差分

445 バイト追加 、 2014年12月21日 (日) 05:06
マジンカイザーの記述を移植
1行目: 1行目:  
== マジンガーシリーズ(Mazinger Series) ==
 
== マジンガーシリーズ(Mazinger Series) ==
永井豪(ダイナミック企画・ダイナミックプロ)を原作者とするロボットシリーズ。TV放映された『マジンガーZ』を皮切りに、「1970年代のTVアニメといえばロボットアニメ(SFアニメ)」の風潮すら生んだほどの作品群である。主人公などのキャラクター描写やロボットアクションなどはほぼ全てのロボットアニメに受け継がれるほどの影響力を与え、現在では「元祖[[スーパーロボット]]」と讃えられている。なお漫画作品について、作風はもちろん、[[打ち切り]]に見舞われるなどアニメに比べても差が大きいことが特徴。
+
永井豪(ダイナミック企画・ダイナミックプロ)を原作者とするロボットシリーズ。TV放映された『マジンガーZ』を皮切りに、「1970年代のTVアニメといえばロボットアニメ(SFアニメ)」の風潮すら生んだほどの作品群である。主人公などのキャラクター描写やロボットアクションなどはほぼ全てのロボットアニメに受け継がれるほどの影響を与え、現在では「元祖[[スーパーロボット]]」と讃えられている。なお漫画作品について、作風はもちろん、[[打ち切り]]に見舞われるなどアニメと比べて差違が大きいことが特徴。
    
80年代中期には[[リアルロボット]]の台頭も相まって存在感が薄くなっていたが、90年代に誕生した『[[スーパーロボット大戦シリーズ]]』の中で[[御三家]]の地位を得ると再注目される。事実、ダイナミック企画側もスパロボとその関連コンテンツがなければ、マジンガーシリーズはそのまま終焉していたととれるコメントを発している。00年代のマジンガーシリーズはほぼスーパーロボット大戦シリーズの影響を受けており、これは同じダイナミックプロ作品である『[[ゲッターロボシリーズ]]』も同様の傾向である。
 
80年代中期には[[リアルロボット]]の台頭も相まって存在感が薄くなっていたが、90年代に誕生した『[[スーパーロボット大戦シリーズ]]』の中で[[御三家]]の地位を得ると再注目される。事実、ダイナミック企画側もスパロボとその関連コンテンツがなければ、マジンガーシリーズはそのまま終焉していたととれるコメントを発している。00年代のマジンガーシリーズはほぼスーパーロボット大戦シリーズの影響を受けており、これは同じダイナミックプロ作品である『[[ゲッターロボシリーズ]]』も同様の傾向である。
7行目: 7行目:  
=== TV放映作品 ===
 
=== TV放映作品 ===
 
;[[マジンガーZ (TV)|マジンガーZ]]
 
;[[マジンガーZ (TV)|マジンガーZ]]
:テレビアニメ第1弾。1972年(昭和47年)~1974年(昭和49年)放映。全92話。世界征服を企む[[Dr.ヘル|ドクター・ヘル]]の軍団に、[[兜甲児]]と無敵のスーパーロボット・[[マジンガーZ]]が挑む。人が乗り込むという画期的な概念を打ち出し、ロボットアニメーションに革命を起こした名作。
+
:テレビアニメ第1弾。1972年(昭和47年)~1974年(昭和49年)放映。全92話。世界征服を企む[[Dr.ヘル|ドクター・ヘル]]の軍団に、[[兜甲児]]と無敵のスーパーロボット・[[マジンガーZ]]が挑む。人が乗り込むという画期的な概念(それまでは[[鉄人28号]]のように遠隔操作が主流だった)を打ち出し、ロボットアニメーションに革命を起こした名作。
 
;[[グレートマジンガー (TV)|グレートマジンガー]]
 
;[[グレートマジンガー (TV)|グレートマジンガー]]
 
:テレビアニメ第2弾。1974年(昭和49年)~1975年(昭和50年)放映。全56話。マジンガーZに代わり、戦闘のプロ・[[剣鉄也]]と[[グレートマジンガー]]が[[ミケーネ帝国]]の侵略に立ち向かう。娯楽性の高い内容だが、ストーリーの展開など、大きな課題も残した。
 
:テレビアニメ第2弾。1974年(昭和49年)~1975年(昭和50年)放映。全56話。マジンガーZに代わり、戦闘のプロ・[[剣鉄也]]と[[グレートマジンガー]]が[[ミケーネ帝国]]の侵略に立ち向かう。娯楽性の高い内容だが、ストーリーの展開など、大きな課題も残した。
 
;[[UFOロボ グレンダイザー]]
 
;[[UFOロボ グレンダイザー]]
:テレビアニメ第3弾。1975年(昭和50年)~1977年(昭和52年)放映。全74話。前2作と世界観を共有しつつも、宇宙からの侵略者という新たな敵に、主人公も宇宙人という新たな試みがなされ、テレビアニメとしては最長放映となった。
+
:テレビアニメ第3弾。1975年(昭和50年)~1977年(昭和52年)放映。全74話。前2作と世界観を共有しつつも、宇宙からの侵略者という新たな敵に、主人公も[[宇宙人]]という新たな試みがなされ、テレビアニメとしては初代に次ぐ放映期間となった。
 
;[[真マジンガー 衝撃! Z編]]
 
;[[真マジンガー 衝撃! Z編]]
:テレビアニメ第5弾。2009年(平成21年)放映。全26話。ダイナミックな演出で知られる今川泰弘を監督に迎え、シリーズの原点である少年ジャンプ版をベースにアニメ化された。スターシステムで『バイオレンスジャック』をはじめとする他の永井豪作品のキャラクターも登場する。
+
:テレビアニメ第5弾。2009年(平成21年)放映。全26話。ダイナミックな演出で知られる今川泰弘を監督に迎え、シリーズの原点である少年ジャンプ版をベースにアニメ化された。スターシステムの様式なので『バイオレンスジャック』をはじめとする他の永井豪作品のキャラクターも登場する。
    
=== 劇場公開作品 ===
 
=== 劇場公開作品 ===
 
;[[劇場版マジンガーシリーズ]]
 
;[[劇場版マジンガーシリーズ]]
:東映まんがまつりで上映されたシリーズ作品。1973年(昭和48年)の『マジンガーZ対デビルマン』を皮切りに、1976年(昭和51年)の『決戦!大海獣』まで、全5作品が製作された。作品の枠組みを超え、ダイナミックプロのヒーローたちが夢の共演を果たす。SRWシリーズのひとつの原点といえるシリーズ。
+
:東映まんがまつりで上映されたシリーズ作品。1973年(昭和48年)の『マジンガーZ対デビルマン』を皮切りに、1976年(昭和51年)の『決戦!大海獣』まで、全5作品が製作された。作品の枠組みを超え、ダイナミックプロのヒーローたちが夢の共演を果たす。[[スーパーロボット大戦シリーズ]]のひとつの原点といえるシリーズ。
    
=== OVA作品 ===
 
=== OVA作品 ===
 
;[[マジンカイザー (OVA)|マジンカイザー]]
 
;[[マジンカイザー (OVA)|マジンカイザー]]
:初のOVA作品。2001年(平成13年)~2002年(平成14年)発表。全7話。究極の魔神・[[マジンカイザー]]を駆り、兜甲児と仲間たちがドクター・ヘルの軍団に挑む。主演に旧テレビシリーズ主演の石丸博也を迎え、ストーリーやキャラクターは原作版をベースにしているなど、話題性の多い作品。
+
:初のOVA作品。2001年(平成13年)~2002年(平成14年)発表。全7話。究極の魔神・[[マジンカイザー]]を駆り、兜甲児と仲間たちがドクター・ヘルの軍団に挑む。旧テレビシリーズ主演の石丸博也を同じく主演に迎え、ストーリーやキャラクターは原作版をベースにしているなど、話題性の多い作品。
 
;;[[マジンカイザー 死闘!暗黒大将軍]]
 
;;[[マジンカイザー 死闘!暗黒大将軍]]
 
::OVA第2弾にして第1弾の続編。2003年(平成15年)発表。暗黒大将軍率いるミケーネ帝国に、さらなるパワーアップを果たしたマジンカイザーとマジンガー軍団が立ち向かう。原作後半をベースに、ミケーネ帝国の圧倒的な強さや、多数のキャラクターが死亡するなど、ハードで絶望感のある展開が特徴。
 
::OVA第2弾にして第1弾の続編。2003年(平成15年)発表。暗黒大将軍率いるミケーネ帝国に、さらなるパワーアップを果たしたマジンカイザーとマジンガー軍団が立ち向かう。原作後半をベースに、ミケーネ帝国の圧倒的な強さや、多数のキャラクターが死亡するなど、ハードで絶望感のある展開が特徴。
35行目: 35行目:  
;ゴッドマジンガー
 
;ゴッドマジンガー
 
:テレビアニメ第4弾。1984年(昭和59年)放映。はるか古代を舞台に、救世主として召喚された現代の少年・火野ヤマトとゴッドマジンガーの活躍を描く。ファンタジックな雰囲気でシリーズでも異色の作品。永井豪による漫画も発表された。
 
:テレビアニメ第4弾。1984年(昭和59年)放映。はるか古代を舞台に、救世主として召喚された現代の少年・火野ヤマトとゴッドマジンガーの活躍を描く。ファンタジックな雰囲気でシリーズでも異色の作品。永井豪による漫画も発表された。
:主役機は『[[バトルコマンダー 八武衆、修羅の兵法]]』にチーフマジンガーのモチーフとして登場している。
+
:主役機は『[[バトルコマンダー 八武衆、修羅の兵法]]』に「チーフマジンガー」のモチーフとして登場している。
 
:なお、テレビアニメ『マジンガーZ』および『グレートマジンガー』の続編として企画された作品は『ゴッド・マジンガー』(中黒が入る)という名前だったことが講談社発刊『鉄の城 マジンガーZ解体新書』にて明かされている。
 
:なお、テレビアニメ『マジンガーZ』および『グレートマジンガー』の続編として企画された作品は『ゴッド・マジンガー』(中黒が入る)という名前だったことが講談社発刊『鉄の城 マジンガーZ解体新書』にて明かされている。
 
;マジンガーZIP!
 
;マジンガーZIP!
62行目: 62行目:  
:同名アニメをベースにしているが、作者独特のストーリーが展開される。印象的なサイドストーリーも数多く発表された。
 
:同名アニメをベースにしているが、作者独特のストーリーが展開される。印象的なサイドストーリーも数多く発表された。
 
;UFOロボ グレンダイザー
 
;UFOロボ グレンダイザー
:同じく同名アニメをベースにしている。フリード星の王子[[デューク・フリード]]は、グレンダイザーでベガ星連合軍から地球を守るが、戦いの果てには思わぬ結末が待っていた……
+
:同じく同名アニメをベースにしている。フリード星の王子[[デューク・フリード]]は、グレンダイザーでベガ星連合軍から地球を守るが、戦いの果てには思わぬ結末が待っていた……。
    
==== その他作者 ====
 
==== その他作者 ====
77行目: 77行目:  
:二見書房の『不滅のスーパーロボット大全』に収録。劇場版マジンガーシリーズの世界観で、マジンカイザーと[[真ゲッターロボ]]の活躍が描かれる。
 
:二見書房の『不滅のスーパーロボット大全』に収録。劇場版マジンガーシリーズの世界観で、マジンカイザーと[[真ゲッターロボ]]の活躍が描かれる。
 
;マジンガーエンジェル (作:新名照彦)
 
;マジンガーエンジェル (作:新名照彦)
:シリーズのヒロイン、さやか・ジュン・ひかる・マリアの四人を主人公に据えた異色作。魔神天使と呼ばれるロボット軍団が、侵略者に立ち向かう。本作に準拠したデザインの超合金玩具も発売された。
+
:シリーズのヒロイン、[[弓さやか|さやか]]・[[炎ジュン|ジュン]]・[[牧葉ひかる|ひかる]]・[[グレース・マリア・フリード|マリア]]の四人を主人公に据えた異色作。魔神天使と呼ばれるロボット軍団が侵略者に立ち向かう。本作に準拠したデザインの超合金玩具も発売された。
 
;;マジンガーエンジェル ツヴァイ
 
;;マジンガーエンジェル ツヴァイ
::『マジンガーエンジェル』の続編。地球を襲う[[ベガ星連合軍]]に、マジンガーエンジェルが立ち向かう。
+
::『マジンガーエンジェル』の続編。地球を襲う[[ベガ星連合軍]]にマジンガーエンジェルが立ち向かう。
 
;真マジンガーZERO (作画:余湖裕輝 脚本:田畑由秋)
 
;真マジンガーZERO (作画:余湖裕輝 脚本:田畑由秋)
 
:アニメ『真マジンガー』と並行して発表された作品。無限にループする破壊と再生の世界観の中で、兜甲児とマジンガーの戦いが描かれる。
 
:アニメ『真マジンガー』と並行して発表された作品。無限にループする破壊と再生の世界観の中で、兜甲児とマジンガーの戦いが描かれる。
 
:作風としては従来のマジンガーにゲッターシリーズの要素が加味されており、善悪を超越し、因果律さえコントロールする神の如き能力を発揮するマジンガーの扱いが特徴的。
 
:作風としては従来のマジンガーにゲッターシリーズの要素が加味されており、善悪を超越し、因果律さえコントロールする神の如き能力を発揮するマジンガーの扱いが特徴的。
:中盤より他の永井作品のキャラが登場するようになり、甲児もジーグと同じくサイボーグへと改造されて変身するようになる。
+
:中盤より他の永井作品のキャラが登場するようになり、甲児も[[司馬宙]]をなぞるようにサイボーグへと改造されて変身するようになる。
 
;;真マジンガーZERO VS暗黒大将軍
 
;;真マジンガーZERO VS暗黒大将軍
 
::続編。原典同様ミケーネに追い詰められグレートマジンガーに助けられる。しかし、その際魔神パワーが完全解放され、世界を滅ぼす力と意思を持つ魔神「'''マジンガーZERO'''」へと変容してしまう。
 
::続編。原典同様ミケーネに追い詰められグレートマジンガーに助けられる。しかし、その際魔神パワーが完全解放され、世界を滅ぼす力と意思を持つ魔神「'''マジンガーZERO'''」へと変容してしまう。
94行目: 94行目:  
:小説作品。ロボットによって支配されたはるか未来を舞台に、現代から召喚された甲児や鉄也、ゲッターチームが繰り広げる戦いと冒険のドラマ。東映アニメ版をベースにしつつも、漫画版の『ゲッターロボ號』『真ゲッターロボ』の登場人物や設定も取り込んでいる。なお、『グレンダイザー』の後日談なのでフリード星に帰還したデューク達は不在だが、グレンダイザーは意外な形で登場する。
 
:小説作品。ロボットによって支配されたはるか未来を舞台に、現代から召喚された甲児や鉄也、ゲッターチームが繰り広げる戦いと冒険のドラマ。東映アニメ版をベースにしつつも、漫画版の『ゲッターロボ號』『真ゲッターロボ』の登場人物や設定も取り込んでいる。なお、『グレンダイザー』の後日談なのでフリード星に帰還したデューク達は不在だが、グレンダイザーは意外な形で登場する。
 
;マジンカイザー傳
 
;マジンカイザー傳
:1998年(平成10年)発表のドラマCD。主演は『赤ずきんチャチャ』などで有名な鈴木真仁。シリーズ屈指のハードな世界観で物語が展開する。渡辺宙明や水木一郎など、お馴染みのスタッフの参加も話題性が高い。
+
:1998年(平成10年)発表のドラマCD。ラジオ番組「ラジオ・スーパーロボット魂」において放送された。「真野晶」という少年が主人公であり、シリーズ屈指のハードな世界観で物語が展開する。他作品との繋がりはない。
 +
:主演は『赤ずきんチャチャ』などで有名な鈴木真仁。渡辺宙明や水木一郎など、お馴染みのスタッフの参加も話題性が高い。
    
== 関連用語 ==
 
== 関連用語 ==