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| 没年月日 = 宇宙世紀0088年2月22日
 
| 没年月日 = 宇宙世紀0088年2月22日
 
| 所属 = [[エゥーゴ]]
 
| 所属 = [[エゥーゴ]]
| 役職 = パイロット候補生(後に正規パイロット)
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| 役職 = パイロット候補生
 
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'''カツ・コバヤシ'''は「[[ガンダムシリーズ]]」の登場人物。
 
'''カツ・コバヤシ'''は「[[ガンダムシリーズ]]」の登場人物。
 
== 概要 ==
 
== 概要 ==
 
=== [[機動戦士ガンダム]] ===
 
=== [[機動戦士ガンダム]] ===
当時の姓は「ハウィン」('''カツ・ハウィン''')。[[ジオン軍]]の[[サイド7]]攻撃によって親とはぐれ、[[ホワイトベース]]で避難した戦災孤児三人組の一人で、年齢は同じ境遇のレツやキッカよりも年上である。
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[[ジオン軍]]の[[サイド7]]攻撃によって親とはぐれ、[[ホワイトベース]]で避難した戦災孤児三人組の一人。当時の姓は「ハウィン」(カツ・ハウィン)。
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3人の中では最も大人しく、また気弱な[[性格]]をした子供であった。自分の身もろくに守れない幼い子供であるカツ達が軍艦である[[ホワイトベース]]に居続けるのは、少なからずトラブルになってしまう事もあったが、[[ジャブロー]]に訪れた際は、偶然にも[[シャア・アズナブル]]率いる特殊工作部隊と遭遇し、結果的にモビルスーツ工場の破壊作戦に貢献した事もあった。[[アムロ・レイ]]との関わりもあってか、[[ニュータイプ]]の素養を見せており、[[ア・バオア・クー]]を脱出する[[アムロ・レイ]]を感じ取っている。
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同じ境遇のレツやキッカよりも年上だが、気弱な[[性格]]の子供であった。[[ア・バオア・クー]]を脱出する[[アムロ・レイ]]を感じ取る等、[[ニュータイプ]]の素養を見せていた。
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[[一年戦争]]終戦後は、レツやキッカと共に、結婚した[[ハヤト・コバヤシ]]と[[フラウ・ボゥ]]に引き取られ養子となるのだが、まだ幼い身で一年戦争での凄惨な経験をしたカツの心は、7年の月日を経ていく内に大きく変貌を遂げていく事になってしまう。
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[[一年戦争]]終戦後、レツやキッカと共に[[ハヤト・コバヤシ]]と[[フラウ・ボゥ]]に引き取られ、養子となる。
    
=== [[機動戦士Ζガンダム]] ===
 
=== [[機動戦士Ζガンダム]] ===
 
劇中における主な搭乗機は[[ネモ (ガンダム)|ネモ]]、[[Gディフェンサー]]。
 
劇中における主な搭乗機は[[ネモ (ガンダム)|ネモ]]、[[Gディフェンサー]]。
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一年戦争での凄惨な経験によって自分の無力さを否応無しに痛感させられてしまった事が、その精神面に大きな影響を与えてしまったらしく、当時とは異なって常に鬱屈を抱えているかの様子を見せており、また感情の起伏が激しく、攻撃的な言動や突発的な行動の目立つ少年に育っている。
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[[グリプス戦役]]時、フラウやレツ、キッカと共にアムロの元を訪れ、アムロの惨状を見て彼を叱咤して再起の切っ掛けを作り、共に[[カラバ]]に合流する。その後[[クワトロ・バジーナ]]と共に[[宇宙]]に上がり、パイロット候補生として[[エゥーゴ]]に参加。Gディフェンサーの[[パイロット]]を務める。
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[[グリプス戦役]]時、フラウやレツ、キッカと共にアムロの元を訪れ、半ば抜け殻状態となっていたアムロの惨状を見て彼を叱咤。再起の切っ掛けを作り、共に[[カラバ]]に合流する。その後[[クワトロ・バジーナ]]と共に[[宇宙]]に上がり、パイロット候補生として[[エゥーゴ]]に参加。当初は整備の手伝い等をしていたが、正式にペイロットとなった後は、Gディフェンサーの[[パイロット]]を務める。
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一年戦争時とは異なり、感情的な言動が目立つ少年に育っている。作中では時折カミーユらのピンチを救ったりする活躍も有るが、無断で出撃したり、捕虜になった[[サラ・ザビアロフ]]の言葉を信じてあっさり逃げられてしまったりと、問題行動が目立つ。また、一年戦争の実体験故か、[[アクシズ]]との共闘については頑なに拒んでいた。
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しかし、本格的にパイロットして戦場に参加して以降は、時折カミーユらのピンチを救ったりする活躍もあった反面、規律を破って無断出撃する等、軍事組織の一員としての自覚に欠けた問題行動も目立っている。これはカツ自身が好戦的というよりも、無力であった自身への自己嫌悪から強くなりたいと願う焦りや、自分の実力を証明させたいといった自己顕示欲、そして同年代のニュータイプで自分よりもパイロットとして多大な戦果を挙げる[[カミーユ・ビダン]]への対抗心から来ていたものと思われる。また、一年戦争でジオンによって本当の家族を奪われたという実体験から、[[アクシズ]]との共闘については頑なに拒んでおり、出撃拒否さえもしている(これは[[ファ・ユイリィ]]も同様)。
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[[ティターンズ]]との最終決戦において、[[ヤザン・ゲーブル]]との戦闘中に[[ガンダムMk-II]]にGディフェンサーを合体させた後、撤退せずにコクピットブロックだけの状態で戦闘に参加するが、ヤザンの攻撃を避けた際によそ見をしてしまい、'''隕石に衝突'''したところをヤザンの乗る[[ハンブラビ]]により撃墜され、死亡する。
 
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[[ティターンズ]]に所属する[[ニュータイプ]]のパイロットである[[サラ・ザビアロフ]]と出会ってしまったのを機に、突発行動は更に過激の一途を辿ってしまう事になる。捕虜になった彼女の言葉を信じてあっさり逃げられてしまい、周囲からの顰蹙も買ってしまい、その蹉跌や自責、孤独感に苛まれた結果、重度の人間不信へと陥ってしまう。その後、自分で答えを模索したカツは、彼女を手懐けていた[[パプテマス・シロッコ]]に憎しみを向けて狙撃を行うが、皮肉にもそれをサラが庇った事で、彼女の乗機である[[ボリノーク・サマーン]]を撃破してしまい、死なせてしまう事になる。卑しくも、これはかつてアムロがシャアと交えた末に[[ララァ・スン]]を死なせてしまった悲劇と同じであった。
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サラの死後、精神が著しく不安定となり、もはや生きる事への執着さえ捨てている節さえ見せるようになったカツは、サラを戦場に引き込んだシロッコや彼女の死に居合わせた[[ハマーン・カーン]]にまで怨嗟を抱くようになり、無断出撃や無謀な戦い方を繰り返していく。そしてティターンズ、[[アクシズ]]の勢力を交えた最終決戦にて、[[ヤザン・ゲーブル]]との戦闘中に[[ガンダムMk-II]]にGディフェンサーを合体させた後、後退の支持を無視してコクピットブロックだけの状態で戦闘を継続するという自殺行為同然の戦法に出るが、ヤザンの攻撃を避けた際によそ見した結果、'''隕石に激突'''。最後はヤザンの乗る[[ハンブラビ]]により撃墜される形で死亡するが、最後の台詞からも、既にカツには生きる事への未練は無かった…。
      
劇場版では、身勝手な振る舞いは抑えられていたが、アクシズとの共闘には否定的である事は変わらなかった。また、戦死の経緯については「隕石に衝突した時点で死亡」に変更されている。
 
劇場版では、身勝手な振る舞いは抑えられていたが、アクシズとの共闘には否定的である事は変わらなかった。また、戦死の経緯については「隕石に衝突した時点で死亡」に変更されている。
    
=== [[機動戦士ガンダムΖΖ]] ===
 
=== [[機動戦士ガンダムΖΖ]] ===
[[地球]]に[[アーガマ]]が降りた際、父ハヤトがダブリン上空で[[ブライト・ノア]]と再会した際、二人がカツの使っていた部屋を訪れるシーンがある。なお、[[ジュドー・アーシタ]]達が[[アーガマ]]に加わった後もカツの使っていた部屋はそのままにしてあった。後に殆どの私物は地球降下前に整理され、ただ一つ家族と共に写ったカツの写真だけが残されていた。
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[[地球]]に[[アーガマ]]が降りた際、父ハヤトがダブリン上空で[[ブライト・ノア]]と再会した際、二人がカツの使っていた部屋を訪れるシーンがある。なお、[[ジュドー・アーシタ]]達が[[アーガマ]]に加わった後もカツの使っていた部屋はそのままにしてあった。
    
また、最終回では[[ハマーン・カーン]]との最終決戦で[[エルピー・プル]]、[[ララァ・スン]]、[[フォウ・ムラサメ]]、サラ、そしてカミーユと共にジュドーに力を貸した。
 
また、最終回では[[ハマーン・カーン]]との最終決戦で[[エルピー・プル]]、[[ララァ・スン]]、[[フォウ・ムラサメ]]、サラ、そしてカミーユと共にジュドーに力を貸した。
    
=== キャラクターの総評 ===
 
=== キャラクターの総評 ===
カツ・コバヤシは同世代であるカミーユやファの様に人間的に大きな成長を遂げたりせず、問題行動を挽回するような活躍を見せることが少なかった故に、視聴者から非難される事が多々有る。しかしながら、'''カツは(人間的に成長していく)カミーユとの対比となる存在であり、彼と共に作品内の「若さ」(未熟さや危うさという意味で)を担当したキャラクター'''であった、とも言える。富野由悠季監督は、ムック本『機動戦士Ζガンダム大事典』のインタビュー記事においてカツの事を'''「(子供から大人へと成長していく時期において)自制心が足りなかったのでしょう。…(中略)…しかし、これは現代の子供たちにも多い状況ではないでしょうか」'''と評している。
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カツ・コバヤシは同世代である[[カミーユ・ビダン]]や[[ファ・ユイリィ]]の様に人間的に大きな成長を遂げたりせず、問題行動を挽回するような活躍を見せることが少なかった故に、視聴者から非難される事が多々有る。しかしながら、'''カツは(人間的に成長していく)カミーユとの対比となる存在であり、彼と共に作品内の「若さ」(未熟さや危うさという意味で)を担当したキャラクター'''であった、とも言えよう。
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後のガンダムシリーズにて、自身やカミーユと同じく感情的な起伏の激しさや違反行動の目立つキャラクターとして、「[[ガンダムSEED DESTINY]]」の主人公である[[シン・アスカ]]が登場する事になるが、彼の場合はカツと異なってパイロットとしての才能に特筆的に優れ、数多くの戦火を挙げている実績からか、カツ程視聴者から非難される事がなく、得な人物となっている。
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なお、富野由悠季監督はムック本『機動戦士Ζガンダム大事典』のインタビュー記事においてカツの事を'''「(子供から大人へと成長していく時期において)自制心が足りなかったのでしょう。…(中略)…しかし、これは現代の子供たちにも多い状況ではないでしょうか」'''と評している。
    
== 登場作品と役柄 ==
 
== 登場作品と役柄 ==
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:『[[第3次スーパーロボット大戦Z|第3次Z]]』ではジオン残党兵との[[特殊戦闘台詞]]においても'''「恨みはこっちにだってあるんだ!」'''という台詞が有り、その根の深さが現れている。
 
:『[[第3次スーパーロボット大戦Z|第3次Z]]』ではジオン残党兵との[[特殊戦闘台詞]]においても'''「恨みはこっちにだってあるんだ!」'''という台詞が有り、その根の深さが現れている。
 
;「シロッコを殺せば、サラは考え直してくれるはずだ。」
 
;「シロッコを殺せば、サラは考え直してくれるはずだ。」
:第46話「シロッコ立つ」にて。[[サラ・ザビアロフ|サラ]]を振り向かせたいあまり、あろうことかハマーンとシロッコとジャミトフとの会談に無断出撃でアーガマ代表として向かい、話し合いの席でシロッコを射殺しようと[[グワダン]]に向かう。潜入に成功するものの、ジオン兵に不審がられそのままもみ合いになり、偶然その場にいたクワトロに助けてもらうことに。
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:第46話「シロッコ立つ」にて。[[サラ・ザビアロフ|サラ]]を振り向かせたいあまり、あろうことかハマーンとシロッコとジャミトフとの会談に無断出撃でアーガマ代表として向かい、
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:話し合いの席でシロッコを射殺しようと[[グワダン]]に向かう。潜入に成功するものの、ジオン兵に不審がられそのままもみ合いになり、偶然その場にいたクワトロに助けてもらうことに。
 
;「死ね!シロッコ!」
 
;「死ね!シロッコ!」
 
:同話にて大混乱の中シロッコの乗ったジ・Oを見つけ、Gディフェンサーのロングライフルで射撃を行う際のセリフ。
 
:同話にて大混乱の中シロッコの乗ったジ・Oを見つけ、Gディフェンサーのロングライフルで射撃を行う際のセリフ。