特殊戦技教導隊(Special Tactics Technical Training Squad)
「OGシリーズ」全般に登場する部隊。人型機動兵器パーソナルトルーパー(PT)に用いられるOS「TC-OS」のモーションパターン構築の為、地球連邦軍から操縦技術に優れたパイロットを選抜し結成されたエリートパイロット集団。新西暦182年に結成された。略語は「教導隊」。
主にゲシュペンスト・タイプRとタイプSの2機を用いて運用実戦テストを行っていた。ここで生み出されたPT用モーションパターンは、後のPT運用に大いに役立てられることになる。しかし、中核メンバーであった隊長のカーウァイ・ラウ大佐が事故で行方不明となった為、新西暦184年をもって部隊は解散。
この時点で作成されていたモーションパターンは単機及び2機連携用のものがほとんどであり、打ち切られることになった部隊運用のデータ作成は、PTXチームやクライ・ウルブズに引き継がれることになる。
その後勃発したDC戦争では、エルザム、ゼンガー、テンペストの3人はDC側について連邦軍と戦った。後のL5戦役では、失踪したカーウァイ・ラウが改造人間ガルイン・メハベルとされてエアロゲイターの尖兵となった。
インスペクター事件による戦乱では元メンバーの一人であるカイ・キタムラ少佐が隊長となり、「新生教導隊」が発足。戦後はスクール出身のブーステッド・チルドレンらがメンバーの中心となったが、これは将来性を見込んだのと同時に、カイの親心が大きい。直後のバルトール事件で主要メンバーが誘拐されるという前途多難なスタートを切ってしまうが、その後の修羅との武力衝突では第一線で戦い抜き功績を残した。現在の教導隊は女子供の集まりという評価を拭いきれていないが、今後も重要な立場になることが予想される。
旧メンバー
- カーウァイ・ラウ
- 初代隊長。出力調整の難しいゲシュペンスト・タイプSを専用機としていたが、宙間試験中の事故で行方不明となる。その際エアロゲイターに回収されガルイン・メハベルとして機体ごと再生させられ、地球の敵として立ちはだかることになる。
- カイ・キタムラ
- ゲシュペンストMk-II・タイプSの「究極! ゲシュペンストキック」のモーション作成者であり、量産型ゲシュペンストMk-IIで背負い投げを行うなど、卓越した操縦技術を持つ。DC戦争では連邦軍極東支部のPT小隊を率いている。
- テンペスト・ホーカー
- 連邦宇宙軍所属。教導隊結成以前に発生したホープ事件で、連邦軍の強行策から妻と娘を失っていることから、教導隊時代を「屈辱の記憶」と表現している。DC戦争ではコロニー統合軍からディバイン・クルセイダーズに出向し、DCの掲げる大義ではなく復讐心から連邦軍と対峙するが戦死している。
- ゼンガー・ゾンボルト
- 教導隊解散後に連邦軍北米支部で進められた「ATX計画」に参加。新たに結成されたATXチームの隊長に就任するが、ビアン・ゾルダークに共感し連邦軍を裏切りコロニー統合軍に参加。
- エルザム・V・ブランシュタイン
- 教導隊解散後もPTの運用試験に関わり、ゲシュペンストMk-II・タイプRの宙間試験中にエアロゲイターの偵察機であるメギロートと接触。非武装の状態であったため、四肢を用いての格闘戦でこれを捕獲している。DC戦争ではコロニー統合軍からディバイン・クルセイダーズに出向。
- ギリアム・イェーガー
- 連邦軍情報部所属。DC戦争では再チューンを施したゲシュペンストMk-II・タイプRやゲシュペンスト・タイプRに搭乗している。
新メンバー
- カイ・キタムラ
- 隊長。新旧双方の教導隊に関わる唯一の人物。教導隊時代から運用していたゲシュペンストシリーズに並々ならぬ愛着を持っており、ハロウィン・プランを立ちあげる。
- ラミア・ラヴレス
- チーフ。インスペクター事件後にカイがATXチームから引き抜いた人物で、カイの副官的立場。その正体は平行世界製の戦闘用人造人間「W17」。その出生ゆえに、戦闘スタイルの違う様々な機体を自在に駆る操縦技術と、冷静な判断力を併せ持つ。
- ラトゥーニ・スゥボータ
- 新生教導隊発足時からのメンバー。新生教導隊の中で最年少。
- アラド・バランガ
- インスペクター事件後に加入した隊員。基本的な技量は低いものの強靭な肉体を持ち、土壇場で見せる勝負強さや高い格闘戦のセンスを買われた。
- ゼオラ・シュバイツァー
- インスペクター事件後に加入した隊員。高い技量を持ち、主に射撃戦やアラドとのコンビネーション戦闘を得意とする。
- ヒューゴ・メディオ、アクア・ケントルム
- 封印戦争後に加入した隊員。
一時的に出向
- ライディース・F・ブランシュタイン
- 新生教導隊発足時にSRXチームから出向していた。
- ラーダ・バイラバン
- 隊員となったブーステッド・チルドレンのケアの為にマオ・インダストリーから出向。
- ジョシュア・ラドクリフ
- 第2次OGでは出向で教導隊預かりになる。
その他
- シャイン・ハウゼン
- 有事にはフェアリオン・タイプGを駆り、ラトゥーニとコンビネーション戦闘を行う。軍属ではないが、教導隊の隊長であるカイをして、『いい筋をしている』と言わしめる高い資質を持つ。
- アクア・ケントルム
- 士官学校生時代にカイとラミアに遭遇。彼らにサインをねだる場面がOG外伝にある。
- アルベロ・エスト
- クライ・ウルブズ隊の隊長。黒い量産型ゲシュペンストMk-II改を駆り、カイやラミアと共闘する場面も。
- ヒューゴ・メディオ
- アルベロの部下。赤い量産型ゲシュペンストMk-II改を駆り、カイやラミアと共闘する場面も。第2次OGでは出向で教導隊預かりになる。その時のコールサインはエレーブ6。
- フォリア・エスト
- アルベロの息子であり部下。黄色い量産型ゲシュペンストMk-IIを駆り、カイやラミアと共闘する場面も。
主な使用機動兵器
- ゲシュペンスト
- R、Sを使用。PT開発史や『OGS』のロボット図鑑を見ればわかるのだが、T型は教導隊では使用されなかった。T型はのちに大幅改修を受け、アルトアイゼンとして実戦投入された。S型はエアロゲイターに捕獲された後にL5戦役で敵として出現、R型はチューンを繰り返しつつL5戦役を戦い、インスペクター事件中盤でハロウィン・プラン一号機のRV型として改修を受けている。
- ゲシュペンストMk-II
- Rはヴィレッタが主に使用しており、Sを教導隊では使用している。本機を象徴する必殺技である「究極! ゲシュペンストキック」はカイがモーションを構築したものであり、OG2では入手条件に彼が関わってくる。なお、同様にT型は大幅改修を受け、ヴァイスリッターとして実戦投入された。
- 量産型ゲシュペンストMk-II
- カイ機はグリーンの機体色になっている。本機のみ、水中戦にも対応している。
- 量産型ゲシュペンストMk-II改
- ゲシュペンストが型落ち扱いされる現状を憂いたカイ自身が設計に関与し、一号機は彼の乗機としてロールアウト。なお、あくまで設計を改良して新造された新型機であり、上記のカイ機を全面改修したものではない。そのため、機体改造等の引き継ぎは無いのに注意。
- 量産型ヒュッケバインMk-II
- アラドとゼオラが搭乗。機体色は青。アラド機にはマシンガン、ゼオラ機には修理装置が搭載。
- ガーリオン
- ラミアが搭乗。ミロンガとのトライアル時に使用した。機体色は白。
- アンジュルグ
- シャドウミラーによって持ち込まれた平行世界の機体の一つ。ラミア専用機。
- アシュセイヴァー
- シャドウミラーによって持ち込まれた平行世界の機体の一つ。ただし部隊には存在せず、平時はクロガネ艦載機だが、パイロットがいないため事実上格納庫に死蔵されている。
- ヴァイサーガ
- シャドウミラーによって持ち込まれた平行世界の機体の一つ。こちらもラミア専用機。普段ラミアはアンジュルグを使用するため、通常は使われない。
- ビルトラプター
- リュウセイ・キョウスケの両主人公との因縁ある機体。主にラトゥーニが搭乗。
- ビルトラプター・シュナーベル
- ビルトラプターの強化改造機。
- ビルトビルガー
- 部隊の目的が「不特定多数のパイロットの為のモーションパターン構築」である為、癖の強いビルガーは普段(モーションパターン研究)においては使われない。
- ビルトファルケン
- 同上。
- フェアリオン
- リクセント公国の所有物であり、使用には国家元首であるシャイン王女の許可を必要とする為、平時は使用不可能。また、教導隊の目的にも則していない事も理由に挙げられる。