バンチ事件]]」において、コロニーに毒ガスを注入させようという凶行を目論むが、カミーユとクワトロ、そして刹那によって未然に防がれた上に、その事件の首謀者として逮捕・拘束されてしまう。
 +
;{{参戦作品 (人物)|スーパーロボット大戦X-Ω}}
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:メインストーリー第3章に登場するNPC。ティターンズのトップだが、あっさりとシロッコに暗殺されてしまう。
    
=== 関連作品 ===
 
=== 関連作品 ===
;[[ヒーロー戦記]]
+
;[[ヒーロー戦記 プロジェクトオリュンポス]]
 
:シロッコがバスクを暗殺するシーンで名前だけ登場する。
 
:シロッコがバスクを暗殺するシーンで名前だけ登場する。
   −
== パイロットステータス設定の傾向 ==
+
== パイロットステータス ==
 
=== [[精神コマンド]] ===
 
=== [[精神コマンド]] ===
 
; [[スーパーロボット大戦α外伝|α外伝]]
 
; [[スーパーロボット大戦α外伝|α外伝]]
 
: '''[[根性]]、[[隠れ身]]、[[てかげん]]、[[鉄壁]]、[[気合]]、[[魂]]'''
 
: '''[[根性]]、[[隠れ身]]、[[てかげん]]、[[鉄壁]]、[[気合]]、[[魂]]'''
   −
=== [[特殊技能]](特殊スキル) ===
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=== [[特殊技能]] ===
 
; [[スーパーロボット大戦α外伝|α外伝]]
 
; [[スーパーロボット大戦α外伝|α外伝]]
 
: '''[[指揮官]]L2'''
 
: '''[[指揮官]]L2'''
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=== [[ティターンズ]] ===
 
=== [[ティターンズ]] ===
 
;[[バスク・オム]]
 
;[[バスク・オム]]
:[[ティターンズ]]のナンバー2で、実質的に部隊の総指揮をとる。軍人としては「戦術の天才」と呼ばれた事もある人物だが、毒ガスによる1500万人の虐殺を実行するなど過激な手段を平然と用いる彼の扱いには、ジャミトフも苦慮していたようである。
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:[[ティターンズ]]のナンバー2で、実質的に部隊の総指揮をとる。一年戦争時代から従っている腹心で、軍人としては「戦術の天才」と呼ばれた事もある人物だが、毒ガスによる1500万人の虐殺を実行するなど過激な手段を平然と用いる彼の扱いには、ジャミトフも苦慮していたようである。
 
:もっとも、バスクも上司たるジャミトフに対して忠実だったわけではなく、時と共に増長していった。バスクは[[ティターンズ]]の悪名の多くを作った人物と言え、それらの責任はなし崩し的にジャミトフに押し付けられてしまっている。
 
:もっとも、バスクも上司たるジャミトフに対して忠実だったわけではなく、時と共に増長していった。バスクは[[ティターンズ]]の悪名の多くを作った人物と言え、それらの責任はなし崩し的にジャミトフに押し付けられてしまっている。
 
;[[パプテマス・シロッコ]]
 
;[[パプテマス・シロッコ]]
:[[ティターンズ]]内での横暴が目立つようになったバスクを牽制するために登用。利用していたつもりだったが…。
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:[[ティターンズ]]内での横暴が目立つようになったバスクを牽制するために登用。利用していたつもりだったが裏切られ、謀殺された。
 
;[[ジャマイカン・ダニンガン]]
 
;[[ジャマイカン・ダニンガン]]
 
:ティターンズのナンバー3にあたる軍人(シロッコが頭角を現してからはナンバー4へ格下げで、劇場版では元から)。
 
:ティターンズのナンバー3にあたる軍人(シロッコが頭角を現してからはナンバー4へ格下げで、劇場版では元から)。
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:終盤、自身の護衛に選ぶ。
 
:終盤、自身の護衛に選ぶ。
 
;[[フォウ・ムラサメ]]
 
;[[フォウ・ムラサメ]]
:TV版『[[機動戦士Ζガンダム|Ζ]]』では、[[キリマンジャロ]]基地で彼女が[[サイコミュ]]のテストをしている様子を見ていた。
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:TV版『[[機動戦士Ζガンダム|Ζ]]』では、[[キリマンジャロ]]基地で彼女が[[サイコミュ]]のテストをしている様子を見ていたが「あれではパイロットがもたないのではないか」という不信感を感じていた。
    
=== [[エゥーゴ]] ===
 
=== [[エゥーゴ]] ===
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;[[クワトロ・バジーナ]]
 
;[[クワトロ・バジーナ]]
 
:ブレックスと同様に原作でもSRWでも敵対する存在。
 
:ブレックスと同様に原作でもSRWでも敵対する存在。
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:原作ではその後シャア・アズナブルとして逆襲を行うが、それは「地球を一時的に人々が住めないようにすることで、地球環境の保護修復を目指す」というジャミトフの行動を更に急進的にしたものだった。
 
;[[アムロ・レイ]]
 
;[[アムロ・レイ]]
 
:原作では特に絡みは無いが、SRWではクワトロ同様に敵対関係にあり、『[[スーパーロボット大戦α外伝|α外伝]]』と『[[スーパーロボット大戦Z|Z]]』のデモでも対決している。
 
:原作では特に絡みは無いが、SRWではクワトロ同様に敵対関係にあり、『[[スーパーロボット大戦α外伝|α外伝]]』と『[[スーパーロボット大戦Z|Z]]』のデモでも対決している。
 
;'''メラニー・ヒュー・カーバイン'''
 
;'''メラニー・ヒュー・カーバイン'''
 
:SRW未登場の[[アナハイム・エレクトロニクス]]会長。[[小説|小説版]]『Ζ』によると、士官学校時代の同期。また、「実業家として成功したメラニーの事をジャミトフは嫉妬していた」という。因縁もあったようだが、出番はかなり少ない。
 
:SRW未登場の[[アナハイム・エレクトロニクス]]会長。[[小説|小説版]]『Ζ』によると、士官学校時代の同期。また、「実業家として成功したメラニーの事をジャミトフは嫉妬していた」という。因縁もあったようだが、出番はかなり少ない。
:各種関連書籍での情報によると、メラニーも「理由や目的は違えどジャミトフと同じように最終的に地球から人類を追い出すことを考えてた」ようだ。
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:各種関連書籍での情報によると、メラニーも「理由や目的は違えどジャミトフと同じように最終的に地球から人類を追い出すことを考えてた」ようだ。<ref>Ζガンダムの準備稿によればメラニーはユダヤ人の末裔であり、人類を宇宙移民させ地球すべてをエルサレムとする構想を持っていたという。そういった意味では動機こそ異なるが地球を聖地化するという思想も共通していると言える。</ref>
    
=== [[機動戦士ガンダム0083 STARDUST MEMORY|0083]] ===
 
=== [[機動戦士ガンダム0083 STARDUST MEMORY|0083]] ===
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=== ガンダムシリーズ ===
 
=== ガンダムシリーズ ===
 
;[[ギレン・ザビ]]
 
;[[ギレン・ザビ]]
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:「戦争を利用して人類を衰退させ人口を抑制し、少数のエリートにより管理運営する」というギレンの思想には共感していたが、ダイクンの地盤を引き継いだにも拘わらずあからさまな独裁という手段を取った事は自ら敗因を抱えているようなものであったと評している。
 
;[[ウォン・ユンファ]]
 
;[[ウォン・ユンファ]]
:[[スーパーロボット大戦F完結編|F完結編]]では、[[香港]]で彼の協力を得て[[宇宙]]へ上ろうとするが…。
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:[[スーパーロボット大戦F完結編|F完結編]]では、[[香港]]で彼の協力を得て[[宇宙]]へ上ろうとする。
 
;[[トレーズ・クシュリナーダ]]
 
;[[トレーズ・クシュリナーダ]]
 
:『[[スーパーロボット大戦F|F]]』『[[スーパーロボット大戦α|α]]』『[[スーパーロボット大戦64|64]]』で競演。
 
:『[[スーパーロボット大戦F|F]]』『[[スーパーロボット大戦α|α]]』『[[スーパーロボット大戦64|64]]』で競演。
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=== [[機動戦士ガンダム0083 STARDUST MEMORY|0083]] ===
 
=== [[機動戦士ガンダム0083 STARDUST MEMORY|0083]] ===
 
;「フ…。完璧な囲みは敵に死力を尽くさせますからな」
 
;「フ…。完璧な囲みは敵に死力を尽くさせますからな」
:コリニーが[[シーマ・ガラハウ|シーマ]]と通信していた事にコーウェンが驚愕した際、側にいた[[ジョン・コーウェン|ジャミトフ]]が語った台詞。そして無言でコーウェンに銃を突き付け、コーウェンを追い落とす。
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:コリニーが[[シーマ・ガラハウ]]と通信していたことに、[[ジョン・コーウェン]]が驚愕しているのを見て、側にいたジャミトフが語った台詞。そして無言でコーウェンに銃を突き付け、彼を追い落とす。
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:「敵を包囲するときは一箇所逃げ道を開けておく」のは古来からの戦のセオリーで、孫子の兵法書にも似た記述がある。財務部門出身にもかかわらず、ジャミトフが戦略眼を身に着けていることをうかがわせる台詞となっている。
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;「愚かな、乗り遅れた者は、いつもああだ」
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:小説版にて、コーウェンがコリニーの執務室から、警備兵に摘まみ出された後の呟き。既に[[ティターンズ]]結成が秒読みに入っている段階でもあり、彼個人の思惑もあるため、ただ誠実な上官はジャミトフにとって愚鈍でしかないのだろう。
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:ちなみに本作のジャミトフは[[アルビオン隊]]の[[ガンダム試作3号機]]強奪を見越して、ナカッハ・ナカト少佐率いる第401警戒中隊を派遣。さらにその命令書の発行はジーン・コリニー名義となっており、状況の推移を完璧に読み切った上に保身も完備しているという、凄まじい鬼謀ぶりを発揮している。
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=== [[機動戦士Ζガンダム|Ζ]] ===
 
=== [[機動戦士Ζガンダム|Ζ]] ===
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;「月の裏側に拠点があるからといって、地球連邦政府を恫喝する材料にはならん。それがスペースノイドには分らんとみえる」
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:21話「ゼータの鼓動」よりシャトルからドゴス・ギアを眺めながらの初台詞。グラナダを中心に活動するエゥーゴに対する連邦政府の宇宙に対する無関心さを知らないことを皮肉っていると思われる。
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:なお、上記の台詞は西村知道氏ではなく、池田勝氏が担当していた時のものであり、物静かな印象を受ける。
 
;「[[パプテマス・シロッコ]]、危険かもしれん」
 
;「[[パプテマス・シロッコ]]、危険かもしれん」
:世捨て人のような暮らし方をしていたにも関わらずシロッコの素早い行動力を見て、称した一言。この懸念は後に現実となる。
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:世捨て人のような暮らし方をしていたにも関わらずシロッコの素早い行動力を見て、称した一言。この懸念は後に現実となる。このセリフも池田勝氏が担当している。
:なお、上記の台詞は西村知道氏ではなく、池田勝氏が担当していた時のものであり、物静かな印象を受ける。
   
;「[[赤い彗星]]も地に堕ちたものだな」
 
;「[[赤い彗星]]も地に堕ちたものだな」
 
:[[キリマンジャロ]]で[[シャア・アズナブル|シャア]]と対峙した際の台詞。かつて[[一年戦争]]時において[[キシリア・ザビ]]が発した台詞と同一であり、シャアを評する代表的な言葉になっている。
 
:[[キリマンジャロ]]で[[シャア・アズナブル|シャア]]と対峙した際の台詞。かつて[[一年戦争]]時において[[キシリア・ザビ]]が発した台詞と同一であり、シャアを評する代表的な言葉になっている。
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;「私には構うな!ティターンズの艦隊員の心配をしろ!」
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:アクシズがゼダンの門と衝突し、生じた衝撃や破片で狼狽えるも、自身を気遣ってきた部下へ告げた台詞。自身の安否よりも働いている部下を思いやるなど、バスクらと比べると人間的な良識を感じさせる台詞。
 
;「シロッコ? 貴様!?」
 
;「シロッコ? 貴様!?」
 
:シロッコに[[暗殺]]される直前の台詞。『[[スーパーロボット大戦F完結編|F完結編]]』では西村知道氏による[[DVE]]で収録されている。
 
:シロッコに[[暗殺]]される直前の台詞。『[[スーパーロボット大戦F完結編|F完結編]]』では西村知道氏による[[DVE]]で収録されている。
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:また、この事実が地球連邦政府に知れれば、ティターンズの指揮権強奪に抵抗している残り30パーセントの票もティターンズ側へ流れると副官が分析している。
 
:また、この事実が地球連邦政府に知れれば、ティターンズの指揮権強奪に抵抗している残り30パーセントの票もティターンズ側へ流れると副官が分析している。
 
:しかし、それを承知で反発していることから、地球至上主義という表面的には共通しながらも、本質的にジャミトフとバスクが求めているものが根本的に違うことを示している。
 
:しかし、それを承知で反発していることから、地球至上主義という表面的には共通しながらも、本質的にジャミトフとバスクが求めているものが根本的に違うことを示している。
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;「恥じることはない。戦場で生き延びられたと言うことは、君は選ばれた者だと言う証明になる」
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;ジェリド「自分はただ、惨敗の連続だと思っております」
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;「その強運を分けてくれまいか?」
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:劇場版第三部『星の鼓動は愛』ゼダンの門でのハマーンと会談前、護衛に選んだジェリドに対して。
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:本編ではなぜジェリドを護衛に選んだのかは分からなかったが、ジャミトフ自身はジェリドが何度も戦場から生き残っている事から見込みのあるパイロットとして目を掛けた事が窺える。
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:また「惨敗の連続」と自身の戦績を卑下するジェリドに対するフォローも「強運だから」という解釈で行っており、バスクやジャマイカンとは違い部下への思いやりや人心掌握にも気を遣っている模様。
 
;「頑冥な人々は、地球上で掃討し、無知無能な者は、コロニー開発に追いあげる。それが、地球上から人間を排除する方法なのだ。今となれば、地球に残りたがるエリート意識に凝り固まった選民は、危機に陥った地球に残して、飢えさせれば良いのだ」
 
;「頑冥な人々は、地球上で掃討し、無知無能な者は、コロニー開発に追いあげる。それが、地球上から人間を排除する方法なのだ。今となれば、地球に残りたがるエリート意識に凝り固まった選民は、危機に陥った地球に残して、飢えさせれば良いのだ」
 
:[[小説|小説版]]『Ζ』より。ジャミトフにとっては、[[エゥーゴ]]と[[ティターンズ]]の戦乱も「自らの思想を実現させるための道具」でしかない。
 
:[[小説|小説版]]『Ζ』より。ジャミトフにとっては、[[エゥーゴ]]と[[ティターンズ]]の戦乱も「自らの思想を実現させるための道具」でしかない。
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:ただし一般庶民視点で考えると、'''コロニー開発へ追い上げられた方が体よく殺される事前提の地球至上主義者より遥かにマシな待遇である'''ため、スペースノイド粛清を第一に考えているバスクらとは決定的に方針が違う事がわかる台詞でもある。
 
;「歳だ。いつ死んでもよい。私の死ぬまでに、地球圏に対して必須のことをやってみせる」
 
;「歳だ。いつ死んでもよい。私の死ぬまでに、地球圏に対して必須のことをやってみせる」
 
:小説版『Ζ』より。[[理想]]の為とはいえ、自らの取ろうとする手段が傲慢かつ危険なものであることはジャミトフ自身も認めるところであり、ティターンズ結成にあたっては親類縁者に累が及ばぬよう、それら全てと訣別した。
 
:小説版『Ζ』より。[[理想]]の為とはいえ、自らの取ろうとする手段が傲慢かつ危険なものであることはジャミトフ自身も認めるところであり、ティターンズ結成にあたっては親類縁者に累が及ばぬよう、それら全てと訣別した。
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:あまりスパロボでは描かれないジャミトフ本来の思想だが『64』ではスパロボの世界観も加味され、より思慮深い人物として描かれた(後述)。
    
=== その他媒体 ===
 
=== その他媒体 ===
 
;「スペースノイドごときが地球の大地を踏むなど、あってはならんのだ」
 
;「スペースノイドごときが地球の大地を踏むなど、あってはならんのだ」
 
:『ギレンの野望 ジオン独立戦争記』にて一年戦争時のジャミトフが地上の[[ジオン公国軍]]を破った際に発した台詞で、側に居たバスクも同調する。
 
:『ギレンの野望 ジオン独立戦争記』にて一年戦争時のジャミトフが地上の[[ジオン公国軍]]を破った際に発した台詞で、側に居たバスクも同調する。
:ジオンの侵攻による地球環境の悪化を憂慮した故の台詞ともとれるが、[[スペースノイド]]への蔑視は[[バスク・オム|バスク]]と変わりなく、そのスタンスはガンダム関連の[[コンピュータゲーム|ゲーム]]では共通している。
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:ジオンの侵攻による地球環境の悪化を憂慮した故の台詞ともとれるが、[[スペースノイド]]への蔑視は[[バスク・オム|バスク]]と変わりないのかもしれない。ただし、ジャミトフ自身のティターンズ以降の行動や真意を考えればアースノイド派閥と見せるための単なるポーズである可能性も残るが、真相は分からない。スペースノイドを蔑視するというスタンスはガンダム関連の[[コンピュータゲーム|ゲーム]]では共通している。
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== スパロボシリーズの名台詞 ==
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== スパロボシリーズの名(迷)台詞 ==
 
;(古き良き伝統など無用なものなのだがな。わしももう歳だ。死ぬ前に地球圏にとって必須のことをやって見せる。頑迷な者たちは地上で掃討し、無知無能な者はコロニー再建に追い上げる。それが地球から人間を排除し、地球環境を再生させる方法なのだ。だがそんな手段を講じている間に地球が疲弊しすぎる危機感がある。帝国の侵略により従来の秩序が崩壊した今となっては、戦争を続けるごとによって地球経済に打撃を与え、ついでに地球上のエリート意識にこり固まった選民も排除する財団など過去の遺物にすぎん。時代の要求なのだ。でなければジオンの旗揚げも帝国の侵略も無かった…。)
 
;(古き良き伝統など無用なものなのだがな。わしももう歳だ。死ぬ前に地球圏にとって必須のことをやって見せる。頑迷な者たちは地上で掃討し、無知無能な者はコロニー再建に追い上げる。それが地球から人間を排除し、地球環境を再生させる方法なのだ。だがそんな手段を講じている間に地球が疲弊しすぎる危機感がある。帝国の侵略により従来の秩序が崩壊した今となっては、戦争を続けるごとによって地球経済に打撃を与え、ついでに地球上のエリート意識にこり固まった選民も排除する財団など過去の遺物にすぎん。時代の要求なのだ。でなければジオンの旗揚げも帝国の侵略も無かった…。)
 
:『[[スーパーロボット大戦64|64]]』における[[デルマイユ]]とのやり取りの後、地球圏の現状とデルマイユ率いる[[ロームフェラ財団]]を皮肉るモノロ-グ。
 
:『[[スーパーロボット大戦64|64]]』における[[デルマイユ]]とのやり取りの後、地球圏の現状とデルマイユ率いる[[ロームフェラ財団]]を皮肉るモノロ-グ。
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;「私を倒したとて状況は変わらんぞ。いずれ、第二第三のティターンズが現れ、地球をより良い方向に導こうとするだろう」<br />「そして、何よりも地球の繁栄なくして人類に未来はありえん。ティターンズの真の目的はそれだ」
 
;「私を倒したとて状況は変わらんぞ。いずれ、第二第三のティターンズが現れ、地球をより良い方向に導こうとするだろう」<br />「そして、何よりも地球の繁栄なくして人類に未来はありえん。ティターンズの真の目的はそれだ」
 
:同上。[[カミーユ・ビダン|カミーユ]]との[[戦闘前会話]]。[[αシリーズ]]におけるジャミトフが上記の台詞を言っても説得力は皆無であるが、皮肉にも後の『[[第3次スーパーロボット大戦α|第3次α]]』で彼が言うような「[[ブルーコスモス|第二第三のティターンズ]]」が現れる事に…。
 
:同上。[[カミーユ・ビダン|カミーユ]]との[[戦闘前会話]]。[[αシリーズ]]におけるジャミトフが上記の台詞を言っても説得力は皆無であるが、皮肉にも後の『[[第3次スーパーロボット大戦α|第3次α]]』で彼が言うような「[[ブルーコスモス|第二第三のティターンズ]]」が現れる事に…。
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== 脚注 ==
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<references />
    
== 資料リンク ==
 
== 資料リンク ==