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{{登場人物概要
 
{{登場人物概要
| 外国語表記 = [[外国語表記::Katejina Loos]]
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| 外国語表記 = [[外国語表記::Katejina Loos]]<ref>[http://www.v-gundam.net/character/37.html CHARACTER|機動戦士Vガンダム] 2022年1月5日閲覧。</ref>
 
| 登場作品 = [[ガンダムシリーズ]]
 
| 登場作品 = [[ガンダムシリーズ]]
 
*{{登場作品 (人物)|機動戦士Vガンダム}}
 
*{{登場作品 (人物)|機動戦士Vガンダム}}
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{{登場人物概要
 
{{登場人物概要
 
| タイトル = プロフィール
 
| タイトル = プロフィール
| 種族 = 地球人([[アースノイド]])
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| 出身 = [[ウーイッグ]]
 
| 出身 = [[ウーイッグ]]
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| 所属 = [[民間人]] → {{所属 (人物)|ザンスカール帝国}}
 
}}
 
}}
 
'''カテジナ・ルース'''は『[[機動戦士Vガンダム]]』の登場人物。
 
'''カテジナ・ルース'''は『[[機動戦士Vガンダム]]』の登場人物。
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=== 人物 ===
 
=== 人物 ===
世間知らずで夢見がちとも言える理想主義者で、それ故に他者に対して極端なまでに潔癖さを求め、排他的にすら感じられる[[性格]]。[[ザンスカール帝国]]とリガ・ミリティアの争いに嫌悪感を示し、ウッソを庇う事もあったが、それはどちらかと言えば潔癖症に近い「大人への反発」から出たものと言える。また、[[地球連邦政府]]の体制を嫌っている反面、他人に縋りつかないと生きていけない人生を送って来た為、結局はその庇護下の恩恵から抜け出して自立する勇気や行動力等は持っておらず、本人もその事に自覚している為なのか、常に苛立っている様子を見せていた。独り善がりな考え方や行動も目立ち、愛人を作った母親に逃げられながらも自分に裕福な生活を送らせてくれる存在であった父の苦労も顧みようとせず、ザンスカールの襲撃から身を守る為にベスパと繋がりを持とうとしている事について「男として母から逃げている」としか見なしていなかった。後にザンスカールのマリア主義に賛同してはいるものの、あくまでもそれが正しいと思っているだけで、カテジナ本人に彼女なりの主義主張は一切無く、ただその場の状況に流され、依存しているだけであったとも言える<ref>富野監督曰く、「元々何も考えていなかった女」「クロノクル程度の男にケロッといっちゃうようなつまんない女」であり、ただし同時に、「それだけですよ。それで何故いけないの。そういう人だっているでしょ、言いたかないけど」とまで評されてる。</ref>。
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世間知らずで夢見がちとも言える理想主義者で、それ故に他者に対して極端なまでに潔癖さを求め、排他的にすら感じられる[[性格]]。[[ザンスカール帝国]]とリガ・ミリティアの争いに嫌悪感を示し、ウッソを庇う事もあったが、それはどちらかと言えば潔癖症に近い「大人への反発」から出たものと言える。独り善がりな考え方や行動も目立ち、愛人を作った母親に逃げられながらも自分に裕福な生活を送らせてくれる存在であった父の苦労も顧みようとせず、ザンスカールの襲撃から身を守る為にベスパと繋がりを持とうとしている事について「男として母から逃げている」としか見なしていなかった。
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[[地球連邦政府]]を代表とする既存の体制的なものや上述の父の庇護を受けている現状を嫌悪する一方、そこから抜け出すための能動的な準備行動(自立に向けた知識や経験の積み上げ)は見られず、本人もその事に自覚している為なのか常に苛立っている様子を見せていた。後にザンスカールのマリア主義に賛同してはいるものの、カテジナ本人に彼女なりの主義主張は一切無く、偶々流れ着いた先で見つけた目新しいモノに依存しているだけであるとも言える<ref>富野監督曰く、「元々何も考えていなかった女」「クロノクル程度の男にケロッといっちゃうようなつまんない女」であり、ただし同時に、「それだけですよ。それで何故いけないの。そういう人だっているでしょ、言いたかないけど」とまで評されてる。</ref>。
    
これらの問題的な内面や行動は、後にザンスカールに下っても変わる事は無いばかりか、モトラッド艦隊による「地球クリーン作戦」が開始される前あたりから、むしろ次第に冷酷さや高慢さが増していく事になっていき、マケドニア・コロニーでは自身の態度に反発した人間達に逆上し、腹癒せ交じりに[[ゲドラフ]]のタイヤで轢殺するという、序盤の様子からは信じられないまでの非道ぶりを見せている。特に自身の行いを必死に止めようとするウッソに対する偏執的な憎悪と執着が、精神面の暴走に拍車をかけていくことになり、そして[[エンジェル・ハイロゥ]]攻防戦の時期になると、もはや目的の為に手段を一切選ばない狡猾さや凶暴さも見せ、かつてのウーイッグでの理想主義のお嬢様だった面影は完全に無くなり、それがかつて自分が忌み嫌っていた「汚い大人たち」その物である事に彼女が気付く事は最後まで無かった。
 
これらの問題的な内面や行動は、後にザンスカールに下っても変わる事は無いばかりか、モトラッド艦隊による「地球クリーン作戦」が開始される前あたりから、むしろ次第に冷酷さや高慢さが増していく事になっていき、マケドニア・コロニーでは自身の態度に反発した人間達に逆上し、腹癒せ交じりに[[ゲドラフ]]のタイヤで轢殺するという、序盤の様子からは信じられないまでの非道ぶりを見せている。特に自身の行いを必死に止めようとするウッソに対する偏執的な憎悪と執着が、精神面の暴走に拍車をかけていくことになり、そして[[エンジェル・ハイロゥ]]攻防戦の時期になると、もはや目的の為に手段を一切選ばない狡猾さや凶暴さも見せ、かつてのウーイッグでの理想主義のお嬢様だった面影は完全に無くなり、それがかつて自分が忌み嫌っていた「汚い大人たち」その物である事に彼女が気付く事は最後まで無かった。
   −
総じて、周りの社会や戦争に振り回され歪んでいった悲しいキャラクターである。…はずなのだが、あまりにも身勝手な行動が目立った為か、視聴者には彼女の強烈な言動からあまりそうは見られていないようである。彼女を端的かつ的確に表す言葉は、ウッソが彼女に言った「'''おかしい'''」であろう<ref>当然だが「狂っている」という意味での「おかしい」である。</ref>
+
総じて戦争に振り回され歪んでいった悲しいキャラクターではあるのだが、視聴者には彼女の身勝手な行動、強烈な言動、そしてウッソの仲間の多くを手に掛け、ウッソ本人も手段を選ばずに殺そうとした非道さが目立った為か、あまりそうは見られていないようである(ただ、作品を通しての表現としては、ウッソを肯定的に、彼女を否定的にという描き方は決してなされてはいない)
    
ちなみにキャラデザや後述の言動の数々からそうは見えないが年齢は17歳。
 
ちなみにキャラデザや後述の言動の数々からそうは見えないが年齢は17歳。
    
=== 来歴 ===
 
=== 来歴 ===
==== 原作 ====
   
当初はウーイッグで暮らす箱入り育ちのお嬢様に過ぎなかったが、カテジナの人生は、ウーイッグから焼け出された後、ザンスカールのクロノクルに[[誘拐・拉致イベント|誘拐]]された事で一変する。
 
当初はウーイッグで暮らす箱入り育ちのお嬢様に過ぎなかったが、カテジナの人生は、ウーイッグから焼け出された後、ザンスカールのクロノクルに[[誘拐・拉致イベント|誘拐]]された事で一変する。
   −
[[オイ・ニュング]]伯爵と共に捕らわれた後、伯爵はギロチン系に掛けられてしまったが、自身は優しく紳士的な態度を見せたクロノクルの表面的な魅力に惹かれた結果、自身を助けようと駆け付けたウッソの事も全く顧みない形で、クロノクル達と共にザンスカールの本国が存在するサイド2へと旅立ってしまう。しかし、内心では彼女はリガ・ミリティアとザンスカール(クロノクル)の間で揺れ動いていたらしく、[[カイラスギリー]]攻略戦時は、簡易ポートに乗って[[シュラク隊]]の[[ペギー・リー]]機の[[ガンイージ]]に接触。[[シャクティ・カリン]]がザンスカールに保護されている事実を伝言でウッソに伝えている。この迷いはパイロットとしてウッソ達の前に再び現れるまで続いていた模様。
+
[[オイ・ニュング]]伯爵と共に捕らわれた後、伯爵はギロチン刑に掛けられてしまったが、自身は優しく紳士的な態度を見せたクロノクルの表面的な魅力に惹かれた結果、助けようと駆け付けたウッソの事も全く顧みない形で、クロノクル達と共にザンスカールの本国が存在するサイド2へと旅立ってしまう。しかし、内心では彼女はリガ・ミリティア(子供達)とザンスカール(クロノクル)の間で揺れ動いていたらしく、[[カイラスギリー]]攻略戦時は、簡易ポートに乗って[[シュラク隊]]の[[ペギー・リー]]機の[[ガンイージ]]に接触。[[シャクティ・カリン]]がザンスカールに保護されている事実を伝言でウッソに伝えている。この迷いはパイロットとしてウッソ達の前に再び現れるまで続いていた模様。
   −
ザンスカールに着いた当初は、クロノクルの庇護下に置かれた秘書的な立場に過ぎなかったが、マリア主義に共感を示していった結果、かつてあれ程嫌悪感を抱いていたパイロットとなり、べスパの一員となる。初陣時は[[ルペ・シノ]]が上官を務めていたが、元々パイロットとしての才能があったのか、尋常ならざる速度で腕を上げていき、短期間でルペ・シノとの立場を逆転させている。一方、優柔不断で精神的に脆いクロノクルに苛立ち、更には[[ニュータイプ]]としての素養を開花させ、新たに[[V2ガンダム]]という力を手に入れて立ちはだかるウッソの存在に並外れた嫉妬と憎悪を募らせ始めた結果、言動や顔つきは狂気さを増していき、ザンスカールの女王の娘だったシャクティだけでなく、クロノクルの依存しているマリアにまで嫉妬と憎悪の入り混じった感情を抱き始める。
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ザンスカールに着いた当初は、クロノクルの庇護下に置かれた秘書的な立場に過ぎなかったが、マリア主義に共感を示していった結果、かつてあれ程嫌悪感を抱いていたパイロットとなり、べスパの一員となる。初陣時は[[ルペ・シノ]]が上官を務めていたが、元々パイロットとしての才能があったのか、尋常ならざる速度で腕を上げていき、短期間でルペ・シノとの立場を逆転させている。一方、優柔不断で精神的に脆いクロノクルに苛立ち、更には[[ニュータイプ]]としての素養を開花させ、新たに[[V2ガンダム]]という力を手に入れて立ちはだかるウッソの存在に並外れた嫉妬と憎悪を募らせ始めた結果、言動や顔つきは狂気さを増していき、ザンスカールの[[女王]]の娘だったシャクティだけでなく、クロノクルの依存しているマリアにまで嫉妬と憎悪の入り混じった感情を抱き始める。
   −
エンジェル・ハイロゥを舞台とした最終決戦時には実質専用機と言える[[ゴトラタン]]に搭乗するも、宇宙でありながらヘルメットを付けないばかりか、ノーマルスーツは前を留めず胸元を露出した姿になる等、もはやまともではない様子を見せるようになっていった。そして終盤ではシュラク隊の[[フランチェスカ・オハラ|生き]][[ミリエラ・カタン|残り]][[コニー・フランシス|達]]を次々とその手にかけていき、リガ・ミリティアに身を置いていた時期に交流のあった[[オデロ・ヘンリーク]]までも容赦無く殺害するが、その直後に[[V2アサルトバスターガンダム]]に乗ったウッソによってクロノクルの[[リグ・コンティオ]]が撃墜され、クロノクルは自身では無く姉のマリアを求めながら命を落とす事になる。クロノクルから内心拒絶される様になっていた事実へのショックもあってか、ウッソへのフラストレーションを極限にまで肥大化させたカテジナは、もはや自己弁護をするだけの支離滅裂な言動を繰り返し、シャクティを助け出そうとするウッソを待ち構えてゴトラタンのメガビームキャノンでしとめようとするも、V2ガンダムの光の翼による衝撃に吹き飛ばされ、落下していった。
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エンジェル・ハイロゥを舞台とした最終決戦時には実質専用機と言える[[ゴトラタン]]に搭乗するも、宇宙でありながらヘルメットを付けないばかりか、ノーマルスーツは前を留めず胸元を露出した姿になる等、もはやまともではない様子を見せるようになっていった。そして終盤では、エンジェル・ハイロゥ内部への侵入を許した[[ネネカ・ニブロー]]率いるネネカ隊に対して、モビルスーツを取り上げるのみならず水着姿での[[白兵戦]]を強要するという使い捨ての駒にして(事実、それが原因でネネカ隊は全員悲惨な形で死亡した)、鹵獲したガンイージを使った騙し討ちまで仕掛けるが、遂にウッソの逆鱗に触れる形でコックピットへの直接攻撃を受けた(辛うじて脱出している)。しかし謀略面を除いてもパイロットとしての資質はこの頃著しく伸長していた模様で、相手の迂闊さも一部含むとはいえ[[Vガンダム]]に搭乗したシュラク隊の[[フランチェスカ・オハラ|生き]][[ミリエラ・カタン|残り]][[コニー・フランシス|達]]をMS戦で次々とその手にかけていき、リガ・ミリティアに身を置いていた時期に交流のあった[[オデロ・ヘンリーク]]までも容赦無く殺害するが、その直後に[[V2アサルトバスターガンダム]]に乗ったウッソによってクロノクルの[[リグ・コンティオ]]が撃墜され、クロノクルは自身では無く姉のマリアを求めながら命を落とす事になる。クロノクルから内心拒絶される様になっていた事実へのショックもあってか、ウッソへのフラストレーションを極限にまで肥大化させたカテジナは、精神的に消耗しきった演技を行ってウッソを刃物で刺すという凶行にまで及ぶが、致命傷までには至らず、もはや自己弁護をするだけの支離滅裂な言動を繰り返し、シャクティを助け出そうとするウッソを待ち構えてゴトラタンのメガビームキャノンでしとめようとするも、V2ガンダムの光の翼による衝撃に吹き飛ばされ、落下していった。
   −
ザンスカール戦争の終結後も生き残っていたが、最終的には[[記憶喪失|記憶と視力を失い]]、「道に迷った旅人」としてワッパに乗って既に廃墟と化したウーイッグへ帰っていった。
+
ザンスカール戦争の終結後も生き残っていたが、最終的には[[記憶喪失|記憶と視力を失い]]、ワッパ(この時代では一般的な小型ホバークラフト)に乗った「道に迷った旅人」としてシャクティに道を尋ねた後、既に廃墟と化したウーイッグへ帰っていった。
   −
==== 小説版 ====
+
=== その他 ===
富野総監督自身の筆による[[小説|小説版]]では、原作よりも社会や戦争に巻き込まれ振り回されている描かれ方となっている。
+
原作ではかつての[[アムロ・レイ]]らと同様、額から白い稲妻の様なものを発しているシーンはあるものの、ニュータイプとも[[強化人間]]とも明言されていない<ref>もっとも、異能じみた鋭敏さを演出されつつもそうと特別に明示されたキャラが数少ないのは、アニメ『Vガンダム』全体の気風ではある。</ref>。
 
  −
[[リガ・ミリティア]]の秘密工場が襲撃を受けた時に全身に大火傷を負い、茫然自失の状態になっていた所をクロノクルに救助される。その後、治療手術に耐えた事からスーパーサイコ研究所にて[[強化人間]]にされ、べスパのパイロットとなるが、最終決戦の中でウッソとの戦闘で命を落としている(撃墜の際にはウッソと共鳴しており、彼の思いの中の過去の自分を見ている)。
  −
 
  −
同作では明確にクロノクルと恋仲になって性行為も行っており、後の搭乗機として与えられるゴトラタンのカラーリングがそれを示したニュアンスになっているとの事<ref>クロノクルがゴトラタンのカラーリングを目にした際、前夜抱いた際のカテジナの女性器の色を思い出すというシーンが存在する。</ref>。
     −
=== その他 ===
+
しかし原作後半の情緒のあまりの不安定さや、[[小説]]版ではザンスカール帝国によって明確に強化されている描写が存在しているため、それを反映してかスパロボにおいては強化人間のスキルを持って登場する場合が多い。
原作ではかつての[[アムロ・レイ]]らと同様、額から白い稲妻の様なものを発しているシーンはあるものの、ニュータイプとも[[強化人間]]とも明言されていない。しかし原作後半の情緒のあまりの不安定さや、小説版ではザンスカール帝国によって明確に強化されている描写が存在しているため、それを反映してかスパロボにおいては強化人間のスキルを持って登場する場合が多い。
      
== 登場作品と役柄 ==
 
== 登場作品と役柄 ==
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;{{参戦作品 (人物)|第2次スーパーロボット大戦G}}
 
;{{参戦作品 (人物)|第2次スーパーロボット大戦G}}
 
:初登場作品。拉致されて[[ディバイン・クルセイダーズ|DC]]に所属し敵パイロットとして現れるルート、味方のオペレーターになるルートがある。味方の時は髪をおろした民間人バージョンのままだが、敵の時はパイロット時代の髪型のグラフィックになる。
 
:初登場作品。拉致されて[[ディバイン・クルセイダーズ|DC]]に所属し敵パイロットとして現れるルート、味方のオペレーターになるルートがある。味方の時は髪をおろした民間人バージョンのままだが、敵の時はパイロット時代の髪型のグラフィックになる。
:敵対する場合のルートでは、[[ホワイトベース隊]]がミチルの[[ゲッターQ]]を倒した時、やむをえなかったとはいえ味方を攻撃するやり口にカテジナが嫌悪感を抱くシーンがあり、DCに入る理由付けがされている。
+
:原作よりも[[スパロボ補正|マトモな性格に変化しており]]、味方ルートではウッソの理解者として彼を支え、また(原作ならば絶対にやりそうにない)オペレーターの仕事にも文句一つ言わず真面目にこなしている。
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:敵対する場合のルートでも、[[ホワイトベース隊]]がミチルの[[ゲッターQ]]を倒した時、やむをえなかったとはいえ味方を攻撃するやり口にカテジナが嫌悪感を抱くシーンがあり、DCに入る理由付けは原作でのザンスカール入りよりも納得できるものになっている。
 
:なお『[[全スーパーロボット大戦電視大百科|電視大百科]]』によれば敵対ルートが正史であり、[[スパロボ補正|(原作と異なり)死亡した]]とされている。
 
:なお『[[全スーパーロボット大戦電視大百科|電視大百科]]』によれば敵対ルートが正史であり、[[スパロボ補正|(原作と異なり)死亡した]]とされている。
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;{{参戦作品 (人物)|スーパーロボット大戦α外伝}}
 
;{{参戦作品 (人物)|スーパーロボット大戦α外伝}}
 
:9話後半で登場。前大戦でいうところの[[ジュピトリアン]]唯一の生き残りだが記憶を失っており、同じく捕らえられていた[[プルツー]]と共に[[ティターンズ]]の戦力として調整、利用されている。その後[[プリベンター]]らと同じく未来へと飛ばされており、放浪していた所を[[ギンガナム艦隊]]に救助されまたも戦力として利用される。
 
:9話後半で登場。前大戦でいうところの[[ジュピトリアン]]唯一の生き残りだが記憶を失っており、同じく捕らえられていた[[プルツー]]と共に[[ティターンズ]]の戦力として調整、利用されている。その後[[プリベンター]]らと同じく未来へと飛ばされており、放浪していた所を[[ギンガナム艦隊]]に救助されまたも戦力として利用される。
:記憶が無いながらも「(プリベンター)連中が大切なものを奪った」「連中、特にウッソへの不快感」など断片的な記憶は残っており、ウッソとの戦闘前台詞も豊富。決戦時には味方でトドメを刺すか、規定HP以下になるかで死亡イベントが変化し、いずれにしても最期に記憶を取り戻す。[[メリーベル・ガジェット|メリーベル]]と口論になり[[ギム・ギンガナム|ギンガナム]]がメリーベルをたしなめる、といったことが数度あり、死亡時の後者のパターンではギンガナムに襲われたウッソを庇って討たれるといったクロスオーバーがある。
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:記憶が無いながらも「(プリベンター)連中が大切なものを奪った」「連中、特にウッソへの不快感」など断片的な記憶は残っており、ウッソとの戦闘前台詞も豊富。決戦時には味方でトドメを刺すか、規定HP以下になるかで死亡イベントが変化し、いずれにしても最期に記憶を取り戻す。[[メリーベル・ガジット|メリーベル]]と口論になり[[ギム・ギンガナム|ギンガナム]]がメリーベルをたしなめる、といったことが数度あり、死亡時の後者のパターンではギンガナムに襲われたウッソを庇って討たれるといったクロスオーバーがある。
 
:前作『α』と同じく全体的に高めの能力に加え、[[強化人間]]と[[底力]]を併せ持つ強敵。強化人間のレベルがガタ落ちした事と、[[援護]]を持たないのが救いか。今回の搭乗機は一貫して[[ゴトラタン]]。
 
:前作『α』と同じく全体的に高めの能力に加え、[[強化人間]]と[[底力]]を併せ持つ強敵。強化人間のレベルがガタ落ちした事と、[[援護]]を持たないのが救いか。今回の搭乗機は一貫して[[ゴトラタン]]。
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:乗替によってはウッソとの[[合体攻撃]]も可能になる(クロノクルとの組み合わせでも可)。
 
:乗替によってはウッソとの[[合体攻撃]]も可能になる(クロノクルとの組み合わせでも可)。
 
:精神コマンドも[[愛]]と[[魂]]を併せ持ち(その代わり[[熱血]]はない)、それ以外も有用な物が揃っている。今回は愛は歪んでいない模様。
 
:精神コマンドも[[愛]]と[[魂]]を併せ持ち(その代わり[[熱血]]はない)、それ以外も有用な物が揃っている。今回は愛は歪んでいない模様。
:Lvは低めなものの[[強化人間]]である上に、[[底力]]のレベルが8まで上がる猛者。最終的には、HP50%以下でNTレベル9を超える命中回避補正を得る事が出来る。ステータスも[[格闘]]以外は一流。また、エース級のUCガンダム系MSパイロットで[[援護攻撃]]が高レベルまで上がるのは彼女のみ。ただし、強化人間Lvの関係で[[Ζガンダム]]やファンネルの真価は引き出せない。
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:Lvは低めなものの[[強化人間]]である上に、[[底力]]のレベルが8まで上がる猛者。最終的には、HP50%以下でNTレベル9を超える命中回避補正を得る事が出来る。ステータスも[[格闘 (能力)|格闘]]以外は一流。また、エース級のUCガンダム系MSパイロットで[[援護攻撃]]が高レベルまで上がるのは彼女のみ。ただし、強化人間Lvの関係で[[Ζガンダム]]やファンネルの真価は引き出せない。
 
:また、クロノクルとは違って敵時にステータスが引き継がれないのも利点。
 
:また、クロノクルとは違って敵時にステータスが引き継がれないのも利点。
 
:少々面倒だが[[バグ (ゲーム)|バグ]]により一周目から全ステータス+255なんてことも。
 
:少々面倒だが[[バグ (ゲーム)|バグ]]により一周目から全ステータス+255なんてことも。
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:SSRサポートユニットを経て、2019年11月のイベント「宇宙に揺らぐ陽炎」からパイロットとして参戦。[[ゴトラタン]]に乗る。
 
:SSRサポートユニットを経て、2019年11月のイベント「宇宙に揺らぐ陽炎」からパイロットとして参戦。[[ゴトラタン]]に乗る。
 
;{{参戦作品 (人物)|スーパーロボット大戦30}}
 
;{{参戦作品 (人物)|スーパーロボット大戦30}}
:音声新規収録。
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:音声新規収録、クロノクルとゾルタンと共にガンダム系ラスボスを務める。
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:ただ、自軍との交流が無いままにザンスカール帝国に加わっている展開のためか戦闘前会話も少なく意外と影が薄い。最終戦に乱入してきた挙句に暴れまくるゾルタンの印象が強すぎるせいもあるが。
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:ゴトラタンに乗ってからは戦闘台詞と顔つきが狂気さを増したものに代わり、それに合わせてウッソの台詞も変わる。ただし性格自体は他の二人と同じく気力Bタイプのまま(乱入したカギ爪の男だけがCタイプ)。
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:条件を満たすと終盤にクロノクルと共に仲間になり、フィン・ファンネルなど味方用の台詞まで用意されている。本作で味方側で唯一の強化人間のスキル持ち<ref>強化人間自体、カテジナとファラ、ゾルタンの三人だけしか所持していない特殊スキル。</ref>。
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:ウッソで彼女を撃墜すると、[[エンジェル・ハイロゥ]]内に逃走した彼女を追ってきたウッソを刃物で刺すシーンがイベントCG付きで再現される。
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:自軍入りした場合は、自分がウッソ達に許されないことをした事実を重く受け止めており、本編のエンディングではすべての戦いが終わった後はウッソの前から姿を消すことを決めている。エクストラチャプターのエンディングではクロノクル共々何も言わずに去っていった。
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:エースパイロット認定時の獲得スキルプログラムは「命中アップ」。
    
== パイロットステータス ==
 
== パイロットステータス ==
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;[[新スーパーロボット大戦|新]]
 
;[[新スーパーロボット大戦|新]]
:'''[[切り払い|切り払いL6]][[シールド防御|シールド防御L6]][[強化人間]]'''
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:'''[[切り払い]]L6、[[シールド防御]]L6、[[強化人間]]'''
 
;[[スーパーロボット大戦α|α]]
 
;[[スーパーロボット大戦α|α]]
:'''[[強化人間|強化人間L5]][[底力]]、[[シールド防御|シールド防御L7]][[切り払い|切り払いL6]]'''
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:'''[[強化人間]]L5、[[底力]]、[[シールド防御]]L7、[[切り払い]]L6'''
 
;[[スーパーロボット大戦α外伝|α外伝]]
 
;[[スーパーロボット大戦α外伝|α外伝]]
:'''[[底力]]、[[強化人間|強化人間L4]][[シールド防御|シールド防御L5]][[切り払い|切り払いL3]]'''
+
:'''[[底力]]、[[強化人間]]L4、[[シールド防御]]L5、[[切り払い]]L3'''
 
;[[スーパーロボット大戦D|D]]
 
;[[スーパーロボット大戦D|D]]
:'''[[強化人間|強化人間L4]][[底力|底力L8]][[シールド防御]]、[[切り払い|斬り払い]]、[[撃ち落とし]]、[[援護攻撃|援護攻撃L3]][[コンボ|コンボL2]]'''
+
:'''[[強化人間]]L4、[[底力]]L8、[[シールド防御]]、[[切り払い|斬り払い]]、[[撃ち落とし]]、[[援護攻撃]]L3、[[コンボ]]L2'''
 
:自軍パイロット中、唯一底力とNT系技能を両立する(敵軍では[[ファラ・グリフォン]]が該当)。
 
:自軍パイロット中、唯一底力とNT系技能を両立する(敵軍では[[ファラ・グリフォン]]が該当)。
 
;[[スーパーロボット大戦30|30]]
 
;[[スーパーロボット大戦30|30]]
:'''[[強化人間]]L8、[[底力]]L8、[[闘争心]]L3、[[気力+系技能|気力+(DEF)]]、[[気力限界突破]]L3、[[サイズ差補正無視]]L2'''
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:'''敵対時'''
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::'''[[強化人間]]L8、[[底力]]L8、[[闘争心]]L3、[[気力+系技能|気力+(DEF)]]、[[気力限界突破]]L3、[[サイズ差補正無視]]L2'''
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:'''味方時'''
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::'''[[強化人間]]L5、[[底力]]L5、[[気力+系技能|気力+(DEF)]]、[[サイズ差補正無視]]L2'''
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:味方になると強化人間のスキルレベルが3も下がるが、これはある意味で「憑きものが落ちた」という事なのだろうか。
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:いずれにせよサイコミュ兵器(フィン・ファンネル等)は使用出来るので、ゴトラタン以外にも乗る機体の選択肢はある。
    
=== [[エースボーナス]] ===
 
=== [[エースボーナス]] ===
 
;気力140以上で自軍フェイズの開始時、精神コマンド「必中」がかかる
 
;気力140以上で自軍フェイズの開始時、精神コマンド「必中」がかかる
:『30』で採用。
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:『30』で採用。強化人間で命中補正がかかっているうえ、直感や愛を覚えるので、ほぼ死にエースボーナス。必要気力も高いので、ありがたみは皆無。『せめて、[[集中]]がかかれば良かったのに』と、思わずにはいられないだろう。
    
=== サポートアビリティ ===
 
=== サポートアビリティ ===
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== 人間関係 ==
 
== 人間関係 ==
 
=== 家族 ===
 
=== 家族 ===
お世辞にも良き親とは言えなかった両親と、それを許せないながらすがって生きるしかない矛盾と無力な自分。こういった要因が、カテジナの器用とは言えない直情的で苛烈な性格を作り上げていったのだと思われる。
   
;テングラシー・ルース(SRW未登場)
 
;テングラシー・ルース(SRW未登場)
 
:父親。社会的には成功しておりそのため家も中々裕福だった。しかし、大変日和見主義な性格で、妻が出て行ったのを良い事に愛人まで作っていたため、カテジナは彼を軽蔑していた。ただ、ザンスカールとパイプを築こうとしていたのは、自身だけでなくカテジナの身も守る為であったと言える。
 
:父親。社会的には成功しておりそのため家も中々裕福だった。しかし、大変日和見主義な性格で、妻が出て行ったのを良い事に愛人まで作っていたため、カテジナは彼を軽蔑していた。ただ、ザンスカールとパイプを築こうとしていたのは、自身だけでなくカテジナの身も守る為であったと言える。
145行目: 152行目:  
;[[ウッソ・エヴィン]]
 
;[[ウッソ・エヴィン]]
 
:ペンフレンド。ただし、ウッソの送りつけてくるメールを疎ましく思っている部分があった。
 
:ペンフレンド。ただし、ウッソの送りつけてくるメールを疎ましく思っている部分があった。
:物語の序盤までは、異性に関心を持ち出した少年が憧れる対象の美しいお姉さんというよくあるキャラクターであったが、物語が展開するにしたがって登場人物の性格や人物同士の関係に大きな変化が起こる事は数あれど、ここまで強烈な印象を残す例も珍しい。
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:物語の序盤までは、異性に関心を持ち出した少年が憧れる対象の美しいお姉さんというよくあるキャラクターであったが、徐々に彼に対する偏執的なまでの嫉妬や憎悪、殺意に取り憑かれて行ってしまう事になり、最終的には自滅に等しい末路を迎えた。物語が展開するにしたがって登場人物の性格や人物同士の関係に大きな変化が起こる事は数あれど、ここまで強烈な印象を残す例も珍しい。
 
:ただし、『機動戦士Vガンダム』の総監督である富野由悠季氏によってウッソ(=嘘)と名付けられた彼の本質を、最も深く理解している人物とも言える。事実、富野氏はウッソ自身やその両親らを肯定的には描いておらず、劇中でカテジナがウッソに対して投げかけた言葉や嫌悪感は、そのまま製作者による問題提起でもあった。
 
:ただし、『機動戦士Vガンダム』の総監督である富野由悠季氏によってウッソ(=嘘)と名付けられた彼の本質を、最も深く理解している人物とも言える。事実、富野氏はウッソ自身やその両親らを肯定的には描いておらず、劇中でカテジナがウッソに対して投げかけた言葉や嫌悪感は、そのまま製作者による問題提起でもあった。
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;[[クロノクル・アシャー]]
 
;[[クロノクル・アシャー]]
 
:彼女を人質として[[誘拐・拉致イベント|誘拐]]した事が不運(?)の始まりであった。
 
:彼女を人質として[[誘拐・拉致イベント|誘拐]]した事が不運(?)の始まりであった。
:カテジナは「私の巣」と例える程までクロノクルに依存していたが、同時に優柔不断で精神的に脆い彼の態度に苛立ちも覚えていた。一方でクロノクルの方も、次第に過激化していく自信の行動についていけなくなったようで、最期を迎えようとしていた彼が求めたのは自分ではなく、たった一人の肉親である姉のマリアの方であった。
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:カテジナは「私の巣」と例える程までクロノクルに依存していたが、同時に優柔不断で精神的に脆い彼の態度に苛立ちも覚えていた。一方でクロノクルの方も、次第に過激化していく自身の行動についていけなくなったようで、最期を迎えようとしていた彼が求めたのは自分ではなく、たった一人の肉親である姉のマリアの方であった。
;[[[[マリア・ピァ・アーモニア]]]]
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;[[マリア・ピァ・アーモニア]]
 
:彼女の唱えるマリア主義に賛同してザンスカールのパイロットになった…はずなのだが、弟のクロノクルが彼女を精神的支柱にしているのを見抜いた為なのか、次第に嫉妬や憎悪の入り混じった感情を見せ始める。そして最後を迎える寸前のクロノクルが、マリアを求めたのを感じた結果、カテジナのフラストレーションは頂点に達する事に。
 
:彼女の唱えるマリア主義に賛同してザンスカールのパイロットになった…はずなのだが、弟のクロノクルが彼女を精神的支柱にしているのを見抜いた為なのか、次第に嫉妬や憎悪の入り混じった感情を見せ始める。そして最後を迎える寸前のクロノクルが、マリアを求めたのを感じた結果、カテジナのフラストレーションは頂点に達する事に。
 
;[[ルペ・シノ]]
 
;[[ルペ・シノ]]
 
:新人時代の上官。しかし、彼女が失態を犯したのに対し、自身は着々と戦果を挙げた為か、短期間でその立場を逆転させてしまっている。
 
:新人時代の上官。しかし、彼女が失態を犯したのに対し、自身は着々と戦果を挙げた為か、短期間でその立場を逆転させてしまっている。
 
;[[ザンスカール兵]]
 
;[[ザンスカール兵]]
:高慢な振る舞いを見せては兵士達に反感を抱かせており、「あの人が一番、MSの弾薬を無駄に使っている」と、陰口を叩かれていた事もある。
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:高慢な振る舞いを見せては兵士達に反感を抱かせており、「地球クリーン作戦」時は「あの人が一番、MSの弾薬を無駄に使っている」と、陰口を叩かれていた事もある。
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;[[ネネカ・ニブロー]]
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:彼女の率いるネネカ隊に対し、エンエジェル・ハイロゥにウッソのV2の侵入を許してしまったのを理由に、乗っていたモビルスーツを取り上げるのみならず、水着姿での白兵戦を強要した。
 +
:結果的に、混乱したウッソの隙を突く形でV2のアサルト・パーツを破壊する事には成功したものの、反撃に出た彼によってネネカ隊のメンバーは全員悲惨な形で死亡する事になり、特にネネカ本人は、'''ビームサーベルに焼かれて蒸発する'''という無残な最期であった。しかも、カテジナは彼女達が失敗するのを前提にしており、ネネカの死の直後に鹵獲したガンイージによる騙し討ち作戦まで実行。流石にウッソを激怒させ、呼び捨てされた上に「パイロットのやる事か」と罵られながらコックピットに直接攻撃された。
    
=== その他 ===
 
=== その他 ===
 
;[[シャクティ・カリン]]
 
;[[シャクティ・カリン]]
:序盤では自分が赤ん坊の面倒を見るのが苦手なので、彼女に代わりにやってもらうなど世話になっていた。後半になるにつれて、[[女王]]の娘というだけで特別扱いされる彼女に憎悪めいた感情を抱くようになる。
+
:序盤では自分が赤ん坊の面倒を見るのが苦手なので、彼女に代わりにやってもらうなど世話になっていた。後半になるにつれて、女王の娘というだけで特別扱いされる彼女に憎悪めいた感情を抱くようになる。
:なお、この『機動戦士Vガンダム』という作品は総括的に見れば「2つの母性の対立」ともいうべきシャクティとカテジナの2人の相克にテーマが秘められており、シャクティが「子供を暖かく包み込む、慈愛に満ちた母性」ならば、カテジナは「子供に対して威厳的なもので、生きていく術や知識を教え、しつけや厳しさに満ちた母性」という、人間の母性が持つ二面性の戦いとも言うべきものであった。
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:なお、この『機動戦士Vガンダム』という作品は総括的に見れば「2つの母性の対立」ともいうべきシャクティとカテジナの2人の相克にテーマが秘められており、シャクティが「子供を暖かく包み込む、慈愛に満ちた母性」ならば、カテジナは「生きていく術や知識を教え込むためのしつけや厳しさに満ちた、子供に対して威厳的な母性」という、人間の母性が持つ二面性の戦いとも言うべきものであった。
    
== 他作品との人間関係 ==
 
== 他作品との人間関係 ==
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:「堕落した」という点については、大きな視点から見れば事実ではあるのだが、この台詞の前に目を閉じ、何かを思い出すような仕草をしている。カテジナの言う「堕落していた人々」とは、おそらく彼女の…。
 
:「堕落した」という点については、大きな視点から見れば事実ではあるのだが、この台詞の前に目を閉じ、何かを思い出すような仕草をしている。カテジナの言う「堕落していた人々」とは、おそらく彼女の…。
 
:一方で、空襲によって変わり果てたウーイッグの惨状を子供達には見せないようにと配慮する等、カテジナには犠牲者を悼む優しい気持ちが有ったようである。
 
:一方で、空襲によって変わり果てたウーイッグの惨状を子供達には見せないようにと配慮する等、カテジナには犠牲者を悼む優しい気持ちが有ったようである。
;「怖い人だけにはならないでね、ウッソ」
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;「怖い人だけにはならないでね、[[ウッソ・エヴィン|ウッソ]]」
 
:MSパイロットとして能力を開花させつつあったウッソに向けて。
 
:MSパイロットとして能力を開花させつつあったウッソに向けて。
 
:余談だが、'''言った本人の方が後々常人より遥かに怖い人になっていく'''という事はビデオ最終巻の映像特典でも指摘されている。
 
:余談だが、'''言った本人の方が後々常人より遥かに怖い人になっていく'''という事はビデオ最終巻の映像特典でも指摘されている。
 
;「[[カミオン]]の[[リガ・ミリティア|おじいさん達]]のやり方では、地球は永遠に絶望的よ。だから私は[[ザンスカール帝国|ザンスカール]]のやり方を学ぶの」
 
;「[[カミオン]]の[[リガ・ミリティア|おじいさん達]]のやり方では、地球は永遠に絶望的よ。だから私は[[ザンスカール帝国|ザンスカール]]のやり方を学ぶの」
:第9話より。クロノクルと共にいる事をウッソに追及された際の返答。
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:第9話より。[[クロノクル・アシャー|クロノクル]]と共にいる事をウッソに追及された際の返答。
;「これがあなたの顔、これがウッソの顔なのよね…」<br />「思い出というものは遠くなってしまうものだから宝にもなると言うのに、あなたという人は、ピーチャカと動き回って」
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;「これがあなたの顔、これがウッソの顔なのよね…」<br />「思い出というものは遠くなってしまうものだから宝にもなると言うのに、あなたという人は、ピーチャカと動き回って!」
 
:第26話より。[[リグ・シャッコー]]を駆り、ウッソの[[Vガンダム]]を追い詰めながら。ウッソが敵であると頑なに思い込もうとしているのだろうか?
 
:第26話より。[[リグ・シャッコー]]を駆り、ウッソの[[Vガンダム]]を追い詰めながら。ウッソが敵であると頑なに思い込もうとしているのだろうか?
:「ピーチャカ」という独特の言い回しが印象に残る台詞。『[[スーパーロボット大戦D|D]]』では、[[戦闘前会話]]としてほぼそのまま再現されている。
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:「ピーチャカ」という独特の言い回しが印象に残る台詞。『[[スーパーロボット大戦D|D]]』『[[スーパーロボット大戦30|30]]』では、[[戦闘前会話]]としてほぼそのまま再現されている。
 
;「いちいちこれ見よがしに強くなって現れる……可愛くないのよ!」
 
;「いちいちこれ見よがしに強くなって現れる……可愛くないのよ!」
 
:敵として対峙したウッソに向かって言った言葉。「僕が……可愛くない?」とウッソはショックを受けてしまう。
 
:敵として対峙したウッソに向かって言った言葉。「僕が……可愛くない?」とウッソはショックを受けてしまう。
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:マケドニア・コロニーでウッソ達の引き渡しを求めた際「お前たちが来たから逃げられたんじゃないか! そっちで探したらいいだろう!」と正論を言われて。
 
:マケドニア・コロニーでウッソ達の引き渡しを求めた際「お前たちが来たから逃げられたんじゃないか! そっちで探したらいいだろう!」と正論を言われて。
 
:この相手は足元にいたにも関わらず、直後にゲドラフのタイヤで突っ込んでいる。訊ねた際には「捕虜たちはどこに行ったのですか?」と礼儀正しく聞いていた分、豹変している様にも思える。
 
:この相手は足元にいたにも関わらず、直後にゲドラフのタイヤで突っ込んでいる。訊ねた際には「捕虜たちはどこに行ったのですか?」と礼儀正しく聞いていた分、豹変している様にも思える。
 +
;「腐らすものは腐らせ、焼くものは焼く。地球クリーン作戦の意味も分からずに!」<br />「女王マリアは子供たちのために汚い大人たちを潰して、地球のこやしにしたいのよ!」
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:第34話より、ウッソとの戦闘中に。子供のためと言いながら街や人を潰すその姿に説得力は無く、マリアの人柄を知っていたウッソからも「嘘をいうなぁっ!」と怒りをぶつけられた。
 
;「とうにおかしくなっている!」
 
;「とうにおかしくなっている!」
:[[シャクティ・カリン|シャクティ]]に「おかしいですよ!」と言われた時に。自身が戦争の狂気に呑み込まれている、という自覚はある模様。
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:第46話より、[[シャクティ・カリン|シャクティ]]に「おかしいですよ!」と言われた時に。自身が戦争の狂気に呑み込まれている、という自覚はある模様。
 +
;(そうだよ…そそっかしさではなく、芯の強さを私に見せて欲しいんだよ…)
 +
:第48話でのクロノクルに対しての苛立ちを表した胸中の想い。
 +
;「ネネカたちのその美しい姿は白い奴のパイロットを幻惑させる効果があるんだよ。ことに、あの坊やにはね…」
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:第49話。ネネカに対して水着姿のまま出撃させる事で異論を唱えたネネカに対して。実際、大きく困惑したため確かに有効ではあった。
 +
;「戦場で歌が聞こえるだと?ふざけたことを……黙れ!カガチのリングめ!」
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:第50話より。[[エンジェル・ハイロゥ]]の波動を不快に感じたため、そちらへと攻撃を開始して。その光景にカテジナを味方と誤解してしまった[[フランチェスカ・オハラ|フラニー]]機は不用意に近づくが…。
 
;「トチ狂ってお友達にでもなりに来たのかい? アハッ!」
 
;「トチ狂ってお友達にでもなりに来たのかい? アハッ!」
:[[エンジェル・ハイロゥ]]の波動を不快に感じたため、それを攻撃するカテジナを見て味方と誤解してしまった[[フランチェスカ・オハラ|フラニー]]機を叩き墜とした直後にあざ笑いながら。カテジナを語る上で必ずといっていいほど出る台詞である。
+
:キャノンの砲身でフラニー機を叩き墜とした直後にあざ笑いながら。カテジナを語る上で必ずといっていいほど出る台詞である。
;「クロノクルは私に優しかったんだ! それを!!」
+
;「そうだよ坊や。私はね、クロノクルという巣を見つけたんだ。なのにお前とシャクティはそれを嗤った!チビのくせに!」<br />「クロノクルは私に優しかったんだ! それを!!」
:ウッソに言い放った彼女の本音。
+
:同話より、キールームのシャクティを守るウッソに言い放った彼女の本音。カガチのやり方に正当性などないというウッソの言葉を肯定しつつも、彼女の戦う理由は既に他にあった。
 
;「クロノクル、来い!」
 
;「クロノクル、来い!」
:ウッソに負けそうになった際、近くにいないクロノクルに向けて放った言葉。
+
:同話より、ウッソに負けそうになった際、近くにいないクロノクルに向けて放った言葉。
 
:因みにこの時クロノクルは宿敵の母艦「[[リーンホースJr.]]」のブリッジ正面を抑えてトドメを刺そうとしていたが、カテジナの呼びかけにより生まれた隙をオデロ達に突かれてしまい、沈める絶好の機会を逃してしまう。結果的にクロノクルの足を引っ張ってしまった。
 
:因みにこの時クロノクルは宿敵の母艦「[[リーンホースJr.]]」のブリッジ正面を抑えてトドメを刺そうとしていたが、カテジナの呼びかけにより生まれた隙をオデロ達に突かれてしまい、沈める絶好の機会を逃してしまう。結果的にクロノクルの足を引っ張ってしまった。
 
;「クロノクル遅いぞ、どうした!」
 
;「クロノクル遅いぞ、どうした!」
 
:そしてリーンホース[[特攻]]によって、モトラッド艦隊が全滅した際に。
 
:そしてリーンホース[[特攻]]によって、モトラッド艦隊が全滅した際に。
;「戦え…[[クロノクル・アシャー|クロノクル]]、[[ウッソ・エヴィン|ウッソ]]……。私の手の中で戦いなさい……。勝った者を、私が全身全霊をかけて愛してあげるよ」
+
;「この戦いはねえ、二人の男が私を賭けて戦ってるんだ。だから邪魔はさせないんだよ!ハァァァーッ!!」
:ウッソとクロノクルを戦わせた場面での言葉。女の本能をむき出しにして、二人の男が自分を巡って戦うという状況(※カテジナ視点)を楽しんでいる。この場面はイメージ背景で彼女が手を広げ二人に覆い被さるように描かれていた。
+
:ウッソとクロノクルの戦いに加勢しようとした[[コニー・フランシス|コニー]]機をビームライフルでいたぶりながら。各部を次々破壊し最後にコクピットを撃ち抜くという残忍な方法で処刑している。
 +
;「戦え…クロノクル、ウッソ……。私の手の中で戦いなさい……。勝った者を、私が全身全霊をかけて愛してあげるよ」
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:ウッソとクロノクルを戦わせた場面での言葉。女の本能をむき出しにして、二人の男が自分を巡って戦うという状況(※カテジナ視点)を楽しんでいる。この場面はイメージ背景で彼女が手を広げ二人に覆い被さるように描かれている。また、男達を手玉に取っているという表現でもあるがその両手はボロボロになっており、彼女の心身が限界にきている事も示唆している。
 
:この後、結果的にウッソが勝つものの、愛するどころかクロノクルの仇としてますます憎悪を向ける。はなからクロノクルを勝たせようとしか思ってはいない。
 
:この後、結果的にウッソが勝つものの、愛するどころかクロノクルの仇としてますます憎悪を向ける。はなからクロノクルを勝たせようとしか思ってはいない。
 
;「獲り合うなら全力を尽くしてやっておくれよ」
 
;「獲り合うなら全力を尽くしてやっておくれよ」
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:最終話、クロノクルを降すも[[エンジェル・ハイロゥ]]のブロックに挟まれ身動きが取れなくなったV2の前に、[[ゴトラタン]]が降り立つ。ハッチを開き、カテジナは勝者となったウッソに対して「自分を殺して」と懇願しながらウッソに接近する。ウッソは「死ぬことなんてありませんよ」とカテジナを受け止めるが…。
 
:最終話、クロノクルを降すも[[エンジェル・ハイロゥ]]のブロックに挟まれ身動きが取れなくなったV2の前に、[[ゴトラタン]]が降り立つ。ハッチを開き、カテジナは勝者となったウッソに対して「自分を殺して」と懇願しながらウッソに接近する。ウッソは「死ぬことなんてありませんよ」とカテジナを受け止めるが…。
 
;「甘いよねぇ、坊や!」
 
;「甘いよねぇ、坊や!」
:しかし、それはカテジナの罠だった。油断したウッソの脇腹に隠し持っていたナイフを突き立てながらこの台詞である。もっとも致命傷を与えるまでには至らなかった。
+
:しかし、それはカテジナの罠だった。油断したウッソの脇腹に隠し持っていたナイフを突き立て、ほくそ笑みながらこのセリフである。もっとも致命傷を与えるまでには至らなかった。
 +
:『30』でもこのシーンは再現されたが、ウッソは「傷は深くない」と言って戦線に復帰した後、シナリオデモにおいてもその事には全く触れられず、治療も無しにピンピンしている。原作ほどカテジナの憎しみが深くなかった可能性が考えられる。
 
;「クロノクル、白いやつを手向けにしてやる。そしたら!」<br />「外れた!? なんで!」
 
;「クロノクル、白いやつを手向けにしてやる。そしたら!」<br />「外れた!? なんで!」
 
:亡き想い人のため、ブロックに挟まれたV2を狙い撃つものの、そのビームはV2を拘束していたブロックに当たり、脱出を許してしまう。
 
:亡き想い人のため、ブロックに挟まれたV2を狙い撃つものの、そのビームはV2を拘束していたブロックに当たり、脱出を許してしまう。
:もしかしたら、この時から既にカテジナの[[医療・病障害|失明]]の[[伏線|兆候]]があったのかもしれない。
+
:もしかしたら、この時から既に[[医療・病障害|失明]]の[[伏線|兆候]]があったのかもしれない。
 
;「来ると思ったよ……。甘ちゃん坊やは、この艦が沈めばこの艦もろともみんなが幸せになるんだろう?」
 
;「来ると思ったよ……。甘ちゃん坊やは、この艦が沈めばこの艦もろともみんなが幸せになるんだろう?」
:最終局面でウッソを待ち伏せした際に。富野節全開である。
+
:最終局面でウッソを待ち伏せした際に。すっかり余裕が消えうせ、何を言っているか初見では分かり辛いが、マリア主義を否定され、愛していたクロノクルも喪い、その結果「自分が選んできた道が完全に間違っていた」事を証明してしまった事でカテジナは精神の均衡を完全に崩してしまった。「せめてウッソと刺し違えた上で、諸共にその周り全員を道連れにしてやる」と捨て鉢になった彼女の心情を現したような言葉である。なんとも富野節全開。
 
;「ば、馬鹿にして……。坊主がやること! 坊主がッ!!」
 
;「ば、馬鹿にして……。坊主がやること! 坊主がッ!!」
 
:そして、待ち伏せにひるまなかったウッソに激昂してこう吐き捨てる。"坊や"から一転して"坊主"、である。
 
:そして、待ち伏せにひるまなかったウッソに激昂してこう吐き捨てる。"坊や"から一転して"坊主"、である。
 
;「まやかすなぁッ!!」
 
;「まやかすなぁッ!!」
 
:上記の台詞の後、なおも向ってくるV2に対して。直前で[[オデロ・ヘンリーク|オデロ]]らの残留思念がウッソに語りかけており、それを聞いてしまったため振り切るかのように叫んだ一言。この時、瞳のハイライトが消えている。
 
:上記の台詞の後、なおも向ってくるV2に対して。直前で[[オデロ・ヘンリーク|オデロ]]らの残留思念がウッソに語りかけており、それを聞いてしまったため振り切るかのように叫んだ一言。この時、瞳のハイライトが消えている。
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;「カルル…いい名前だ」
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:最終話エピローグより、カルルから名前を聞かされての反応。他のシーンでは初期のようなお嬢様然とした口調に戻っていたが、この時だけザンスカール時代のような口調となっている。直後、カテジナは何かに気付いたように虚空を見つめていた。
 +
:カテジナは視力を失ったが記憶は失っていないという説があり、その場合はカルルの名前を聞いて自分が会話していた相手がシャクティだと気づいた場面ということになる。
 
;「い、いえね……冬が来ると、訳もなく悲しくなりません?」
 
;「い、いえね……冬が来ると、訳もなく悲しくなりません?」
:最終話エピローグより。恋人も視力も[[記憶喪失|記憶]]も家も何一つ残らず全て失ったカテジナがシャクティに残した台詞。
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:同上。恋人も視力も[[記憶喪失|記憶]]も家も何一つ残らず全て失ったカテジナがシャクティに残した台詞。
 
:[[宇宙世紀]]シリーズのラストを飾るシーンであり、視聴者に何とも言えない悲しみを与えた。
 
:[[宇宙世紀]]シリーズのラストを飾るシーンであり、視聴者に何とも言えない悲しみを与えた。
 
:余談だが、『[[ケロロ軍曹 (TV)|ケロロ軍曹]]』において、[[声優:渡辺久美子|渡辺久美子]]氏が演じる宇宙渡辺久美子が上記の台詞を喋るという、[[ギャグイベント|パロディ場面]]が存在する。
 
:余談だが、『[[ケロロ軍曹 (TV)|ケロロ軍曹]]』において、[[声優:渡辺久美子|渡辺久美子]]氏が演じる宇宙渡辺久美子が上記の台詞を喋るという、[[ギャグイベント|パロディ場面]]が存在する。
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=== [[αシリーズ]] ===
 
=== [[αシリーズ]] ===
'''[[スーパーロボット大戦α|α]]'''
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;[[スーパーロボット大戦α|α]]
;「私はあなた達に助けてくれと頼んだ覚えはないわ。それに、あなた達の行動は無駄に戦火を広げているだけではなくて?」
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:;「私はあなた達に助けてくれと頼んだ覚えはないわ。それに、あなた達の行動は無駄に戦火を広げているだけではなくて?」
:第11話(ジャブローへ向かうルート)「白いモビルスーツ」より。豹馬達と口論になった時の台詞。
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::第11話(ジャブローへ向かうルート)「白いモビルスーツ」より。豹馬達と口論になった時の台詞。
:平和の為に対して戦っている彼らに対してこの言い方は失礼であろう。『α』から更に後の時代にも、空気の読めない発言を[[αナンバーズ]]にぶつけて不快な思いをさせた[[フレイ・アルスター|者]]もいるが。
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::平和の為に対して戦っている彼らに対してこの言い方は失礼であろう。『α』から更に後の時代にも、空気の読めない発言を[[αナンバーズ]]にぶつけて不快な思いをさせた[[フレイ・アルスター|者]]もいるが。
;「オデロ君、あの人達に投降しましょう」<br />オデロ「何だって!?」<br />「[[エゥーゴ]]の戦艦に乗るより、[[ジオン公国|ジオン]]に投降した方がマシだわ」<br />オデロ「あ、あんた…正気かよ!? あいつら、俺達の街を爆撃しやがったんだぞ!!」<br />「私は[[地球連邦政府|連邦政府]]の支配下で生きて行くつもりはないわ。いずれ地球の人々は[[スペースノイド]]に粛正される…だったら、今の内にジオンへ身を寄せた方がよくてよ」
+
:;「オデロ君、あの人達に投降しましょう」<br />オデロ「何だって!?」<br />「[[エゥーゴ]]の戦艦に乗るより、[[ジオン公国|ジオン]]に投降した方がマシだわ」<br />オデロ「あ、あんた…正気かよ!? あいつら、俺達の街を爆撃しやがったんだぞ!!」<br />「私は[[地球連邦政府|連邦政府]]の支配下で生きて行くつもりはないわ。いずれ地球の人々は[[スペースノイド]]に粛正される…だったら、今の内にジオンへ身を寄せた方がよくてよ」
:第12話(ジャブローへ向かうルート)「戦いは誰のために」より。
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::第12話(ジャブローへ向かうルート)「戦いは誰のために」より。
:独立部隊とはいえ連邦の一組織に保護されるという事が、連邦の特権にしがみ付いていた両親やウーイッグの住民など自分が一番忌み嫌っていた人たちと同類になるため、それを嫌がったのである。
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::独立部隊とはいえ連邦の一組織に保護されるという事が、連邦の特権にしがみ付いていた両親やウーイッグの住民など自分が一番忌み嫌っていた人たちと同類になるため、それを嫌がったのである。
;「[[アーガマ]]の人達のやり方では地球は永遠に絶望的よ…だから、私はジュピトリアンのやり方を学ぶつもりなの」
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:;「[[アーガマ]]の人達のやり方では地球は永遠に絶望的よ…だから、私はジュピトリアンのやり方を学ぶつもりなの」
:第37話(弾丸を撃ち落とすルート)「ジュピトリアン」で、思想の違いから[[ジュピトリアン]]に身を投じ、敵となってウッソの前に立ちはだかった台詞。原作9話のアレンジ。
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::第37話(弾丸を撃ち落とすルート)「ジュピトリアン」で、思想の違いから[[ジュピトリアン]]に身を投じ、敵となってウッソの前に立ちはだかった台詞。原作9話のアレンジ。
:やはり、「'''[[アースノイド|地球に住んでいる人達]]の中にも助けを求めている人はおり、どんな人間であれ彼らを見殺しには出来ない'''」』というお題目を掲げて戦うばかりに、「'''地球の重量に魂を引かれた人間達'''」を増長させる結果を招いているようにしかカテジナには見えず、[[ロンド・ベル]]の方法では手緩過ぎると困惑するウッソに言い放つ。
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::やはり、「'''[[アースノイド|地球に住んでいる人達]]の中にも助けを求めている人はおり、どんな人間であれ彼らを見殺しには出来ない'''」』というお題目を掲げて戦うばかりに、「'''地球の重量に魂を引かれた人間達'''」を増長させる結果を招いているようにしかカテジナには見えず、[[ロンド・ベル]]の方法では手緩過ぎると困惑するウッソに言い放つ。
;「じゃあ、どこへ行けというの!?お前達と…ここまで戦った私は!!」
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:;「ほーら…所詮、あなたの口先だけの偽善者よ!」
:第58話(エンジェル・ハイロゥを追うルート)「勝者と敗者に祝福を」に於ける[[主人公]]との[[戦闘前会話]]。主人公が放つ[[念動力|プレッシャー]]への生理的嫌悪感と、「カテジナが居るべき場所は戦場じゃない」と説く言葉の前に一瞬、しおらしい振る舞いを見せるが…。
+
::同上。直後の選択肢で「カテジナを撃つ」を選択した場合の台詞。[[熟練度]]が獲得できないため基本的にこちらは選ばないが、もう一方の選択肢では…
;「フッ…フフフ…ハハハ!甘いねえ…そうすれば、皆が幸せになれるとでもいうのか!?そんな甘い考えで、これから先の戦いに生き残れるものか!」
+
:;「相変わらず馬鹿正直な子だね!」<br />「さあ、次はコクピットを狙うよ!」
:直後、主人公が発した「拘りを棄てろ」との言葉に狂笑し、ゴトラタンの照準を主人公機へと絞り込む。
+
::「カテジナを撃たない」を選択した場合の台詞。結局、どちらを選んでもカテジナに状況を上手く利用されるだけである。熟練度が獲得できるため、こちらのほうがマシではあるが…。
 +
:;「じゃあ、どこへ行けというの!?お前達と…ここまで戦った私は!!」
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::第58話(エンジェル・ハイロゥを追うルート)「勝者と敗者に祝福を」に於ける[[主人公]]との[[戦闘前会話]]。主人公が放つ[[念動力|プレッシャー]]への生理的嫌悪感と、「カテジナが居るべき場所は戦場じゃない」と説く言葉の前に一瞬、しおらしい振る舞いを見せるが…。
 +
:;「フッ…フフフ…ハハハ!甘いねえ…そうすれば、皆が幸せになれるとでもいうのか!?そんな甘い考えで、これから先の戦いに生き残れるものか!」
 +
::直後、主人公が発した「拘りを棄てろ」との言葉に狂笑し、ゴトラタンの照準を主人公機へと絞り込む。
 +
:
 +
;[[スーパーロボット大戦α外伝|α外伝]]
 +
:;「…ウ…ウッソ……!」
 +
::第38話「月光蝶」において、カテジナを撃墜しなかった際の台詞。[[ギム・ギンガナム|ギンガナム]]の奇襲からウッソを庇った際に、記憶を取り戻して発した一言。
 +
::すでに機体が限界であったため、耐えられずに戦死という悲惨な最期を遂げる。
 +
:;「あ、あの頃の……あの頃の…ウーイッグに……!」
 +
::同上。カテジナを撃墜した際の台詞。上記共にウッソが脱出を促すが、錯乱しているのかそれを聞き入れないまま機体と共に爆発してしまう。
 +
::最後の最後で忌み嫌っていたはずの自分の生まれ育った故郷の名を呼んでいた事から、カテジナが心の底から本当に欲しがっていたのは、自分を受け入れてくれる愛情と優しさに満ちた暖かい家庭だったのだろう……。
   −
'''[[スーパーロボット大戦α外伝|α外伝]]'''
+
=== 携帯機シリーズ ===
;「…ウ…ウッソ……!」
+
;[[スーパーロボット大戦D|D]]
:第38話「月光蝶」において、カテジナを撃墜しなかった際の台詞。[[ギム・ギンガナム|ギンガナム]]の奇襲からウッソを庇った際に、記憶を取り戻して発した一言。
+
:;「ジョシュア・ラドクリフ。あなたのような男は、戦いをして犯した罪をつぐないなさい!」
:すでに機体が限界であったため、耐えられずに戦死という悲惨な最期を遂げる。
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::リガ・ミリティアルートを通った場合に発声する「ザール艦隊総司令、クロッペン出撃!」におけるジョッシュとの戦闘前会話より。
;「あ、あの頃の……あの頃の…ウーイッグに……!」
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:;「ピースクラフト。貴女は話し合いにきたのか? それとも我々をバカにしにきたのか?」
:同上。カテジナを撃墜した際の台詞。上記共にウッソが脱出を促すが、錯乱しているのかそれを聞き入れないまま機体と共に爆発してしまう。
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::「聞こえないレクイエム」シナリオデモより。[[ブルー・スウェア]]と[[ベスパ]]の停戦交渉の最中、[[リリーナ・ドーリアン|リリーナ]]がベスパは地球侵攻の大義名分としてマリア主義を利用しているだけであると苦言を呈した際に。
:最後の最後で忌み嫌っていたはずの自分の生まれ育った故郷の名を呼んでいた事から、カテジナが心の底から本当に欲しがっていたのは、自分を受け入れてくれる愛情と優しさに満ちた暖かい家庭だったのだろう……。
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::カテジナから見れば、リリーナも気に食わなかったのだろうが、地球圏も[[ザンスカール帝国]]も分け隔て無く平和へ導きたいと考えるリリーナに対し、個人的感情を優先させる視野の狭いカテジナという、両者の器の違いを見せつけられる事となった。
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::そもそもリリーナは今は'''モトラッド艦隊司令のクロノクルと交渉している'''のであって、カテジナが口を挟んでいい場面ではない。事と次第によってはこういった独断専行が、本来なら交渉決裂に繋がりかねない。自分の立場を理解せず分を弁えようともしない態度もさりげなく原作通りに再現されている。
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:;「…はい。もし私1人が生き残ったのなら、死ぬほかはありませんでしたし…そういう覚悟をされたクロノクル大尉と一緒なら、私も居場所を失わずに住むと思えます。周囲の人たちからは、大尉が守ってくださるのでしょう?」
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::終盤、[[ブルー・スウェア]]と共に戦う事を決意したクロノクルに「共に来て欲しい」と言われて。この返答に、クロノクルも「君がいてくれれば私も嬉しい」と喜ぶ。原作終盤とは大違いで、互いに信頼しあう恋人同士としてよき関係となっている。
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:;「すっかり、戦士の顔になったのね、ウッソ。あなたが戦いの中でカサレリアのウッソくんではなくなったように、私も、もうウーイッグのカテジナ・ルースではないわ。それは、覚えていてちょうだい」
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::終盤、ブルー・スウェアと共に戦う事を決意した直後のウッソとのやり取り。カテジナもどこか複雑そうで、切ない台詞。
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=== 携帯機シリーズ ===
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== スパロボシリーズの迷台詞 ==
'''[[スーパーロボット大戦D|D]]'''
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=== 30 ===
;「ジョシュア・ラドクリフ。あなたのような男は、戦いをして犯した罪をつぐないなさい!」
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;「強い男を求めるから、面倒な事になる…!」<br />「ウッソ、クロノクル!私が強い女になってあなた達を守ってあげるから!」
:リガ・ミリティアルートを通った場合に発声する「ザール艦隊総司令、クロッペン出撃!」におけるジョッシュとの戦闘前会話より。
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: DLCミッション「清く正しく美しく、そして強く」におけるカテジナの初戦闘台詞。「強い男を求める」と「クロノクルの弱さ」も彼女の悲劇の原因だが、この決意もある意味でおかしい。
;「ピースクラフト。貴女は話し合いにきたのか? それとも我々をバカにしにきたのか?」
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:「聞こえないレクイエム」シナリオデモより。[[ブルー・スウェア]]と[[ベスパ]]の停戦交渉の最中、[[リリーナ・ドーリアン|リリーナ]]がベスパは地球侵攻の大義名分としてマリア主義を利用しているだけであると苦言を呈した際に。
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:カテジナから見れば、リリーナも気に食わなかったのだろうが、地球圏も[[ザンスカール帝国]]も分け隔て無く平和へ導きたいと考えるリリーナに対し、個人的感情を優先させる視野の狭いカテジナという、両者の器の違いを見せつけられる事となった。
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:そもそもリリーナは今は'''モトラッド艦隊司令のクロノクルと交渉している'''のであって、カテジナが口を挟んでいい場面ではない。事と次第によってはこういった独断専行が、本来なら交渉決裂に繋がりかねない。自分の立場を理解せず分を弁えようともしない態度もさりげなく原作通りに再現されている。
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;「…はい。もし私1人が生き残ったのなら、死ぬほかはありませんでしたし…そういう覚悟をされたクロノクル大尉と一緒なら、私も居場所を失わずに住むと思えます。周囲の人たちからは、大尉が守ってくださるのでしょう?」
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:終盤、[[ブルー・スウェア]]と共に戦う事を決意したクロノクルに「共に来て欲しい」と言われて。この返答に、クロノクルも「君がいてくれれば私も嬉しい」と喜ぶ。原作終盤とは大違いで、互いに信頼しあう恋人同士としてよき関係となっている。
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;「すっかり、戦士の顔になったのね、ウッソ。あなたが戦いの中でカサレリアのウッソくんではなくなったように、私も、もうウーイッグのカテジナ・ルースではないわ。それは、覚えていてちょうだい」
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:終盤、ブルー・スウェアと共に戦う事を決意した直後のウッソとのやり取り。カテジナもどこか複雑そうで、切ない台詞。
      
== 搭乗機体 ==
 
== 搭乗機体 ==
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**また、人体欠損といった一目で解る描写でないのは何故かと庵野監督の問いに対して「テレビコードに引っかかるから」「ウッソ達に関してもペナルティが無いとは言えないが、それを絵にしてしまうと今の子供達は生理的に受け付けないだろう」とも答えている。
 
**また、人体欠損といった一目で解る描写でないのは何故かと庵野監督の問いに対して「テレビコードに引っかかるから」「ウッソ達に関してもペナルティが無いとは言えないが、それを絵にしてしまうと今の子供達は生理的に受け付けないだろう」とも答えている。
 
**この末路に関しては2クール目の製作段階の時点で構想されており、スタッフたちも「落としどころは他にありませんしね」と納得したという。よく言われている「死よりも重い罰を与えたかった」「頑張って狂ってくれたカテジナを救うにはこれしか無かった」という評価はこれら対談内で述べたものに尾ヒレが付いたものであると思われる。
 
**この末路に関しては2クール目の製作段階の時点で構想されており、スタッフたちも「落としどころは他にありませんしね」と納得したという。よく言われている「死よりも重い罰を与えたかった」「頑張って狂ってくれたカテジナを救うにはこれしか無かった」という評価はこれら対談内で述べたものに尾ヒレが付いたものであると思われる。
 
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*富野総監督自身の筆による[[小説|小説版]]では、原作よりも社会や戦争に巻き込まれ振り回されている描かれ方となっている。
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**[[リガ・ミリティア]]の秘密工場が襲撃を受けた時に全身に大火傷を負い、茫然自失の状態になっていた所をクロノクルに救助される。その後、治療手術に耐えた事からスーパーサイコ研究所にて[[強化人間]]にされ、べスパのパイロットとなるが、最終決戦の中でウッソとの戦闘で命を落としている(撃墜の際にはウッソと共鳴しており、彼の思いの中の過去の自分を見ている)。
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**同作では明確にクロノクルと恋仲になって性行為も行っており、後の搭乗機として与えられるゴトラタンのカラーリングがそれを示したニュアンスになっているとの事<ref>クロノクルがゴトラタンのカラーリングを目にした際、前夜抱いた際のカテジナの女性器の色を思い出すというシーンが存在する。</ref>。
 
*寿司(ことぶきつかさ)氏のギャグ[[漫画]]『いけ!いけ!ぼくらのVガンダム!!』では「'''カテ公'''」と呼ばれており、それが広まって一部ファンの間でもカテ公と呼ばれることがある。なお、彼女はラストシーンで[[シャクティ・カリン|シャクティ]]によってワッパに爆弾を仕掛けられて'''爆殺される(!)'''という結末になっている。
 
*寿司(ことぶきつかさ)氏のギャグ[[漫画]]『いけ!いけ!ぼくらのVガンダム!!』では「'''カテ公'''」と呼ばれており、それが広まって一部ファンの間でもカテ公と呼ばれることがある。なお、彼女はラストシーンで[[シャクティ・カリン|シャクティ]]によってワッパに爆弾を仕掛けられて'''爆殺される(!)'''という結末になっている。
*『コミックボンボン』で連載された岩村俊哉氏の[[漫画|コミカライズ]]版では、子供向けのキャラクターでは無い為か、カテジナは未登場である。その為か、同誌のリグ・シャッコーの紹介記事内で「'''カテジナさんって、覚えてる? ウッソがウーイッグにいた頃、憧れていた女の人だ'''」と、何やら弱気な紹介をされていた。
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*『コミックボンボン』で連載された岩村俊哉氏の[[漫画|コミカライズ]]版では、ヒロインをシャクティに絞りたかったという作者の意向により登場しない<ref>[https://twitter.com/toshiya_iwamura/status/1548872682800029696 2022年7月18日のツイート] 2022年7月23日閲覧。</ref>。その為か、同誌のリグ・シャッコーの紹介記事内で「'''カテジナさんって、覚えてる? ウッソがウーイッグにいた頃、憧れていた女の人だ'''」と、何やら弱気な紹介をされていた。
    
== 商品情報 ==
 
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