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セフィーロの『柱』システムの最も残酷な点は、『柱』の交代が『柱』の死をもってしか行われないことにある。エメロードは生きている限り『柱』の責務からは決して解放されない。しかも、世界そのものの法則によりセフィーロに住む誰であっても『柱』を傷つけることが出来ず、『柱』が自分自身を傷つけることもできない。つまり、エメロードは誰かに命を絶ってくれと願うことも、自分で自分の命を絶つことすらも許されないのである。
 
セフィーロの『柱』システムの最も残酷な点は、『柱』の交代が『柱』の死をもってしか行われないことにある。エメロードは生きている限り『柱』の責務からは決して解放されない。しかも、世界そのものの法則によりセフィーロに住む誰であっても『柱』を傷つけることが出来ず、『柱』が自分自身を傷つけることもできない。つまり、エメロードは誰かに命を絶ってくれと願うことも、自分で自分の命を絶つことすらも許されないのである。
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だが、セフィーロの法則に縛られない異世界出身の魔法騎士であれば、『柱』を殺すことができる。つまり、魔法騎士の召喚は『柱』だけに許された自決用の魔法であり、'''魔法騎士とは柱の自殺を幇助するため(=役目を果たせなくなった柱を殺害するため)の始末屋的な存在であった'''(当時はこの制度にかなりの批判が寄せられ『本当にこんなのってない』という声が大多数をしめていた)。
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だが、セフィーロの法則に縛られない異世界出身の魔法騎士であれば、『柱』を殺すことができる。つまり、魔法騎士の召喚は『柱』だけに許された自決用の魔法であり、'''魔法騎士とは柱の自殺を幇助するため(=役目を果たせなくなった柱を殺害するため)の始末屋的な存在であった'''<ref>当時はこの制度にかなりの批判が寄せられ『本当にこんなのってない』という声が大多数をしめていた</ref>。
    
世界を守るために死を望むエメロードの選択を受け入れられず、彼女を守るために魔法騎士を殺そうとすザガートに対し、魔法騎士への攻撃を止めるよう懇願し続けたエメロード。しかし、ザガートが討たれたことによって無意識下に生じた強い憎しみの感情が引き金となり、エメロードは復讐鬼と化してしまう。
 
世界を守るために死を望むエメロードの選択を受け入れられず、彼女を守るために魔法騎士を殺そうとすザガートに対し、魔法騎士への攻撃を止めるよう懇願し続けたエメロード。しかし、ザガートが討たれたことによって無意識下に生じた強い憎しみの感情が引き金となり、エメロードは復讐鬼と化してしまう。
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==パイロットステータス==
 
==パイロットステータス==
 
===[[能力]]値===
 
===[[能力]]値===
[[回避]]以外が全体的に高水準でスーパー系大ボスの風格。特に[[格闘]]と[[射撃]]は、'''両方とも『T』では全パイロット中2位。'''強力な技能ラインナップと相俟って、強敵との連戦で疲弊したプレイヤーを驚愕させてくる。
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[[回避]]以外が全体的に高水準でスーパー系大ボスの風格。特に[[格闘 (能力)|格闘]]と[[射撃 (能力)|射撃]]は、'''両方とも『T』では全パイロット中2位。'''強力な技能ラインナップと相俟って、強敵との連戦で疲弊したプレイヤーを驚愕させてくる。
    
===[[精神コマンド]]===
 
===[[精神コマンド]]===
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;[[スーパーロボット大戦T|T]]、[[スーパーロボット大戦30|30]]
 
;[[スーパーロボット大戦T|T]]、[[スーパーロボット大戦30|30]]
 
:'''[[3回行動]]、[[気力限界突破]]L3、[[極]]、[[サイズ差補正無視]]L3、[[闘争心]]L3、[[カウンター|フルカウンター]]、[[プレッシャー]]L4'''
 
:'''[[3回行動]]、[[気力限界突破]]L3、[[極]]、[[サイズ差補正無視]]L3、[[闘争心]]L3、[[カウンター|フルカウンター]]、[[プレッシャー]]L4'''
:とにかく攻撃に特化した構成。恐るべきは3回行動に加えて最大レベルのプレッシャー。これで'''無消費武器を振り回す'''のだからたまったものではない。
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:とにかく攻撃に特化した構成で、[[ザガート]]との戦いで疲弊した自軍を刈り取りにかかる。恐るべきは3回行動に加えて最大レベルのプレッシャー。これで'''無消費武器を振り回す'''のだからたまったものではない。
:一方で防御面は底力やガードを持たず(プレッシャーはあるが)脆めで、それを補う為かフルカウンター持ち。幸いこれはダイレクトアタックで無視できるため、トドメを刺す機体は予めExCを多めに貯めておきたい。
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:一方で防御面は底力やガードを持たずプレッシャー頼りで、特に『30』では強力になった底力がないためザガートや他ボスと比べて明らかに柔らかい。しかし防御面を補うためかフルカウンター持ち。幸いこれはダイレクトアタックで無視できるため、トドメを刺す機体は予めExCを多めに貯めておきたい。
    
===[[エースボーナス]]===
 
===[[エースボーナス]]===
 
;気力130以上で与えるダメージが1.3倍になる
 
;気力130以上で与えるダメージが1.3倍になる
:『[[スーパーロボット大戦T|T]]』で採用。[[流竜馬 (OVA)|竜馬]]のエースボーナスの気力条件が緩和されたもので、ver.1.03で追加されたスーパーエキスパートモードにて習得する。
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:『[[スーパーロボット大戦T|T]]』で採用。ver.1.03で追加されたスーパーエキスパートモードにて習得する。
:ただですら攻撃力が高いのに、このエースボーナスが発動すると10段階改造された機体ですら精神コマンド無しだと一撃で沈みかねないので、ザガート戦で全力を出しきらないようにしよう。
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:[[流竜馬 (OVA)|竜馬]]のエースボーナスの気力条件が緩和されたもので、10段階改造したスーパーロボットですら精神コマンド無しだと一撃で沈みかねないためザガート戦で全力を出しきらないようにしよう。
 
;気力130以上で与ダメージ1.3倍、最終命中率、回避率+30%
 
;気力130以上で与ダメージ1.3倍、最終命中率、回避率+30%
:『[[スーパーロボット大戦30|30]]』で採用。『T』の効果に加えて実質上の「集中」まで加算されてもう手に負えない。
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:『[[スーパーロボット大戦30|30]]』で採用。『T』の効果に加えて実質上の[[集中]]まで加算され、極と併せて'''最終命中率+60%'''もの補正となる。しっかり育成した[[イカルガ (ナイツマ)|鬼神]]にすら当ててくるため、ひらめきやそれを内包する精神なしでは確実な回避は望めない。
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:システムの関係で「決戦のセフィーロ」への挑戦を後回しにする事もできるため、その間に「かく乱」や「脱力」が使えるメンバーをしっかり育成して極ごと封殺してしまうのが確実か。
    
==人間関係==
 
==人間関係==
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===戦闘台詞===
 
===戦闘台詞===
 
;「愛する者を失う痛み…! お前ならわかるはずだ!」
 
;「愛する者を失う痛み…! お前ならわかるはずだ!」
:[[ドモン・カッシュ]]、[[獅子王凱]]、[[キャプテンハーロック]]、[[アムロ・レイ]]、[[キリコ・キュービィー]]、[[天海護]]らとの[[特殊戦闘台詞]]。
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:[[ファ・ユイリィ]]、[[ドモン・カッシュ]]、[[獅子王凱]]、[[キャプテンハーロック]]、[[アムロ・レイ]]、[[キリコ・キュービィー]]、[[天海護]]らとの[[特殊戦闘台詞]]。
 
;「魔神め…! 私を殺しに来たか!」
 
;「魔神め…! 私を殺しに来たか!」
 
:[[マジンガーZ]]・[[グレートマジンガー]]へ発する特殊戦闘台詞。
 
:[[マジンガーZ]]・[[グレートマジンガー]]へ発する特殊戦闘台詞。
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***第1話放送当日も事務所のテレビの前で一同が待機して視聴し、'''「本当に緒方恵美さんが(エメロード姫の役を)やってるの…?」'''という空気が漂っていた、また原作者のCLAMPや監督の平野俊弘らの話によれば、「なかよし」読者向け試写会で流した第1話でのEDで配役のテロップが流れた瞬間、'''会場にいる視聴者は驚きのあまり大絶叫したとの事'''。勿論、緒方がエメロードを演じる事を想像だにしなかった意味と、'''「聴いただけで緒方恵美が本当に演じているのかわからない程の女声」だった為。'''
 
***第1話放送当日も事務所のテレビの前で一同が待機して視聴し、'''「本当に緒方恵美さんが(エメロード姫の役を)やってるの…?」'''という空気が漂っていた、また原作者のCLAMPや監督の平野俊弘らの話によれば、「なかよし」読者向け試写会で流した第1話でのEDで配役のテロップが流れた瞬間、'''会場にいる視聴者は驚きのあまり大絶叫したとの事'''。勿論、緒方がエメロードを演じる事を想像だにしなかった意味と、'''「聴いただけで緒方恵美が本当に演じているのかわからない程の女声」だった為。'''
 
***また、アニメ誌のインタビューで緒方はエメロードの声で'''「これが地声なんです」'''とインタビュアーを魅了したエピソードも有る。
 
***また、アニメ誌のインタビューで緒方はエメロードの声で'''「これが地声なんです」'''とインタビュアーを魅了したエピソードも有る。
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***もっとも、スパロボでは既に[[リン・マオ|リン]]を演じていることから、あまり意外とは思われていない。
 
**緒方氏は第二章では[[イーグル・ビジョン]]役も担当しているが、聴き比べても言われなければわからない…どころか(特に少女姿のエメロードなどは)'''言われてもわからない'''凄まじい変化をみせている。『[[T]]』での出演時も往時と変わらぬ見事な演じ分けを披露し、ファンを歓喜(そして本作で初めて知ったユーザーを驚愕)させた。
 
**緒方氏は第二章では[[イーグル・ビジョン]]役も担当しているが、聴き比べても言われなければわからない…どころか(特に少女姿のエメロードなどは)'''言われてもわからない'''凄まじい変化をみせている。『[[T]]』での出演時も往時と変わらぬ見事な演じ分けを披露し、ファンを歓喜(そして本作で初めて知ったユーザーを驚愕)させた。
 
*『レイアース』本編では原作版、テレビアニメ版の双方で、『柱』になった光がその力で柱制度そのものをなくすという結末になっている。この点については「それができるならエメロード姫はなぜそうしなかったのか」という話になるのだが、テレビアニメ版ではそのあたりが突っ込まれることはなかった。
 
*『レイアース』本編では原作版、テレビアニメ版の双方で、『柱』になった光がその力で柱制度そのものをなくすという結末になっている。この点については「それができるならエメロード姫はなぜそうしなかったのか」という話になるのだが、テレビアニメ版ではそのあたりが突っ込まれることはなかった。
**一方、原作漫画版では「エメロードがその気にさえなれば『柱』制度を廃止してザガートと結ばれる事は可能だった」という事実が明確に指摘されている。エメロードがそれをしなかった理由については新たな柱となった光からは「本当にセフィーロと人々を愛していたんだと思う(故に重責を皆に押し付けようとせず自分独りで背負いこんだ)」と好意的に解釈されているが、逆に創造主であるモコナからは(柱となった光が創造主が望んでいた答えに行き着いたこともあり)'''「エメロード姫は『セフィーロ』を、そして、みんなを愛していた。しかし、信じてはいなかったのかもしれない。姫は生命をかけて愛するもの達を守ろうとしたが、自らの重責を分かち合い、ともに歩こうとはしなかった」'''と評されている。現実でいえば、生真面目で責任感が強い人ほど不安や恐れから他者の助力を拒み一人で抱え込もうとしてしまい易い。劇中での責任感と使命感の強さを見るに、エメロード姫も同じタイプだったのだろう。
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**一方、原作漫画版では「エメロードがその気にさえなれば『柱』制度を廃止してザガートと結ばれる事は可能だった」という事実が明確に指摘されている。エメロードがそれをしなかった理由については新たな柱となった光からは「本当にセフィーロと人々を愛していたんだと思う(故に重責を皆に押し付けようとせず自分独りで背負いこんだ)」と好意的に解釈されているが、逆に創造主であるモコナからは(柱となった光が創造主が望んでいた答えに行き着いたこともあり)'''「エメロード姫は『セフィーロ』を、そして、みんなを愛していた。しかし、信じてはいなかったのかもしれない。姫は生命をかけて愛するもの達を守ろうとしたが、自らの重責を分かち合い、ともに歩こうとはしなかった」'''と評されている。生真面目で責任感が強い人ほど不安や恐れから他者の助力を拒み一人で抱え込もうとしてしまい易いものだとは現実においてもよく言われることだが、劇中での責任感と使命感の強さを見るに、エメロード姫もそうした傾向が顕著だったのだろう。<ref>エメロードの判断を好意的に解釈した光からも「'''一人で担うには重すぎる'''」と述べられている。</ref>
 
***こういった経緯も有ってか、彼女に対しファンからは'''「悲劇のヒロインにして物語の元凶」'''という複雑な評価が根付いている。
 
***こういった経緯も有ってか、彼女に対しファンからは'''「悲劇のヒロインにして物語の元凶」'''という複雑な評価が根付いている。
 
*OVA版では担当声優が同じ[[イーグル・ビジョン]]が弟となっている。
 
*OVA版では担当声優が同じ[[イーグル・ビジョン]]が弟となっている。
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