キオ・アスノ

2015年10月2日 (金) 22:15時点におけるNyunyu (トーク | 投稿記録)による版 (→‎他作品との人間関係)

キオ・アスノ(Kio Asuno)

機動戦士ガンダムAGE』キオ編以降の主人公。素直で天真爛漫で心優しく正義感も強いという良い子を体現したような人物だが、その一方、世間知らずさや頑固な面もある。

地球圏の都市「オリバーノーツ」にて家族と共に暮らしていたが、ヴェイガンの地球侵略が切掛となり、祖父フリット・アスノからガンダムAGE-3を託され、ヴェイガンとの戦いに身を投じていく。

幼い頃、MSシミュレーターをフリットからゲームとしてプレゼントされており、知らずのうちにパイロットとしての教育をされていた(フリットとしては、老い衰えた自分の代わりにガンダムでヴェイガンを滅ぼす人材の育成と、孫がヴェイガンとの戦争が続く世界で生き抜くための力をつけさせるという二つの目的がある)。そのためか、祖父をはるかに凌駕するXラウンダー能力と父親譲りの高いMS操縦技術を有しているものの、戦争をゲーム感覚で捉えるなど倫理観が危うい節もあった。誕生直後にアセムが生死不明となった影響もありフリットを一家の中で特に慕っており、当初は彼に言われるがままに戦っていたが徐々に自分なりに戦う事への意義を探していく。

登場作品と役柄

携帯機シリーズ

スーパーロボット大戦BX
初登場作品。担当声優の山本和臣氏は本作でシリーズ初出演。また、キオが初登場時に所持していた携帯ゲーム機がスキルアイテムとして登場。
地球防衛組など同年代~年下が多い関係で、原作よりも人間関係が充実している。
ゲームで戦い方を学んだ為に当初は戦いに現実味を見出だせず、市街地や仲間の被害や相手の事情などを鑑みない行動が目立っていたが、達との交流で変わっていく。
能力的には同作品内にキオ以上の描写をされているキャラクターが多い関係で、キオの能力は「準エース以上エース未満」といったところで、昔のアキトコウに近い扱いである。とはいえ、Xラウンダー能力がある分、そこそこ戦える。
上述の通り主人公としては能力的に一歩足りないのでスキルアイテムで強化を計りたいが、乗機の武装が射撃一辺倒なガンダムAGE-3から一転、後継機のガンダムAGE-FXでは格闘武器が上位に来る為、それを見越した育成をしていきたい。また、どちらの機体も実用的なP武器の追加が遅いのでヒット&アウェイは優先して付けてやりたい。
なお、初登場マップではイベント戦闘でギラーガ撃墜と華々しくデビュー戦をしているにも拘らず、その後は撃墜数0で加入という奇妙な真似をやらかす。

パイロットステータス設定の傾向

能力値

他のエースクラスに比べると一歩劣り、ゼハートイゼルカントと正面から戦えるほどではなくスキルアイテムによるテコ入れは必須だが、Xラウンダー補正のおかげでそこそこ戦える。AGE-3は射撃特化だが、中盤で乗り換えるAGE-FXは格闘向きなので養成が難しい。

精神コマンド

BX
直感集中てかげん順応熱血
「順応」のおかげで状況を問わず戦えるのが大きい。反面火力の方は「魂」と「覚醒」を持つフリットには及ばないので、ボスキラーよりは前線での削り役が最適。

特殊技能(特殊スキル)

BX
XラウンダーL9、援護攻撃L3、援護防御L3、全体攻撃L3、見切り
序盤から参入するパイロットだけにスキルは最低限。とりあえずヒット&アウェイ、可能ならばAGE-3とFXの両方で役立つ強襲が欲しい。

人間関係

家族・友人・地球連邦軍

フリット・アスノ
祖父。前述のとおり、おじいちゃんっ子であり一家の中で特に慕っている。
アセム・アスノ / キャプテン・アッシュ
父。当初はアセムが生死不明であったため、家族の中で唯一面識が無かった。
ロマリー・アスノ
母。髪色は彼女譲り。
ユノア・アスノ
叔母。キオとの仲は良好。衛生班長としてディーヴァに乗り込んでおり、キオのカウンセリングもたびたび行っていた。
エミリー・アスノ
祖母。劇中ではキオ誕生時と最終回エピローグでのアスノ家の肖像画でしか一緒にいるシーンが描かれなかった。一方、小説版ではガンダムAGE-FXの開発に携わる。
ハロ
AGEシステムのサポートメカ。普段は一緒に行動しているが、ディーヴァに乗ってからはウェンディが主に面倒を見ていた。
なお、ブルーレイ最終巻の特典イラストでは、共に(年頃の少年らしく)エッチな本を読んでいた
ウェンディ・ハーツ
友人で、共にディーヴァに乗り込む。終盤はキオの戦争終結への決意に共感していた。小説版ではゲーム仲間でもある。
レブルス・ラモンド、ケイン・ロイス、ロジー・ミリウ
友人たち。休日を利用してみんなでMSエキシビジョンを観に行く途中、事件は起こった。
ウットビット・ガンヘイル
ディーヴァのメカニック見習い。当初はアスノの名の下でちやほや(ウットビットにはそう映っていた)されるキオが気に入らず、きつく当たっていたが、共に戦ったことがきっかけとなりキオを認め親友となる。艦内では共に行動していることが多い。
4年後を描いた外伝ではウェンディを巡る恋のライバルとなっていた。
セリック・アビス
ディーヴァ所属のMS隊隊長であり、兄貴分となる。キオがAGE-FXに乗り換えて不殺戦法を取るようになった際は心配し、キオを諌めた。
シャナルア・マレン
セリック率いるアビス隊の女性隊員。キオの教育係となり、キオも慕っていたが…。

ヴェイガン

フェザール・イゼルカント
ヴェイガンの最高指導者。キオがヴェイガンの捕虜になった際には「この子は特別だ」と収容所送りにせず、国賓級の待遇を与え、ヴェイガンの世界を見るよう促した。
しかし、後にイゼルカントの目論見を知った際は、彼の目的と思想を明確に否定した。
ゼハート・ガレット
ヴェイガンの前線司令官。オリバーノーツを焼き払った件もあり、キオにとっては宿敵のような存在
ルウ・アノン
ヴェイガンの首都コロニー・セカンドムーンで暮らす少女。捕虜となったときに知り合い、親交を深める。彼女とディーンとの交流がヴェイガンへの認識を改める切欠となった。
ディーン・アノン
ルウの兄。彼とも親友になる。後にディーンは軍に志願、戦場で再会することとなる。
ロミ・イゼルカント
フェザール・イゼルカントと妻ドレーネ・イゼルカントの息子で、作中ではすでに故人。髪の毛の色以外はキオと瓜二つ。

他作品との人間関係

地球防衛組
BX』での弟分・妹分達で、彼らと臨んだジャーク帝国との戦いで救世主に必要なものの一つを学ぶ。
特に、からは「キオ兄ちゃん」と呼ばれて慕われている。
天海護
『BX』エンディングでは、宇宙へ旅立つ彼を護のクラスメイトらと共に見送った。
刹那・F・セイエイバナージ・リンクス
『BX』における兄貴分であり、共にガンダムに乗る者たち。
騎士ガンダム
『BX』では、刹那やバナージと共にガンダムに乗る「勇者」として関わっていく。
フル・フロンタル
『BX』では、セカンドムーンでヴェイガンの境遇を知り、そこから「敵にも戦う理由がある」と言う事も知った事で、彼ら袖付きが何のために戦うのかを知るため、ネェル・アーガマを占拠したフロンタルのもとに乗り込む。
アンジェロ・ザウパー
『BX』では、アスノ家の名は軍関係ではあまねく知れ渡っており、キオがアスノ家の人間である事を知っている。オードリーに会おうと乗り込んだ際には、「アスノ家の子息だろうと無理だ」と言い断った。

名台詞

キオ編

(今日は勇気の日。長い戦争が始まった日…。もし、この戦争が無かったら僕は父さんに会えたのかな? 天国の父さん。戦争はまだ終わってません…)
第29話「じいちゃんのガンダム」での独白。
「よろしくね…ガンダム!」
第29話ラストにて、ガンダムAGE-3へ向かって。

三世代編

(僕がやろうとしていることは、無謀で、無茶で、上手くいく可能性なんて無いのかもしれない。でも、は付き合ってくれるよね?)
第40話より。新型機ガンダムAGE-FXの武装「Cファンネル」によってヴェイガンのパイロットを殺さないように機体頭部だけを破壊した際のキオの独白。
「(敵である)ヴェイガンもまた自分と同じ人間だと感じた」キオは、戦争を終わらせる為に「孤独な戦い」をする決意を固めた。新たなるガンダムと共に…。
「もう、やめようよ」
ヴェイガンに囚われてその地の民の暮らしを実際に見て、地球連邦とヴェイガンとの間の戦争終結を願うようになった後のキオの信念を代表する台詞。
もっとも、このキオの言葉は、上官の命令に従って戦闘を行う事を至上のものとする軍人であるディーンフラムには(当然だが)、届かなかった。
しかしながら、そんなキオの言動は彼の身近な人物の心を最終的に動かしていくことになる。
「…もうやめよう? 僕達には分かり合える道があるはずなんだ。こんな事、もうやめようよ…」
第41話より。ルナベース攻防戦において、フラムへの攻撃を止めた直後、彼女を説得する。
しかし、フラムにとってその発言は、「子供の戯言」に過ぎなかった(ゲーム版ではさらに「布教活動」とまで発言するなど、より直接的に否定している)。
「じいちゃんは憎しみに駆られてるだけじゃないか! そんなの救世主じゃない! そんなの絶対に違う!!」
第44話より。「ヴェイガンの捕虜など処刑してしまえばいい」と発言したフリットに対して、彼を批判。劇中において明確にフリットに対して反抗した場面となった。
「今だって人は人です! 地球圏の人達も、火星圏の人達も、精一杯生きてるんだ!」
最終話より。Xラウンダーの精神空間で、「人が人らしく生きるために選別を行い、賢き者たちを導く」という思想を持つイゼルカントに対する反論。
キオにとっては、「懸命に生きる事こそが人らしい生き方」と感じていた。
キオ「これが、じいちゃんがなろうとした救世主なの?」
フリット「私は…! 私が守れなかった者達のためにやってきたのだ!」
キオ「違う! 絶対に違う! その人達だって、そんなこと望んでない!」
ヴェイガンギア・シドがヴェイガン軍が混乱しているスキに乗じて、ヴェイガンのコロニー「セカンドムーン」に向けて大量破壊兵器「プラズマダイバーミサイル」を放たんとしたフリットは、「多くの地球人類の命を奪ったヴェイガンへを殲滅して救世主になる」という(間違った)正義に囚われていた。
そんなフリットの姿を見たキオは、涙ながらにXラウンダーの力を発動。それはフリットを精神世界へと誘い、彼が守れなかった者達と巡り合わせるのであった。
「じいちゃんはなれたんだ…本当の救世主に!」
過去への妄執と敵への憎しみを乗り越えて、人々を守るための救世主となった祖父フリットを目にして。
アセム「なかなか男前だな」
キオ「…フ。そうだね、父さん。フリットじいちゃん…。僕達の地球は、元気になったよ」
最終話エピローグより。ラ・グラミスの戦いの終結後、フリットはマーズレイを無効化させる技術の開発等をして、地球および火星の平和の為に残りの人生を捧げた。
そして、ラ・グラミスの戦いの終結から37年後および「天使の落日」から100年後になるA.G.201年、アセム(78歳)&キオ(50歳)父子は、地球連邦の首都「ブルーシア」に建てられたガンダム記念館の前に設置された今は亡きフリットの銅像の前で、彼に感謝と報告をするのであった。
このキオの台詞を最後に、アスノ家三代100年にわたる『機動戦士ガンダムAGE』の物語は、幕を閉じた。

書籍媒体

「ガンダムAGE-3は、キオ・アスノとウェンディ・ハーツで行きます!」
小説版第4巻より。ウェンディを乗せたGセプターと合体したガンダムAGE-3 ノーマルを駆る際に発言。
元ネタはシーブック・アノーの台詞。『BX』でも、一連の流れが再現された。
「僕とガンダムがこの戦争にトドメを指す!」
漫画『クライマックスヒーロー』より。当作品でのキオは、アニメ本編以上に明朗快活な性格となっている。『BX』でも戦闘台詞として採用された。

スパロボシリーズの名台詞

「がはっ……!」
BX』第9話オリバーノーツルート「守れ!子供達の戦い」にてエキゾーストの攻撃からライジンオーを庇って。
一見、何気もない発言だが、UX』の「ごふっ」と同様に劇中でキオ以外にも多くのキャラが発言しているため印象に残りやすい(実際に、第8話オリバーノーツルート「じいちゃんのガンダム」ではハリケーンゼハートギラーガにやられた際に発言している)。
「…バナージさんは知ってるんです」
「あそこには、自分と同じように守る為に戦った人達がいるってことを…」
『BX』第25話「虹を見た日」より。相転移誘導弾から逃れるため宇宙に上がろうとするも、エンジントラブルで推力の上がらないガランシェール
それを助けるためバナージユニコーンガンダムで出撃したのを見て、ジラードはあのままではバナージも助からないと判断、「オードリーと言う子だけ連れて行けば助かるのに」と言ったのに対して。
かつて、敵を倒すためだけに戦っていた自分に対して、街を守る為に戦った自分より年下の少年達がいた。彼らに感化されたキオには、バナージの意思が良く分かったのだ。
「けど、その一瞬にみんな生きてる! なんでもない当たり前の時間を、精一杯生きようとしているんだ!」
『BX』第38話「たったひとつの望み」より。虚無の空間内におけるフル・フロンタルとの対話の中での一言。必死に生きる命達を踏みにじる行為をキオは許さない。

搭乗機体

ガンダムAGE-3
キオ編での搭乗機で実質専用機。
ガンダムAGE-FX
三世代編での搭乗機。

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