概要
政府再建委員会の作戦により、ゾンダーエプタ近海でフリーデン捕獲作戦を実行した歴戦の軍人。モビルスーツ乗りではない。
軍人としては極めて有能であり、歴戦の叩き上げであるため部下からの信頼も厚い。ただ、素行には問題があり、アフリカ戦線では命令無視、インド戦線では上官に発砲という経歴を持っており、シャギア・フロストからは「頼もしい経歴」と皮肉られ、アイムザット・カートラルからは「二流軍人」と酷評されている。
政府再建委員会主導の作戦で漁師を装ってフリーデンに潜入するが、ティファ・アディールの力で看破されてしまう。しかし、アイムザットのサテライトキャノンを使った脅しもあってフリーデンを投降させることに成功する。
15年前のコロニー落としの際にコロニーに居た妻子を亡くしており、コロニーを迎撃したニュータイプ兵士のジャミル・ニートに強い反感を持っていた。しかし、旧連邦政府を支持していた各コロニーは革命軍による占領時に全住民皆殺しになっており、それを知っていたカトックはジャミルへの気持ちも単なる逆恨みであるのを理解していた。
ティファの「ガロード・ラン達にもう会えない」という予知夢を見たと聞かされ、ニュータイプ嫌いな点から、その未来を変えようと、連れ去られるティファを追うガロードに協力し、ガンダムダブルエックスの奪取に協力するも、狙撃からティファ達を庇い命を落とす。未来を変えたことに満足しつつ遺した彼の言葉は、ガロードに強い影響を与えた。
漫画版でも同じような役回りだが、部下を伴わず単独で行動し、漁師を装わず隠密裏にフリーデンへ潜入した。
登場作品と役柄
Zシリーズ
人間関係
- アイムザット・カートラル
- 上司。だが忠実ではない。
- ティファ・アディール
- 彼女にジョークを言って以来気に入られる。
- ジャミル・ニート
- 「不思議な男だ」と目をかけられる。
- ガロード・ラン
- 初対面の印象こそ最悪だったが後に意気投合。死後は自分の理念をガロードに託した。
他作品との人間関係
名台詞
- 「俺にはいいところが二つだけある…死んだ女房の口癖だ」
「酒を一滴もやらないところ、それと諦めの良さだそうだ」
「でも、それより悪いところもあるんだとよ。それは俺が嘘つきだってことだ」 - 第21話のタイトルを含んだやりとり。この後飴を一舐めし、自爆しようとするが…?
- 「…15年目の亡霊」
- 第22話タイトル。ゾンダーエプタで開発されたガンダムダブルエックスのこと。
- 「お嬢さん。無一文の男が大富豪に『お前なんかに金のない悔しさが分かってたまるか』って言った」
「大富豪はなんて言ったと思う? 『そっちこそ金のある苦労が分かってたまるか』って答えたんだってよ」 - ジャミルとアイムザットの会食に同席しているティファに聞かせたジョーク。ニュータイプとオールドタイプの優劣に対する皮肉と思われる。
- アイムザットからは「皮肉のつもりか?」(漫画版では「それは皮肉か?」)と問われた。
- 「満足なもんかよ…それに俺は、オッサンなんかじゃねえ!」
- 「復讐が果たせて、これで満足なんだろ? オッサンよぉ」と、ガロードの捨てセリフを思い出し、自室でこぼした独白。
- 「お前さん、未来を変える気、あるかい?」
「やるのか、やらねえのか、どっちなんだ!」 - 第23話。ティファの「もう貴方達には会えません」「私の夢は現実です」との予知に抗うべく、ガロードに発破を掛ける。
- 「死んだ女房もそう言ってたぜ」
- 第24話。ガロードから「なあ、オッサン。オッサンって意外にいいヤツだったんだな」と言われた際の返答。この事から奥さんとは当初悪い第一印象を持たれていたと思われる。
- 「ヘッ! 投げるのが早いぜ!」
- 第24話。MS格納庫前での大立ち回り。警備兵が投げた手榴弾を上記の台詞と共に蹴り返す。
- 「ずっと死に場所を探してたが、これなら悪くない…」
「ティファ…ガロードの事、大事にしろよ…」
「ガロード、お前言ってたよなァ… 今の大人はお前等をゴタゴタに巻き込むだけだって…」
「戦争もガンダムも、お前達からすりゃ生まれる前のシロモノだ。振り回されるこたぁない、好きにしろ…」
「ただし、これだけは忘れるな…!」
「過ちは、繰り返すな…!」
「じゃあな…」 - 第24話。DXの格納庫にて白兵戦を繰り広げるも、ティファ達をかばい凶弾に倒れるカトック。ガロード達に「15年目の亡霊」を託し、死んだ女房の元へ旅立って逝く。…その死に顔はどこか満足そうでもあった…。
- 「アンタが昔乗ってた機体(ヤツ)ってことさ。回収し新型として甦ったのだよ」
- 漫画版において、ジャミルに対し、ダブルエックスの開発経緯を皮肉まじりに話す。この台詞をきっかけに「ダブルエックスはガンダムエックスの改造品」という誤解が広まった。