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| :最後に辿り着いた場所…何もない虚無の世界にてフロンタルはバナージに語りかける。例え[[ラプラスの箱]]を開放しても、時が経てば全ての努力が無になると。だがバナージはそれに抗うかのように叫ぶ、「'''それでも'''」と。 | | :最後に辿り着いた場所…何もない虚無の世界にてフロンタルはバナージに語りかける。例え[[ラプラスの箱]]を開放しても、時が経てば全ての努力が無になると。だがバナージはそれに抗うかのように叫ぶ、「'''それでも'''」と。 |
| :その時2つの光が現れ、フロンタルの中にある[[シャア・アズナブル|シャア]]の思念を浄化する。[[アムロ・レイ|一年戦争の英雄の魂]]と[[ララァ・スン|一年戦争に命を落とした愛する女性の魂]]に導かれ、時の彼方へ帰っていく3つの光。 | | :その時2つの光が現れ、フロンタルの中にある[[シャア・アズナブル|シャア]]の思念を浄化する。[[アムロ・レイ|一年戦争の英雄の魂]]と[[ララァ・スン|一年戦争に命を落とした愛する女性の魂]]に導かれ、時の彼方へ帰っていく3つの光。 |
− | :それに呼応するようにネオ・ジオング、そして[[シナンジュ]]はバナージの目の前で灰燼となって崩れていった。「'''君に託す、成すべきと思ったことを…'''」というフロンタルの言葉と共に。 | + | :それに呼応するようにネオ・ジオング、そして[[シナンジュ]]はバナージの目の前で灰燼となって崩れていった。フロンタルの声が響く。「'''君に……託す……成すべきと、思ったことを…'''」 |
| ;可能性という光 | | ;可能性という光 |
| :両版の最終話より。メガラニカを狙うコロニーレーザーから可能性を守るべく、バナージはバンシィ(・ノルン)に乗るリディの助けも借り、宙域全体を覆うサイコ・フィールドを展開する。その刹那、意識に映る時間が逆行する。 | | :両版の最終話より。メガラニカを狙うコロニーレーザーから可能性を守るべく、バナージはバンシィ(・ノルン)に乗るリディの助けも借り、宙域全体を覆うサイコ・フィールドを展開する。その刹那、意識に映る時間が逆行する。 |
| :バナージは過去を見た。消える命の見る走馬灯。それは全体の中で共有され、抱いた感情と共に失われることはない。 | | :バナージは過去を見た。消える命の見る走馬灯。それは全体の中で共有され、抱いた感情と共に失われることはない。 |
| :バナージは未来を見た。シガンダム達が地球を、月を、火星を、木星を駆ける。それでもなお、人は変わらない。やがてニュータイプの言葉すらも忘却の彼方に消える。可能性は可能性でしかないのか? まだ見ぬニュータイプ達と、その戦い……それは過去の繰り返しではない。善く在ろうと願い、理不尽を払いのけようとするその意志のままに、少しずつ未来へと進んでいく。一縷の善意に導かれ、可能性という名の光は時の螺旋を駆け上がっていく。 | | :バナージは未来を見た。シガンダム達が地球を、月を、火星を、木星を駆ける。それでもなお、人は変わらない。やがてニュータイプの言葉すらも忘却の彼方に消える。可能性は可能性でしかないのか? まだ見ぬニュータイプ達と、その戦い……それは過去の繰り返しではない。善く在ろうと願い、理不尽を払いのけようとするその意志のままに、少しずつ未来へと進んでいく。一縷の善意に導かれ、可能性という名の光は時の螺旋を駆け上がっていく。 |
| + | :遥か未来まで続いていく命の煌きと、その終わりなき連鎖―――バナージ・リンクスは、世界を見た。 |
| ;On Your Mark | | ;On Your Mark |
| :守られた可能性を見届け、一度ネェル・アーガマへ帰還すべく、リディの乗るバンシィがユニコーンを連れに行く。しかし、それをバナージは―――否、ユニコーンガンダムは断る。その目を見たリディは愕然となった。ユニコーンのツインアイ・センサー……そこには命ある者の光が宿されていた。信じるという想いに育てられ、使命を果たして存在を必要としなくなった可能性の一角獣。その名を冠するガンダムは、己の肉体たるサイコ・フレームに無数の人の意志という血を通わせ、乗り手にして導き手たるバナージをも一部とした複合生命体となった。過去と現在と未来、全ての意志が混ざり合い融け合い、一つになった巨大な精神。単細胞生物から見た人と同じ、人から見た存在―――それは、可能性という名の、神だった。 | | :守られた可能性を見届け、一度ネェル・アーガマへ帰還すべく、リディの乗るバンシィがユニコーンを連れに行く。しかし、それをバナージは―――否、ユニコーンガンダムは断る。その目を見たリディは愕然となった。ユニコーンのツインアイ・センサー……そこには命ある者の光が宿されていた。信じるという想いに育てられ、使命を果たして存在を必要としなくなった可能性の一角獣。その名を冠するガンダムは、己の肉体たるサイコ・フレームに無数の人の意志という血を通わせ、乗り手にして導き手たるバナージをも一部とした複合生命体となった。過去と現在と未来、全ての意志が混ざり合い融け合い、一つになった巨大な精神。単細胞生物から見た人と同じ、人から見た存在―――それは、可能性という名の、神だった。 |
− | :だが、そこにバナージがいる。ミネバ、ミコット、タクヤ、オットー、コンロイ、ナイジェル……帰りを待つ多くの人を振り切って、真理を抱いて宇宙の果てへ飛び出そうとしている。しかし、わかっていた。脆く、鈍く、真理に到達しえぬ、そんな肉体の中でしか現れぬ光があるのだと。個に戻るのも問題ではない。それは、肉体を持ち、その温もりを知る存在でなければ至り得ないのだから。 | + | :だが、そこにバナージがいる。ミネバ、ミコット、タクヤ、オットー、コンロイ、ナイジェル……帰りを待つ多くの人を振り切って、真理を抱いて宇宙の果てへ飛び出そうとしている。リディは叫ぶ。それでお前はいいのか、と。 |
| + | :ユニコーンは動揺する。しかし、わかってもいた。脆く、鈍く、真理に到達しえぬ、そんな肉体の中でしか現れぬ光があるのだと。個に戻るのも問題ではない。それは、肉体を持ち、その温もりを知る存在でなければ至り得ないのだから。 |
| :精神が解け、意志が個に戻る。可能性の体現たる神から、モビルスーツという機械とそれに乗る人間という存在に戻ったユニコーンとバナージは、メガラニカへ向かう。彼の帰りを待っている、彼女のもとへ。 | | :精神が解け、意志が個に戻る。可能性の体現たる神から、モビルスーツという機械とそれに乗る人間という存在に戻ったユニコーンとバナージは、メガラニカへ向かう。彼の帰りを待っている、彼女のもとへ。 |
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