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21 バイト除去 、 2015年4月30日 (木) 23:58
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:バナージは未来を見た。シーブック・アノー、トビア・アロナクス、ウッソ・エヴィン……新たなニュータイプたちとともに、F91、X3、V2……ガンダム達が地球を、月を、火星を、木星を駆ける。それでもなお、人は変わらない。やがて、ニュータイプの言葉すらも忘却の彼方に消える。革新は夢でしかないのか? 可能性は可能性でしかないのか? まだ見ぬニュータイプ達と、その戦い……それは過去の繰り返しではない。善く在ろうと願い、理不尽を払いのけようとするその意志のままに、少しずつ未来へと進んでいく。一縷の善意に導かれ、可能性という名の光は時の螺旋を駆け上がっていく。
 
:バナージは未来を見た。シーブック・アノー、トビア・アロナクス、ウッソ・エヴィン……新たなニュータイプたちとともに、F91、X3、V2……ガンダム達が地球を、月を、火星を、木星を駆ける。それでもなお、人は変わらない。やがて、ニュータイプの言葉すらも忘却の彼方に消える。革新は夢でしかないのか? 可能性は可能性でしかないのか? まだ見ぬニュータイプ達と、その戦い……それは過去の繰り返しではない。善く在ろうと願い、理不尽を払いのけようとするその意志のままに、少しずつ未来へと進んでいく。一縷の善意に導かれ、可能性という名の光は時の螺旋を駆け上がっていく。
 
:バナージは時の果てを見た。破壊と再生を繰り返して歩み続けた遥かな最果て、暦が黒くくすんだその時代に生きる人々を。地球に生き、月に眠り、それに見送られて太陽系を旅立つコロニーの群れ。銀河の外にある次の世界、そこに通じる虹の彼方へと。そのために必要なのは一つ。絶望するでなく、短絡するでなく、善意の灯した可能性の光を受け継いでいくこと。いまだ明るき太陽の下、時の彼方まで繋がる光の連鎖の輝き―――バナージは、世界を見た。
 
:バナージは時の果てを見た。破壊と再生を繰り返して歩み続けた遥かな最果て、暦が黒くくすんだその時代に生きる人々を。地球に生き、月に眠り、それに見送られて太陽系を旅立つコロニーの群れ。銀河の外にある次の世界、そこに通じる虹の彼方へと。そのために必要なのは一つ。絶望するでなく、短絡するでなく、善意の灯した可能性の光を受け継いでいくこと。いまだ明るき太陽の下、時の彼方まで繋がる光の連鎖の輝き―――バナージは、世界を見た。
;「ユニコーンガンダム」
+
;On Your Mark
 
:コロニーレーザーの光は去った。守られた可能性を見届け、一度ネェル・アーガマへ帰還すべく、リディの乗るバンシィがユニコーンを連れに行く。しかし、それをバナージは―――否、ユニコーンガンダムは断る。その目を見たリディは愕然となった。ユニコーンのツインアイ・センサー……そこには命ある者の光が宿されていた。信じるという想いに育てられ、使命を果たして存在を必要としなくなった可能性の一角獣。その名を冠するガンダムは、己の肉体たるサイコ・フレームに無数の人の意志という血を通わせ、乗り手にして導き手たるバナージをも一部とした複合生命体となった。過去と現在と未来、全ての意志が混ざり合い融け合い、一つになった巨大な精神。単細胞生物から見た人と同じ、人から見た存在―――それは、可能性という名の、神だった。
 
:コロニーレーザーの光は去った。守られた可能性を見届け、一度ネェル・アーガマへ帰還すべく、リディの乗るバンシィがユニコーンを連れに行く。しかし、それをバナージは―――否、ユニコーンガンダムは断る。その目を見たリディは愕然となった。ユニコーンのツインアイ・センサー……そこには命ある者の光が宿されていた。信じるという想いに育てられ、使命を果たして存在を必要としなくなった可能性の一角獣。その名を冠するガンダムは、己の肉体たるサイコ・フレームに無数の人の意志という血を通わせ、乗り手にして導き手たるバナージをも一部とした複合生命体となった。過去と現在と未来、全ての意志が混ざり合い融け合い、一つになった巨大な精神。単細胞生物から見た人と同じ、人から見た存在―――それは、可能性という名の、神だった。
 
:リディ・マーセナスは怒る。神の意志など知ったことではない。だが、そこにバナージがいる。ミネバ、ミコット、タクヤ、オットー、コンロイ、ナイジェル……帰りを待つ多くの人を振り切って、真理を抱いて宇宙の果てへ飛び出そうとしている。そんな身勝手な存在が、ジオン曰くの「深い洞察力と優しさを持つ」ニュータイプであるものか。「'''そんなんでミネバが抱けるのかよ!? オードリーを盗っちまうぞ、バナージ!'''」
 
:リディ・マーセナスは怒る。神の意志など知ったことではない。だが、そこにバナージがいる。ミネバ、ミコット、タクヤ、オットー、コンロイ、ナイジェル……帰りを待つ多くの人を振り切って、真理を抱いて宇宙の果てへ飛び出そうとしている。そんな身勝手な存在が、ジオン曰くの「深い洞察力と優しさを持つ」ニュータイプであるものか。「'''そんなんでミネバが抱けるのかよ!? オードリーを盗っちまうぞ、バナージ!'''」
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