バスク・オムは『機動戦士Ζガンダム』及び『機動戦士ガンダム0083 STARDUST MEMORY』の登場人物。
バスク・オム | |
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外国語表記 | Bask Om[1] |
登場作品 | |
声優 | 郷里大輔 |
デザイン |
安彦良和(Ζ) 川元利浩(0083) |
初登場SRW | 第3次スーパーロボット大戦 |
SRWでの分類 | パイロット |
プロフィール | |
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種族 | 地球人 |
性別 | 男 |
生年 | 宇宙世紀0050年 |
年齢 | 37歳 |
没年月日 | 宇宙世紀0088年2月20日 |
身長 | 203cm |
所属組織 | |
所属部隊 | 地球軌道艦隊(デラーズ紛争時) |
役職 |
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軍階級 | 大佐 |
概要
宇宙世紀の物語に登場する反スペースノイド主義者達の中でも、強硬派の筆頭格として苛烈な弾圧を繰り広げていく事になる。
人物
2mを超える身長にスキンヘッド、分厚いレンズのゴーグル(視覚障害の矯正を目的としたもの)の装着と、威圧的な外見をしているのが特徴的。このような風貌になってしまったのは、一年戦争時にジオン公国軍に捕らわれて、南極条約を無視する形で視力に障害をきたす程の凄惨な拷問を受けたのが原因であり、その事が狂信的なアースノイド至上主義とスペースノイドへの苛烈なまでの憎悪を植え付けるに至ったと考えている人が多い。
しかし、劇中描写においてはそのような言及は一切存在せず、上記の内容は近藤和久による漫画「サイドストーリー・オブ・ガンダム・ゼータ」における設定である。 公式的には一年戦争の時期に負傷したというのは間違いなさそうなものの、産みの親である富野由悠季が直接手掛けた小説において、ブレックス・フォーラから、「彼は政治家だ」、「一年戦争さえ経験したことのない男」と酷評交じりに否定されている(一年戦争には参加していないか交戦することない後方部署にいたなど)。
そこからもともと地球至上主義の反スペースノイドだった人物が、一年戦争中の何かしらの負傷によって、すべてはスペースノイドのせいだと逆恨みとも言える憎悪を強めた可能性が指摘されている。
ジャミトフ・ハイマン直属の部下としてティターンズの総指揮を執るが、ジャミトフの思想について共感をしている訳では無く、自らにとって憎悪の対象であるスペースノイド達への弾圧に都合がいい為、従っているに過ぎず(現に、グリプス戦役の前となるデラーズ紛争では、ジャミトフと対立関係にあるジョン・コーウェンの派閥に所属していた)ジャミトフ側もバスクに対しては快く思われていなかった。目的の為に手段を選ばないどころか、時として目的と手段を履き違えているとしか思えない非道な作戦を行使する事さえあり、カミーユ・ビダンの母親であるヒルダを急ごしらえのカプセルに閉じ込めて宇宙空間へ漂わせる、「30バンチ事件」を代表するスペースコロニーへの毒ガスの注入といった部分からもその事がうかがえる。短気な面もあり、後述にもあるがティターンズ内の部下は勿論、地球連邦軍所属の兵士に対しても何度も「修正」を行っている。
一方、軍人としての能力は「戦術の天才」と評される程優れており、高圧的だがジャマイカン・ダニンガンの様に強者の威を利用して威張ったり保身に走る様な小物ぶりは見せず、また戦闘においても常に最前線に出て部下を叱咤し、断固として敵に屈しない不屈の精神力を見せる等、悪い意味ながらも武人肌的な面も持ち、上司としては頼れる人物。また、ティターンズという組織全体の有益になるならば、ジェリド・メサやヤザン・ゲーブルの様にクセの強い人物でも重用している事から、組織運営の手腕や着眼についても確かな物を持っており、作中でも敵意や対抗心を見せていたパプテマス・シロッコを最も最初に重用したのも、実はバスクであったりする[2]。更に、グリプス戦役の後半期には、自らの人生の最大の怨敵であるサイド3のジオン共和国と取引を行う事で、ゼダンの門の整備やグリプスの要塞化も短期間で済ませる等、柔軟さも見せている。ジャミトフがシロッコに暗殺された後も、事の真相をある程度把握した上で組織の乗っ取りを企んだシロッコに断じて屈しようとしなかった部分からも、歪んだ信念の持ち主であってもそれを簡単に曲げてしまったり日和見に走る様な真似はしない気骨さは見せていた。それら以前となる連邦軍将校時代(デラーズ紛争の時期)でも、軍人としての信念を優先させてしまっていたエイパー・シナプスとは対照的に、切迫した状況を理解してシーマ・ガラハウ率いる海兵隊との共闘を受け入れたりしている。
劇中でも、ジャミトフから動向を問題視されつつも重用され続け、ハマーン・カーンからは軽視されつつクワトロ・バジーナ(シャア・アズナブル)やブレックス・フォーラ、ブライト・ノアはバスクの存在を脅威と見なしていた事からも、「冷酷非道」であっても「無能」な人物では無かったと言え、むしろバスクの手腕が無ければティターンズを巨大組織にする事は出来なかったのは確かである。
劇中の様相
デラーズ紛争時(0083)
一年戦争からグリプス戦役までの空白が描かれ、地球連邦軍のジョン・コーウェン准将の派閥に所属する将校として登場[3]。一年戦争を過ぎている為に、既に顔には視力障害の矯正用ゴーグルが掛かっており、この頃にはもうスペースノイドへの激しい憎悪を深めていたと思われる。しかし、「コロニー落とし」という最悪な状況であった為か(やはり負傷の原因が近藤による漫画設定の拷問ではなかった可能性も高い)、シーマ率いる海兵隊との共闘はエイパー・シナプスとは対照的に受け入れているが、最初からアテにはしておらず、あくまでも敵対するデラーズ・フリートと潰し合いをさせる目論見であった模様。
デラーズ・フリートによってジャックされ地球に向かって落下しようとしていたスペースコロニーをソーラ・システムで迎え撃とうとしていたが、ここでは「味方(コウと第一地球軌道艦隊の先鋒艦隊)が射線上で戦っているにも関わらず、ソーラ・システムを使う」という、『Ζ』におけるバスクの非情さの片鱗を垣間見せてる。後に部下(ジャマイカン)が同じようなことして即座に謀殺されたりしているように、後年ティターズ内ですら非難される行為を当時から行っていた。しかし、それでもコロニーの破壊までには至らず、北米への落下を許してしまう事になった。
コーウェン失脚後、ジャミトフ派に鞍替えした結果、先述の凶行は「お咎め無し」となっており、発足間も無いティターンズの指揮官に任命。演説にて、地球の守護者として自分達ティターンズが発つ事を世界中に宣言するのだった。
グリプス戦役時(Ζ)
ティターンズ総帥のジャミトフ・ハイマン大将の片腕として、前線において総指揮を任されている。事実上のティターンズのNo.2[4]だけあって、軍人としては優秀だが、非情な反スペースノイド主義者で反地球連邦の集会を行っていたスペースコロニーの住民を毒ガス(G3ガス)で全滅させた「30バンチ事件」の実行を命令した張本人でもあり、結果的にブレックスを中心に「エゥーゴ」が結成される遠因となっている。
他にも、カミーユの両親を人質にする、ジャブローを味方ごと核攻撃で爆破する[5]、コロニーレーザーをサイド2のコロニーに向けて試射する、無防備のエゥーゴの指導者を暗殺させる、陽動作戦としてまたもや毒ガスを使う等々、その暴虐ぶりには枚挙に暇が無い。また、平時でも(友軍である地球連邦軍であっても)ティターンズ以外の人間を見下しており、バスクの戦術に意見したブライトを暴力で黙らせる事もあった。他に、レコア・ロンドや一般兵、ドゴス・ギアの艦長も殴り飛ばした事がある[6]。
最期はティターンズ乗っ取りを企んだシロッコに反発しドゴス・ギア艦隊ごと自勢力を維持しようとした事で、ティターンズは事実上の内乱状態になったが、結局はシロッコの策略にはまり、レコアの乗るパラス・アテネにドゴス・ギアのブリッジごと撃ち抜かれて死亡した[7]。
キャラクターの総評
元々徹底したアースノイド至上主義者の思想を持っていたとされている。
ただし、問題的な存在であるのは確かだが、何もバスクだけがジオンに対し常軌を逸した憎悪を抱いていたわけではない。彼と同様に特にジオンに対して憎んでいた人物は、ティターンズだけではなく、地球連邦軍にもいたのは否定しようの無い事実である。既に一年戦争の時代より、バスクのみならず地球連邦軍の兵士達の過半数が、ジオンによって行われたコロニー落としやコロニー潰し(コロニーへの毒ガス注入・ミサイル攻撃・メガ粒子攻撃)によって、家族や友人・恋人を奪われた遺族達に占められていた。『初代』の小説版や『第08MS小隊』でも、連邦兵士達のジオンへの敵意が凄まじいという描写があり、『UC』のスベロア・ジンネマンの過去からも、連邦側のジオンへの激しい憎悪が語られている。
また、一年戦争からデラーズ紛争の時期を冷静に顧みれば、一年戦争の時点でジオン側はコロニー落としという大量虐殺のみならず、戦時条約の南極条約を何度も平然と無視する暴挙に出ている。一年戦争後においてジオンへの憎悪、蔑視がバスクに限らないのは「ある意味では仕方の無い話」であったと言える。
そして、それに更なる追い打ちをかける事になったのがジオン残党軍による度重なる無差別テロ行為に加え、デラーズ・フリートによって実行された「星の屑作戦」であった。非戦闘地帯であるコンペイトウで行われた観艦式への核弾頭による無差別虐殺によって多くの連邦兵士・将校が犠牲となり、そして北米の穀倉地帯に向けて行われた二度目のコロニー落としでも多大な犠牲が出てしまった為に、ここまで来れば、バスクでなくとも多くのアースノイド達がスペースノイドに恐怖を抱くのは火を見るよりも明らかであったと言える[8]。
それらの事を踏まえれば、冷酷非道なティターンズの指揮官であったバスクの存在は、スペースノイドにとっては脅威であっても、彼等のテロにずっと怯え続けていたアースノイド達からしてみれば正に「毒を以て毒を制す存在」であったともいえ、バスクという存在は「一年戦争の時期よりスペースノイドに苦しめられたアースノイド達の怒りと憎悪の象徴と言える人物」と見る向きもある。
しかし、あくまでジオン(コロニーにおけるサイド3であり宇宙移民の一部)との紛争であったはずなのに、スペースノイド全体に対するものとして(そこにバスク個人の差別、蔑視という私念が存在)、対象を拡大して弾圧していった論理のすり替えや扇動が存在していたのは紛れもない事実であり、それが身内に属する者達からすら離反を招き、遂には地球連邦からも手を切られてしまってティターンズ崩壊のみならず、後年のティターンズと一体関係にあった地球連邦(エゥーゴが最初から正規軍だったと捏造するも)に対するスペースノイドからの反発心増大(ロンド・ベルの立ち入りを一般人が妨害など)、登場する反連邦組織への世論下支えとなり、多くの紛争が発生していく。
グリプス戦役後、ティターンズは「精鋭部隊とは名ばかりの、地球至上主義に凝り固まった危険思想を孕んだ過激なテロリスト集団」「連邦軍から生まれたジオン」のレッテルを貼られ、元構成員は不当な処罰を受けたり、僻地送り等の冷遇を受ける事になり挙げ句の果てに一部はティターンズ残党になったり、ネオ・ジオンに加わったりするが、ティターンズの負のイメージを定着させたのは、間違い無くバスク・オム(または腰巾着のジャマイカンも加えて)であり、上記の後年における諸紛争発生の件も含めて、その責任は非常に大きいと言わざるを得ないものがある。
SRWではジャミトフに対して忠実なイメージがあるが、原作ではどちらかというと「スペースノイド弾圧をし易くするためにジャミトフに従っていた」節が所々に見られた[9]。一方、ジャミトフはバスクの暴虐な振る舞いに対して、「世間からの反感を増幅しかねない」として難色を示しており、特に劇場版ではジャミトフがバスクを警戒している描写がある。
登場作品と役柄
スパロボにおいても原作同様に毒ガス攻撃や人質作戦等の卑劣な手段を平然と使用する横暴な権力主義者である事は変わらず、そのやり口は他作品のキャラからも嫌われており、「リアル系における分かりやすい悪役」として大抵悲惨な最期を迎える。
ただ、前述の通り「SRWでは、ジャミトフがバスク同様の地球至上主義に描かれている」側面が強いせいか、互いに警戒する事は無くジャミトフに忠実な人物となっている。
旧シリーズ
- 第3次スーパーロボット大戦
- 初登場作品。DCのメンバーで第2遊撃軍司令官。キシリアの直属(ティターンズ系はキシリア派所属)として原作通り毒ガス作戦等の非道な作戦を行う他、インスペクターとの同盟交渉に就く等、序盤からDC側の悪役として出番が多い。序盤から中盤はドゴス・ギア、終盤はなんとドロスに搭乗している。
- ちなみに、『第4次』ではティターンズが登場するのに彼は登場しない。死亡描写は無かったのだが彼は何処へ行ったのだろう?[10]
- スーパーロボット大戦F
- 声がついた。原作同様のティターンズ幹部として登場するが、まだこの時点では味方側。戦闘はしないが、キャラクター事典での一言セリフは必聴。異星人と結託して地球連邦と敵対していた件については特に語られていない為、どのような手引きで連邦側へ鞍替えしたのかは不明。
- スーパーロボット大戦F完結編
- 地上に降りてから何度かアレキサンドリアやドゴス・ギアに乗って敵対する。特に「トレーズの救出」ではフォウの参入フラグに関わっているため、最優先で倒したい。
- 最終的には「野望の果てに」で宇宙に上がろうとするジャミトフの殿を引き受けて戦死するが、隠し要素でそのジャミトフの暗殺シーンを見た上で彼を落とすと何者かに救出されて生き残り、DCルート「ファイナルオペレーション」にてシロッコに特攻をしかける見せ場がある[11]。
αシリーズ
- スーパーロボット大戦α
- ティターンズ所属。極東支部に圧力をかけてくる。リアル系4話でのみ敵として登場するため声が入っている。ただし、乗艦のアレキサンドリアがかなり堅いので撃墜どころか撤退させるのも一苦労。EDにてティターンズが復権した際には『0083』のラストで行った演説が再現される。
- スーパーロボット大戦α for Dreamcast
- 新規EDルートでドゴス・ギアに乗ってくる。ジャミトフがパイロットとして登場しないため、実質ティターンズの大ボス扱い。戦闘前会話が『α外伝』からの流用ではあるが用意されている。このルートでは死亡するため、エピローグには登場せず。
- スーパーロボット大戦α外伝
- 極東支部ルート第5話でスードリに乗って登場。ティターンズとの決着が付く第9話でもスードリに搭乗する。熟練度次第ではジャミトフと戦わないため、一応ティターンズの代表格として戦闘前のイベント台詞は多い。
Zシリーズ
- スーパーロボット大戦Z
- ガルダ級、アレキサンドリアに乗ってくる。艦長効果と底力でとにかく硬い。なお、本作ではドゴス・ギアにはイベントシーンでしか乗ってこない(さらにはシロッコに持ち逃げされてしまった)。最期はジブリール共々シロッコの露払いにされて死亡する。本作ではやや小物臭さが強調されている。
- 郷里氏は本作発売後の1年4ヶ月後に亡くなられたため、本作が生前最後に出演したスパロボとなった。
- スーパーロボット大戦Z スペシャルディスク
- 本作ではドゴス・ギアに乗るバスクと戦える。
COMPACTシリーズ
- スーパーロボット大戦COMPACT
- シーン5のシナリオ23「刻の涙」にドゴス・ギアで登場。戦闘台詞と撃破時以外に台詞は無く、歴代で一番目立たないバスクかもしれない。
- スーパーロボット大戦COMPACT for WonderSwanColor
- リメイク前と出番は変わらないが、マップ上での台詞が追加されている。どうやらシロッコに騙され、ロンド・ベルの迫るグリプスIIに誘導された様子。
携帯機シリーズ
- スーパーロボット大戦A
- 本人は登場しないが、序盤でブライトが三輪防人の説明をする際に「地球連邦軍においてバスク・オムと並んで要注意と言われている人物」と語るシーンがあるため、地球連邦軍に在籍している事が判明している。
- 確かに三輪とバスクは似たり寄ったりの人物だが、三輪が安全な所から無茶振りをし続けているだけの傍ら見栄や功績を重視しているのに対し、バスクは最前線で指揮を取り手口はどうあれ功績を上げ続けその立ち位置で私腹を肥やすような言動も働かない為、一軍人としてはバスクの方が遥かにマシな存在と言えなくもないが、裏を返せばそれだけ三輪があてにならないという事である。
- 本作では既に『Ζガンダム』のストーリーが終わっている為、どういう経緯で彼が生きているのかは不明。終盤で『0083』の原作再現が行われるが前述の通りバスクの姿はない。
- スーパーロボット大戦D
- 本人は登場しないが、ゴズ・バールの人質作戦時、ファが名前を出す。
Scramble Commanderシリーズ
- スーパーロボット大戦Scramble Commander
- 大気圏にドゴス・ギアで静止していたが恐竜帝国のマグマ砲で跡形も無く吹っ飛ぶ。
単独作品
- スーパーロボット大戦64
- OZのメンバー。カーツ・アイシャ・エルリッヒ・リッシュと、オリジナルキャラ全員と一通り絡んでいる。
- スーパーロボット大戦GC(XO)
- なんと、登場前にジャミトフ共々逮捕・拘束されており、名前が語られるぐらいで影も形も登場しない。
- ただ、拘束されているのは確かだが、粛清されただの処刑されただのといった話は出てこないので、収監されているか、あるいは更迭もしくは罷免された可能性が高い。そのため最後まで生存している可能性が高いだけ原作より扱いは良い……のか?
- スーパーロボット大戦X-Ω
- シナリオNPC。
- スーパーロボット大戦DD
- 本編では既に原作終了後で故人。
- 2022年10月のイベント「第3回共闘戦」では過去の再現データがボスユニットとして登場する。ドゴス・ギアに搭乗。郷里氏死去後の作品であるため、声はライブラリ出演。
- 「第3次スーパーロボット大戦ANOTHER Part1」ではシナリオNPCとして本人が登場する。
関連作品
- ヒーロー戦記 プロジェクトオリュンポス
- ティターンズ所属で立ち位置は原作とほほ同じ。アムロの実力を高く買っており、彼をゼウスから引き抜こうとするが丁重に断られている。引き抜こうとした際や断わられた際の態度や発言を鑑みると、原作と比べると性格がまともな方に改変された印象を受ける。
- 中盤、ゼウスメンバーがエゥーゴ共和国を離れている隙を突いてクーデターを決行。共和国全土を手中に収めるものの、アポロン総統の意を受けたシロッコによって暗殺される。
パイロットステータス
精神コマンド
特殊技能(特殊スキル)
小隊長能力(隊長効果)
- ダメージ-20%
- 『Z』で採用。
人間関係
機動戦士Ζガンダム
ティターンズ
- ジャミトフ・ハイマン
- 上司。バスク自身はジャミトフにとって代わろうとした野心があったか不明であるが、一方でジャミトフ自身の方はバスクの強硬的すぎるやり方を快く思っていない面がある。少なくともスパロボにおいてはジャミトフに忠実である。
- ジェリド・メサ
- 部下。毒ガスを「嫌な作戦」と言っているが、バスクに対しては特段何の描写もない。
- カクリコン・カクーラー
- 部下。序盤では彼のブライトに対する暴行を黙認した。
- エマ・シーン
- 部下。しかし、バスクの横暴さが一因となって離反する。
- パプテマス・シロッコ
- 味方ではあるが、シロッコの登用が自身に対する牽制という目的もあった為もあって危険視する。しかし、結局は彼の謀略によって葬られる事になる。
- ジャマイカン・ダニンガン
- 部下で懐刀。しかし、後に二人とも揃って同じような死に方をする羽目に。
- ヤザン・ゲーブル
- 部下。しかし劇場版においては彼に殺害される事になる。
- レコア・ロンド
- 当初は敵対関係にあったが後半は部下となり、彼女に毒ガス作戦を命じた際は反対された事で修正した事もあった。TV版では彼女に止めを刺される事になる。
- シェリー・ペイジ(SRW未登場)
- 北爪宏幸氏の漫画『機動戦士ΖガンダムDefine』に登場するオリジナルキャラクター。自分の腹心。
エゥーゴ
- ブレックス・フォーラ
- 互いに嫌っている関係。
- ブライト・ノア
- グリーンノアでMSの危険な飛行をしていた事を彼に非難されるが、バスクは全く意に介さず、直後の部下達によるブライトへの暴行も黙認した。
- カミーユ・ビダン
- エゥーゴに付いた彼に対して母親を人質にする等の卑劣な手段を取る。
地球連邦軍
- フランクリン・ビダン
- カミーユの父親。エゥーゴについたカミーユに対する人質とした。
- ヒルダ・ビダン
- カミーユの母親。フランクリンと同じく人質とし、「カプセルに閉じ込めて宇宙空間に放出して事情を知らないジェリドに殺害させる」という非道な作戦を行なった。
機動戦士ガンダム0083 STARDUST MEMORY
地球連邦軍
- ジョン・コーウェン
- 0083年時代では彼の直属の部下で、コーウェンの派閥は強硬派。デラーズ紛争時は地球軌道艦隊司令。
- 紛争後コーウェンは敗訴し、バスクはジャミトフの部下となった。ちなみに、コーウェンとジャミトフは派閥が違う。
- コウ・ウラキ
- 直接の面識は無いが、ガトーと交戦していた彼もろとも攻撃しようとした。
- エイパー・シナプス
- 終盤では彼を恫喝した。松浦まさふみ氏の漫画版に至っては拘束しようとまでした。
ジオン残党
他作品との人間関係
ガンダムシリーズ
宇宙世紀ガンダムシリーズ
- キシリア・ザビ
- 原作の設定では全く相反する思想と立場であるが、旧シリーズのDCにおいては彼女の指揮下にある。
- シャリア・ブル、キャラ・スーン
- DCでの部下。
- マシュマー・セロ
- DCでの部下。マシュマー自身は完全に嫌っていた。
アナザーガンダムシリーズ
- ウォン・ユンファ
- 『F完結編』でティターンズを宇宙に逃す手引きをするが、ティターンズに対して見下した態度を取った事で激怒し、「マフィア如き」と侮蔑する。
- デュオ・マックスウェル
- コロニー側の存在なので、共演する作品ではシリーズを通して敵対する間柄。『α』では、序盤から早々と彼に襲撃を受ける事になる。
- また、直接ではないが彼の口から、エゥーゴ側のカミーユと裏切った元部下のエマに30バンチ事件の真相を暴露される結果となる。
ガンダムSEEDシリーズ
- ロード・ジブリール
- 『Z』では元々は反目し合っていたが、シロッコやデューイのクーデター後は共同歩調をとる。
- 最後はフロスト兄弟に陥れられ、ジブリール共々シロッコによってゴミ同然の捨て駒にされてしまう。
- ユウナ・ロマ・セイラン
- 『Z』では彼の返答を「猿芝居」と酷評した。
リアル系
スーパー系
- 兜甲児
- 『64』ではバスクの知らない所で、彼に「タコメガネ」というあだ名をつけられていた。
- 帝王ゴール
- 『SC』では彼の放ったマグマ砲により、引導を渡される。
- 岡防衛長官
- 『α』では彼にロンド・ベル隊の即時解散を強要するも、逆にティターンズの人外戦力に対する実戦不足を指摘され舌戦に完敗する。
バンプレストオリジナル
- ヴィガジ
- 『第3次』では彼と接触してDCとインスペクターの同盟交渉を行う。
- エルリッヒ・シュターゼン
- 『64』での部下。中盤、帝国の排除より地球圏支配のための地盤堅めを優先するバスクに度々進言するが、バスクはその進言を全て退けていた。
- 最終的には理由をつけて出撃拒否をする彼を、無理矢理出撃させるべく恋人アリンディーネを人質に取ってマーチウィンドとの戦いに向かわせる。結局その行動が原因で彼はOZを離反することになる。
- リッシュ・グリスウェル
- 『64』での部下。中盤、帝国の排除より地球圏支配のための地盤堅めを優先するバスクとはソリが合わなかった。主人公の説得の後、マーチウィンドに参入する。
- カーツ・フォルネウス、アイシャ・リッジモンド
- 『64』のスーパー系主人公のライバル。度々マーチウィンド戦に投入する。
- イルムガルト・カザハラ
- 『α外伝』では一時的に自身の部下を務めていたが、それは彼の仕組んだ芝居であり、人質に取っていたアヤ達を救出される羽目になる。
名台詞
機動戦士ガンダム0083 STARDUST MEMORY
- 「おおっ、コロニーが肉眼で見えるぞ! もういい、照射!」
- 第13話より。第一地球軌道艦隊臨時旗艦「マダガスカル」艦橋で、デラーズ・フリートにより地球落下軌道を取るスペースコロニーを真正面に陣取ったソーラ・システムIIで破壊するためのミラーを展開中、ガトーの駆るノイエ・ジールが迫る中、焦って展開が未完了にも拘らずソーラ・システムIIの照射命令を出してしまう。
- 十分な配置が完了しない状況での照射ではコロニーが破壊できなくなるかもしれない可能性が残るため[12]、かなり危険な独断専行だったと思われる[13]。
- 結果としては照射直前にガトーの攻撃でコントロール艦が撃沈されてしまい、不十分な照射となってしまったため、コロニーを破壊する事はできなかった。
- 「やかましい! ヤツらを一撃せねばおさまらん!」
- 第13話より。部下の制止を押し切ってソーラ・システムで味方の連邦軍もろとも攻撃しようとした際の台詞。この時点でバスクの非道ぶりが表れている[14]。
- 「省みよ! 今回の事件は地球圏の静謐を夢想した一部の楽観論者が招いたのだ! 『デラーズ・フリート』の決起等はその具体的一例に過ぎぬ!」
「また三日前、北米大陸の穀倉地帯に大打撃を与えたスペース・コロニーの落下事故を見るまでもなく、我々の地球は絶えず、様々な危機に晒されているのだ!」
「地球! …この宇宙のシンボルを忽 せにしない為にも、我々は誕生した! 地球! …真の力を再びこの手に取り戻すため、ティターンズは起つのだ!」 - 第13話でデラーズ・フリートとの戦いが終結した後に行った演説。かくして、後世に悪名高きティターンズが発足する…。
- 余談だが、公式年表ではコロニー落下は0083年11月13日で、ティターンズ創設演説は12月4日とされているため、「また三日前」の発言と矛盾してしまっており、設定に齟齬があったと思われる[15]。また、小説版では「先月の13日」とセリフの修正が行われている。
- 『α』のラストでもやや形を変えて同様の演説を行なっている。
機動戦士Ζガンダム
TV版
- 「赤い彗星だと!? バカな!!」
- 第2話においてのファーストシーンの台詞。
- 「赤い彗星」の名を知っているあたりから、やはりバスクも一年戦争を生き抜いてきた事がうかがえる。
- 「一般将校は黙ってろ!ここはティターンズの拠点である! 正規の連邦軍と、やり方が違う!」
- 第2話より。居住区でガンダムMk-IIのテストをしたことに抗議したブライトを殴り飛ばしてから、こう怒鳴り付けた。
- 横暴で権力主義的であるバスク、そしてティターンズをよく表した台詞であり、エマがティターンズを離反するきっかけになった。
- 「愛人にとっては都合が良かったのではないのか?」
- 第4話で人質にとったカミーユの母が戦闘中に死亡した後、その事を抗議してきたカミーユの父・フランクリンに対して。事実であるだけに、抗議しようとしたフランクリンは「ぐう」の音も出なかった[16]。
- なお、この発言からフランクリンの愛人の事は軍内部でも知られていた可能性がある。また、直前のアレキサンドリア格納庫でのカミーユとフランクリンの言い争いはブリッジで盗み聞ぎされており、その際に「愛人か」と不敵な笑みと共に呟いている場面もある。
- 「汚名挽回? その言葉は実績を見せた者が言う事だ」
- 同上。ジェリドの「自分が汚名挽回をしたく」への返事。ペーペーの新人パイロットであるジェリドには無論実績などある筈もないので、出しゃばるなと牽制したのだろう。もしかしたら、暗に「気にするな」と言ってくれているのかもしれないが、バスクの様な人物に遠回しに言われても気遣いだと思う人は皆無であろう。
- 「挽回する程の」「汚名挽回は1970年代から誤用ではないか?」という議論が生じているが、1980年代はまだ普通に使われている時代の作品なので、当然だがバスクもこの言葉を間違いだと思ったりはしない。
- サンライズ公式のパロディ漫画『IPポリス つづきちゃん』では、前半部を汚名挽回という言葉についての指摘だと勘違いしたジェリドへ「挽回するほど実績あんのか」と返した。
- 「シロッコ…貴公の許せんことは、自分以上に能力の高いものがいない、と思っていることだ。馬鹿にするな!!」
- 第39話より。敵視するシロッコへの台詞。『F完結編』ではDVEで収録されている。
- 「これで中立コロニーも月の連中も、我がティターンズに逆らう事の無意味さを悟るだろう」
- オペレーター「アーガマが後退します」
- 「……フハハハハハ、ハハハハ!!」
- 第40話より。コロニーレーザー「グリプス2」を40%の出力で照射し、サイド2・18バンチに直撃させた際の台詞。
- 18バンチはミラー1枚が破損し、300m程の二つの大穴を穿つ事となり、数百万人の住民は全員宇宙へと投げ出されて全滅してしまった。アーガマも後退するしかなく、その報告を受けると高笑いをしており、バスクの非情さを露わにしている[17]。
- レコアもこの光景は目を背けたかった様で、ドゴス・ギアのブリッジから逃げるように立ち去ったが、頭を抱えながらも「もう後戻りはできない」と決意を固める。
- 「我々は人殺しの集団ではない。一刻も早い平和を願っている事を忘れんでな」
- 第41話にて、毒ガス作戦実行を命令されたレコアが「ティターンズへの忠誠を試すのなら、他にも方法があるはずです」と反論した際、彼女に対し修正と共にこう言い放つ。
- 「自身のかつての所業を棚に上げた、厚顔無恥の極み」とも言える台詞。バスクの目に映るのはアースノイドだけである、という事がよく分かる。
- 「このまま逃がすものか! モビルスーツを回収しろ。グワダンを追う!」
- ドゴス・ギア艦長「大佐、冷静に。グリプス2の防衛が先です」
- 「わしに指図するなッ!! これではジャミトフ閣下に申し開きが立たん」
- 第43話。グラナダへコロニーレーザーを撃ち込むべく、グリプス2を移動させていたが、協力関係にあったアクシズのグワダンに砲撃され、グリプス2は航行不能になってしまう。裏切り行為に激昂し、グワダンを追撃しようとしたため、諫めようとしたドゴス・ギアの艦長を容赦なく殴り飛ばした。
- ジャミトフに申し開きが立たないと呟いているが、実際にジャミトフ自身はこの作戦には難色を示していたため、どちらかと言えば上司の反対意見を押し切った作戦が破綻したことによる自身のメンツを気にしているものと思われる。
- 「ゼダンの門の破片に当たって沈む馬鹿がいるかッ!」
- 第45話より。ゼダンの門(旧ア・バオア・クー)にアクシスが激突し、その余波により発生した破片群に巻き込まれて沈んでいく自軍のサラミス改級巡洋艦を罵る。
- 戦闘でも無い事で自分の手駒を失うことをイラついたのかもしれないが、この時ジャミトフは自分を気遣った部下に「ティターンズ艦隊員の心配をしろ」と発言しており、両者の「人としての良識さ」の対比になっている。
- 「正面!? シロッコのモビルスーツ隊が!!」
「ぐわあああああああああああ!!!」 - 第48話における断末魔。
劇場版
- バスク「赤い彗星だというのか!?」
- ジャマイカン「赤い機体だからといって、冗談も休み休み言えッ!」
- フランクリン「グリーンノア1で演習ですか?」
- バスク「あれが演習に見えるかッ! グリーンノア1に行く」
- ジャマイカン「はッ!」
- バスク「ビダン大尉もエゥーゴのモビルスーツを見ておくのだ」
- フランクリン「はっ」
- 劇場版における初登場シーン。本編通り「赤い彗星の様」と報告を受けて驚愕するのだが、すぐさまジャマイカンが部下を叱責する等、TV版と比較してかなり張り詰めた様な雰囲気となっている。
- また、報告を受けてすぐにグリーンノア1へ移動しており、行動力の速さは如何にも現実の現場指揮官である事を思わせる。また、フランクリンにもエゥーゴの新型であるリック・ディアスの観察を指示している。
- バスク「このドゴス・ギアをシロッコから回収した時に貴様の復帰も許した。コロニーレーザーの工事を進めているグリプス2の守りのためだ。つまりな…コロニーレーザーがあれば、あそこだ、ここだではなくこの私に主導権がある」
ヤザン「はぁ!? あぁ…それは考えました…」
バスク「なら、子供みたいな戦争ごっこはやめろ」 - ゼダンの門の宙域に展開していたドゴス・ギア艦橋でのバスクとヤザンの会話。
- バスクはヤザンに復帰を許した理由等を話して、手駒としての信頼を得る事や「真面目にやれ」と釘を刺す事が目的だったと思われる。ヤザンは「了解です、大佐」と指示を快諾しているが、実は既にシロッコに興味を持っていた。
- また、バスクがシロッコに対して子供じみた対抗心を持っている事が見え隠れしており、ヤザンもそこは意外だったのか微妙な反応を示してしまった。
- 「シロッコの演説だと!? 女狐の始末もできなかったガキにつべこべ言わせるなッ! ジャミトフ総裁は奴に殺されたんだぁーッ!」
- ジャミトフを暗殺し、ティターンズ艦隊に「ジャミトフの遺言」であるとしてモビルスーツから演説を行うシロッコの声をドゴス・ギアの艦橋で聞きながら。シロッコがディターンズを乗っ取ろうとしている事を理解しているため反発しているが、実際にシロッコがジャミトフを暗殺した事実を確信しているのかは疑問。
- ヤザンから「これでアンタの天下だ」と言われて押し黙ってしまうため、バスクはジャミトフの穏健姿勢を快く思っていない事が窺える。しかし、この時点でヤザンは既にシロッコ派であり、劇場版ではこれが自身の破滅へと繋がっていく。
- 「ヤザンは、本気なのかーっ!」
- 断末魔。自艦から発進したヤザンのハンブラビの砲撃を受けて死亡、という最期であった。
その他
- 「早々にこの虫ケラどもを地上から追い払わねばなりませんな」
- ゲーム『ギレンの野望 ジオン独立戦争記』より。一年戦争時代のジャミトフとバスクの姿を描いたイベントの一幕。「スペースノイドが地球に降り立つことなどあってはならない」と発言するジャミトフに同調しての一言。既にこの時からアースノイド至上主義に傾倒していたことが分かる。
- ジャミトフはその真意や行動からアースノイド至上主義だったのかは疑わしい部分はあるのだが、バスクのこの発言は紛れもない本心であろう。
スパロボシリーズの名台詞
旧シリーズ
- 「か、閣下……どうか、どうか我等が理想を……この世界を正しき道へ! 一足先にいっております……」
「何者!? き、貴様は!?」 - 『F完結編』「野望の果てに」での断末魔。バスクらしくもない殊勝な台詞であるが、「(バスクの言う)正しい道=コロニーと全面戦争」と考えるとあまり感心しない。
- ただし、条件を満たすと下の台詞が出る。マップ上で爆発演出が出ており、生存しているかは後のルート選択と「ファイナルオペレーション」での自軍の行動次第。
- 助けに来た人物を見て相当驚いていたので顔見知りだったのかもしれないが、結局誰なのかは明かされなかった。
- 「ジャミトフ閣下‥‥今こそ、閣下の無念‥‥はらしてみせます! うおぉぉぉぉぉっ!!」
- 『F完結編』においてシロッコに特攻した時の台詞[11]。
αシリーズ
- 「強化人間を戦いから引き離して、何の意味があるというのだ!」
- 『α外伝』第9話でプルツーを洗脳してティターンズの戦力とした事に激怒するジュドーへの台詞。
- 原作同様の非道な態度にジュドーも人を人とも思わない奴とバスクを徹底的に非難し、またウッソと対決した際もカテジナをプルツーと同様の扱いをした事で怒りを買っている。
- 「か、艦橋に直撃!? うおおおっ!!」
- 『α外伝』(DC版α)での断末魔。
Zシリーズ
- 「そんな猿芝居が通じるか! どうせ戦う事になるというのに余計な恥をかかせおって!!」
ユウナ「そ、そんな…! 僕はオーブを守るためにやったのに!」
「もう黙っていろ! ここからは軍人の仕事だ!」 - 『Z』第46話「混迷の中の正義」より。ジブリールの引渡しを要求する件で、お粗末な回答を行ったユウナに叫んだ台詞。
- ヘタレな上に空気が読めなさ過ぎるユウナの前では、冷酷非道なティターンズの司令官であるはずのバスクですらまともな感性の持ち主に見えてしまうのは、なんともはや……。
- 「まだだ! まだ本艦は落ちん! 落ちてはならんのだ!! くそぉぉぉぉぉっ!!」
- 『Z』第52話ミネルバ一時残留ルート「黒歴史の真実」より。『Z』における断末魔。ドズルのそれに似せているのが…。
- なお、この時のバスクの搭乗艦はアレキサンドリアで、ドゴス・ギアはシロッコに持ち逃げされてしまった。
単独作品
搭乗機体
SRWでの搭乗機体
余談
- 郷里氏死去後も長年後任は立てられていなかったが、2022年のゲーム『機動戦士ガンダム U.C.ENGAGE』では、大友龍三郎氏が後任に起用されている。
- 北爪宏幸氏の漫画『機動戦士ΖガンダムDefine』では、艦隊戦において伏兵や増援を駆使しエゥーゴ艦隊を幾度も追い詰める等、バスク・オムの優秀な戦術家としての面が強調されている。
- 一方で失態を犯した部下に対して家族への補償と引き換えに死を前提とした「特務」を命じる、中立の立場を取った連邦正規軍の艦に対し躊躇無く砲撃を加える、ジャブローで捨て石にされた数百名の人員を独断で救出したジェリドに対し、彼自身とマウアーの助命の条件として他の全員の口封じを行う事を命じる等々、冷酷さも際立っている。副官であるジャマイカン・ダニンガンからはそうした本性を見抜かれているためか、本気でバスクを恐れている。
- 近藤和久氏の漫画『サイドストーリー オブ ガンダムΖ』では、上述した通り「ジオン軍の捕虜となったバスクが、ジオン軍から電気椅子や薬物による拷問を受ける」場面が描かれた。この描写がのちに公式裏設定と誤解されることも多い訳だが、さらに本作では、拷問を受けたバスクは視力障碍だけでなく下半身不随という重傷を負わされている。基地内や軍艦内では移動式の専用座席から降りられないほどで、ベッドから身を起こす際にも椅子にすがりながら腰を曲げつつ降りるという姿を見せる。
- なお本作ではパラレルワールドということもあり、クワトロ・バジーナ=シャア・アズナブルはティターンズに所属して百式改に乗ってジオン残党狩りに従事しているが、そうなったのはバスクがセイラ・マスを人質に取っていたからであった。結局本作は打ち切りとなったため、結末は不明である。
- 故・郷里大輔氏が『機動戦士ガンダム』で演じたドズル・ザビとはあらゆる面で正反対な人物である[18]。
- 視覚障害矯正の為にかけている特徴的なゴーグルであるが、TV版『Z』の3話において一時外した姿を見ることが出来る。
脚注
- ↑ CHARACTER、機動戦士Zガンダム、サンライズ、2022年1月8日閲覧。
- ↑ 重用した後、予想以上に優秀で掴み所の無いシロッコを危険に感じたのが、彼を敵視するようになった理由と言え、これはジャミトフも同様である。
- ↑ 小説版『Ζ』では、後方勤務など「一年戦争に参加していない」とも解しうる設定であったが、『0083』の時点においては、前線で戦う将校であることは間違いなくなった。
- ↑ あくまでも「実戦部隊での最高階級」にすぎない。本編中ではティターンズ将官クラスの軍服を着ている人物は多数確認できる(一例としてジャミトフの副官は階級章から中将と思われる)ため、バスクよりも階級が上の人物は存在している。
- ↑ 北爪宏幸氏の漫画『機動戦士ZガンダムDefine』では、「ジャブローから脱出した連邦軍将兵さえも口封じの為にジェリドに全員を処刑させる」という非道を行っている。
- ↑ ただし、エゥーゴから寝返った身であるレコアの場合は、裏切り者である自らの立場をわきまえてない部分もあった為、自業自得と言えなくもない。
- ↑ 一方、劇場版『Ζ』では撃ち抜く役はヤザンに変更された。こちらもシロッコの息のかかった者で、自らが重用していた事もあってか、彼が自信を裏切って討ちに来た事は驚きを隠せなかった模様。小説版『Ζ』ではブリッジを撃ち抜かれなかったが、エゥーゴのコロニーレーザー発射に巻き込まれて戦死している。
- ↑ 実際、デラーズ紛争の終盤では、二度もコロニーを落とされた事で連邦側の激しい怒りを買い、その後撤退しようとしたデラーズ・フリートは皆殺しに追い込まれる末路となっている。ただし、殲滅戦の前に連邦軍は投降勧告の呼びかけを行っており、これらをデラーズ・フリート側が無視したという側面もある
- ↑ SRW以外のゲームではより明確に描写されている。
- ↑ 『第4次』のティターンズは「DC残党狩りを目的としたDCの再就職先」であるのだが、『第3次』のバスクは「本来撃退するはずの異星人と結託して地球連邦を敵視する」という行為を行なっている為、「異星人と結託していたバスクが地球連邦側に再就職するのは無理がある」と判断され、意図的にフェードアウトさせたのかもしれない。ただし『F』ではのうのうと連邦側にいたりするのだが(さらに言えば、OGシリーズではリー・リンジュンが「異星人と結託していたにもかかわらず地球連邦側に再就職する」行為を実践していたりする。ただしこちらは一応根回しがあったことが語られている。)。
- ↑ 11.0 11.1 もっとも、前述のように原作のバスクはジャミトフの忠臣ではなく、ジャミトフの敵討ちをするようなキャラクターではないのだが…。
- ↑ 小説版ではソーラ・システムIIでコロニーを蒸発させるには「しっかりと角度を合わせながら60秒以上の照射が必要」とされている。しかし、実際に行えた照射時間は30秒程度。しかもコントロール艦が被弾した影響で照射中の角度調整まで不十分な状態だった結果、破壊に至れなかった。
- ↑ もっともガトーを止められていなかった以上、仮に展開完了を待っていたところで状況は改善するどころか悪化していてもおかしくないので、一概にバスクの判断が悪かったとも言えないところである。少なくとも照射を強行した結果、ソーラ・システムは不発にはならず、コロニー周辺に展開していた護衛艦隊が消滅している。
- ↑ OVA本編では「必死に止めようとする副官を無視してソーラ・システムの光を眺めるバスクの笑みが映される」という場面だったが、小説版『0083』では、何と「バスクは副官の胸倉を掴んで残忍な笑みで威圧する」という内容に変更されており、より非情さと狂気性が増している。
- ↑ 連邦の情報統制が行われた影響の可能性も残るが、コロニーが落下した日時を誤魔化すのは困難である上に、意義も薄い。
- ↑ 近くにいた部下達もバスクに同調するかのごとくフランクリンに対して軽蔑の眼差しを向けていた。
- ↑ 近藤和久の漫画版では最初から全力発射しており、コロニー4基をまとめて吹き飛ばしている。
- ↑ もっとも、ドズル・ザビもまた「ギレン・ザビの計画・命令だったとは言え、コロニー落としや毒ガス等を用いて地球圏の総人口の半分を死に至らしめた側の責任者の一人」である。特に「ブリテッィシュ作戦」では陣頭指揮をしており、シーマ・ガラハウのように「知らなかった」という立場では済まされず、『THE ORIGIN』では「負けたら、自分達は戦犯」と語っている。そういう意味では「五十歩百歩」とも言える。