黎星刻は『コードギアス 反逆のルルーシュR2』の登場人物。
黎星刻 | |
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読み | リー・シンクー |
外国語表記 | Lí Xīngkè |
登場作品 | |
声優 | 緑川光 |
デザイン | 木村貴宏 |
初登場SRW | 第2次スーパーロボット大戦Z再世篇 |
SRWでの分類 | パイロット |
プロフィール | |
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種族 | 地球人(中国人) |
性別 | 男 |
生年月日 | 皇暦1994年12月31日 |
年齢 | 24歳 |
所属 | 中華連邦→黒の騎士団 |
役職 | 武官→総司令 |
概要
中華連邦の若き武官。
天子・蒋麗華(チェン・リーファ)に忠誠を誓うが、その身体は病魔に蝕まれ、既に余命幾許も無い身となっている。
人物
腰よりも下にまで伸びた長髪が特徴の美男子。ナイトメアフレーム搭乗時はポニーテールに縛っている。
下級官吏の息子として生まれ、実家は奇門遁甲や風水を司る古い家系である。武官としての能力は非常に優れており、生身の戦闘能力では中国拳法や剣術、縄鏢といった暗器をも使いこなす等、枢木スザクにも匹敵する高い戦闘力を発揮する。また、知略面に関しても指揮力・知略・政治手腕・において高い能力を持ち、更にはナイトメアのパイロットとしても、並のパイロットでは動かす事の出来ない神虎を難無く使いこなす等、まさに非の打ち所の無い完璧振りを見せており、ゼロをして「自分に匹敵する知略とスザク並の戦闘力を持つ」と言わしめている。しかし、その身体は病魔によって蝕まれており、戦闘中に何度も吐血する等、既に余命幾許も無い身となっている。
下級役人であった時、病の囚人に薬を与える形で規則を破り咎められていた所で幼い頃の天子と出会い、それを機に彼女に忠誠を誓って彼女の夢である「朱禁城の外から出る」事を叶えさせる為に永続調和の契りを交わす事を決意。約束を果たす為に士官学校に入り直し、武官となっている。それ故に、自らの死期が近い事もあってか、約束を果たす事に内心かなり焦っている様で、彼女を傀儡の指導者として利用する大宦官達に対するクーデターを画策しており、必要とならば暗殺といった汚れ仕事を実行に移す事にも躊躇を見せない。だが、彼女の身が危険になってしまうと、例え大宦官達や敵対国家に利をもたらしてしまう選択をとっても助け出そうとする等、大局的な視点で物事を見れなくなってしまい、それがゼロよりも劣っている点となっている(ゼロが民衆を扇動する形で大宦官達の求心力を失わせる策に出た際は、驚きを隠せないでいた)。
来歴
『R2』からのキャラではあるが、存在そのものは第一期の終盤であるブラックリベリオン時にて(後ろ姿のみではあるが)明かされている。
一方、劇場版ではブラックリベリオン時に既に黒の騎士団と繋がりを持っており、作戦に失敗しても黒の騎士団の面々がエリア11より脱出し、中華連邦に亡命する事に成功している。
『R2』
大宦官である高亥の護衛をする形でエリア11に来日。そこで、死亡したとされていた黒の騎士団の指導者であるゼロの復活宣言を目の当たりにする事になるが、高亥が本国の朱禁城に無断でテロリストである黒の騎士団の残党の亡命を認めた事に不信を抱く(高亥はゼロのギアスによって操られていた)。その後も高亥は、中華連邦の領事館の一部を「合衆国日本」の領土として認める等、完全に度が過ぎる形でゼロを妄信する行動に出続け、あまつさえは建前上とは言え仕えるべき君主である天子を「小娘」呼ばわりして愚弄する態度に激怒した結果、「売国奴」と罵って彼を暗殺。この暗殺の罪を被ってもらうのを条件に、黒の騎士団の面々の中華連邦への亡命を認める裏取引を行い、シズオカゲットーでの「行政特区日本」の式典会場にて、百万人のゼロに扮した日本人達を亡命させる為の塊氷船を手配している。
中華連邦への帰国後、大宦官達の陰謀によって天子と神聖ブリタニア帝国の第一皇子であるオデュッセウス・ウ・ブリタニアとの政略結婚が決行されてしまう事になり、結婚式に部下達を率いる形で乱入しクーデターを決行に移すも、そこに現れたゼロによって天子が連れ去らわれてしまった結果、クーデターは失敗。仲間や部下達と共に中華連邦軍に囚われてしまうも、大宦官から罪を許す代わりに天子奪還を命じられた事で神虎に搭乗し、黒の騎士団と交戦する。神虎の性能を十二分に発揮させ、単機の性能だけでなく様々な知略も駆使する形で千葉凪沙や朝比奈省悟の搭乗する暁直参仕様を苦戦させ、紅月カレンの紅蓮可翔式との交戦では、彼女が補給を怠った事もあって捕縛に成功。ブリタニア側に捕虜として引き渡す事になる。その後も、病魔に苦しめられつつ地形を利用した策略で追い詰めるが、シュナイゼル・エル・ブリタニアやナイトオブラウンズと結託していた大宦官達は最初から自身だけでなく天子をも切り捨てる算段を取っており、助力を得られなくなり窮地に陥った所でゼロの搭乗する蜃気楼によって救出される。更にゼロの策によってディートハルト・リートが拡散させた大宦官達の醜悪な本性を剥き出しにした言葉を聞いた中華連邦の人民達が一斉に暴動を起こした結果、大宦官達の求心力は一気に失われ、彼等の留まる大竜胆に乗り込み、一斉に粛清した事で結果的にクーデターを成功に持ち込む。その後、ゼロによって天子の自由が保障された結果、彼を理解して同盟を結ぶ事になる。超合集国の誕生後は、その優れた能力を見込まれ、黒の騎士団の司令官に就任する。
「日本解放戦」では陽動を担う形でカゴシマ沖の前線に立ち、ナイトオブラウンズを相手に奮戦するも、「第二次トウキョウ決戦」後、シュナイゼルと裏取引した扇要を中心とする黒の騎士団の面々の強行によって、ゼロことブリタニアの元・第11皇子であるルルーシュ・ヴィ・ブリタニアが追放されてしまう事になる。扇達からは「ゼロが死亡した」と虚偽の報告を受ける事になが、その直後に神根島にてゼロと思われる人物によるブリタニア軍の反乱が勃発したという情報が入ったのを機に、皇神楽耶達と共に扇達から事の真実について問い質す。その後はどういう結論になったのかは具体的に明かされていないが、一応扇達の言い分に納得したらしく、ブリタニアの皇帝となったルルーシュとは敵対する姿勢を取っている。だが、ブリタニアの超合集国への加入に関する会議がエリア11のアッシュフォード学園で行われた際、強引にルルーシュの排除に乗り出そうとしたのが逆に仇になってしまい、ブリタニア側に「皇帝救出」の大義名分を与えてしまった上に、「ナイトオブゼロ」であるスザクのランスロット・アルビオンを中心とするブリタニア軍の突入を許し、更には天子や神楽耶を始めとする超合集国の首脳陣達までもが人質に取られる最悪の事態となってしまった。
病魔の進行に苦しみつつ各国の人間達を説得する中、シュナイゼルが広域殲滅兵器であるフレイヤを大量搭載した天空要塞ダモクレスを持ち出し、ナナリー・ヴィ・ブリタニアを新たなブリタニア皇帝として擁立すべく表舞台に現れる。トウキョウに壊滅的被害を出したフレイヤを認める気にはなれなかったが、この場はあくまでも「世界を纏める事」を優先した結果、シュナイゼルと同盟を結ぶ形で「世界の敵」となったルルーシュ率いるブリタニア軍との決戦に挑む。しかし、ルルーシュの座乗するアヴァロンに天子達超合集国の首脳陣達が乗せられていた結果、シュナイゼルの付け入れる隙を与えてしまう事になり、「フレイヤを使用しない」という条件を飲ませる為に、やむなく全体の指揮権をシュナイゼルに譲渡し、自らは神虎で前線に出る。しかし、フジサンのサクラダイトを爆破した火山弾により黒の騎士団は壊滅状態となり、自身もスザクのランスロット・アルビオンによって神虎の左腕を切り落とされてしまうが、それでもアヴァロンを航行不能にし突入に成功。黒の騎士団の歩兵部隊と共に天子達の救出には成功するも、シュナイゼルがギアスの支配下に置かれてしまった結果、ダモクレスを奪われてしまう事になり、全面降伏する形で敗戦する。
2ヶ月後、天子と共に皇帝ルルーシュに背いた重罪人の一人として処刑を待つ身となっていたが、ルルーシュとスザクによって決行されたゼロレクイエムによって、スザクの扮したゼロがルルーシュにとどめを刺す光景を目撃。解放される事になった。
エピローグにおける扇の結婚式の写真にて、黒の騎士団を始めとするメインキャラクター達は写真に写っているのに星刻は写っていない。ただし、これに関しては特に言及されていないため真相は不明(エンディング部分には神虎は映っている)。しかし、続編である『復活のルルーシュ』では、玉城真一郎の「CAFE ZERO」の2号店開店記念パーティーの際、ロロ・ランペルージや死亡した四聖剣のメンバーと共に遺影が置かれている事から、既に亡くなった事が示唆されている。
登場作品と役柄
Zシリーズ
- 第2次スーパーロボット大戦Z破界篇
- 『R2』は参戦していないが上述のカメオ出演を考慮しての事なのか、カティとセルゲイとの会話にて存在が示唆されている。
- 第2次スーパーロボット大戦Z再世篇
- 初登場作品。中盤に自軍に加入する。また、シュナイゼル側に付くこともない。
- 神虎の専用刀でトドメを刺すたびに天子とのイメージがカットインで入り、吐血するというネタのような扱いもされている(ちなみに病魔に蝕まれている事についてはあまり触れられていない)。
- 後述の通り、敵のときと味方のときで精神コマンドの構成が異なる。敵のときは集中やかく乱を覚えるので、敵・味方の両方の精神コマンドを折衷したものだったら完璧だっただろう。
- 原作再現なのか、黒の騎士団ルートEDの解散パーティーでは姿を見せない(単に出てこなかっただけでその場にいたと思われる)。
- 第3次スーパーロボット大戦Z時獄篇
- 病の進行により二度と戦場に立てなくなってしまったためか、NPCとして登場する。
単独作品
- スーパーロボット大戦X-Ω
- 2019年2月に追加された斑鳩の艦長として登場。戦艦アクション演出でボイスが入っている。
パイロットステータス
能力値
優秀な武官だけに格闘・技量に優れ、防御以外なら藤堂・ジェレミアと大差無し。神虎の燃費が良く、再攻撃の為に技量を強化するのもよい。
精神コマンド
特殊技能(特殊スキル)
- 第2次Z再世篇
- 指揮官L3、底力L6、サイズ差補正無視、再攻撃、カウンターL6
- エースボーナスを活用する場合は、カウンターの上書きおよび強化をしないように。最初からサイズ差補正無視があるのも嬉しい……が何かのネタと受け取れられなくもないのがなんとも(詳しくは#余談の欄を参照)。
エースボーナス
- 第2次Z再世篇
- 特殊スキル『カウンター』発生率+100%
- つまり、どのような状況であろうと必ず先手が取れる。唯一の例外は全く同じボーナスを持つこの人が相手の場合。
艦長スキル
- 永続調和の契り
- 自軍エリア内にいる味方の装甲大アップ。
パイロットBGM
- 「O.2~オー・ツー」
- 『R2』前期OPテーマ。
人間関係
- 天子
- 上述の通り、かつて彼女の温情により救われた過去を持ち、彼女の夢を叶えるために全力を尽くす。
- 大宦官たち
- 天子を傀儡とし、民を虐げ続けているため嫌っており、打倒のためのクーデターをも画策していた。
- 周香凛(ジョウ・チャンリン)
- 星刻を補佐する女性士官。
- 洪古(ホン・グ)
- 部下の軍人。かつて自身を捕らえた事がある。
- ゼロ
- 黒の騎士団の指導者。彼の協力によって政敵の大宦官たちと敵国のブリタニアの勢力を国内から一掃することに成功する。しかし、その後のブリタニアとの戦いの最中に彼が行なったギアス響団殲滅作戦については何の説明も受けておらず(ゼロの立場からすれば詳細を説明するわけにはいかないが)、星刻が「何かの事情で作戦行動が遅れている」という事態しか把握できないことについて藤堂に苦言を呈している場面が小説ではある。
- 紅月カレン
- 原作では彼女に勝利し、彼女はそのままブリタニアの捕虜となってしまう。
- 黒の騎士団
- 当初はギブ&テイクの仲であり、ある条件付きで海外亡命の為の砕氷船を手配している。その後、紆余曲折の末に敵対→共闘する事に。しかし、同盟を結んでいる自分たちには無断で彼等は総帥のゼロを追放してしまう。描写が無いので詳細は不明だが、彼等の事後説明で一応は納得したようである。しかし、ゼロの正体であるルルーシュがブリタニア皇帝の地位を簒奪し、ブリタニアの大部分の権力を得てしまったことにより、彼からの報復を懸念しなければならなくなるなど黒の騎士団の存在はある意味厄介でもあった。
他作品との人間関係
ガンダムシリーズ
名台詞
- 「この売国奴が!」
「紅天、既に死す…」 - R2第4話にて。エリア11に派遣されてきた大宦官の一人である高亥(ガオ・ハイ)が天子の存在を無視する行動(ゼロのギアスによる命令で)を繰り返した結果、粛清した際の台詞。漢字表記はアニメに準じた漫画版から。
- この時、星刻は縄鏢を投擲して高亥を仕留めている。もっとも、元々天子を救う為にクーデターを企てていた星刻にとっては、ちょうどいい口実だったかもしれないが…。
- ちなみに「紅天~」の元ネタは、『三国志』の序盤に起こった反乱である「黄巾の乱」のスローガン「蒼天已死 黃天當立(蒼天すでに死す。黄天まさに立つべし)」である。「蒼天」は漢王朝を指し、「黄天」は反乱を起こした黄巾賊こと太平道一派を指す。「紅天」は作中の王朝を指す言葉であろうか。
- 「……わかりました。いずれ、自分が天子様を外へお連れしましょう。救っていただいた命のお返しとして……」
「外では、こうやって約束をするんです」 - R2第8話の回想にて。ちなみに、神虎の「刀」によるトドメ演出時のカットインは、この場面の再現。
- 「我が心に、迷いなし!」
- R2第9話より。天子がかつて交わした永続調和の契りを覚えていた事を知って。なお、星刻のこの台詞をあらぬ意味で解釈した視聴者もいたようである(詳しくは、#余談の欄を参照)。