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*性別:男
 
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*所属:[[ジオン軍|ジオン公国軍]]
 
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*階級:大佐
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*[[軍階級|階級]]:大佐
 
*[[年齢]]:20歳
 
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*出身:[[サイド3]]
 
*出身:[[サイド3]]
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[[ジオン公国]]公王[[デギン・ソド・ザビ]]の末子。[[ザビ家]]の御曹司であり、士官学校首席という能力、また美男子ということもあってジオン国民の間で人気が高い。[[一年戦争]]では[[ジオン軍]][[地球]]方面軍司令官として北米に進駐。ただし、その権限は北米方面軍に限られていた。
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=== 人物 ===
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[[ジオン公国]]公王[[デギン・ソド・ザビ]]の末子。[[ザビ家]]の御曹司であり、士官学校首席という能力、また美男子ということもあってジオン国民の間で人気が高い。
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原作第6話で、[[ホワイトベース]]と[[ガンダム]]を追って降下してきたシャアを歓待する。しかし、戦時下で大規模なパーティを催したり、[[ニューヨーク|ニューヤーク]]市長の娘・[[イセリナ・エッシェンバッハ|イセリナ]]と恋仲になるなど、危機感のなさが表面化していた(尤もこれらの行動には、地元の有力者を懐柔する政治目的もあったと思われる)。その後ホワイトベース隊との戦闘で、戦果を焦るあまりに、[[シャア・アズナブル|シャア]]の策謀にかかってホワイトベースに[[ガウ]]の背後を向けることになり、戦死を遂げる(原作第10話)。その死は長兄[[ギレン・ザビ|ギレン]]によって政治的に利用された。
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=== 来歴 ===
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[[一年戦争]]では[[ジオン軍]][[地球]]方面軍司令官として北米に進駐しているが、その権限は北米方面軍に限られていた。TV版第6話で、[[ホワイトベース]]と[[ガンダム]]を追って降下してきたシャアを歓待する。しかし、戦時下で大規模なパーティを催したり、[[ニューヨーク|ニューヤーク]]市長の娘・[[イセリナ・エッシェンバッハ|イセリナ]]と恋仲になるなど、危機感のなさが表面化していた<ref>ただし、これらの行動には地元の有力者を懐柔する政治目的もあったと思われる。</ref>その後、[[ホワイトベース隊]]との戦闘で、戦果を焦るあまりに、[[シャア・アズナブル|シャア]]の策謀にかかってホワイトベースに[[ガウ]]の背後を向けることになり、戦死を遂げる(TV版第10話)。その死は長兄[[ギレン・ザビ|ギレン]]によって政治的に利用された。
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兄弟の中で最も仲が良かったとはいえ、次兄[[ドズル・ザビ|ドズル]]からその才能を惜しまれ、[[指揮官]]ながらも[[ドップ]]に搭乗して前線に出る勇猛さなど決して無能ではないのだが、シャアに「坊やだからさ…」と看破されたとおり、育ちの良さ故によるお人好し振りや優しさと詰めの甘さが、彼の命取りであったといえなくもない。
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兄弟の中で最も仲が良かったとはいえ、次兄[[ドズル・ザビ|ドズル]]からその才能を惜しまれ、[[指揮官]]ながらも[[ドップ]]に搭乗して前線に出る勇猛さなど決して無能ではないのだが、シャアに「坊やだからさ…」と看破されたとおり、育ちの良さ故によるお人好し振りや優しさと詰めの甘さが、ガルマの命取りであったといえなくもない。
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前述の通り、自ら前線に出る勇猛さを持ち、国葬などの描写を見るにギレンの煽動を抜きにしても国民や軍人などから一定の支持があったと見え、イセリナという存在があったとは言え制圧地域と良好な関係を築くことに成功するなど政治的手腕も悪くはないように見えるなど、ぼっちゃん描写に隠れているものの中々に優秀なのではないかと思わせられる。また、末子という事もあり兄弟仲の悪いザビ家において唯一どの人物とも決定的な軋轢がない人物でもありそう言った意味でも特別な人物である。彼を謀殺したシャアにあっても友人として見ていた事は本当であったという意見も多く、能力、人脈共に生きてさえいれば確実に有能な人物になっていたと目する視聴者の声も少なくない。彼の死が復讐を始めてしまったシャアの退路を断ち、ギレンの謀略による国葬で戦争を加速させるなどその後の流れを決定付けており、『機動戦士ガンダム』という作品のみならず宇宙世紀そのものの流れを決定付けた人物とも言える。
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=== キャラクターの総評 ===
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前述の通り、自ら前線に出る勇猛さを持ち、国葬などの描写を見るにギレンの煽動を抜きにしても国民や軍人などから一定の支持があったと見え、イセリナという存在があったとは言え制圧地域と良好な関係を築くことに成功するなど政治的手腕も悪くはないように見えるなど、ぼっちゃん描写に隠れているものの中々に優秀なのではないかと思わせられる。
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また、末子という事もあって兄弟仲の悪いザビ家において唯一どの人物とも決定的な軋轢が無い人物でもあり、そう言った意味でも特別な人物である。ガルマを謀殺したシャアでさえもガルマを友人として見ていた事は本当であったという意見も多く、能力、人脈共に生きてさえいれば確実に有能な人物になっていたと目する視聴者の声も少なくない。
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ガルマの死は、復讐を始めてしまったシャアの退路を断ち、ギレンの謀略による国葬で戦争を加速させる等、[[一年戦争]]のその後の流れを決定付けた。さらに、ガルマは『[[機動戦士ガンダム]]』という作品のみならず[[宇宙世紀]]そのものの流れを決定付けた人物であるとも言える。
    
== 登場作品と役柄 ==
 
== 登場作品と役柄 ==
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=== 単独作品 ===
 
=== 単独作品 ===
 
;[[スーパーロボット大戦GC]]([[スーパーロボット大戦XO|XO]])
 
;[[スーパーロボット大戦GC]]([[スーパーロボット大戦XO|XO]])
:イセリナとのやり取りが再現された。「ガルマ出撃す」の次のステージが「ガルマ死す」だったりで出番はとにかく短い。さらに音声の新規収録もされていない。今回も[[特攻]]イベントがあるが原作通り[[ガウ]]で行う。またクロスオーバーとして、[[ギニアス・サハリン]]の[[アプサラス計画]]のバックアップもしていた。
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:[[イセリナ・エッシェンバッハ|イセリナ]]とのやり取りが再現された。「ガルマ出撃す」の次のステージが「ガルマ死す」だったりで、出番はとにかく短い。さらに音声の新規収録もされていない。
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:今回も[[特攻]]イベントがあるが、原作通り[[ガウ]]で行う。また、クロスオーバーとして、[[ギニアス・サハリン]]の[[アプサラス計画]]のバックアップもしていた。
 
;[[スーパーロボット大戦OperationExtend]]
 
;[[スーパーロボット大戦OperationExtend]]
 
:本作では[[ザンジバル]]に搭乗。[[ニューヨーク|ニューヤーク]]での戦闘が省略されているので、ユーザーには既に謀殺されたと思われたが、シャアが空気を読んだだめ健在だった。第3話ではシャアと共同してとある[[地球連邦軍|連邦]]の軍事設施を襲撃する。
 
:本作では[[ザンジバル]]に搭乗。[[ニューヨーク|ニューヤーク]]での戦闘が省略されているので、ユーザーには既に謀殺されたと思われたが、シャアが空気を読んだだめ健在だった。第3話ではシャアと共同してとある[[地球連邦軍|連邦]]の軍事設施を襲撃する。
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:父親。末子のガルマを最も可愛がっていた。それ故にガルマの死の報を聞いたときは、持っていた杖を使者の前で取り落とし、言葉を失うほどの衝撃を受けた。
 
:父親。末子のガルマを最も可愛がっていた。それ故にガルマの死の報を聞いたときは、持っていた杖を使者の前で取り落とし、言葉を失うほどの衝撃を受けた。
 
:デギンはガルマの葬儀は密やかに執り行うことを希望していたのだが、ギレンの意向によりその願いは叶う事はなかった。この件を契機にギレンとデギンの対立は深まっていくことになる。
 
:デギンはガルマの葬儀は密やかに執り行うことを希望していたのだが、ギレンの意向によりその願いは叶う事はなかった。この件を契機にギレンとデギンの対立は深まっていくことになる。
:また、安彦良和氏の漫画『機動戦士ガンダム THE ORIGIN』では、「軍人より学者の方が適している」と心を痛めているシーンもある。
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:また、安彦良和氏の[[漫画]]『機動戦士ガンダム THE ORIGIN』では、「軍人より学者の方が適している」と心を痛めているシーンもある。
 
;[[ギレン・ザビ]]
 
;[[ギレン・ザビ]]
 
:長兄。ガルマの死を政治の道具として利用した。
 
:長兄。ガルマの死を政治の道具として利用した。
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:姉。ガルマの上官でもある。兄妹の中ではガルマが一番好き…というより、ガルマ以外あまり好きじゃない。
 
:姉。ガルマの上官でもある。兄妹の中ではガルマが一番好き…というより、ガルマ以外あまり好きじゃない。
 
;[[ドズル・ザビ]]
 
;[[ドズル・ザビ]]
:最も親しい次兄。「いずれは自分をも率いることが出来る将軍になる」と[[期待]]をかけていただけにその死の衝撃は大きく、ガルマを守り切れなかったシャアの処刑を主張した(デギンの裁量によりシャアは左遷に止まった)。その後もガルマの仇討ちの為、[[ホワイトベース隊]]に[[ランバ・ラル]]などをぶつける。
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:最も親しい次兄。「いずれは自分をも率いることが出来る将軍になる」とガルマに対して[[期待]]をかけていただけにその死の衝撃は大きく、ガルマを守り切れなかったシャアの処刑を主張している(なお、デギンの裁量によりシャアは左遷に止まった)。
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:その後もガルマの仇討ちの為、[[ホワイトベース隊]]に[[ランバ・ラル]]などをぶつける。
 
;[[シャア・アズナブル]]
 
;[[シャア・アズナブル]]
 
:士官学校時代の同期。'''岡崎優氏の漫画版では指まで絡め合わす程の仲'''であり、ガルマは死の直前まで彼を親友だと思っていた。
 
:士官学校時代の同期。'''岡崎優氏の漫画版では指まで絡め合わす程の仲'''であり、ガルマは死の直前まで彼を親友だと思っていた。
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:GC・XOにて、兄の支援者ということもあり彼の開くパーティに出席する。
 
:GC・XOにて、兄の支援者ということもあり彼の開くパーティに出席する。
 
;[[トビア・アロナクス]] / [[ハリソン・マディン]]
 
;[[トビア・アロナクス]] / [[ハリソン・マディン]]
:彼が進めたとされる「E計画」([[#余談|後述]])の産物が『[[機動戦士クロスボーン・ガンダム|機動戦士クロスボーン・ガンダム スカルハート]]』において彼らを窮地に追い込むことに。スパロボでの共演はない。
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:彼が進めたとされる「E計画」([[#余談|後述]])の産物が『[[機動戦士クロスボーン・ガンダム|機動戦士クロスボーン・ガンダム スカルハート]]』において彼らを窮地に追い込むことに。スパロボでの共演は無い。
    
== 名台詞 ==
 
== 名台詞 ==
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;「よう、なんだい? [[赤い彗星]]」
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:第5話にて友人である[[シャア・アズナブル|シャア]]との通信回線越しの会話より。記念すべきガルマ初登場時の台詞である。
 
;「笑うなよ。兵が見ている」
 
;「笑うなよ。兵が見ている」
:第6話にて。[[ホワイトベース隊]]を討つことによる功績を立てるチャンスをくれた[[シャア・アズナブル|シャア]]との会話から。
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:第6話にて。[[ホワイトベース隊]]を討つことによる功績を立てるチャンスをくれたシャアとの会話から。
:ガルマはシャアのことを親友だと思っていたのだが、一方のシャアは心中にてガルマを謀殺する機会を狙っていたのであった。
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:ガルマはシャアのことを親友だと思っていたのだが、一方のシャアは心中にてガルマを[[暗殺|謀殺]]する機会を狙っていたのであった。
 
;「シャア! 謀ったな、シャア!」
 
;「シャア! 謀ったな、シャア!」
 
:第10話にて。シャアの策謀によって窮地に追い詰められてしまい、シャアからの通信でその窮地が彼の仕業である事を知って叫んだ言葉。
 
:第10話にて。シャアの策謀によって窮地に追い詰められてしまい、シャアからの通信でその窮地が彼の仕業である事を知って叫んだ言葉。
;「私とてザビ家の男だ。無駄死にはしない」
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;「私とて[[ザビ家]]の男だ。無駄死にはしない」
 
:もはや戦死からは逃れられないと悟ったガルマは、取り乱さずに敵艦[[ホワイトベース]]へ最後の攻撃を掛けることを決意する。そして…。
 
:もはや戦死からは逃れられないと悟ったガルマは、取り乱さずに敵艦[[ホワイトベース]]へ最後の攻撃を掛けることを決意する。そして…。
 
;「ジオン公国に栄光あれぇぇぇぇぇ!」
 
;「ジオン公国に栄光あれぇぇぇぇぇ!」
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;「フフ…以前のマスクも似合っていたが…。そのサングラス姿もなかなか様になっているぞ」
 
;「フフ…以前のマスクも似合っていたが…。そのサングラス姿もなかなか様になっているぞ」
 
:[[OE]]第6章にてクワトロと通信で会話した際に。
 
:[[OE]]第6章にてクワトロと通信で会話した際に。
:『THE ORIGIN』で描かれた士官学校時代はマスクではなくサングラスであるため、少々妙なセリフとも言える。
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:[[漫画]]『機動戦士ガンダム THE ORIGIN』で描かれた士官学校時代はマスクではなくサングラスであるため、少々妙な台詞とも言える。
    
== 搭乗機体 ==
 
== 搭乗機体 ==
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;[[ケンプファー]]
 
;[[ケンプファー]]
 
:『[[第3次スーパーロボット大戦]]』にてガルマ専用ザクから[[乗り換え|乗り換える]]。
 
:『[[第3次スーパーロボット大戦]]』にてガルマ専用ザクから[[乗り換え|乗り換える]]。
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== 脚注 ==
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<references />
    
== 余談 ==
 
== 余談 ==
 
*キャラクターデザインを行った安彦良和氏にとって思い入れのあるキャラクターである。
 
*キャラクターデザインを行った安彦良和氏にとって思い入れのあるキャラクターである。
 
*美形キャラクターであり、[[シャア・アズナブル]]と共に(特に女性ファンからの)人気があった。実際に第10話にてガルマが戦死した際には葬儀を執り行ったファンもいたという(同様のエピソードは『[[六神合体ゴッドマーズ]]』の[[マーグ]]にも存在)。
 
*美形キャラクターであり、[[シャア・アズナブル]]と共に(特に女性ファンからの)人気があった。実際に第10話にてガルマが戦死した際には葬儀を執り行ったファンもいたという(同様のエピソードは『[[六神合体ゴッドマーズ]]』の[[マーグ]]にも存在)。
*[[ジオン兵]]からの人気も非常に高く、漫画『機動戦士ガンダム オレら連邦愚連隊』では、赤の他人が彼に成り済ます形で間接的に利用されている。
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*[[ジオン兵]]からの人気も非常に高く、[[漫画]]『機動戦士ガンダム オレら連邦愚連隊』では、赤の他人がガルマに成り済ます形で間接的に利用されている。
*OVA版『[[機動戦士ガンダムUC]]』第4巻では、森功至氏が声を担当するダイナーの老主人が、客である[[オードリー・バーン|オードリー]]との会話で[[シャア・アズナブル]]について言及する場面があり、一種のメタ的なファンサービスとなっている。森氏が配役されたのはある程度意識してのものだったらしい事が雑誌インタビューで語られている。
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*[[OVA]]版『[[機動戦士ガンダムUC]]』第4巻では、森功至氏が声を担当するダイナーの老主人が、客である[[オードリー・バーン|オードリー]]との会話で[[シャア・アズナブル]]について言及する場面があり、一種のメタ的なファンサービスとなっている。
*[[機動戦士クロスボーン・ガンダム|機動戦士クロスボーン・ガンダム スカルハート]]』において、一説では「E計画」を極秘に進行させたのも彼だと言われている(ただし、作中ではその事に触れられそうになった元ジオン軍の老人が「'''オフィシャルではございませんぞ'''」と発言している)。
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**ちなみに森氏が配役されたのは、ある程度意識してのものだったらしい事が雑誌インタビューで語られている。
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*漫画『[[機動戦士クロスボーン・ガンダム|機動戦士クロスボーン・ガンダム スカルハート]]』において、一説では「E計画」を極秘に進行させたのもガルマだと言われている(ただし、作中ではその事に触れられそうになった元[[ジオン軍]]の老人が'''「オフィシャルではございませんぞ」'''と発言している)。
    
== 資料リンク ==
 
== 資料リンク ==
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