泰北三太遊

2013年1月19日 (土) 20:38時点における202.86.123.21 (トーク)による版

泰北三太遊(Thaihou Samdayu/たいほうさんだゆう)

バラルに属する仙人。武王機武雀王のメインパイロット。

バラルの中では古参の部類に入り、禿頭と蓄えた白い髭が印象的な、いかにもな仙人の格好をしている。また、左目には金属の眼帯をしている。度量が深く思慮深い性格で、武王機との意思疎通も完璧にこなしている。優れた仙術の腕を持ち、武雀王の装符を何度でも完全修復してしまう。

善哉、善哉」を口癖とする道者。行動の規範に「無為自然」があり、弟子の夏喃潤の行動や光龍の要請はもとより、あくまで自分達との敵対を選ぶクスハ達の意志や、バラルへの恭順を拒む龍王機・虎王機にも異を挟むことはない。彼らの有り様そのものを素直に歓迎して喜んでいる。

総人尸解計画遂行のため、夏喃と組んで幾度も鋼龍戦隊の前に姿を現す。いかなる状況においても常に泰然自若としており、驚いたのは「蒼炎の逆鱗」における龍虎王の復活の時程度。その時ですら「いずれにしても善哉」とやはりいつもの調子だった(大笑してはいたが)。

万事全てを「善哉」で片づけてしまう彼の言動は、見方を変えれば無気力にも見えるが、その実は、泰北の持つ「全ての物事は、結果は最後まで分からないが、どうなったにしろそれはあらかじめ決められている」という思想によるもの。なので、目的を果たすためには力を惜しまないが、一度結果が出てしまえばそれに対して抗うことはせず、ただ粛々と受け入れるという、ある意味潔い行動を取る。何事も流れのままにと言うその性格ゆえ、非常に仙人らしい人物とも言える。

最終的には鋼龍戦隊に敗れ、爆散する雀武王と運命を共にしたが、逆上して結果を認めなかった夏喃とは逆に、これが天命だとして、いつものように「善哉、善哉」と大笑しながら散って行った。

登場作品と役柄

第2次スーパーロボット大戦OG
今作で初登場。概ねプロフィール通り。

パイロットステータス設定の傾向

能力値

イメージ通り防御に優れる耐久型だが、それよりも何よりもイベントで連発して来る完全回復が問題。

精神コマンド

不屈 鉄壁 必中 直撃 修行(ツイン)

特殊技能(スキル)

援護防御L3 援護攻撃L3 気力+(ダメージ) 底力L5
完全な耐久型の構成。武雀王の堅牢さと合わせて、たとえ神獣盾を抜いてもまともにダメージが通せない。

人間関係

夏喃潤
弟子にしてパートナー。良好な連携を取る名コンビだったが、仙人としての格が根本的に違い、最後の最後で真反対の結末に。
孫光龍
応龍皇の操者でバラルのリーダー的存在。
弟子。
イルイ
間接的にだが、最終的に彼女の命を救った。
ペルフェクティオ
「大邪」と呼ぶ。

名台詞

「善哉、善哉」
泰北の代名詞でもある口癖。何かと言うとこれを口に出す。
「では、流れのままに」
「魚心あれば水心」
戦闘台詞の一つ。「無為自然」の考えを簡単に表した一言。
「青龍よ、我らの許に戻らぬか。それも善哉」<vr/>「白虎よ、そこがお主の在所か。それも善哉」
対龍王機・虎王機。操者共々最後までバラルに従わなかった龍王機と虎王機だが、泰北にとってはそれもただの結果でしかない。
「さて、装符を修復しておこうかのう。神農炎帝、来護我身、此刀一下、何鬼不走、何病不癒、急々如律令」
装符修復の真言。
「……む? 武雀王が拒絶しおったわい」
「フォッホッホッホ! それも善哉!」
「四龍の長」「機人大戦」にて、装符の修繕を武雀王に拒まれて。夏喃は「何を悠長な!」と苛立っていたが、泰北はいつものごとく。
「夏喃……いや、潤よ。我らには唯一抗えぬものがあることを忘れたか」
「それは、天命じゃ!」
「いや、雀武王も武雀王も気づいておる。己が宿命の歪みにのう」
「生々流転……万物は絶えず生じては変化し、移り変わっていくのじゃ。我らの宿命もまた然り」
「じゃが、彼らは“破滅の王”という大邪を退け、四凶をも降し、ワシらの前に立っておる」
「わかるのう、潤? ワシらは此方にあり、彼らは彼方にあるのじゃ」
敗北してなお計画を進めようとする夏喃に対して。己の目的以外が目に入らない夏喃と異なり、目に映る、耳に届く全てを「善哉、善哉」と受け入れる泰北は、歪んだ宿命から逃れようとする雀王機と武王機の意志を、数多の大難を退けたクスハ達と龍虎王の意志をも肯定。全てが変わっていくのならば、今の地球の守護者は彼らなのだと知ったのであった。
「例え、正邪が流転しようと、善き実が結べば、それで良いのじゃ」
「全ては流れのままに……巫女が新たな剣を見出した時点で我らの天命が変わったのじゃ」
泰北にとって最も重要なのは、総人尸解計画ではなく、真に地球を、人を護ること。たとえバラルが敗北し、計画が瓦解しようとも、鋼龍戦隊と龍虎王、虎龍王が人界を護るのならば、彼にとってはそれでいいのである。
「青龍、そして白虎の操者よ。我が言魂に耳を傾けよ」
「ワシらは天命に殉ずる。お主らは、お主らの道を往くがよい」
「されど、其は艱難辛苦の道。心せよ」
「いかなる意志も事象も、太極の内。善き哉、善き哉。フワッハッハッハッハッハ!!」
最期の台詞。全てを良しと受け入れ、雀武王の爆発に消えた。「太極」の言葉でZとの関わりを推測する向きもあるが、泰北はそもそも中国系統の人間であり、五行思想において太極は世界の中心=世界意志を意味するため、早計であろう。

関連機体

武王機
搭乗機。
武雀王