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『[[機動戦士ガンダムSEED]]』シリーズを通して登場する、[[プラント]]が保持する軍隊。
 
『[[機動戦士ガンダムSEED]]』シリーズを通して登場する、[[プラント]]が保持する軍隊。
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ザフトとは'''Z'''odiac '''A'''lliance of '''F'''reedom '''T'''reaty(=自由条約黄道同盟)の略称。[[パトリック・ザラ]]ら議会委員から[[地球連合軍]]への武力衝突に備えて決起した。
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ザフトとは'''Z'''odiac '''A'''lliance of '''F'''reedom '''T'''reaty(=自由条約黄道同盟)の略称。[[パトリック・ザラ]]ら議会委員が[[地球連合軍]]への武力衝突に備えて決起した。プラント最高評議会議員の内の国防委員長が全権の指揮を執る。
    
== 概要 ==
 
== 概要 ==
前身は「'''黄道同盟'''」と呼ばれる政治結社であり、パトリック・ザラ、[[シーゲル・クライン]]をはじめとするプラントのL5[[スペースコロニー|コロニー]]建設従事者が、有志として自分達の諸権利獲得を目的に結成した。この組織の成り立ちから'''ザフトとは軍事組織ではなく政党'''、それも一党独裁の政党である。作中で主にザフトと呼ばれる軍事組織はあくまでも政党としてのザフトを守るために集まった'''義勇軍'''であり、軍人の中には職業軍人ではなく、別に本業を持っている者もいる。例えば、[[イザーク・ジュール]]は最高評議会の議員(ザフト復帰後は不明<ref>HD版『SEED』AFTER-PHASE『星のはざまで』では『DESTINY』の描写に合わせるためか、ザフト白服に変更されている。</ref>)であり、[[アンドリュー・バルトフェルド]]は広告心理学者である。
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前身は「'''黄道同盟'''」と呼ばれる政治結社であり、パトリック・ザラや[[シーゲル・クライン]]をはじめとするプラントのL5[[スペースコロニー|コロニー]]建設従事者が、有志として自分達の諸権利獲得を目的に結成した。この組織の成り立ちから'''軍事組織ではなく政党'''、それも一党独裁の政党だと見なすのが正確である。
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『SEED』時代である[[第1次連合・プラント大戦]]中の[[C.E.]]71年より、パトリック・ザラによる強行的な独裁政治が行われるようになり、シーゲル・クラインの[[暗殺]]や強引な穏健派の失脚が決定的な原因となって、ザフトから離れた組織として[[ラクス・クライン]]率いる「'''[[クライン派]]'''」を生み出した。大戦終盤には中立勢力である三隻同盟に参加して[[ナチュラル]][[コーディネイター]]の戦いを止めるべく奮闘した。
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作中で主にザフトと呼ばれる軍事組織はあくまでも政党としてのザフトを守るために集まった'''義勇軍'''であり、軍人の中には職業軍人ではなく、別に本業を持っている者もいる。例えば、[[イザーク・ジュール]]は最高評議会の議員(ザフト復帰後は不明<ref>HD版『SEED』AFTER-PHASE『星のはざまで』では『DESTINY』の描写に合わせるためか、ザフト白服に変更されている。</ref>)であり、[[アンドリュー・バルトフェルド]]は広告心理学者である。
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その一方、先述の戦役後に[[地球]]側との融和政策に反発して軍を脱走しただけでなく、パトリック・ザラを妄信して過激派テログループに身を投じる者まで現われている。[[ユニウスセブン]]を地球に向けて落とした組織が代表的で、後に「[[ブレイク・ザ・ワールド]]」と呼ばれる事件によって地球側は甚大な被害を受け、ナチュラル側のコーディネイター側への反発を再燃させて[[第2次連合・プラント大戦]]を発生させてしまっている。
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ちなみに、ザフトは政党の名称なので、劇中で「ザフト軍」という呼称が使われたり、「ザフトのために!」という台詞がある<ref>現実で例えるなら前者は中国軍が「人民軍」と呼ばれているようなもので、後者についても「中国(国家)のためではなく、共産党(政党)のために戦う」と比喩できる台詞である。</ref>。
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== 政治・軍事 ==
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『SEED』時代である[[第1次連合・プラント大戦]]中の[[C.E.]]71年より、パトリック・ザラが国防委員長と最高評議会議長を兼任した事により強行的な独裁政治が行われるようになり、シーゲル・クラインの[[暗殺]]や強引な穏健派の失脚が決定的な原因となって、ザフトから離れた組織として[[ラクス・クライン]]率いる「'''[[クライン派]]'''」を生み出した。大戦終盤には中立勢力である三隻同盟に参加して[[ナチュラル]]と[[コーディネイター]]の戦いを止めるべく奮闘した<ref>終戦後、強大な権力がパトリック・ザラ一個人に集中し、彼のナチュラルへの憎悪感情に引きずられる形でプラント全体が戦争に邁進してしまった反省から、最高評議会議長と国防委員長の兼任ができないよう、規約が改められた。</ref>。
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その一方、先述の戦役後に[[地球]]側との融和政策に反発して軍を脱走しただけでなく、パトリック・ザラを妄信して過激派テログループに身を投じる者まで現われている。[[ユニウスセブン]]を地球に向けて落とした組織が代表的で、後に「[[ブレイク・ザ・ワールド]]」と呼ばれる事件によって地球側は甚大な被害を受け、ナチュラル側のコーディネイター側への反発を再燃させて[[第2次連合・プラント大戦]]を勃発を招いた。
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やたら[[モビルスーツ]]、それも高性能な最新鋭機[[GUNDAM]]を強奪される事が多い。[[フリーダムガンダム|フリーダム]]を始め、[[ドレッドノートガンダム|ドレットノート]]・テスタメント・[[アビスガンダム|アビス]]・[[カオスガンダム|カオス]]・[[ガイアガンダム|ガイア]](一度奪還するが、クライン派の工作で今度は彼らに奪われる)・プロトセイバー等々。更には研究用とはいえテスタメントの予備機(後の[[アストレイ]]アウトフレーム)をほったらかしにする始末である。
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モビルスーツを始めとする各兵器の設計は旧ソ連同様、設計局で行われる。ハインラインやアジモフなど複数の設計局に分かれていたが、パトリック・ザラ就任後に一つに統合されている。
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開発した核エンジン搭載機の中で強奪されなかったのは、十数機存在する内の[[プロヴィデンスガンダム|プロヴィデンス]]・[[デスティニーガンダム|デスティニー]]・[[レジェンドガンダム|レジェンド]]の3機のみであるが、全て撃墜されたという悲哀。また、同時期に開発していたフリーダムの量産機(後の[[ストライクフリーダムガンダム|Sフリーダム]])も密かに強奪され、クライン派の大幅な戦力増強に貢献している。結局ザフトは、自分達の開発した機体で自らの敗北を招いたとしか言いようがない事になってしまったのだ。
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やたら[[モビルスーツ]]、それも高性能な最新鋭機[[GUNDAM]]を強奪される事が多い。[[フリーダムガンダム|フリーダム]]を始め、[[ドレッドノートガンダム|ドレットノート]]・テスタメント・[[アビスガンダム|アビス]]・[[カオスガンダム|カオス]]・[[ガイアガンダム|ガイア]](一度奪還するが、クライン派の工作で今度は彼らに奪われる)・プロトセイバー等々。更には研究用とはいえテスタメントの予備機(後の[[アストレイ]]アウトフレーム)をほったらかしにする等、脇の甘さも目立つ。
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物語の演出故か、もしくは本来の国軍としての組織ではないのか、戦争とはいえ敵側兵士に対するモラル面に著しく欠けている部分がある(これは対立している[[地球連合]]側も同様)。特にC.E.71年時は、最もナチュラルとコーディネイターが対立している時期であった事もあって、制圧した基地に残された捕虜達に私刑行為を行う、第二次ビクトリア攻防戦で降伏した[[地球連合軍]]の兵士達を整列させた上で銃殺、パナマ攻防戦では電子兵器である「グングニール」発動後、無力化した生身の連合兵士にモビルスーツの機関銃で虐殺する等、明らかな条約無視を行う者達もいた。この時の作中描写は特に[[トラウマイベント|凄惨]]なもので、ザフトの兵士達になぶり殺しにされたと思われる連合兵士達の無残な姿が描かれており、これには同じザフト所属である[[イザーク・ジュール|イザーク]]も激しい嫌悪感を見せている。[[小説|小説版]]ではこの件をきっかけに地球連合軍内での捕虜条約の黙殺(事実上の無力化)を招いており、直後の第三次ビクトリア攻防戦では「ザフト兵の降伏が一切認められず、同基地の全兵士が殺戮される」いうある意味自業自得の結果を招いている<ref>TV版本編でも、撃墜したザフトのモビルスーツに対する歩兵の掃討部隊が展開しており、撃墜されて負傷したザフトパイロットを無警告で射殺しているシーンがある。</ref>。
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開発した核エンジン搭載機の中で強奪されなかったのは、十数機存在する内の[[プロヴィデンスガンダム|プロヴィデンス]]・[[デスティニーガンダム|デスティニー]]・[[レジェンドガンダム|レジェンド]]の3機のみであるが、全て撃墜という惨憺たる結果。(そのうち[[プロヴィデンスガンダム|二]][[レジェンドガンダム|機]]は[[キラ・ヤマト|同じパイロット]]に撃墜されている)また、同時期に開発していたフリーダムの量産機(後の[[ストライクフリーダムガンダム|Sフリーダム]])も密かに強奪され、クライン派の大幅な戦力増強と最終的な勝利に貢献する等、ザフト視点で見れば自ら開発した機体に自陣営の敗北をもたらされる形となるという、皮肉な結末を迎えたりと中々に不運な事になっている。
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== 問題行動 ==
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物語の演出ゆえか、もしくは本来の国軍としての組織ではないのか、戦争とはいえ敵側兵士に対するモラル面に著しく欠けている部分がある(これは対立している[[地球連合]]側も同様)。特にC.E.71年時は、最もナチュラルとコーディネイターが対立している時期であった事もあって、制圧した基地に残された捕虜達に私刑行為を行う、第二次ビクトリア攻防戦で降伏した[[地球連合軍]]の兵士達を整列させた上で銃殺、パナマ攻防戦では電子兵器である「グングニール」発動後、無力化した生身の連合兵士にモビルスーツの機関銃で虐殺する等、明らかな条約無視を行う者達もいた。この時の作中描写は特に[[トラウマイベント|凄惨]]なもので、ザフトの兵士達になぶり殺しにされたと思われる連合兵士達の無残な姿が描かれており、これには同じザフト所属である[[イザーク・ジュール|イザーク]]も激しい嫌悪感を見せている。[[小説|小説版]]ではこの件をきっかけに地球連合軍内での捕虜条約の黙殺(事実上の無力化)を招いており、直後の第三次ビクトリア攻防戦では「ザフト兵の降伏が一切認められず、同基地の全兵士が殺戮される」いうある意味自業自得の結果を招いている<ref>TV版本編でも、撃墜したザフトのモビルスーツに対する歩兵の掃討部隊が展開しており、撃墜されて負傷したザフトパイロットを無警告で射殺しているシーンがある。</ref>。
    
『[[機動戦士ガンダムSEED DESTINY|DESTINY]]』の時も、主人公の[[シン・アスカ|シン]]が抵抗力を失った連合のインド洋前線基地に対して上官である[[アスラン・ザラ|アスラン]]の制止を無視してまで基地を殲滅する暴挙に出ている。地球連合軍に制圧されたガルナハンが解放された際、取り残された[[連合兵]]達が一方的に住民達に暴行されたり私刑で殺されていくのを、平然と放置している<ref>しかも、もう一人の[[主人公]]である[[アスラン・ザラ|アスラン]]までもが、暴挙を目撃しながら見て見ぬフリをしている。ただし、[[小説|小説版]]では「住民感情を考慮して止める訳にもいかず、あの兵士達を殺したのも自分だ」とアスランが自己嫌悪している場面がある。</ref>。このような側面から、視聴者の中にはザフトそのものに嫌悪感を示す者が多いようである(ザフト所属の名有りキャラはともかく)。
 
『[[機動戦士ガンダムSEED DESTINY|DESTINY]]』の時も、主人公の[[シン・アスカ|シン]]が抵抗力を失った連合のインド洋前線基地に対して上官である[[アスラン・ザラ|アスラン]]の制止を無視してまで基地を殲滅する暴挙に出ている。地球連合軍に制圧されたガルナハンが解放された際、取り残された[[連合兵]]達が一方的に住民達に暴行されたり私刑で殺されていくのを、平然と放置している<ref>しかも、もう一人の[[主人公]]である[[アスラン・ザラ|アスラン]]までもが、暴挙を目撃しながら見て見ぬフリをしている。ただし、[[小説|小説版]]では「住民感情を考慮して止める訳にもいかず、あの兵士達を殺したのも自分だ」とアスランが自己嫌悪している場面がある。</ref>。このような側面から、視聴者の中にはザフトそのものに嫌悪感を示す者が多いようである(ザフト所属の名有りキャラはともかく)。
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公式[[外伝]]では『DESTINY』本編で[[ギルバート・デュランダル]]が「戦争など行かずに平和に過ごしたいと望む人々を支援してきました」と地球連合軍の徴用や制限に反発している反連合地域の支援を大義名分にしているにも関わらず、その半面でザフト軍内部で再度の戦争を嫌い、脱走したコーディネイター兵士達を匿った地球の都市に[[バビ]]を数機派遣して'''住民ごと軍民問わずの無差別攻撃'''をしている場面もある<ref>ただし、複数のモビルスーツを脱走時に持ち出しているため、一概に放置できない事情はある。ちなみに結果的に無差別攻撃を行ったザフトは、[[ロンド・ミナ・サハク]]の手によって全機殲滅されている。</ref>。
 
公式[[外伝]]では『DESTINY』本編で[[ギルバート・デュランダル]]が「戦争など行かずに平和に過ごしたいと望む人々を支援してきました」と地球連合軍の徴用や制限に反発している反連合地域の支援を大義名分にしているにも関わらず、その半面でザフト軍内部で再度の戦争を嫌い、脱走したコーディネイター兵士達を匿った地球の都市に[[バビ]]を数機派遣して'''住民ごと軍民問わずの無差別攻撃'''をしている場面もある<ref>ただし、複数のモビルスーツを脱走時に持ち出しているため、一概に放置できない事情はある。ちなみに結果的に無差別攻撃を行ったザフトは、[[ロンド・ミナ・サハク]]の手によって全機殲滅されている。</ref>。
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ちなみに、ザフトは政党の名称なので、劇中で「ザフト軍」という呼称が使われたり、「ザフトのために!」という台詞がある<ref>現実で例えるなら前者は中国軍が「人民軍」と呼ばれているようなもので、後者についても「中国(国家)のためではなく、共産党(政党)のために戦う」と比喩できる台詞である。</ref>。
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== 階級 ==
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『DESTINY』本編終了後まで'''[[軍階級|階級]]は存在していなかった'''。「[[コーディネイター]]は皆能力の高い優良種であるため、階級による優劣など存在しない」という考えに基づくという設定らしいが、'''国軍ではなく義勇軍'''であるということの表れとも判断できる。もちろん役職による最低限の上下関係は存在し、それは服装の色で区別される。軍服はもちろん、[[パイロットスーツ]]も一部には例外があるものの基本的に当該役職の色になっている。
   −
=== 階級 ===
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この組織制度は階級章等と違って遠目からも非常にその人物の役職がわかりやすいが、非常時における指揮権委譲等(例えば、戦闘時に白、黒、赤服が全滅して緑服だけになった際に、誰が指揮するのかという事)の問題もはらんでいる。
'''[[軍階級|階級]]は存在しない'''。「[[コーディネイター]]は能力が高いため、階級がなくても軍隊としてやっていける」という考えに基づくという設定らしいが、'''国軍ではなく義勇軍'''であるということの表れとも判断できる。もちろん役職による最低限の上下関係は存在し、それは服装の色で区別される。軍服はもちろん、[[パイロットスーツ]]も一部には例外があるものの基本的に当該役職の色になっている。
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この組織制度は階級章等と違って遠目からも非常にその人物の役職がわかりやすいが、非常時における指揮権委譲等(例えば、戦闘時に白服および赤服が全滅して緑服だけになった際に、誰が指揮するのかという事)の問題もはらんでいる。
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『DESTINY』終了後はザフトを正式にプラントの国軍として定め、それに伴い階級制度を導入した事が『DESTINY』HDリマスター版Blu-rayBOX1巻特典ドラマCDにて語られており、続く『FREEDOM』でも階級について言及する場面が見られている。
    
;白服
 
;白服
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:部隊の副官クラス。
 
:部隊の副官クラス。
 
;緑服
 
;緑服
:士官学校<ref>階級がないザフトには士官もいないはずなので、単にアカデミーと呼ばれることもある</ref>の卒業成績10位以下。主に[[ザフト兵|一般兵]]が該当するが、司令官クラスもたまにいる。所謂、雑兵。
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:士官アカデミー<ref>ザフトに志願した者が軍事教練を受ける施設で、一般的な軍の士官学校に相当する。劇中では単に「アカデミー」と呼称することが多い。</ref>の卒業成績が10位以下の兵士。赤服以上の制服よりもジャケットの裾が短く、簡素な印象。主に[[ザフト兵|一般兵]]が該当するが、[[ミゲル・アイマン|ミゲル]]のように専用の改造機を保有する者や、[[マルコ・モラシム|モラシム]]や[[マーチン・ダコスタ|ダコスタ]]のような司令官・副官クラスもたまにいるため、一概に下士官ばかりとはいえない。
 
;赤服
 
;赤服
:士官学校を10位以内で卒業した者。
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:士官アカデミーの卒業成績が10位以内の兵士。
:所謂エリートで、[[俗語・俗称|通称]]「アカ」「ザフトレッド」。特別任務には単独行動が許されるが、それ以外の扱いは緑服の一般兵士と特に変わらない。
+
:所謂[[エリート兵|エリート]]で、[[俗語・俗称|通称]]「アカ」「ザフトレッド」。この階級からジャケットの裾が膝上まで届くローブのような意匠の制服となる。建前上は緑服との違いは「アカデミーの卒業成績差でしか無い」とされているが、実際は特別任務には単独行動が許され、場合によっては白服や黒服と同等の権限を持つこともあり、機体やパイロットスーツの独自色への塗装や改造等も許可される、試作機や新型機が優先的に支給される等、待遇面では緑服よりも概ね優遇されている。
 
;紫服
 
;紫服
:国防委員のうち軍全体の直接指揮権を有する。
+
:国防委員のうち軍全体の直接指揮権を有する武官。この紫服と下記の青緑服は一般的な軍のいわゆる「背広組」に相当する、直接前線に赴かない構成員である。
;青服
+
;青緑服
 
:国防委員の中でも軍に直接指揮権を持たない(文官・[[科学者・技術者|技官]]等)。
 
:国防委員の中でも軍に直接指揮権を持たない(文官・[[科学者・技術者|技官]]等)。
    
== 登場作品 ==
 
== 登場作品 ==
参戦作品時における時代によって立場は多少変わる。時間軸が『[[機動戦士ガンダムSEED|SEED]]』の場合は、ほぼ完全に敵として扱われるが、『[[機動戦士ガンダムSEED DESTINY|SEED DESTINY]]』の時間軸の場合だと、味方の軍として扱われる事もある。ただし、それぞれの時期の最高責任者にあたる[[パトリック・ザラ]]と[[ギルバート・デュランダル]]の双方の思想は、最終目標の形態こそ違うものといえど、プレイヤー部隊からは受け入れ難いものである(デュランダルに関しては一定の理解を示す事もあるが、パトリックは人類同士の戦争に固執しすぎているきらいがある)為に、いずれにせよ最終的には敵対する事になる。
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参戦作品時における時代によって立場は多少変わる。時間軸が『[[機動戦士ガンダムSEED|SEED]]』の場合は、ほぼ完全に敵として扱われるが、『[[機動戦士ガンダムSEED DESTINY|SEED DESTINY]]』の場合は味方(プレイヤー)に協力してくれる。ただし、それぞれの時期の最高責任者にあたる[[パトリック・ザラ]]と[[ギルバート・デュランダル]]の双方の思想は、最終目標の形態こそ違うものといえど、プレイヤー部隊からは受け入れ難いものであるため、いずれにせよ最終的には敵対する事になる。一応、デュランダルに関しては一定の理解が示されることもあるが、パトリックは人類同士の戦争に固執しすぎているきらいがある<ref>身も蓋も無い事を言ってしまえば'''原作再現の都合'''も含まれているのだが。</ref>。
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一応コーディネイターで構成されていると言うことで一般兵同士で比べると地球軍より多少強いものの、[[異星人]]や地下勢力、[[宇宙怪獣|STMC]]といった人外の脅威が多数出現するSRWの世界においては、原作後半のようにただの的でしかない。しかし、その事実を受け入れられている者は少ない上に、人外の敵を軽視し過ぎており<ref>劇中ではSTMCや[[Zマスター]]を指して「ザフトの科学力と'''地球側の平気を奪取すれば敵ではない'''」'''「あんな化け物はどうとでもなる」'''と断じる始末であった</ref>、人類同士の争いに拘っているため、[[ティターンズ]]同様に原作以上に'''「世界観を理解できず空気の読めない滑稽な集団」'''となっている。
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一応コーディネイターで構成されていると言うことで、一般兵同士で比べると地球軍より多少強い。しかし[[異星人]]や地下勢力、[[宇宙怪獣|STMC]]といった人外の脅威が多数出現するSRWの世界においては、原作後半のようにただの的でしかない。しかし『SEED』設定においてはその事実を受け入れられている者は少ない上に、人外の敵を軽視し過ぎており<ref>『第3次α』や『X-Ω』劇中ではSTMCや[[Zマスター]]を指して「ザフトの科学力と'''地球側の兵器を奪取すれば敵ではない'''」'''「あんな化け物はどうとでもなる」'''と断じる始末であった。</ref>、人類同士の争いに拘っているため、[[ティターンズ]]同様に原作以上に'''「世界観を理解できず空気の読めない滑稽な集団」'''となっている。
    
=== [[αシリーズ]] ===
 
=== [[αシリーズ]] ===
;[[第3次スーパーロボット大戦α]]
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;[[第3次スーパーロボット大戦α 終焉の銀河へ]]
 
:'''[[αシリーズ]]では[[プラント]]と[[コーディネイター]]自体が隠蔽された存在となっていた'''ため、最初は謎の軍隊という扱い。[[ユニウスセブン]]に[[核ミサイル]]を打ち込まれた事は同情出来るが、[[地球]]圏全体が危機的状態に陥っているにも拘わらず、[[星間連合]]と密約を結んで共に地球へ宣戦布告して開戦状態になる。
 
:'''[[αシリーズ]]では[[プラント]]と[[コーディネイター]]自体が隠蔽された存在となっていた'''ため、最初は謎の軍隊という扱い。[[ユニウスセブン]]に[[核ミサイル]]を打ち込まれた事は同情出来るが、[[地球]]圏全体が危機的状態に陥っているにも拘わらず、[[星間連合]]と密約を結んで共に地球へ宣戦布告して開戦状態になる。
:後に[[パトリック・ザラ]]が新議長に就任してからは、暴走に更なる拍車を掛けていく事になる。次々と強大な勢力が現れても、パトリックの軽視し過ぎている姿勢から、一向に侵攻をやめようとせず、組織が壊滅的被害を受けるまで停戦しようとしない上、しまいには'''[[ブラックホール爆弾|バスターマシン3号]]を奪取してナチュラル殲滅を企む'''というSTMCの脅威及び勢力を全く理解していなかったことまで判明しており、'''空気の読めないただの馬鹿'''という有様であった、
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:後に[[パトリック・ザラ]]が新議長に就任してからは、暴走に更なる拍車を掛けていく事になる。次々と強大な勢力が現れても、パトリックの軽視し過ぎている姿勢から、一向に侵攻をやめようとせず、組織が壊滅的被害を受けるまで停戦しようとしない上、しまいには'''[[ブラックホール爆弾|バスターマシン3号]]を奪取してナチュラル殲滅を企む'''というSTMCの脅威及び勢力を全く理解していなかったことまで判明しており、'''空気の読めないただの馬鹿'''という有様であった。
:ちなみにコロニーを守ろうとしている[[トロワ・バートン|トロワ]]と[[張五飛|五飛]]、世界情勢について調査していた[[セレーナ・レシタール|セレーナ]](リアル系女主人公)は、序盤に所属する。
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:ちなみにコロニーを守ろうとしている[[トロワ・バートン|トロワ]]と[[張五飛|五飛]]、世界情勢について調査していた[[セレーナ・レシタール|セレーナ]](リアル系女主人公)は、序盤に所属する。なお、この時赤服はセレーナから「どこかの名物のお餅か何か?」と勘違いされた。
    
=== [[Zシリーズ]] ===
 
=== [[Zシリーズ]] ===
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=== 携帯機シリーズ ===
 
=== 携帯機シリーズ ===
 
;[[スーパーロボット大戦J]]
 
;[[スーパーロボット大戦J]]
:SEEDがメインの世界観の為、ザフトが敵として登場するシナリオも多い。[[ブルーコスモス]]が欲している[[デビルガンダム]]を同じく手に入れようとしているが、毎回失敗してしまっている模様。
+
:『SEED』がメインの世界観の為、ザフトが敵として登場するシナリオも多い。[[ブルーコスモス]]が欲している[[デビルガンダム]]を同じく手に入れようとしているが、毎回失敗してしまっている模様。
 
;[[スーパーロボット大戦W]]
 
;[[スーパーロボット大戦W]]
:『ASTRAY』シリーズが話の中心になるためにルートによってはあまり深くは関わってこない場合も。第1部では[[木連]]を裏から支援しており、第2部にて地球連合軍に宣戦布告。[[火星の後継者]]と同盟して共同戦線を張る。
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:『ASTRAY』シリーズが話の中心になるためにルートによってはあまり深くは関わってこない。第1部では[[木連]]を裏から支援しており、第2部にて地球連合軍に宣戦布告。[[火星の後継者]]と同盟して共同戦線を張る。
 
;[[スーパーロボット大戦K]]
 
;[[スーパーロボット大戦K]]
:中盤でデュランダルが戦死し原作再現パートが終わり、その後は自軍部隊が[[地球 (スパロボK)|もう一つの地球]]に行っている間にも侵略者と戦っており、終盤の[[蒼穹作戦]]や[[邪馬大王国]]との決戦でも協力してくれる。
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:中盤でデュランダルが戦死し原作再現パートが終わり、その後は自軍部隊が[[地球 (スパロボK)|もう一つの地球]]に行っている間にも侵略者と戦っており、終盤の[[蒼穹作戦]]や[[邪魔大王国]]との決戦でも協力してくれる。
 
;[[スーパーロボット大戦L]]
 
;[[スーパーロボット大戦L]]
:基本的には味方。殆どの期間で[[LOTUS]]を支援しているが、終盤に1シナリオだけ敵対。この時、[[ミネルバ隊]]はザフトを離脱していた。デュランダルの扱いも含めて、歴代スパロボにおいて最も良心的な描写が多い作品。
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:基本的には味方。ほとんどの期間で[[LOTUS]]を支援しているが、終盤に1シナリオだけ敵対。この時、[[ミネルバ隊]]はザフトを離脱していた。デュランダルの扱いも含めて、歴代スパロボにおいて最も良心的な描写が多い作品。
 
;[[スーパーロボット大戦UX]]
 
;[[スーパーロボット大戦UX]]
 
:原作終了後設定。実は今作のザフト所属の人物は一般兵等で、[[アルティメット・クロス|自部隊]]に参加するキャラクターは軒並み[[オーブ軍]]所属になっている。劇中は[[レクイエム]]の修復並びに発射準備を行っている。
 
:原作終了後設定。実は今作のザフト所属の人物は一般兵等で、[[アルティメット・クロス|自部隊]]に参加するキャラクターは軒並み[[オーブ軍]]所属になっている。劇中は[[レクイエム]]の修復並びに発射準備を行っている。
73行目: 81行目:  
=== Scramble Commanderシリーズ ===
 
=== Scramble Commanderシリーズ ===
 
;[[スーパーロボット大戦Scramble Commander the 2nd]]
 
;[[スーパーロボット大戦Scramble Commander the 2nd]]
:概ね原作通りの扱い。終盤まで敵であり、対[[ロゴス]]戦において[[Aフォース]]が挙げた多大な戦果を情報操作によって奪ってしまうなど、原作以上に悪どい印象を受ける。
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:初めて『SEED DESTINY』設定で登場。概ね原作通りだが終盤まで敵対。対[[ロゴス]]戦において[[Aフォース]]が挙げた多大な戦果を情報操作によって奪ってしまうなど、原作以上に悪どい印象を受ける。
    
=== 単独作品 ===
 
=== 単独作品 ===
 
;[[スーパーロボット大戦X-Ω]]
 
;[[スーパーロボット大戦X-Ω]]
:
+
:ストーリークエストでは基本的に『SEED』設定で、第25章にのみ『SEED DESTINY』のキャラクターが登場する。イベントクエストでは『SEED DESTINY』設定も多く扱われる。
 
;[[スーパーロボット大戦DD]]
 
;[[スーパーロボット大戦DD]]
:
+
:『SEED』設定で登場。データを用意する手間を省いた結果か、奪ったG兵器とプロヴィデンスといったガンダムタイプ以外の出してくる戦力の種類は乏しく、[[ヤキン・ドゥーエ]]での最終決戦までストーリーが進んでも[[ジン (SEED)|ジン]]ばかりを出してくる。
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:2章part1での終戦からしばらく経った3章part7にて『DESTINY』準拠となり、[[ザクウォーリア]]等が登場。異世界の存在である[[ディバイン・ドゥアーズ]]の一員となった[[アークエンジェル隊]]を、既に「危険分子」と認定しており、事実上敵対関係のままとなっている。その影響で[[ブレイク・ザ・ワールド]]の段階で[[シン・アスカ]]が[[アークエンジェル隊]]と武力衝突する一幕があり、更に[[ギルバート・デュランダル]]も初対面から早々に狡猾な交渉を行った為、警戒されている。
    
== 人物 ==
 
== 人物 ==
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;[[ディアッカ・エルスマン]]
 
;[[ディアッカ・エルスマン]]
 
:『SEED』では赤服。[[地球連合軍]]所属[[アークエンジェル隊]]の捕虜となり、三隻同盟への協力後にザフトに復帰。
 
:『SEED』では赤服。[[地球連合軍]]所属[[アークエンジェル隊]]の捕虜となり、三隻同盟への協力後にザフトに復帰。
:そのため、『SEED DESTINY』では緑服(除隊→再入隊扱い)になるが、立ち位置的には黒服(副官)扱いである。なおエピローグでは、晴れて黒服になった。
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:そのため、『SEED DESTINY』では緑服(除隊→再入隊扱い)になるが、立ち位置的には黒服(副官)扱いであり、エピローグで正式に黒服になった。
 
;[[ニコル・アマルフィ]]
 
;[[ニコル・アマルフィ]]
 
:赤服。
 
:赤服。
102行目: 111行目:  
:緑服。
 
:緑服。
 
;[[フレデリック・アデス]]
 
;[[フレデリック・アデス]]
:
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:黒服。クルーゼ隊の副官。
 
;[[アンドリュー・バルトフェルド]]
 
;[[アンドリュー・バルトフェルド]]
 
:[[バルトフェルド隊]]の隊長。後にザフトを離脱。
 
:[[バルトフェルド隊]]の隊長。後にザフトを離脱。
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:改造軍服を着用していた為正式な服の色は不明だが、指揮官であるため本来は白服と思われる。
 
;[[マーチン・ダコスタ]]
 
;[[マーチン・ダコスタ]]
:黒服。バルトフェルド隊の副官。後にザフトを離脱。
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:緑服。バルトフェルド隊の副官。後にザフトを離脱。
 
;[[アイシャ]]
 
;[[アイシャ]]
 
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;[[マルコ・モラシム]]
 
;[[マルコ・モラシム]]
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:緑服ながらモラシム隊の隊長を務めていた。
 
   
;[[フレイ・アルスター]]
 
;[[フレイ・アルスター]]
 
:緑服。一時的ではあるが、ザフトに属した形となる。
 
:緑服。一時的ではあるが、ザフトに属した形となる。
    
;[[シホ・ハーネンフース]]
 
;[[シホ・ハーネンフース]]
:
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:赤服。
 
;[[ミハイル・コースト]]
 
;[[ミハイル・コースト]]
 
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:
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:黒服。タリアの副官。
 
:黒服。タリアの副官。
 
;[[シン・アスカ]]
 
;[[シン・アスカ]]
:『[[機動戦士ガンダムSEED DESTINY|SEED DESTINY]]』の主人公。ミネルバ隊所属の赤服の一人であるが、ザフトの中では[[プラント]]出身者ではない([[オーブ連合首長国|オーブ]]出身)。
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:『[[機動戦士ガンダムSEED DESTINY|SEED DESTINY]]』の主人公。ミネルバ隊所属の赤服の一人であるが、ザフトの中では[[プラント]]出身者ではない([[オーブ連合首長国|オーブ]]出身)。後日談のドラマCDでは[[オーブ軍]]に出向している。
 
;[[レイ・ザ・バレル]]
 
;[[レイ・ザ・バレル]]
 
:シンと同期の赤服でミネルバ隊所属。
 
:シンと同期の赤服でミネルバ隊所属。
 
;[[ルナマリア・ホーク]]
 
;[[ルナマリア・ホーク]]
:赤服。…なのだが、[[射撃]]はあまり得意ではない。
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:赤服。後日談のドラマCDではシンと共にオーブ軍に出向している。
 
;[[メイリン・ホーク]]
 
;[[メイリン・ホーク]]
 
:緑服。後にザフトを離脱する。
 
:緑服。後にザフトを離脱する。
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;[[サトー]]
 
;[[サトー]]
:本編登場時は[[テロリスト]]のリーダー。
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:本編登場時は[[テロリスト]]のリーダー。オフショットでは緑服を着用。
 
;[[キラ・ヤマト]]
 
;[[キラ・ヤマト]]
:『SEED DESTINY』スペシャルエディション完結編「自由の代償」のエンディングにおいて[[プラント]]に渡り、ザフトの白服を着ているが…?
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:『SEED DESTINY』スペシャルエディション完結編「自由の代償」のエンディングにおいて[[プラント]]に渡り、ザフトの白服を着ている。
 
;[[ザフト兵]]
 
;[[ザフト兵]]
:所謂[[一般兵]]。
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:いわゆる[[一般兵]]。
 
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=== スパロボ未登場の関連人物 ===
 
=== スパロボ未登場の関連人物 ===
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== 他作品の関連人物 ==
 
== 他作品の関連人物 ==
 
;[[張五飛]]、[[トロワ・バートン]]、[[セレーナ・レシタール]]
 
;[[張五飛]]、[[トロワ・バートン]]、[[セレーナ・レシタール]]
:『[[第3次スーパーロボット大戦α|第3次α]]』にてザフトに潜入調査していた。
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:『[[第3次スーパーロボット大戦α 終焉の銀河へ|第3次α]]』にてザフトに潜入調査していた。
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== 開発したモビルスーツ、艦船(スパロボ登場機体のみ) ==
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== 開発したモビルスーツ・艦船(スパロボ登場機体のみ) ==
 
==== [[モビルスーツ]] ====
 
==== [[モビルスーツ]] ====
 
*ZGMF-1017 [[ジン (SEED)|ジン]]
 
*ZGMF-1017 [[ジン (SEED)|ジン]]
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;[[アーモリーワン]]
 
;[[アーモリーワン]]
 
:ザフト所属の工業用[[スペースコロニー]]。ここで[[カオスガンダム|カオス]]、[[ガイアガンダム|ガイア]]、[[アビスガンダム|アビス]]を開発していたが、地球連合軍の[[ファントムペイン]]に奪取されてしまう。
 
:ザフト所属の工業用[[スペースコロニー]]。ここで[[カオスガンダム|カオス]]、[[ガイアガンダム|ガイア]]、[[アビスガンダム|アビス]]を開発していたが、地球連合軍の[[ファントムペイン]]に奪取されてしまう。
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;[[ニュートロンスタンピーダー]]
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:ザフトが急遽開発した、核分裂技術に対するカウンター装置。地球連合軍の核ミサイルによる攻撃を返り討ちにしている。
 
;[[メサイア]]
 
;[[メサイア]]
 
:ザフトの宇宙要塞。ネオ・ジェネシスや[[陽電子リフレクター]]で守りが固められている。また、内部には[[デスティニープラン]]関連の[[施設]]がある。
 
:ザフトの宇宙要塞。ネオ・ジェネシスや[[陽電子リフレクター]]で守りが固められている。また、内部には[[デスティニープラン]]関連の[[施設]]がある。
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;[[レクイエム]]
 
;[[レクイエム]]
 
:元は地球連合軍が所有していた反射衛星砲。ザフトが奪取し、地球連合軍に対して報復とばかりに掃射している。
 
:元は地球連合軍が所有していた反射衛星砲。ザフトが奪取し、地球連合軍に対して報復とばかりに掃射している。
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== 余談 ==
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*『[[機動戦士ガンダム|ファーストガンダム]]』における[[ジオン公国軍]]に相当する勢力である。特に「21世紀のファーストガンダム」たる『SEED』では、随所にそのオマージュが見られる。ボアズは[[ソロモン]]に、ヤキン・ドゥーエは[[ア・バオア・クー]]に、ジェネシスは[[ソーラ・レイ]]にそれぞれ相当する施設といえる。また、使用するMSも[[ガンダムタイプ]]を除けば[[ザク]]のようなモノアイ系の機体が多い。
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**一方でジオンが連邦軍がMSの開発・量産に成功すると物量に押されて行き、最終的には学徒動員兵を使わざるを得なくなるほど人員・資源にも苦しくなって敗北したのに対し、ザフトは長い戦争の中で多数の兵やMSが犠牲に(それこそ作中デストロイなど連合側のMSに撃墜される兵達の他、コズミックイラ世界は大量破壊兵器が多数使われており、巻き添えになって多数がまとめて複数回やられている)なったにもかかわらず、人員・資源に乏しくなった様子が無いという違いがある。資源についてはジオンと異なり親プラント国家が地球上に存在することや、小惑星や火星などにも採掘の手を広げていることからわからなくもない。しかしMS操縦が可能なパイロットに使える年齢の兵はそれこそ長期化する戦乱の中で失っているはずだが(コーディネイター人口は、プラントは6000万人ほどだという。その全員が第一世代およびその子供の第二世代と若かったとしても、全員が全員パイロットにふさわしい才能や精神を持っているはずがない)、兵力が足りなくなったというのはオペレーション・スピットブレイクで各地の兵を無理に徴収したがサイクロプスによる自爆で多数がやられてしまったことによる一件以降、特に描かれていない<ref>この描写は地球連合軍側も同様で、特に連合宇宙軍の主力艦隊が存在する月面プトレマイオス基地(SEED時)や月面アルザッヘル基地(DESTINY時)を破壊されても続編では大規模な月面戦力が短期間で再建されている。</ref>。
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*ジンの戦果からMSの開発が続行されたものの、偵察や通信、電子戦等もすべて専用のMSを開発して担わせようとするMS偏重主義に陥っている。式典用の装飾を施した「ジン式典用装飾タイプ」や野戦病院の能力を持つ「ホスピタルザクウォーリア」(いずれもSRW未登場)等はその典型である(ただし後者は難民キャンプを急襲してきた、テロリストのMS部隊への迎撃に用いられ撃破する例がある等、MS偏重主義が誤りとも限らない)。
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**その点では地上制圧用に[[ドップ]]や[[マゼラアタック]]といったMS以外の兵器を開発したジオンとは対照的であり、大半の機能を独自の機動兵器に頼り切るという意味では、『SEED』のオマージュ元である『[[機甲戦記ドラグナー]]』における[[ギガノス帝国]]の[[メタルアーマー]]が印象的に近い。
    
== 脚注 ==
 
== 脚注 ==
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