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[[プラント]]最高評議会議長[[シーゲル・クライン]]の一人娘で、プラントではアイドル歌手として絶大な人気を集めている。プラント評議会国防委員長・[[パトリック・ザラ]]の息子である[[アスラン・ザラ]]とは婚約関係にあり、彼自作の[[ハロ]]を多数貰っている。なかでもアスランから直接貰ったピンクハロについては「ピンクちゃん」と名付け、特に愛着を持っている(『SEED』を通じての彼女のイメージカラーはピンク)。
 
[[プラント]]最高評議会議長[[シーゲル・クライン]]の一人娘で、プラントではアイドル歌手として絶大な人気を集めている。プラント評議会国防委員長・[[パトリック・ザラ]]の息子である[[アスラン・ザラ]]とは婚約関係にあり、彼自作の[[ハロ]]を多数貰っている。なかでもアスランから直接貰ったピンクハロについては「ピンクちゃん」と名付け、特に愛着を持っている(『SEED』を通じての彼女のイメージカラーはピンク)。
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性格は天然で自由気侭。気軽にブティックに通うなど、時に自身がVIPであることを認識していないかのような行動を取り、周囲を困らせることもある。しかし単なる天然というわけではなく、強い意志と高い判断力・決断力を兼ね備えている。父シーゲルが暗殺された時にも動揺を見せず、独自に反体制組織を立ち上げた(尤も、[[キラ・ヤマト]]の前では緊張が解けたのかその事で涙を流した)。キラやアスランが事あるごとに悩むのとは対象的な、ガンダムSEED全体における「確固たる意思表示」を象徴するキャラクターと言える。速筆家で一枚のサイン用の色紙を、僅か2~3秒で仕上げてしまうほど(これには傍で見ていた[[アンドリュー・バルトフェルド]]も口をぽかんと開けていた)。
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性格は天然かつ自由奔放。気軽にブティックに通うなど、時に自身がVIPであることを認識していないかのような行動を取り、周囲を困らせることもある。しかし単なる天然というわけではなく、強い意志と高い判断力・決断力を兼ね備えている。父シーゲルが暗殺された時にも動揺を見せず、独自に反体制組織を立ち上げた(尤も、[[キラ・ヤマト]]の前では緊張が解けたのかその事で涙を流した)。キラやアスランが事あるごとに悩むのとは対象的な、ガンダムSEED全体における「確固たる意思表示」を象徴するキャラクターと言える。また一枚のサイン用の色紙を、僅か2~3秒で仕上げてしまうほどの速筆の持ち主でもある(これには傍で見ていた[[アンドリュー・バルトフェルド]]も唖然とした)。
    
これらの実力は特に『SEED DESTINY』中盤以降において如何なく発揮され、最終的にはプラント国民から歌手としての人気以上の支持を得るようになる。しかし「ラクス・クライン」という名が持つカリスマは既にラクス個人から大きく離れていっている事が小説版で語られており、ラクス自身もその事を感じ取っていたようである。
 
これらの実力は特に『SEED DESTINY』中盤以降において如何なく発揮され、最終的にはプラント国民から歌手としての人気以上の支持を得るようになる。しかし「ラクス・クライン」という名が持つカリスマは既にラクス個人から大きく離れていっている事が小説版で語られており、ラクス自身もその事を感じ取っていたようである。
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その[[ミーア・キャンベル]]とは月面都市コペルニクスで直接対面する機会を得、彼女を肯定して和解するが、直後にミーアはラクスを庇って死亡してしまう。その出来事もあり、デュランダルを否定する意志をより一層強くした彼女は、キラやアスランと共に彼の野望を挫き、彼を討ち果たす事で地球-プラント間の停戦を実現。その後は[[プラント]]に戻り、評議員の一人(議長?)として政治の舞台に身を置くこととなった。
 
その[[ミーア・キャンベル]]とは月面都市コペルニクスで直接対面する機会を得、彼女を肯定して和解するが、直後にミーアはラクスを庇って死亡してしまう。その出来事もあり、デュランダルを否定する意志をより一層強くした彼女は、キラやアスランと共に彼の野望を挫き、彼を討ち果たす事で地球-プラント間の停戦を実現。その後は[[プラント]]に戻り、評議員の一人(議長?)として政治の舞台に身を置くこととなった。
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=== 総評 ===
 
行動の基本原理として「力なき正義は無力」との信念があり、必ずしも話し合いのみで平和を得られないことを悟っているのか、武器を振りかざすことに迷いはない。また、「想いだけでも力だけでも駄目」という言葉通り、「力だけの正義」も否定している。
 
行動の基本原理として「力なき正義は無力」との信念があり、必ずしも話し合いのみで平和を得られないことを悟っているのか、武器を振りかざすことに迷いはない。また、「想いだけでも力だけでも駄目」という言葉通り、「力だけの正義」も否定している。
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しかし、戦場では責任ある行動を取ったにも拘らず、終戦後は本来彼女が行うべきザフトの体制維持という仕事を放棄し、隠遁したことについては否定意見が多い。ただし、プラントでは無く、オーブにいた理由がまったく明かされていない為、雲隠れとも戦後、秘密裏に裁判を受け追放処分を受けたからとも言われている。後者の場合、ザフトの体制維持という仕事を放棄したという指摘は的外れとなる。TV版では特にフォローはないが、小説版ではキラの心の傷を癒すと共に自身も少なからず心に傷を負ったための選択とされている。『機動戦士ガンダムSEED DESTINY』ではミーアが影武者としてデュランダルに利用されるという事態に陥り、そのミーアも死亡するという悲劇的な結末を迎えてしまう。さすがにこの点については責任を感じている(この件も小説版で細かく描かれており、終戦後にプラントに留まっていればミーアがデュランダルに利用される事も死ぬ事もなかったと悔やんでいる)ようで、カガリやミーアに後押しされたこともあり、終戦後はザフトへと戻って本来あるべき平和への模索を取った。
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しかし、戦場では責任ある行動を取ったにも拘らず、終戦後は本来彼女が行うべきプラントの体制維持という仕事を放棄し、隠遁したことについては否定意見が多い。ただし、プラントを離れ、オーブで暮らしていた理由がまったく明かされていない為、雲隠れとも戦後、秘密裏に裁判を受け追放処分を受けたからとも言われている。後者の場合、プラントの体制維持という仕事を放棄したという指摘は的外れとなる。TV版では特にフォローはないが、小説版ではキラの心の傷を癒すと共に自身も少なからず心に傷を負ったための選択とされている。『[[機動戦士ガンダムSEED DESTINY]]』ではミーアが影武者としてデュランダルに利用されるという事態に陥り、そのミーアも死亡するという悲劇的な結末を迎えてしまう。さすがにこの点については責任を感じている(この件も小説版で細かく描かれており、終戦後に[[プラント]]に留まっていればミーアがデュランダルに利用される事も死ぬ事もなかったと悔やんでいる)ようで、カガリやミーアに後押しされたこともあり、終戦後は[[プラント]]へと戻って本来あるべき平和への模索を取った。
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また、政治活動による対話よりも武力によって解決しようとする描写ばかりが目立つ点もよく指摘される。彼女は『SEED DESTINY』中盤以降、ザフトの最新鋭機を秘かに入手するなどかなりの行動をとっているのだが、それ以外の手段に注力していれば発生させずに済んだと思われる無駄な戦闘が多い。終盤におけるミーアのプロパガンダ放送の際も、放送に割り込んだためにミーアを危険に晒し(ただし、この時点ではラクスのとってミーアは自分の偽物でしかない為、身の安全を保障する義務も義理もない)、かといってデュランダル体制を崩そうとすることもしなかった。また大量破壊兵器を率先して使用したロゴスに対する反応がほとんどなく、祖国であるプラント本国の一般市民が大量に犠牲になったことに関しての描写が見られない。
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また、政治活動による対話よりも武力によって解決しようとする描写ばかりが目立つ点もよく指摘される。彼女は『SEED DESTINY』中盤以降、ザフトの最新鋭機を秘かに入手するなどかなりの行動をとっているのだが、それ以外の手段に注力していれば発生させずに済んだと思われる無駄な戦闘が多い。終盤におけるミーアのプロパガンダ放送の際も、放送に割り込んだためにミーアを危険に晒し(ただし、この時点ではラクスにとってミーアは自分の偽者でしかない為、身の安全を保障する義務も義理もない)、かといってデュランダル体制を崩そうとすることもしなかった。また大量破壊兵器を率先して使用したロゴスに対する反応がほとんどなく、祖国であるプラント本国の一般市民が大量に犠牲になったことに関しての描写が見られない。
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このように才覚がありながらも戦争回避のための行動をしない、観念的な反戦論を唱えつつも、力ずくで敵対者を黙らせようとしているように見えるという点に批判が集中する人物である。 その目的こそ似ているが、ある意味[[リリーナ・ドーリアン]]、もしくは[[マリナ・イスマイール]]の対極に当たる人物とも言えるだろう。 これらの点から視聴者に悪女または腹黒のレッテルを貼られることも多い。ただ敢えて言うならばナチュラル・コーディネーターの問題はいくら優秀有能であっても、いち個人風情の才覚では完全に解決出来ない問題でもあり(後述)、ぶっちゃけ「種の本能的な生存競争を更に悪意ある者が裏から煽っている」という色々な意味で歴代ガンダム史の中でも最大級に泥沼の状況に対し、「悪意ある者の存在を嗅ぎ取りそれ(ら)を取り除く」だけでも充分に「戦争回避の為の行動」をしているのだが…!?
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このように'''才覚がありながらも戦争回避のための行動をしない、観念的な反戦論を唱えつつも、力ずくで敵対者を黙らせようとしているように見える'''という点に批判が集中する人物である。 その目的こそ似ているが、ある意味[[リリーナ・ドーリアン]]の対極に当たる人物とも言えるだろう。これらの点から視聴者に'''悪女'''または'''腹黒'''のレッテルを貼られることも多い。<!--公式スタッフも視聴者からの評価を把握(?)しているのか、ファンディスク「たねキャラ劇場」では'''邪悪なオーラを纏いながら[[ラゴゥ|ラゴゥ犬]]を威圧する'''場面がある。-->
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総合すると、『SEED DESTINY』本編があらゆる点について描写不足なこともあり、ラクスのキャラが分かりづらく純粋に語られる事が少ないキャラクターである。セリフについても、どうとでも取れるものが多い。但し『SEED』世界独自の特徴として「ナチュラルとコーディネーターの争いが激化しているのは、[[翠星のガルガンティア|自然発生的な部分もあるが]]、真に理由を突き詰めると(両作品とも)悪意ある黒幕が自己目的の為に両者の争いを影から操り、泥沼の状態へと陥れている」というものの為「'''事態解決の最大必須事項=前述の黒幕を討つ'''」という観点においては、'''小理屈よりも直感で物事の本質や隠れた部分を嗅ぎ付け行動へと移す、つまり聡明、頭が良いというよりも本能(野生)的で「鼻が利く」というタイプであると言えるのかもしれない'''。まぁ少なくとも、それ以外の種の本能としての自然淘汰・生存競争の部分に関しては前述のようにいち個人云々の問題の範疇を軽く超えている為、色々問題はあれど、トータル的には前述のように'''どちらにしても必ず除去しなくてはならない存在を排除した'''という点においては、「正」と結論付けられる存在ではあるだろう。
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総合すると、『SEED DESTINY』本編があらゆる点について描写不足なこともあり、ラクスのキャラが分かりづらく純粋に語られる事が少ないキャラクターである。セリフについても、どうとでも取れるものが多い。
    
== 登場作品と役柄 ==
 
== 登場作品と役柄 ==