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| 開発 = [[OZ]]([[ロームフェラ財団]])
 
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| 所属 = OZ<br />[[地球圏統一連合]]
 
| 所属 = OZ<br />[[地球圏統一連合]]
| 主なパイロット = [[ルクレツィア・ノイン]]<br />[[ゼクス・マーキス]]<br />[[ミュラー]]
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| 主なパイロット = [[ルクレツィア・ノイン]]<br />[[ゼクス・マーキス]]<br />[[ワーカー]]<br />[[ミュラー]]
 
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'''エアリーズ'''は『[[新機動戦記ガンダムW]]』の[[登場メカ]]。
 
'''エアリーズ'''は『[[新機動戦記ガンダムW]]』の[[登場メカ]]。
    
== 概要 ==
 
== 概要 ==
[[黄道十二星座]]の「牡羊座」の名を冠する[[モビルスーツ]]。
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[[黄道十二星座]]の「牡羊座」の名を冠する空戦特化型の[[モビルスーツ]]。
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物語の序盤、[[リーオー]]や[[トラゴス]]と共に[[スペシャルズ]]([[OZ]])の主力機として活躍する。
    
=== 機体概要 ===
 
=== 機体概要 ===
本機は[[OZ]]が軍備の質的向上を目指し開発したもので、[[リーオー]]の空戦特化型に位置する機体である。「ガンダム」が登場するまでの軍備で、陸の[[トラゴス]]、空のエアリーズ、海の[[パイシーズ]]の一角を担った。脚部を折り畳む簡易変形機能を有するほか、熱核ロケット・ジェットエンジンを採用し、増槽などを破棄し戦域を全速で離脱するジェット戦闘機に対しても遥か後方から軽々と追いつくほどの優れた機動性を持つ。
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本機は[[OZ]]が軍備の質的向上を目指し開発したモビルスーツの一つで、リーオーの空戦特化型の位置づけとなっており、機体の形式番号からも陸戦特化型のトラゴスと並行して開発が行われた事が伺われる。[[ロームフェラ財団]]のセイス・クラーク技師が開発を担当し、背部にはトールギスの流れを汲む大型のフライトユニットを装着し、熱核ロケット・ジェットエンジンを採用。脚部を折り畳む簡易変形機能による飛行形態をとなる事で、増槽等を破棄し戦域を全速で離脱するジェット戦闘機に対しても遥か後方から軽々と追いつく程の優れた機動性を獲得すまでに至っている。基本武装は実弾式の携行機関砲である「チェーンライフル」で、他にも翼下に懸架可能な「ミサイルポッド」も有し、これらの威力は決して高いとは言えないものの、同時使用が可能である為、総合的に見ればリーオーよりも高い火力を発揮可能となっている。しかし、汎用性の低さ(大火力兵器が使用できない、カスタマイズができない)、リーオー以下の陸戦能力、通常装備なら一瞬で高高度まで急上昇可能だが重武装を搭載すると過重量から急上昇が不可能になる等、特化型故の弱点も有しており、宇宙用ビーム砲(後に[[トーラス]]の標準装備として採用される事になる「ビームカノン」の原型)を一度使おうとした際も、2機のエアリーズによる運用で無ければ使用出来ない程であった。
   −
カタログスペックではリーオーとほぼ同等の能力を有する事になっているが、同等の能力を有した機体が空を飛べるという事は、戦術的にかなりのアドバンテージであり、実際の戦闘力はリーオー以上であると言える。このため、特に制限が無く各陣営に大量に配備されているリーオーと異なり、基本的にOZ部隊([[スペシャルズ]])がほぼ独占しており、それ以外の組織には意図的に配備数が抑えられている。
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カタログスペックではリーオーとほぼ同等の能力を有する事になっているが、同等の能力を有した機体が空を飛べるという事は「制空権の確保」を意味しており、広範囲への迅速な作戦展開や、編隊を組む形での3次元機動等が可能であった点は、戦術的においてかなりのアドバンテージとなっている為に、実際の戦闘力はリーオー以上であったと言える。この為、特に制限が無く各陣営に大量に配備されているリーオーと異なり、基本的にスペシャルズ(OZ)がほぼ独占しており、それ以外の組織には意図的に配備数が抑えられていた。
   −
とは言え「ガンダム」のターゲットとしてはリーオーと同レベルに分類される機体でもあり、機動性に優れるとは言えガンダムや[[トールギス]]との機動性の差にはほぼ成す術が無かった。加えて汎用性の低さ(大火力兵器が使用できない、カスタマイズができない)、リーオー以下の陸戦能力、通常装備なら一瞬で高高度まで急上昇可能だが重武装を搭載すると過重量から急上昇が不可能になるなど特化型故の弱点も有している。
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[[ガンダムタイプ|ガンダム]]」が登場するまでの軍備で、陸のトラゴス、空のエアリーズ、海の[[キャンサー]]の一角を担った。しかし、主戦場が宇宙に移行していき、更には本機にも匹敵する空戦能力を備え宇宙でも運用可能なトーラスが活躍する様になってからは、徐々に生産も行われなくなっていき、その地位を譲る事になっている。
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主戦場が宇宙に移行していった事から生産も行われなくなっていき、徐々にその地位を[[トーラス]]に譲る事になる。更にOZが[[ロームフェラ財団]]派とトレーズ派に分裂すると財団主導で[[モビルドール]]の生産が本格化、オペレーション・ノヴァ以降[[ビルゴ]]が大量配備されると、かつて[[地球圏統一連合]]のリーオーを圧倒したトレーズ派のエアリーズもビルゴに太刀打ちできる戦力ではなくなり、急速に旧式化した。
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機体色は、黒(OZ一般機)、モスグリーン(OZ指揮官機)、灰青([[地球圏統一連合]])が確認されている。
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機体色は、黒([[OZ]]一般機)、モスグリーン([[OZ]]指揮官機)、灰青([[地球圏統一連合]])が確認されている。
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=== 劇中の様相 ===
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物語の序盤より既に活躍しており、その高い空戦能力や機動性からも連合、スペシャルズ(OZ)内では最高クラスの性能を持ったモビルスーツとして扱われていた。しかし、[[ウイングガンダム|敵対]][[ガンダムデスサイズ|する]][[ガンダムヘビーアームズ|コロニーの]][[ガンダムサンドロック|送り込んだ]][[シェンロンガンダム|ガンダム]]のターゲットとしてはリーオーと同レベルに分類される機体でしかない代物として扱われ、機動性に優れるとは言えガンダムや[[トールギス]]との機動性の差にはほぼ成す術が無く、特にガンダニュウム合金を採用しているガンダムを相手には、攻撃の殆どが通用しておらず、リーオーやトラゴスと同様に[[やられメカ]]の烙印を押される事になっている。しかし、OZの[[オペレーション・デイブレイク]]の際には、その機動力で連合軍のリーオー部隊を圧倒しており、分かり辛いがその時は[[ゼクス・マーキス]]もエアリーズに搭乗して出撃している。
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=== 劇中での様相 ===
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物語の中盤では、[[ルクレツィア・ノイン]]の教え子である[[ミュラー]]が搭乗。部下の搭乗する僚機のエアリーズと共に地球圏統一連合軍の制圧作戦を担っているが、降伏した無抵抗の兵士達を相手に「粛清」としてモビルスーツの武装で攻撃する等、増長の極みに達する形で虐殺を展開しているが、それを止めようとしたゼクスの横槍によって僚機がやられた事に逆上したミュラーは、ゼクスのトールギスに[[特攻]]に近い形で無謀な攻撃を仕掛けるも、[[ビームサーベル]]を装備していたトールギスに真っ二つにされる形で返り討ちとなり、ミュラーも戦死した。後半に差し掛かると、OZがデルマイユ派とトレーズ派に分裂し、財団主導で[[モビルドール]]の生産が本格化。オペレーション・ノヴァ以降にて[[ビルゴ]]が大量配備されると、かつて地球圏統一連合のリーオーを圧倒したトレーズ派のエアリーズも太刀打ち出来る戦力ではなくなり、急速に旧式化した。
OZの[[オペレーション・デイブレイク]]の際には、その機動力で連合軍のリーオー部隊を圧倒し、分かり辛いがその時はゼクスもエアリーズに搭乗して出撃している。
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ガンダムのパイロットでは、自らの戦う意義を見失っていた[[カトル・ラバーバ・ウィナー]]が、迷いを吹っ切った際にOZから強奪。リーオーで[[ビルゴ]]部隊と戦い窮地に追い込まれた[[ヒイロ・ユイ]]の元に駆けつけ、同じく駆けつけてきた[[ルクレツィア・ノイン]]率いるサンクキングダム軍から受け取った[[ウイングガンダム]]のバスターライフルでビルゴを撃退する、という活躍を見せている。
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ガンダムのパイロットでは、自らの戦う意義を見失っていた[[カトル・ラバーバ・ウィナー]]が、迷いを吹っ切った際にOZから強奪。リーオーで[[ビルゴ]]部隊と戦い窮地に追い込まれた[[ヒイロ・ユイ]]の元に駆けつけ、同じく駆けつけてきた[[ルクレツィア・ノイン]]率いるサンクキングダム軍から受け取った[[ウイングガンダム]]のバスターライフルでビルゴを撃退するという予想外な活躍を見せている。
    
== 登場作品と操縦者 ==
 
== 登場作品と操縦者 ==
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[[リーオー]]や[[トーラス]]と比べるとSRWへの参戦率は低め。『Endless Waltz』に登場していないことが響いている。
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=== [[旧シリーズ]] ===
 
=== [[旧シリーズ]] ===
 
;{{参戦作品 (メカ)|スーパーロボット大戦F}}
 
;{{参戦作品 (メカ)|スーパーロボット大戦F}}
:[[NPC]]として登場する。また、[[ルクレツィア・ノイン|ノイン]]機が[[ロンド・ベル]]に加わる。[[スポット参戦]]から正式加入までが長い上に[[飛行]]可能なこと以外に別段特筆すべき点がなく、とても主力となり得る様な性能ではない。更にチェーンガンが何故か[[ビーム兵器]]であるため、[[HM]]に弾かれたりと散々である。しかも、愛を持って改造しても『F完結編』で永久離脱する。
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:本作には統一連合の灰青カラーのみ登場する。
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:[[ルクレツィア・ノイン|ノイン]]機が中盤で[[スポット参戦]]し、後半で[[ロンド・ベル]]に加わる他[[NPC]]としても登場。
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:しかし正式加入までが長い上に[[飛行]]可能なこと以外に別段特筆すべき点がなく、とても主力となり得る様な性能ではない。更にチェーンガンが何故か[[ビーム兵器]]であるため、[[ヘビーメタル|HM]]に弾かれたりと散々である。しかも、愛を持って改造しても『F完結編』で永久離脱する。加入時点で[[二軍|倉庫番]]確定。
 
:おまけにPS版では設定ミスにより'''加入時点でフル改造済(=それ以上強化できない)なのに能力値は無改造状態'''というあんまりな仕打ちを受けている。幸い完結編に移行すればちゃんとフル改造状態の能力になるが、ほどなくして離脱するのは変わらず。
 
:おまけにPS版では設定ミスにより'''加入時点でフル改造済(=それ以上強化できない)なのに能力値は無改造状態'''というあんまりな仕打ちを受けている。幸い完結編に移行すればちゃんとフル改造状態の能力になるが、ほどなくして離脱するのは変わらず。
 
;{{参戦作品 (メカ)|スーパーロボット大戦F完結編}}
 
;{{参戦作品 (メカ)|スーパーロボット大戦F完結編}}
:引き続き自軍に在籍しているが、唯でさえ微妙な性能(『F』から変更されてはいる)を有しているのに敵のインフレがどんどん進むのでとても戦力には勘定できない。そして、宇宙Bなのにそこから抜け出せないまま[[ルクレツィア・ノイン|ノイン]]が抜ける際に永久離脱する。余りにも不遇。
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:引き続き自軍に在籍しているが、唯でさえ微妙な性能(『F』から多少強化されてはいる)を有しているのに敵のインフレがどんどん進むのでとても戦力には勘定できない。おまけに本作序盤は[[宇宙]]マップが続くのに宇宙B。そして地上へ降りる前に[[ルクレツィア・ノイン|ノイン]]共々永久離脱する。余りにも不遇。
 
:ノイン機離脱後に[[レディ・アン]]が乗ってNPCとして参戦するマップもある。このレディ機は基本性能の高い強化仕様だが、武器はノイン機と同じであるため総合的な強さはお察しである。
 
:ノイン機離脱後に[[レディ・アン]]が乗ってNPCとして参戦するマップもある。このレディ機は基本性能の高い強化仕様だが、武器はノイン機と同じであるため総合的な強さはお察しである。
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=== 単独作品 ===
 
=== 単独作品 ===
 
;{{参戦作品 (メカ)|新スーパーロボット大戦}}
 
;{{参戦作品 (メカ)|新スーパーロボット大戦}}
:初登場作品。なぜか原作で使用していないビームサーベルやビームライフルを持つ。出番は宇宙編第23話のみで性能も低い。敵増援として登場するため、リーオーを[[マップ兵器]]でまとめて撃墜すると、登場しない可能性もある。
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:初登場作品。なぜか原作で使用していないビームサーベルやビームライフルを持つ。出番は宇宙編第23話のみで性能も低い。敵増援として登場するため、リーオーを[[V2ガンダム]]の[[マップ兵器]]版光の翼でまとめて撃墜すると、登場しない可能性もあり、[[ロボット大図鑑|ロボットデータ]]に登録されないことに注意。
 
:;{{参戦作品 (メカ)|新スーパーロボット大戦 スペシャルディスク}}
 
:;{{参戦作品 (メカ)|新スーパーロボット大戦 スペシャルディスク}}
 
::フリーバトルに登場。
 
::フリーバトルに登場。
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;チェーンライフル
 
;チェーンライフル
 
:標準携行火器。特筆すべき点は無い。
 
:標準携行火器。特筆すべき点は無い。
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:本来は実弾式のライフルなのだが『[[F]]』では何故か[[ビーム兵器]]扱いで、[[ビームコート]]や[[オーラバリア]]に弾かれてしまう。
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:ちなみにチェーンライフルという名称自体は造語だが、実在する銃火器に外部動力と機関部をチェーンで繋いで動作させる「チェーンガン」というものが存在する。恐らくはこのチェーンガン方式を駆動に採用したライフル銃ということなのだろう。名前の似た[[キングゲイナー]]の「チェンガン」とは由来が異なる(あちらは「チェーンソー」から)。
    
==== オプション装備 ====
 
==== オプション装備 ====
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:4連装のミサイルポッド。
 
:4連装のミサイルポッド。
 
;宇宙用ビーム砲
 
;宇宙用ビーム砲
:その名の通り、宇宙での使用を前提とした火器であり、地上で撃つと十分な放熱ができずに故障してしまう。SRW未登場。
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:その名の通り、宇宙での使用を前提とした火器であり、地上で撃つと十分な放熱ができずに故障してしまう。後に改良されて[[トーラス]]のビームカノンとして完成するため、そもそもエアリーズ用の装備として作られたものではない可能性がある。SRW未登場。
 
:第4話で[[シェンロンガンダム]]を撃墜するためにエアリーズが2体がかりで撃とうとしたが、発射する前に返り討ちにされた上にビーム砲を強奪されてOZの輸送船の撃破に使われてしまった。
 
:第4話で[[シェンロンガンダム]]を撃墜するためにエアリーズが2体がかりで撃とうとしたが、発射する前に返り討ちにされた上にビーム砲を強奪されてOZの輸送船の撃破に使われてしまった。
  
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