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サイコフィールド(Psycho Field)とは、[[ガンダムシリーズ]]に登場するバリア。
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サイコフィールドとは、[[ガンダムシリーズ]]に登場する、「使用者の意思を具現化する精神の力場」。<ref>小説『不死鳥狩り』, p. 229.</ref>
    
== 概要 ==
 
== 概要 ==
[[サイコミュ]]を介して[[ニュータイプ]]が発生する思念によるフィールド。機体が[[バリア]]で覆われたり、[[ビーム兵器]]の出力が異常に増大したり、機能不全を回復させたりと物理的にあり得ない現象が発生する。
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[[ニュータイプ]]の思念によって発生する力場。基本的には[[サイコミュ]][[サイコフレーム]]を介して発生するが、媒体によっては[[GUNDAM:ブルーディスティニー1号機|ブルーディスティニー]](SRW未登場)がサイコフィールドを発生させたという描写<ref>ゲームソフト・機動戦士ガンダム サイドストーリーズ</ref>もなされており詳細は不明。
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用語は『[[機動戦士ガンダムUC]]』からと思われ、同作でもサイコフィールドを展開することで物理的にもあり得ない現象を発生させている。
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劇中の描写では機体が[[バリア]]で覆われたり、[[ビーム兵器]]の出力が異常に増大したり、機能不全を回復させたりと物理的にあり得ない現象が発生する。さらにUCの設定に準じる近年の作品では武装を自壊させたり、ものを動かしたり、はては特定の対象の時間を巻き戻したりするなどより超常現象的な描写なされている。
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弱点は「人の意思」の強弱でその力を発現するだけの状況が限られてしまうという点。何時何処でも発生できるわけでなく、「死を免れない危機的状況」「幾多の意思の集約」など場面がある。その力高める要素・媒介(人や搭載機)への負荷も尋常でなく、最悪ショック死亡か機体の自壊による爆散は免れない。
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「サイコフィールド」という用語自体は『[[機動戦士ガンダムUC]]』からと思われ、同作でもサイコフィールドを展開することで物理的にもあり得ない現象を発生させている。また、UC以降「サイコ・ウェーブ」(ニュータイプが発する感応波)、「サイコ・スーツ」(サイコフレームを内蔵したノーマルスーツ)、「サイコ・マシン」(サイコフレーム搭載のMS・MA)といった関連用語が登場するようになった。
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[[カミーユ・ビダン]][[フル・フロンタル]]は圧死寸前の精神崩壊を来した。[[アクシズ]][[地球]]落下という危機的状況が一丸となって発生したサイコフィールドの媒介となる[[νガンダム]]は、意思を集約するあまり機体の自壊寸前の描写も描かれており、万能な力とは言えないのである<ref>『[[スーパーロボット大戦Z]]』の最終話における『[[交響詩篇エウレカセブン]]』の[[登場人物]][[グレッグ・ベア・イーガン]]がアムロが「俺とνガンダムが媒介になる事で世界中の人々の意志を[[ZEUTH]]のみんなに行き渡らせます」に対し、「そんなたくさんの人の心を集めたら、君の意識がパンクしちゃうかも」と解釈している。</ref>
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UC以前のサイコフィールドは「人の意思」の強弱でその力を発現するため使用できる状況が限られていた。何時何処でも発生できるわけでなく、「死を免れない危機的状況」「幾多の意思の集約」などの場面で偶発的に発生していたが、UC終盤に登場する[[ネオ・ジオング]]はサイコシャード発生器でサイコフレームを増量させることで恣意的にフィールドを発生させることを可能とした。ただしサイコシャードという技術自体は[[機動戦士ガンダムNT]]の時点ではシャアの残留思念に取り憑かれた[[フル・フロンタル]]が「この世ならざる知識」で造り出したとされており、既に作動原理も製造方法も失われているロストテクノロジーとなっている。
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なお、ここまで強力な技術がF91時代で廃れている理由に関して、福井晴敏は宇宙世紀の人類は今後、広島と長崎が核兵器で焼かれたことで核兵器の危険さが知らしめられたように、「ニュータイプに関してもどこかで一度非道い目にあって、威力を目の当たりにすること」と発言しており、UCの続編はそれを描くと推測されている。<ref>『機動戦士ガンダムNT』が示すニュータイプの未来とは――脚本・福井晴敏インタビュー</ref>
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これに指向性を持たせたのが[[ネオ・ジオング]]のサイコシャードと思われる。
   
=== 発生例 ===
 
=== 発生例 ===
「赤」はマイナス要因(死)による光、「緑」はプラス要因(想い)による光と解釈する。
   
;[[Ζガンダム]]対[[ハンブラビ]]
 
;[[Ζガンダム]]対[[ハンブラビ]]
 
:[[レコア・ロンド]]、[[エマ・シーン]]などカミーユの想い人が次々と死んだことで、赤いフィールドを発生し、ビームを弾き、サーベルで両断。
 
:[[レコア・ロンド]]、[[エマ・シーン]]などカミーユの想い人が次々と死んだことで、赤いフィールドを発生し、ビームを弾き、サーベルで両断。
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;[[ユニコーンガンダム]]
 
;[[ユニコーンガンダム]]
 
:大気圏脱出時にネェル・アーガマとのランデブー時に緑のフィールドが発生。
 
:大気圏脱出時にネェル・アーガマとのランデブー時に緑のフィールドが発生。
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;[[ネオ・ジオング]]対[[ユニコーンガンダム]]と[[バンシィ]]
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:サイコシャードで恣意的にサイコフィールドを発生させ、「敵の火力を奪う」というイメージを具現化しユニコーンとバンシィの武装を自壊させた。
 
;[[ユニコーンガンダム]]対[[ネオ・ジオング]]
 
;[[ユニコーンガンダム]]対[[ネオ・ジオング]]
 
:互いのフィールドが干渉しあい、「過去の世界」を垣間見てしまう。
 
:互いのフィールドが干渉しあい、「過去の世界」を垣間見てしまう。
 
;[[ユニコーンガンダム]]と[[バンシィ]]
 
;[[ユニコーンガンダム]]と[[バンシィ]]
 
:緑のフィールドで[[コロニーレーザー]]のレーザーを三重のフィールドで[[インダストリアル7]]を守った。
 
:緑のフィールドで[[コロニーレーザー]]のレーザーを三重のフィールドで[[インダストリアル7]]を守った。
;[[ガンダムF91]]対[[ラフレシア]]
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;[[ユニコーンガンダム]]
:不確かながら、'''黄のフィールド'''で「金属剥離現象=Metal Peel-off effect([[分身|質量を持った残像]])」を推し進めた。更に加速性能までも向上している。宇宙世紀劇中では最後の発生例と思われる。
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:[[GUNDAM:ゼネラル・レビル|ゼネラル・レビル]](SRW未登場)の搭載機に向かって手を振り波動を発生させ、ジェネレーターを「まるで組み立て前に戻ったよう」に分解させ停止させた。<ref>機動戦士ガンダムNT</ref>(なお福井晴敏はこの現象を「時が巻き戻った」と称している)<ref>『機動戦士ガンダムNT』×『機動戦士ガンダムオンライン』 コラボレーション対談 #02</ref>
    
== SRWにおいて ==
 
== SRWにおいて ==
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:Ζガンダム、[[ΖΖガンダム]]、[[ユニコーンガンダム]]の特殊能力。要気力130以上で発動し、2000以下のダメージを無効化、ENは10消費。  
 
:Ζガンダム、[[ΖΖガンダム]]、[[ユニコーンガンダム]]の特殊能力。要気力130以上で発動し、2000以下のダメージを無効化、ENは10消費。  
 
:[[スーパーロボット大戦T|『T』]]では[[ゾンダーメタル]]の浸食からジュドーを守った。
 
:[[スーパーロボット大戦T|『T』]]では[[ゾンダーメタル]]の浸食からジュドーを守った。
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;[[スーパーロボット大戦X-Ω|X-Ω]]
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:Ζガンダム(カミーユ搭乗)、ユニコーンガンダム(覚醒)のアビリティ。全属性のダメージを70%軽減するバリア。
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== 関連用語 ==
 
== 関連用語 ==
 
;[[サイコミュ]]
 
;[[サイコミュ]]
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;[[イデバリア]] / [[オーラバリア]]
 
;[[イデバリア]] / [[オーラバリア]]
 
:人の意思で発生するバリアフィールド。富野由悠季氏が提唱した「人の意思で発生するバリア」の原理はここから派生したものと思われる。なお、[[イデ]](イデオン)の力も危機的状況でしか発現できない存在である。
 
:人の意思で発生するバリアフィールド。富野由悠季氏が提唱した「人の意思で発生するバリア」の原理はここから派生したものと思われる。なお、[[イデ]](イデオン)の力も危機的状況でしか発現できない存在である。
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;[[オーラ力]]
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:[[バイストン・ウェルシリーズ]]版サイコフィールド。劇中でサイコフィールドと似た描写がなされることがある。
 
;[[念動フィールド]]
 
;[[念動フィールド]]
 
:[[バンプレストオリジナル]]版サイコフィールド。バリア、武器、意思疎通も同じで、作中では何度も繋がる設定がある。
 
:[[バンプレストオリジナル]]版サイコフィールド。バリア、武器、意思疎通も同じで、作中では何度も繋がる設定がある。
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