非凡な才能を持つ傑物を意味する言葉で、スパロボでは先天性の特殊技能として登場している。『OE』を除いて技能レベルは存在しない。シリーズによって効果が異なる。
後から習得させることはできない。『Z』では他の特殊技能で上書き可能だが、その周回では二度と再習得出来なくなる。
採用作品と効果
旧シリーズや『α』ではレベルアップまでの必要経験値を減少させる効果であったが、GBA版『OG1』からは「気力制限無しで命中・回避・クリティカル率に+20%の補正がかかる」仕様が定着している。特にリアル系ユニットの搭乗者と相性が抜群。見切り・底力・ジャミング機能など、他の命中・回避・クリティカル率アップ効果も重複可能。唯一の欠点と言えば、最終補正では無い為、油断していると最終命中を保持した敵の攻撃に当たり撃墜されてしまう事。
『第3次α』及びZシリーズでは上位技能の極が登場する。こちらは天才以上の効果を持ちながら、最終補正に変更されているので強烈な効果を持つ。無論、敵専用技能或いはスポット参戦の味方が持っている事が多い。
Zシリーズでは敵専用技能としての傾向が強く、初代『Z』ではサンドマンのみ・『第2次Z破界篇』ではアイム専用・『再世篇』ではイノベイター達・アイム等の敵パイロットが多く習得し、味方側に至っては序盤のアレルヤ、加入するフィアナのみである。逆にサンドマンは同作品にて天才を失う事となった。
シリーズ | 効果 |
---|---|
F完結編 | パイロットのレベルアップに必要な経験値が通常の90%になる |
α | パイロットのレベルアップに必要な経験値が400になる |
OGシリーズ全般、第3次α、Zシリーズ | 命中率、回避率、クリティカル率+20% |
OE | 最大Lv9。命中・回避が12+スキルLv×2(14~30)上昇。 |
主なパイロット
シリーズを通して所持者は希少。天才的な操縦技術を見せる設定のパイロットの他、OGシリーズではスクール出身者やマシンナリー・チルドレンなど、人工的に戦闘向けの強化を施されたパイロットが持っている場合が多い。天才科学者タイプのパイロットは戦闘に不向きなケースが多いためか、所持者はごく一部。また中にはパイロットでも科学者でもなく、純粋に天才的な頭脳が評価されて所持しているケースが何件かある。この関係で技量の数値が高い所持者も多く、再攻撃採用作品では再攻撃取得候補になることも多い。
現行の仕様では、基本的にバランスの兼ね合いから「ニュータイプ」「念動力」「超能力」「抗体反応」といった他の先天的な能力値アップ技能を同時に修得しない事が殆どだったが、『Z』にてその法則が破られる形となった。
原作で天才扱いされながらもスパロボでは習得していないケースも見られる(『エヴァ』のアスカ等)。こちらは、いわゆる『努力の天才』という言葉を体現しているのだろう。その場合、精神コマンドに努力を覚える事が多い。
味方パイロット
版権作品
- ユング・フロイト
- 「天才の名は伊達じゃない」の名ゼリフでお馴染みの彼女は勿論修得している。シリーズを通じて最も早く(『F完結編』)天才を修得した、スパロボにおける元祖天才パイロット。
- マクシミリアン・ジーナス
- リアル系ミスター天才。「天才だから」で多少の無茶は通してしまえるまさに規格外の存在。ただでさえ強いのに、この技能でバトル7に乗っていても軽々と避ける。運動性を改造していない戦艦で避ける姿は圧巻。αシリーズでは仕様変更された『第3次α』で漸く全力を発揮できるが、代わりに魂を失った為攻撃力は低下している。『α外伝』にて一時期天才を失っていた事がある。
- クライン・サンドマン(ジーク・エリクマイヤー)
- 知力体力品格全てにおいて隙の無い万能の天才。『Z』では味方で唯一天才技能を持っている。乗機のゴッドΣグラヴィオンはスーパー系機体だが、この技能を活かしながら回避力を高めればリアル系に近い運用法も可能。グラヴィトンランサーの空振り専用カットインを見たいか、他に欲しい技能があるならあえて上書きしてもOK。『再世篇』では天才を失ってしまったが、代わりに底力をそこそこ高いレベルで所有しているのでスーパーロボットに乗っている自分を知ったと言えなくもない。
- フィアナ
- 肉体強化と脳処理を組み合わせた人工的な戦闘の天才。これを持ち合わせるあたり、さすがはパーフェクトソルジャーというべきか。精密攻撃と合わせて、高い火力を発揮できる。
- ゼロ
- 『OE』にて所持。ドルイドシステム使用で乱戦状態のマップへ乗り出す必要が有るため、運用用途に合致している。彼の能力抜きにしても、一組織を巨大勢力に作り上げた手腕は本物。
パンプレストオリジナル
- ライディース・F・ブランシュタイン
- この技能のお陰で、あまり改造を施さないR-2(R-2パワード)でも避ける。SRXに合体可能になると、前線での出番が少なくなってしまいがちなのがネック。
- エルザム・V・ブランシュタイン(レーツェル・ファインシュメッカー)
- 『OG1』では中盤まで敵として出てくるので、その天才技能が脅威に。仲間になった後は主力級の活躍が期待できる。『OG2』以後アウセンザイターに乗り換えると機体がLサイズになるが、そんなハンデはお構いなしにリアル系として運用を続けられる。クロガネでも「集中」との併用で避ける様になる。ただ、最終命中等の最終補正には注意したい。
- なお、分家であるレオナ・ガーシュタインは天才技能を所持していないが、本家の特権とも解釈できるし、レオナの場合は念動力の補正もあるのでゲームバランス的にも仕方がないだろう。(ただし、後の作品に念動力+天才を実現した人物がいる)
- ラトゥーニ・スゥボータ
- OGシリーズのみのキャラ。元々命中率・回避率ともに高く、加入直後から早速活躍できる。『OG2』以後はSサイズ+分身を有するフェアリオンを専用機として受領し、回避力に一層磨きがかかる。
- シュウ・シラカワ
- スパロボオリジナルの天才キャラの代表格。このお陰で、重量級のグランゾンでもクリーンヒットを連発してくれる他、回避が低いというハンデもお構いなしに雑魚の攻撃なら結構避けてくれる。グランゾンと本人の実力も最強クラスな為、最悪彼一人を敵陣に放り込んでもどうにかなってしまう。
- リオ・メイロン
- 完璧に忘れ去られた設定だが、『α』ではデフォルト誕生日で天才を習得している。当時の天才はレベルアップ補正だったが。OGシリーズで所持していないのは上述のレオナと同様の理由だろう。ただしこちらは当時のレベルアップ補正を意識してか修行を覚えている。
スポット参戦でのみ使用可能なパイロット
- アレルヤ・ハプティズム
- 『再世篇』序盤のプロローグシナリオでのみ所持。真の超兵の力を発現させた証として所持している。本編では融合に変化した。
- オウカ・ナギサ
- スクール最強の戦士。ただでさえ本人、機体の能力が高いのに天才技能まで持っているのだから精神コマンド無しで挑んでも返り討ちにあうのがオチ。挙げ句の果てにゲイム・システムで毎ターン精神コマンド発動という、鬼神の如き強さを発揮する。基本的にラトゥーニしか狙ってこないのが救い。『OG2』では36話、『OGs』では44話でスポット参戦してくれる。天才技能に加え他のスクール組との信頼補正もある為、どんな攻撃も避けてくれる。
敵パイロット
版権作品
- ギレン・ザビ
- 『α』で所持。彼の場合天才といえるのは艦長としての指揮能力ではなく政治的手腕だろう(ちなみにギレンのIQは脅威の240)。
- なお、『α』での天才技能はレベルアップ補正であるため、敵としてしか登場しないため効果を受けられない彼にとってはキャラクター付けの為だけの技能といえる。
- シャピロ・キーツ
- 天才的軍人なのは確かだが、その才能以上に野心を膨れ上がらせたのが彼の破滅の始まりであったのかもしれない。彼の能力も相俟って、愛機デザイアの攻撃は実に鋭い。
- パプテマス・シロッコ
- ガンダムシリーズにおける天才の代表格であり、『Z』で禁断の「天才+ニュータイプ」を実現した男。しかも同作での隊長効果は「命中率+30%、反撃時の攻撃力+20%」と殺意に満ちている(命中率補正は+80%)。
- ただし、『Z』の前半では天才を含めた一部技能が未修得の状態。天才をレベルで覚える珍しいキャラでもある。これで底力もあったら手の付けられない状態であったが、幸いにも『Z』では持っていない。
- イプシロン
- PSとして脅威の戦闘能力を見せる。高い能力値+天才だけならまだしも、極も同時に習得しているのはもはや反則。こんなラスボスまがいの能力を持ちながらも戦力の整わない序盤から登場するため、厄介極まりない。
- 幸いというかキリコを執拗に狙って来るため、周りの敵を排除して「直感」で待機させておけば容易にあしらえる。
- 『OE』では天才スキルではなく「人工PS」という専用のスキルに指し代わった。
- ルルーシュ・ヴィ・ブリタニア
- 『第2次Z再世篇』にて、敵軍時限定で戦術指揮の代わりに天才を持っており、自軍所属時での所持は『OE』まで待つこととなる。相手の思考パターンを読み切り、自らの録画と会話させて罠に嵌めた事も。
- シュナイゼル・エル・ブリタニア
- 神聖ブリタニア帝国宰相を務める男。異母弟ルルーシュ同様に凄腕のパイロットでも科学者でも無いが、天才的な智謀や政治・外交手腕が評価されて所持している一例。
- イノベイド
- 人工的な天才としての証か、天才を所持。量産型ですら持っているため、エース級でもガガの突撃をかわし続けるのは難しい。
- さらに、上位種である彼は極も併せ持つ為、かなりの戦闘能力を誇る。
- ジェイソン・ベック
- 『第3次Z』のエースボーナスが「強運が天才に変化する」という事で取得する珍しい一例。時獄篇では撃墜数の関係で実際に所持する事は無いが、天獄篇では条件を満たせば味方として使用できるので取得可能。
- ロジャー・スミスからは「チンピラ」と評されているが、実際技術者としての腕前は確かである。ただ他の天才持ちの技術者と比べると、どうも見劣りしてしまう感は否めないが。
- レナード・テスタロッサ
- 本格参戦する『第3次Z天獄篇』にて所持。ウィスパードとしての力は妹であるテッサ以上であり、アマルガム所属のアーム・スレイブは殆ど彼の作品である。
- 中でも専用機ベリアルは、彼の操縦技術とウィスパードの力によってフル稼働させているラムダ・ドライバの力が合わさって凶悪極まりない性能を誇る。
パンプレストオリジナル
- ビアン・ゾルダーク
- 稀代の天才科学者であり、乗機ヴァルシオンの操縦技術も卓越している。操縦技術も頭脳も天才という完璧な男。
- イーグレット・スリサズ、イーグレット・アンサズ
- 設定的には中ボス格に見えるが、OGシリーズでのパイロット能力はリアル系の大ボス級に高く、加えこの天才技能まで持っている。乗機のベルゲルミルも攻撃力がかなり高く、分身やHP回復(中)&EN回復(大)など厄介な能力を完備して好き放題に暴れ回る。おまけにゲイムシステムで精神コマンドまで使うことがある。こちらの精神コマンドなしで戦いを挑むのは無謀。
- イーグレット・ウルズ
- 『OG2』や『OGs』では一度も対決せずイベントで撃墜されるというあんまりな扱いを受けたが、『第2次OG』で「エグレッタ・ウーノ」として登場してからは、スリサズやアンサズと同様に、そして過去作の鬱憤を晴らすかのごとく新たな乗機キャニス・アルタルフで鋼龍戦隊に襲いかかる。
- ドゥバン・オーグ
- 『第2次OG』では報われない結末を迎える事となるが、敵としては同族であるアリエイルには無い天才の他にも高レベルの底力やリベンジなどを備え、専用機アレス・ガイストのタフさもあってかなりしぶとい。なお、『第2次OG』の敵キャラで天才を所持しているのは彼とエグレッタのみ。
- 『OGMD』では条件を満たすと最終話後半で変異した愛機の制御を取り戻してスポット参戦する。十分強いのだが、相手が相手なので過信は禁物。
- ユーゼス・ゴッツォ
- 『α』で所持。ゴッツォ家の天才的な頭脳を再現した技能だが、ギレン同様、戦闘では何の意味も無い。
- 『第2次OG』では念動力を得たが、天才を失う事となる。ゲームバランス抜きに考えても、天才と言うには余りにも穴だらけ、運任せの計画を建てた事が原因だからか。
- シヴァー・ゴッツォ
- ゼ・バルマリィ帝国の最高幹部にしてユーゼスらゴッツォ家の長。天才の家系と言える。『第3次α』では仕様が変更された為、戦闘でもしっかりと効果を発揮する。
- ゴモウドッカ・ゴライクンル
- 『OGMD』で登場した戦争商人「ゴライクンル」の「御曹司」らしいが、素性不明で普通の人間かどうか疑わしい点もある青年。
- 本人の能力が高いだけでなく、特殊技能と性格に加えて機体の堅牢さが噛み合い、固いだけでなく避けて当てる強敵。
- ジ・エーデル・ベルナル
- 『スーパーロボット大戦Z』のラスボス兼博士キャラ。『天才的な操縦技術』ではなく、『天才的な頭脳』が技能として採用されている稀有な例。
- ちなみに同じ「ジ・エーデル」の一人でもある彼女も天才を所持している。
- アイム・ライアード
- 『第2次スーパーロボット大戦Z破界篇』に初登場する出自その他一切不明の男。「偽りの黒羊のスフィア」を持ち、アリエティスを駆って幾度もZEXISの前に立ち塞がる。
- ある意味で『嘘つきの天才』だが、戦闘能力は本物。なお、破界篇の「天才」は彼専用スキルとなっている。
- マリリン・キャット
- 敵として登場する彼女は極を所持しているのだが、内部データには何故か極の代わりに天才を所持したデータが存在する。
- ガドライト・メオンサム
- 『第3次スーパーロボット大戦Z』に登場、暗躍するジェミニスの隊長。素の能力値が満遍なく高いだけでなく、何と天才に加えて念動力Lv9&底力Lv8(+見切り)まで所持しており命中率と回避率が狂っている。また、敵が持つには死に技能となりやすい指揮官も無く、技能構成にも穴が無い。
- 加えて乗機ジェミニアの異常なスペックの高さと凶悪な専用スキル3回行動もあって歴代屈指の難敵。その一方で『時獄篇』ではDLCで1回、そして『天獄篇』では2回味方として使用可能。3回行動が消え、(『天獄篇』でのみ)底力のLvが若干落ちているが本人の高い実力と天才+念動力Lv9+αの組み合わせは圧巻の一言。
- バルビエル・ザ・ニードル
- 専用機アン・アーレスがMサイズと小さく、運動性も本人の能力値も高い為精神コマンド抜きでは中々当たらず、そしてアン・アーレスのスフィア・アクトによる装甲低下+凶悪なMAP兵器+厭らしいエースボーナスのトリプルコンボが強烈。本人が3回行動以外にも精密攻撃を持っているのも問題である。
- ちなみに、『連獄篇』では実質最後まで「オリオン」名義で味方として使用できるが、この時点でも天才を所持している。
- エルーナルーナ・バーンストラウス
- 専用艦プレイアデス・タウラのデカさにも関わらず天才持ちなため意外と避ける上に、彼女の持つ指揮官Lv4(48話ではエースボーナスによってこの効果が2倍になる)と機体の指揮系統中枢によって相手ユニットが強化され、スフィア・アクトが発動すれば容赦無く味方のENを奪ってくるのでこちらも危険な存在である事には変わりない。