第一始祖民族（First Ancestral Race）とは、『新世紀エヴァンゲリオン』及び『劇場版』に登場する人類の始祖。
概要編集
作中では最初の文明を築いた知的生命体。彼らは生命の種を撒き、それらは月と呼ばれ、一部が地球に漂着。これを「ジャイアントインパクト」と呼ぶ。「白き月」の「アダム」から生まれた人類が「使徒」で、「黒き月」の「リリス」から生まれた人類が現地球人類の祖先であった。
地球に繁栄したのは黒き月から生まれた現人類であり、白き月の人類が生まれたのは西暦1999年、活動を開始したのが西暦2015年…つまり使徒の出現である。それぞれの月から生まれた人類は互いに争う運命であったことは「裏死海文書」で予言されており、ゼーレはこのことを知り尽くしていた。
第一始祖民族という設定は元々、企画や脚本の資料に登場していた。ネルフが第一始祖民族が作った古代遺物である28体の「使徒(アポストロ)」に対処する「対・第一始祖民族専従・超法規国際武装集団」であるという設定だったり、第一始祖民族はエヴァを作りエヴァによって滅亡しておりその後に誕生した現生人類以前の2番目の知的生命体「第二始祖民族」がロンギヌスの槍を作ってエヴァを封印してさらに封印が解かれた時のエヴァ対処用に使徒を作っておいたという設定だったりと、複数の形の初期案が公開されている。
番組放送や旧劇場版当時は第一始祖民族の設定はあくまで実際の本編とは食い違う部分が多い初期案の範疇を出ず、エヴァンゲリオンの世界観を謎解きのため様々な著書で想像された（所謂エヴァブームの一つ）。そして番組終了から10年近く経ち、ゲーム『新世紀エヴァンゲリオン2』や雑誌『EVANGELION CHRONICLE』等の発売でようやく公式の世界観が明らかにされたのである。
スーパーロボット大戦での扱い編集
『スーパーロボット大戦MX』で第一始祖民族の存在が語られ、『スーパーロボット大戦αシリーズ』では『for Dreamcast』と『MX』とのミッシングリンクをつなぐ形で『第3次スーパーロボット大戦α 終焉の銀河へ』でも明らかとなり、大本の設定は変更ないが、スパロボ独自のアレンジが加えられた。「アポカリュプシス」という大災厄を引き起こしたのが第一始祖民族で、「第6文明人」こそが第一始祖民族というクロスオーバーが組み込まれている。この残留思念が認めない文明は滅ぼされる運命であった。 なお、この文明は「プロトカルチャー」より、更に前の文明であった事が明かされている。