1行目: |
1行目: |
− | 遺伝的に同一である生物や細胞を指す生物学用語で、語源はギリシャ語の「小枝」。また、クローンを制作することを'''クローニング'''と呼ぶ。
| + | '''クローン'''とは、主にSF(サイエンス・フィクション)作品で用いられる要素・用語のひとつ。 |
| | | |
− | なお、現実ではフィクションのように体細胞等を培養して丸々一個体を生み出すのは現時点では不可能であり(例えば、内臓の一部の細胞を培養してもその内臓の一部しか再現できない)、世界的にも有名になったクローン羊「ドリー」の様に卵子にコピー元の遺伝情報を移植したものを代理母の子宮で生み出す手法が現実的であるが、倫理的にも生物学的にも問題視されている他、正確には完全なクローンとして生まれてくるわけでもない(通常の親子のような遺伝子の違いがある)。「クローン個体は遺伝子に先天的な異常を持つ等によってあまり長く生きていけない」とも言われるが、こちらもはっきりとした結論は出ていない。
| + | == 概要 == |
| + | 大まかに例えるなら髪の毛や細胞に含まれるDNAを用いて複製された生命体の総称。遺伝的に同一である生物や細胞を指す生物学用語で、語源はギリシャ語の「小枝」。クローンという形で生み出された人間は'''クローン人間'''とも呼称され、またクローンを制作する事を'''クローニング'''と呼ぶ。 |
| + | |
| + | なお、現実ではフィクションのように体細胞等を培養して丸々一個体を生み出すのは現時点では不可能で(例えば、内臓の一部の細胞を培養してもその内臓の一部しか再現できない)、世界的にも有名になったクローン羊「ドリー」の様に卵子にコピー元の遺伝情報を移植したものを代理母の子宮で生み出す手法が現実的であるが、倫理的にも生物学的にも問題視されている他、正確には完全なクローンとして生まれてくる訳でもない(通常の親子の様に遺伝子の違いがある)。また、人間の場合、人格に関しても生まれ過ごした環境や経験によって構築される物である為、オリジナルから記憶を移植でもしない限り、これも同一になり得る事はまずないと言える。なお、「単純に複製される形で生み出されたクローン個体は、[[ラウ・ル・クルーゼ|遺伝子に先天的な異常を持っていたり採取した人間(オリジナル)の細胞年齢等が原因で、]][[レイ・ザ・バレル|あまり長く生きていけない]]」とも言われるが、「不完全なクローニング技術で生み出されたのが原因で寿命が短い」という推論もある等、こちらもはっきりとした結論は出ていない。 |
| | | |
| ちなみに身近にあるものでもクローニング技術は存在しており、わかりやすいものでは「芋類」と「サボテン」が挙げられる。特に後者は種からの栽培には非常に長い時間を費やす植物であるため、切り取ったものを植えて増やす手法が一般的。果樹栽培における「接ぎ木」もクローンの一種である。 | | ちなみに身近にあるものでもクローニング技術は存在しており、わかりやすいものでは「芋類」と「サボテン」が挙げられる。特に後者は種からの栽培には非常に長い時間を費やす植物であるため、切り取ったものを植えて増やす手法が一般的。果樹栽培における「接ぎ木」もクローンの一種である。 |
23行目: |
26行目: |
| ;[[シャピロ・キーツ]] | | ;[[シャピロ・キーツ]] |
| :最終決戦において自身の複製を大量に用意する。自分自身の複製だからか制御も万全の模様。 | | :最終決戦において自身の複製を大量に用意する。自分自身の複製だからか制御も万全の模様。 |
| + | ;[[マ・クベ]] |
| + | :『[[全スーパーロボット大戦電視大百科|電視大百科]]』の[[R・ジャジャ]]の解説によると、彼もクローンとして復活した人間であるらしい。 |
| | | |
| === [[スーパーロボット大戦α]] === | | === [[スーパーロボット大戦α]] === |
31行目: |
36行目: |
| ;[[ラオデキヤ・ジュデッカ・ゴッツォ]] | | ;[[ラオデキヤ・ジュデッカ・ゴッツォ]] |
| :「[[ジュデッカ・ゴッツォ]]」タイプの一人。ユーゼスによって謀殺された1人目のクローン。 | | :「[[ジュデッカ・ゴッツォ]]」タイプの一人。ユーゼスによって謀殺された1人目のクローン。 |
| + | ;パプテマス・シロッコ、シャピロ・キーツ、[[ガルーダ]] |
| + | :ユーゼスによって製作されたクローンをオリジナルのシャピロが発見した。 |
| + | :シロッコとシャピロのクローンについては敵対する機会はないが、ガルーダのクローンについてはこの直後や最終話にそれらしき個体が登場している(ただし「ギア・オブ・デスティニー」で登場したのはプロトタイプのガルーダであった可能性も高い)。…なぜアンドロイドであるガルーダがクローンとして作られていたのかは不明。 |
| + | :なお、シャピロは「他にも大勢」と発言しており、ユーゼスも「支配されてきた星々から選ばれた優秀な戦士達の複製人間」と言っているので[[プリンス・ハイネル]]らのクローンが存在していた可能性もある。 |
| | | |
| === [[スーパーロボット大戦α外伝]] === | | === [[スーパーロボット大戦α外伝]] === |
69行目: |
78行目: |
| :当初は「DG細胞によって洗脳された本人」に成り済まして[[ドモン・カッシュ|ドモン]]に襲い掛かるが、あっさり正体を見破られる。しかし看破された後も戦闘台詞では「洗脳された本人」を演じ続けている。 | | :当初は「DG細胞によって洗脳された本人」に成り済まして[[ドモン・カッシュ|ドモン]]に襲い掛かるが、あっさり正体を見破られる。しかし看破された後も戦闘台詞では「洗脳された本人」を演じ続けている。 |
| | | |
− | === [[スーパーロボット大戦ORIGINAL GENERATION2]]([[スーパーロボット大戦ORIGINAL GENERATIONS|OGs]]) === | + | === [[スーパーロボット大戦ORIGINAL GENERATION2]]([[スーパーロボット大戦OG ORIGINAL GENERATIONS|OGs]]) === |
| ;[[レモン・ブロウニング]] | | ;[[レモン・ブロウニング]] |
| :厳密にはクローンではなく、[[あちらの世界]]の[[エクセレン・ブロウニング]]の蘇生体。 | | :厳密にはクローンではなく、[[あちらの世界]]の[[エクセレン・ブロウニング]]の蘇生体。 |
77行目: |
86行目: |
| === [[スーパーロボット大戦GC]] === | | === [[スーパーロボット大戦GC]] === |
| ;[[UNKNOWN]] | | ;[[UNKNOWN]] |
− | :[[ガディソード]]によってオリジナルを基に「複製」された存在。母体には各勢力の兵士が使用されている。搭乗機も一緒に複製され、無尽蔵に生産される。 | + | :[[ガディソード]]によってオリジナルを基に「複製」された存在。母体には各勢力の兵士が使用されている。搭乗機も一緒に複製され、無尽蔵に生産される。なお『[[スーパーロボット大戦XO|XO]]』では「クローンと違って育てる時間も必要ない」という台詞が加えられている。 |
| ;[[サリー・エーミル]]、[[ヴォート・ニコラウス]] | | ;[[サリー・エーミル]]、[[ヴォート・ニコラウス]] |
| :彼らも複製され、搭乗機と共に複製体が「UNKNOWN」として現れる。 | | :彼らも複製され、搭乗機と共に複製体が「UNKNOWN」として現れる。 |
| ;[[ジャークライジンオー]] | | ;[[ジャークライジンオー]] |
| :特に説明はないが、同じ扱いを受けているところを見ると上記兵士と同様の処置を受けたジャークライジンオーの複製と思われる。 | | :特に説明はないが、同じ扱いを受けているところを見ると上記兵士と同様の処置を受けたジャークライジンオーの複製と思われる。 |
| + | |
| + | === [[スーパーロボット大戦Scramble Commander the 2nd]] === |
| + | ;パプテマス・シロッコ |
| + | :'''シリーズ3回目のクローン化'''。本来はデュランダルの手で記憶移植と成長促進が行われた大量のシロッコ軍団が作られるはずだったが、最終的には1人しか誕生せず、記憶移植も成長促進も行われていない赤ん坊の状態でキラ達に託された。 |
| + | |
| === [[スーパーロボット大戦30]] === | | === [[スーパーロボット大戦30]] === |
| ;[[カールレウム・ヴァウル]]、[[師父]]、[[クェーサー]] | | ;[[カールレウム・ヴァウル]]、[[師父]]、[[クェーサー]] |
− | :彼ら全員が「先生」こと、[[クエスター]]のクローンである。師父に至ってはクエスターの臓器移植用の存在として扱われている。 | + | :彼ら全員が「先生」こと、[[クエスター]]のクローンである。師父に至っては、クエスターの臓器移植用のスペアとして扱われている。 |
| | | |
| == 版権作品 == | | == 版権作品 == |
99行目: |
113行目: |
| === [[機動武闘伝Gガンダム]] === | | === [[機動武闘伝Gガンダム]] === |
| ;[[シュバルツ・ブルーダー]] | | ;[[シュバルツ・ブルーダー]] |
− | :[[キョウジ・カッシュ]]のクローン。しかし厳密な意味ではクローンではなく、[[DG細胞]]を用いた生体[[アンドロイド]]。 | + | :[[キョウジ・カッシュ]]のクローン。しかし厳密にはクローンではなく、[[DG細胞]]を用いた生体[[アンドロイド]]。 |
| | | |
| === [[機動戦士ガンダムSEED]] === | | === [[機動戦士ガンダムSEED]] === |
| ;[[ラウ・ル・クルーゼ]] | | ;[[ラウ・ル・クルーゼ]] |
| :[[ムウ・ラ・フラガ]]の父、アル・ダ・フラガのクローン。テロメアがオリジナルから引き継がれた故に短命である。 | | :[[ムウ・ラ・フラガ]]の父、アル・ダ・フラガのクローン。テロメアがオリジナルから引き継がれた故に短命である。 |
− | :21世紀現在、実在するものに最も近いクローンと言える。 | + | :21世紀現在の技術に則したものに最も近いクローンと言える。 |
| | | |
| === [[機動戦士ガンダムSEED X ASTRAY]] === | | === [[機動戦士ガンダムSEED X ASTRAY]] === |
133行目: |
147行目: |
| | | |
| === [[未来ロボ ダルタニアス]] === | | === [[未来ロボ ダルタニアス]] === |
− | [[エリオス帝国]]では、皇族のクローンはオリジナルの影武者もしくは生体部品としか扱われず、クローンに対する非情な扱いがすべての発端となった。 | + | [[エリオス帝国]]では、皇族のクローンはオリジナルの[[偽者|影武者]]もしくは生体部品としか扱われず、クローンに対する非情な扱いがすべての発端となった。 |
| ;[[クロッペン]] | | ;[[クロッペン]] |
| :ハーリン([[楯隼人]])のクローン。当人は全くその事実を知らず、自身がオリジナルだと思い込んでいた。 | | :ハーリン([[楯隼人]])のクローン。当人は全くその事実を知らず、自身がオリジナルだと思い込んでいた。 |
| ;[[ドルメン大帝]] | | ;[[ドルメン大帝]] |
| :パルミオン大帝のクローン。自分達クローンを道具としてしか扱わないエリオス帝国を滅ぼし、銀河中を支配しようとした。 | | :パルミオン大帝のクローン。自分達クローンを道具としてしか扱わないエリオス帝国を滅ぼし、銀河中を支配しようとした。 |
| + | |
| + | === [[百獣王ゴライオン]] === |
| + | ;[[シンクライン皇太子]] |
| + | :影武者として自分のクローンを作っていたが、その邪悪で反抗的な性格まで似てしまったため、結果的に自らの手で処分する。 |
| | | |
| === [[真ゲッターロボ 世界最後の日]] === | | === [[真ゲッターロボ 世界最後の日]] === |
| ;[[號]] | | ;[[號]] |
− | :[[早乙女ミチル (OVA)|ミチル]]のクローンと言える存在。 | + | :[[早乙女博士]]と[[早乙女ミチル (OVA)|ミチル]]のクローンと言える存在。 |
| ;[[帝王ゴール (OVA)|ゴール]] | | ;[[帝王ゴール (OVA)|ゴール]] |
| :[[流竜馬 (OVA)|竜馬]]の細胞から造られた。 | | :[[流竜馬 (OVA)|竜馬]]の細胞から造られた。 |
| ;[[ブライ大帝|ブライ]] | | ;[[ブライ大帝|ブライ]] |
| :[[神隼人 (OVA)|隼人]]の細胞から造られた。 | | :[[神隼人 (OVA)|隼人]]の細胞から造られた。 |
| + | |
| + | === [[ゲッターロボ アーク]] === |
| + | ;[[巴武蔵]] |
| + | :既に死亡しているが、ゲッターが支配する未来ではクローンとして復活し、何度死んでもすぐに次の武蔵が復活する(正確にはクローンではなく、純粋な人間遺伝子のコピー)。 |
| | | |
| === [[真マジンガーZERO vs 暗黒大将軍]] === | | === [[真マジンガーZERO vs 暗黒大将軍]] === |
155行目: |
177行目: |
| ;[[ノーザ]] | | ;[[ノーザ]] |
| :プロイストの予備体。 | | :プロイストの予備体。 |
− | ;[[ニキータ]] | + | ;[[ニキータ]] / [[テルミナ]] / [[バニシューム]] / [[ヒガント]] |
− | :
| + | :新四天王。ノーザと同じくプロイストの予備体。 |
− | ;[[テルミナ]]
| |
− | :
| |
− | ;[[バニシューム]]
| |
− | :
| |
− | ;[[ヒガント]]
| |
− | : | |
| ;[[次大帝プロイスト]] | | ;[[次大帝プロイスト]] |
− | : | + | :大帝ダリウス18世。実は歴代大帝は全員初代大帝のクローンであり、魂をディスクに入れて保存するための「一時的な器」であった。即ちノーザや新四天王も遺伝子的には初代大帝の子孫という事になる。 |
| | | |
| === [[宇宙戦艦ヤマト2199]] === | | === [[宇宙戦艦ヤマト2199]] === |
177行目: |
193行目: |
| | | |
| === [[楽園追放 -Expelled from Paradise-]] === | | === [[楽園追放 -Expelled from Paradise-]] === |
− | ;[[アンジェラ・バルザック]] | + | ;[[アンジェラ・バルザック]]含む[[システム保安要員]] |
| :肉体が遺伝子データから作られた複製「マテリアルボディ」となっている。ディーヴァ内の住人からは使い捨ての消耗品としての扱い。 | | :肉体が遺伝子データから作られた複製「マテリアルボディ」となっている。ディーヴァ内の住人からは使い捨ての消耗品としての扱い。 |
| | | |
183行目: |
199行目: |
| ;[[ウルガル兵]] | | ;[[ウルガル兵]] |
| :[[ウルガル|汎銀河統一帝国ウルガル]]の兵士階級はクローンとなっている。 | | :[[ウルガル|汎銀河統一帝国ウルガル]]の兵士階級はクローンとなっている。 |
| + | |
| + | == 特異例 == |
| + | こちらはクローン人間では無いが、クローン技術の応用を受けた人間を紹介する。 |
| + | |
| + | === [[超電磁ロボ コン・バトラーV]] === |
| + | ;[[葵豹馬]] |
| + | :原作では受けていないが、『F』で両腕を失った際に'''[[ネルフ]]のクローニング技術によって生身の腕を取り戻している'''。 |
| + | |
| + | === [[マクロスプラス]] === |
| + | ;[[イサム・ダイソン]] |
| + | :原作にてトライアル中の事故で瀕死の重傷を負った際、[[ゼントラーディ]]のクローニング技術を応用した治療を受けた事で、後遺症を残す事無く復帰した。 |
| | | |
| == 関連用語 == | | == 関連用語 == |
193行目: |
220行目: |
| <!-- == 話題まとめ == --> | | <!-- == 話題まとめ == --> |
| <!-- == 資料リンク == --> | | <!-- == 資料リンク == --> |
| + | <!-- == 脚注 == |
| + | <references /> --> |
| | | |
| {{DEFAULTSORT:くろおん}} | | {{DEFAULTSORT:くろおん}} |
| [[Category:小辞典]] | | [[Category:小辞典]] |