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=== 人物 ===
 
=== 人物 ===
一言で言うならば'''「冷酷だがあらゆる意味で現実主義な科学者」'''といったところであり、自らの研究を先の段階へと進めること以外は一切考慮の対象にはなく、全て自身の研究にとって有用であるか、有用であるとすればどのように研究に役立てられるかといった価値基準でしか判断を行わず人使いも荒い。その反面「研究」という物事を客観的に捉えた上で行動している他、自身はおろか世界全体が危なくなるような題材に危機感を持つなど、この手の科学者にありがちな狂人じみた一面はあまり見られない。一方で「AIだけなら100%の力しか出せないが人間とAIならば120%の力を出せる」という主張に耳を傾けるなど人間の持つ可能性の力を信じている節がある。
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一言で言うならば'''「冷酷でお世辞にも善人とは言えないがあらゆる意味で現実主義な科学者」'''といったところであり、自らの研究を先の段階へと進めること以外は一切考慮の対象にはなく、全て自身の研究にとって有用であるか、有用であるとすればどのように研究に役立てられるかといった価値基準でしか判断を行わず人使いも荒い。その反面「研究」という物事を客観的に捉えた上で行動する、科学者という立場を正しく認識している、自分が他人を利用する以上は自分もまた利用されるのは当たり前であると考えている、自身はおろか世界全体が危なくなるような題材に危機感を持つなど、この手の科学者にありがちな狂人じみた一面はあまり見られない。また支配や権力への関心も薄いほか、自身の最終目的を'''「自分の発明や理論が正しい事を証明する」「金と名誉を得るの為」'''と公言する上にその思想は俗物であると自認している。一方で「AIだけなら100%の力しか出せないが人間とAIならば120%の力を出せる」という主張に耳を傾けるなど人間の持つ可能性の力を信じている節がある。
    
=== 来歴 ===
 
=== 来歴 ===
 
重傷を負った[[ヒューゴ・メディオ|ヒューゴ]]を人体改造して自身の命令に抗えないようにした(但しこの枷は、中盤にミタール自身の手で[[スーパーロボット大戦MX|除去]]ないし[[スーパーロボット大戦MX PORTABLE|緩和]]される)上で、[[アクア・ケントルム|アクア]]と共にプロジェクト試作機のパイロットとして抜擢。その一方で[[アルベロ・エスト|アルベロ]]と[[エルデ・ミッテ|エルデ]]もプロジェクトに参加させ、プロジェクト試作機を敢えて強奪させる。2つの機体にはTEエンジンとラズムナニウムがそれぞれ搭載されており、ヒューゴにアルベロを追わせ戦わせることで、両方の実戦データの取得を目指した。
 
重傷を負った[[ヒューゴ・メディオ|ヒューゴ]]を人体改造して自身の命令に抗えないようにした(但しこの枷は、中盤にミタール自身の手で[[スーパーロボット大戦MX|除去]]ないし[[スーパーロボット大戦MX PORTABLE|緩和]]される)上で、[[アクア・ケントルム|アクア]]と共にプロジェクト試作機のパイロットとして抜擢。その一方で[[アルベロ・エスト|アルベロ]]と[[エルデ・ミッテ|エルデ]]もプロジェクトに参加させ、プロジェクト試作機を敢えて強奪させる。2つの機体にはTEエンジンとラズムナニウムがそれぞれ搭載されており、ヒューゴにアルベロを追わせ戦わせることで、両方の実戦データの取得を目指した。
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その一方で、[[エルデ・ミッテ|エルデ]]が開発した人工知能[[AI1]]については特段の興味を示さず、MODEL-Xの制御は当初から人の手による操縦を想定していた。エルデは彼にAI1の搭載を認めさせる思惑もあって協力関係を築いていたのだが、次第に両者の確執は表面化。最終的には彼がAI1を危険なものと判断して搭載を取りやめるという結論を明確にしたことで、決定的に利害が反することとなったエルデに射殺され、最期を迎えた。
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その一方で、[[エルデ・ミッテ|エルデ]]が開発した人工知能[[AI1]]については特段の興味を示さないばかりかその異常性に警戒感を持っており、MODEL-Xの制御は当初から人の手による操縦を想定していた。エルデは彼にAI1の搭載を認めさせる思惑もあって協力関係を築いていたのだが、次第に両者の確執は表面化。最終的には彼がAI1を危険なものと判断して搭載を取りやめるという結論を明確にしたことで、決定的に利害が反することとなったエルデに射殺され、最期を迎えた。
    
== 登場作品と役柄 ==
 
== 登場作品と役柄 ==
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;[[エルデ・ミッテ]]
 
;[[エルデ・ミッテ]]
 
:アルベロのパートナーに指名して、[[AI1]]の制御を任せる。最終的には利害が決定的に対立し、彼女に射殺される。
 
:アルベロのパートナーに指名して、[[AI1]]の制御を任せる。最終的には利害が決定的に対立し、彼女に射殺される。
:MXではある程度行動を予測し時に対策を採っていたが最終的にはその執着を読み切れなかったのに対して、OGでは警戒感すらほとんど抱いていない様子で、その行動を放置した結果意に沿わない数々の事態を招いてしまっている。
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:MXではある程度行動を予測し時に対策を採っていたが最終的にはその執着を読み切れなかったのに対して、OGでは警戒感すらほとんど抱いていない様子で、その行動を放置した結果、意に沿わない数々の事態を招いてしまっている。
 
;[[ドナ・ギャラガー]]
 
;[[ドナ・ギャラガー]]
 
:プロジェクト初期段階の産物である「[[ウェンディゴ]]」の開発者。だが、試作段階で失敗し、彼女は追い落とされる。
 
:プロジェクト初期段階の産物である「[[ウェンディゴ]]」の開発者。だが、試作段階で失敗し、彼女は追い落とされる。
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:『PORTABLE』では薬が不要になっていないため、この台詞は存在しない。
 
:『PORTABLE』では薬が不要になっていないため、この台詞は存在しない。
 
;「ならば、言おう…ここ最近…特にメディウスの形状変化後のAI1の思考パターンから不可解な揺らぎが検出されている。例えるなら、それは人の感情…あるいは物欲…AI1は指定対象外の物にまで深い興味を示し、それらを学習…いや、物理的に吸収しようとしている…自らが制御するラズムナニウムによってな」</br>「正気で言っているのか?このままでは、AI1は[[デビルガンダム]]と似たような能力を持つに至るぞ」
 
;「ならば、言おう…ここ最近…特にメディウスの形状変化後のAI1の思考パターンから不可解な揺らぎが検出されている。例えるなら、それは人の感情…あるいは物欲…AI1は指定対象外の物にまで深い興味を示し、それらを学習…いや、物理的に吸収しようとしている…自らが制御するラズムナニウムによってな」</br>「正気で言っているのか?このままでは、AI1は[[デビルガンダム]]と似たような能力を持つに至るぞ」
:第41話(『PORTABLE』では第42話)「ここより永遠に」より。AI1を危険視する理由をエルデに述べる。お世辞にも善人とは言えないミタールだが、自身はおろか世界全体の危機を招くような兵器の開発を避けようとしているばかりか、AI1の危険性を正しく認識していたことを示しており、一応の良識派持っている事がわかる台詞である。
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:第41話(『PORTABLE』では第42話)「ここより永遠に」より。AI1を危険視する理由をエルデに述べる。お世辞にも善人とは言えないミタールだが、自身はおろか世界全体の危機を招くような兵器の開発を避けようとしているばかりか、AI1の危険性を正しく認識していたことを示しており、一応の良識は持っている事がわかる台詞である。
 
;「私の理論が正しいことを証明するため…そして、金と名誉を得るためだよ。そうでなければ、研究を続けることが出来んからな。故に、私は軍や委員会を利用し…また、彼らも私を利用するのだ」
 
;「私の理論が正しいことを証明するため…そして、金と名誉を得るためだよ。そうでなければ、研究を続けることが出来んからな。故に、私は軍や委員会を利用し…また、彼らも私を利用するのだ」
 
:TEアブゾーバーを作り出したそもそもの理由。あくまで研究のためとはいえ私利私欲、それも'''「金と名誉のため」'''という俗物じみた思想の元に研究をしていると公言しているが、権力や支配へは興味を示していないなど、良くも悪くも根は学究肌の人物である事を示す台詞である。
 
:TEアブゾーバーを作り出したそもそもの理由。あくまで研究のためとはいえ私利私欲、それも'''「金と名誉のため」'''という俗物じみた思想の元に研究をしていると公言しているが、権力や支配へは興味を示していないなど、良くも悪くも根は学究肌の人物である事を示す台詞である。
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:直後の発言。あっさりと自分を俗物であると認めている。確かにミタールとエルデは色々と似たもの同士であったが、[[AI1]]に対する反応<ref>エルデが後先を考えずAI1の成長そのものを重視するのに対し、ミタールはそれに対して危機感を持っている。</ref>を見てもわかる通り、結局は'''似て非なる者'''だった。
 
:直後の発言。あっさりと自分を俗物であると認めている。確かにミタールとエルデは色々と似たもの同士であったが、[[AI1]]に対する反応<ref>エルデが後先を考えずAI1の成長そのものを重視するのに対し、ミタールはそれに対して危機感を持っている。</ref>を見てもわかる通り、結局は'''似て非なる者'''だった。
 
;「…研究とはそれを評価する人間がいてこそ成り立つものだ。君にも観客のいない演劇などナンセンスだということがわかるだろう?」
 
;「…研究とはそれを評価する人間がいてこそ成り立つものだ。君にも観客のいない演劇などナンセンスだということがわかるだろう?」
:上述から続くミタールの「研究」に関する持論。金と名誉を得るという目的で研究を進めるミタールにとって、自らの研究を評価して貰えない以上は物事が進まない事など明白で、エルデの「観客は自分ひとりで良い」という発言は到底認められるものではなかった。
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:上述から続くミタールの「研究」に関する総論の締め。金と名誉を得るという目的で研究を進めるミタールにとって、自らの研究を評価して貰えない以上は物事が進まない事など明白で、エルデの「観客は自分ひとりで良い」という発言は到底認められるものではなかった。
 
:早い話が'''「研究とは自己満足では駄目」'''という話であり、いち科学者としてはこの上極まりない正論である。この一連の台詞からミタールという科学者がステレオタイプな悪の科学者とは根が違う事がわかる。
 
:早い話が'''「研究とは自己満足では駄目」'''という話であり、いち科学者としてはこの上極まりない正論である。この一連の台詞からミタールという科学者がステレオタイプな悪の科学者とは根が違う事がわかる。
 
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=== 第2次OG ===
 
=== 第2次OG ===
 
;「君のそういう観点は、どうも歪んでいるな」
 
;「君のそういう観点は、どうも歪んでいるな」
:AI1を巡り'''「うるさい子供など欲しくない」'''というエルデの発言を聞いて発した辛辣な一言。ミタール自身もいろいろと歪んでいる節はあるがエルデ程ではなく、危ないものは危ないとはっきり判断をつけている。
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:AI1を巡り'''「うるさい子供など欲しくない」'''というエルデの発言を聞いて発した辛辣な一言。こんな台詞を発するミタール自身もいろいろと歪んでいる節はあるがエルデ程ではなく、危ないものは危ないとはっきり判断をつけている。
 
;「そういう問題ではないのだよ!私の名誉に大きな傷が付けられたのだ!」<br />「冗談ではない!あれは危険だ!君にも責任をとってもらうぞ!覚悟しておけ!」
 
;「そういう問題ではないのだよ!私の名誉に大きな傷が付けられたのだ!」<br />「冗談ではない!あれは危険だ!君にも責任をとってもらうぞ!覚悟しておけ!」
 
:アルベロの死、試作8号機及び9号機を失った報告を聞いた上で、まだAI1があるからプロジェクトは大丈夫だというエルデの指摘を受けた上で取り乱す。名誉を重視するミタールの思想が垣間見える。
 
:アルベロの死、試作8号機及び9号機を失った報告を聞いた上で、まだAI1があるからプロジェクトは大丈夫だというエルデの指摘を受けた上で取り乱す。名誉を重視するミタールの思想が垣間見える。
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