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[[ユーゼス・ゴッツォ]]が作り出した『'''限定因果律操作装置'''』。
[[ユーゼス・ゴッツォ]]が作り出した『'''限定因果律操作装置'''』。
『'''時空間跳躍装置'''』とも呼ばれる一種のタイムマシンとも言うべき装置であり、因果律を計算してタイムパラドックスを排除した状態の並行世界を創造する(結果的にはタイムスリップと同様の結果をもたらす)機能を持つ。分かりやすく言えば、限定的ながら「存在しない事象をあったことにする」機能と「存在する事象をなかったことにする」機能がある。これらが完全であれば、過去の出来事を自分の思うがままに改編した「[[平行世界]]」を創造することが可能であるが、上述の通りユーゼスが作り上げたものは「限定」的に因果律を操作できるに過ぎない。ユーゼスはこの装置の完成体を自身、或いは自身の操る機動兵器「[[ジュデッカ]]」に組み込むことで、因果律の全てを統べる神になることを目論んだ。
『'''時空間跳躍装置'''』とも呼ばれる一種のタイムマシンとも言うべき装置であり、因果律を計算してタイムパラドックスを排除した状態の並行世界を創造する(結果的にはタイムスリップと同様の結果をもたらす)機能を持つ。分かりやすく言えば、限定的ながら「存在しない事象をあったことにする」機能と「存在する事象をなかったことにする」機能がある。
これらが完全であれば、過去の出来事を自分の思うがままに改編した「[[平行世界]]」を創造することが可能であるが、上述の通りユーゼスが作り上げたものは「限定」的に因果律を操作できるに過ぎない。ユーゼスはこの装置の完成体を自身、或いは自身の操る機動兵器に組み込むことで、因果律の全てを統べる神になることを目論んだ。
下記の通り、装置の完成のためには「'''超常的なエネルギー'''」が必須で、スーパーヒーロー作戦では光の巨人「ウルトラ族」の力を、またαシリーズでは(恐らく)「無限力(及びその力を引きだすことのできる純粋なサイコドライバー)」、第2次OGではクロスゲートとガンエデンをその対象として追い求めている。行使できる能力が神の領域に等しいものであるため、それに必要なエネルギーもまた超常的な域に達したものが必要、ということであろうと思われる。
下記の通り、装置の完成のためには「'''超常的なエネルギー'''」が必須で、スーパーヒーロー作戦では光の巨人「ウルトラ族」の力を、またαシリーズでは(恐らく)「無限力(及びその力を引きだすことのできる純粋なサイコドライバー)」、第2次OGではクロスゲートとガンエデンをその対象として追い求めている。行使できる能力が神の領域に等しいものであるため、それに必要なエネルギーもまた超常的な域に達したものが必要、ということであろうと思われる。
このような装置を独力で完成させたユーゼスの才覚は非凡極まりないと評価できよう。ただし、完全とは言えずより完璧な機能に近づけるためにαでは因果律の計算機としてラプラスデモンコンピューターを求めている。
ある因果一つとっても予想だにしない様々な事象が複雑に絡み合っており、システムの力があっても迂闊に干渉しようものなら予想外の結果に転ぶ可能性が高く、因果律干渉でそれを排除しようとすれば膨大なエネルギーを必要とし、その干渉で発生した事態を…という悪循環に陥る事態すらありうる(システム単体での因果律計算能力にもよるが)。
この複雑な絡み合いを精密に計算、干渉すべき最短の事象を割り出す為には、因果律すら算出しうるラプラスデモンコンピューターは最適と言える(現に[[アダマトロン]]は自身の存在確立に深く関わっている鋼龍戦隊を消滅させられなかった)。ただし後述するように、この装置によって実現することはまさしく「神の領域」であり、一個人の手に委ねるにはあまりに危険な装置であるという点もまた疑いないところであろう。
(以下、CPSと省略)
(以下、CPSと省略)
=== 概要([[スーパーヒーロー作戦]]) ===
=== [[スーパーヒーロー作戦]] ===
本作においてユーゼスは、大気浄化弾の実験失敗、及び侵略者襲撃に巻き込まれて肉体の大部分を失ったことによりアイデンティティ崩壊の危機に瀕し、そこから立ち直る過程で何者にも侵されない絶対の自我を確立すべく、因果律の全てを統べる神となる野望を抱くことになった。
本作においてユーゼスは、大気浄化弾の実験失敗、及び侵略者襲撃に巻き込まれて肉体の大部分を失ったことによりアイデンティティ崩壊の危機に瀕し、そこから立ち直る過程で何者にも侵されない絶対の自我を確立すべく、因果律の全てを統べる神となる野望を抱くことになった。
しかし、いくつか想定外の事態も生じる。途中、イングラムが失踪(自我を持ち、その副作用で記憶喪失になり、身元不明のままピースクラフトに引き取られていた)。またカッシュ博士は本来の性能に気付き、アルティメット細胞によって本来の性能を封印した。そのためユーゼスは半年後の完成に合わせて、新たな生体コア候補5人(ヒイロ、デュオ、トロア、カトル、五飛)によるアルティメットガンダム奪取作戦を実行した。因果のなせる業かイングラムもピーククラフトでパイロットになり、アルティメットガンダム破壊作戦に就いている。結果的にアルティメットガンダムは[[デビルガンダム]]へと変貌、地球に逃げ去り、プログラム通りに生体コアになるべきパイロット達を巻き込んで新西暦155年の時代へとタイムスリップした。
しかし、いくつか想定外の事態も生じる。途中、イングラムが失踪(自我を持ち、その副作用で記憶喪失になり、身元不明のままピースクラフトに引き取られていた)。またカッシュ博士は本来の性能に気付き、アルティメット細胞によって本来の性能を封印した。そのためユーゼスは半年後の完成に合わせて、新たな生体コア候補5人(ヒイロ、デュオ、トロア、カトル、五飛)によるアルティメットガンダム奪取作戦を実行した。因果のなせる業かイングラムもピーククラフトでパイロットになり、アルティメットガンダム破壊作戦に就いている。結果的にアルティメットガンダムは[[デビルガンダム]]へと変貌、地球に逃げ去り、プログラム通りに生体コアになるべきパイロット達を巻き込んで新西暦155年の時代へとタイムスリップした。
その後、デビルガンダムは紆余曲折を経て再びイングラム達を巻き込んで新西暦195年の時代に戻ってきた後、またまたイングラム達を巻き込んで新西暦155年の時代に飛んでしまう。やむを得ずユーゼスは危険を冒して過去へ飛び、ETFやフーマを使役してカラータイマーの奪取に成功する。
そして同じく過去へ飛んでデビルガンダムを自らの目的に使おうとしていた東方不敗から回収して、CPSをDG細胞による封印から解き放つ。目的を果たした彼は新西暦195年の世界において、カラータイマーを組み込んだデビルガンダムをネオジャンパンのウルベに引き渡す。ウルベはユーゼスを出し抜こうと[[レイン・ミカムラ]]を生体コアにするが、それによりデビルガンダム内のCPSが100%の力を出せるようになり、ユーゼスは因果律を直接操作できる空間「ユーゼスの世界」を作り出した。
デビルガンダムはDG細胞を以ってしても修復が叶わぬほどに破壊されるが、ユーゼスは因果律操作でこともなくデビルガンダムを復元し融合、「超神形態ゼスト」へと進化を遂げた。
因果律を完全に支配した状態のゼスト形態は生命の概念を超越した存在であり、如何なる攻撃によっても滅びることはない。しかし、ゼストの力の源たるカラータイマーが光の巨人たちの決死の一撃により無力化されたことにより、CPSによる因果律支配機能も無力化される。「神」に成り損ねたゼストは[[SRX]]と[[R-GUNパワード]]の「天上天下一撃必殺砲」により消滅。この世界自体が、別の出自で別の経緯によりCPSを作り上げたユーゼスが様々な平行世界を繋いで作った虚構の世界だったことが明らかとなり、ユーゼスの死にともなって世界を結び付けていた因果律が崩壊。それぞれの世界へと解き放たれた。
なお、完成のきっかけとなった、「ジュデッカのデータを齎したラオデキヤ」の正体については不明。有力な説としては「スーパーロボットスピリッツの黒幕である」という話がある。
=== 概要([[スーパーロボット大戦α]]) ===
=== [[スーパーロボット大戦α]] ===
この世界のユーゼスもまた装置を作り出して「神」となるべく策謀を重ねている。この際にユーゼスが着目したのは「[[クロスゲート]]」である。クロスゲートはサイコドライバーを介して「[[無限力]]」を引きだすことにより、自在に時空間・次元の跳躍を可能とする構造物である。また、因果律の計算に最適な素材として[[サイバスター|魔装機神サイバスター]]の「ラプラスデモンタイプコンピュータ」に目を付け、その奪取を目論む。しかし装置は完全に完成することはなく、未完成(「限定的に」因果律操作を行使できる状態)のまま自身の搭乗機である「[[ジュデッカ]]」に搭載されたが、力及ばず倒されてしまった。
この世界のユーゼスもまた装置を作り出して「神」となるべく策謀を重ねている。この際にユーゼスが着目したのは「[[クロスゲート]]」である。クロスゲートはサイコドライバーを介して「[[無限力]]」を引きだすことにより、自在に時空間・次元の跳躍を可能とする構造物である。また、因果律の計算に最適な素材として[[サイバスター|魔装機神サイバスター]]の「ラプラスデモンタイプコンピュータ」に目を付け、その奪取を目論む。しかし装置は完全に完成することはなく、未完成(「限定的に」因果律操作を行使できる状態)のまま自身の搭乗機である「[[ジュデッカ]]」に搭載したが、力及ばず倒されてしまった。
== [[第2次スーパーロボット大戦OG]] ==
この世界のユーゼスは、自身に存在するクロスゲートやガンエデンの「虚憶(前世の記憶)」に疑問を持ち、なぜ自分にそんなものがあるのか、自分とどういう関わりがあったのかを知ろうとしており、そのためにCPSの完成を目論んでいた。SHO、あるいはそれ以前から続く「因果の鎖」の呪縛から逃れる計画と同時進行でCPSの構築を進めており、そのための素体として南極のクロスゲートと[[ナシム・ガンエデン]]を狙っていた。動力となるエネルギー体については当てがなかったが、エルデが暴走の果てに作り上げた[[AI1]]をズフィルード・クリスタルで復元することで確保。最終的に制御ユニットとして作り上げたイングを核にナシムを乗っ取って融合、それ自体がCPSの能力を備える[[アダマトロン]]へと変貌した。
だが、ユーゼスが完成の手がかりとした虚憶は不完全な欠片の集まりに過ぎず、肝心な部分が悉く抜け落ちていた。そのため、因果律計算に絶対不可欠なラプラスデモンコンピューターには興味を示さず、鎖から逃れるために欠けてはならないイングラムの死を看過するなど致命的な失敗が目立ち、その結果、操作できる因果律はαの時よりもさらに限定されたものとなってしまった。
こんな状態では本懐を遂げることなどできるはずもなく、さらにイルイの干渉とリーの特攻でイングに脱出され、結局またもや敗れ去る結末となった。
=== [[次元力]]との関連性 ===
=== [[次元力]]との関連性 ===
この装置の行使による因果律改編とは、言いかえれば「複数の次元に存在する自己を自身に安定(自身の存在は消えないと前提)させた上で、自身の望む[[平行世界]]を思うがままに創造して取り出す(もしくは自分に不都合な事象を適当な並行世界に放り捨てる)」ということである。このような点から、現時点で[[次元力]]を操作できる唯一の装置であろうと思われる。仮に「時空崩壊」が発生し、あらゆる[[平行世界]]がパッチワークで繋がった(Zシリーズの「多元世界」や、SH作戦の「虚構世界」に近い現象が起きる)としても、この装置を使えば自分の思い描く世界を安定的に創造できる。
この装置の行使による因果律改編とは、言いかえれば「複数の次元に存在する自己を自身に安定(自身の存在は消えないと前提)させた上で、自身の望む[[平行世界]]を思うがままに創造して取り出す(もしくは自分に不都合な事象を適当な並行世界に放り捨てる)」ということである。このような点から、現時点で[[次元力]]を操作できる唯一の装置であろうと思われる。仮に「時空崩壊」が発生し、あらゆる[[平行世界]]がパッチワークで繋がった(Zシリーズの「多元世界」や、SH作戦の「虚構世界」に近い現象が起きる)としても、この装置を使えば自分の思い描く世界を安定的に創造できる。
しかしながら前述の通り、この装置だけでは因果律を自在に操作するには不十分である。さらなる力を発揮するには、動力となる強力なエネルギー体が必要であり「[[スーパーヒーロー作戦]]」ではそのエネルギーとして光の巨人(ウルトラ族)の力の源「カラータイマー」を使用した。「[[スーパーロボット大戦α]]」ではそのエネルギー体は恐らく「思念集積体」、即ちαシリーズにおいて万象を司る「無限力」である。彼はその言動から恐らく正負の無限力の存在までを把握しており、その力を自在に引き出す鍵として[[サイコドライバー]]を追い求めた(その一方、思念集積装置の別の可能性としてエンジェル・ハイロゥにも興味を示していた)。
しかしその一方、ユーゼスの血縁者である[[シヴァー・ゴッツォ]]が開発した「[[ディス・レヴ]]」は奇しくもこの条件に該当しており、[[無限力|負の無限力]]を掻き集めるこの装置はまさに最適な素材である。ディス・レヴは長い年月をかけてシヴァーが開発した対[[ルアフ・ガンエデン|ルアフ]]の切り札であるが、シヴァーがその存在を秘匿していたためか、彼は地球での素材探しに奔走し、結局それを手に入れることは叶わなかった。彼らがその力を合わせれば全因果律を支配する正真正銘の「神」と成りえたかもしれないが、今となっては過去の話である。
しかしその一方、ユーゼスの血縁者である[[シヴァー・ゴッツォ]]が開発した「[[ディス・レヴ]]」は奇しくもこの条件に該当しており、[[無限力|負の無限力]]を掻き集めるこの装置はまさに最適な素材である。ディス・レヴは長い年月をかけてシヴァーが開発した対[[ルアフ・ガンエデン|ルアフ]]の切り札であるが、シヴァーがその存在を秘匿していたためか、彼は地球での素材探しに奔走し、結局それを手に入れることは叶わなかった。彼らがその力を合わせれば全因果律を支配する正真正銘の「神」と成りえたかもしれないが、今となっては過去の話である。
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