スレードゲルミル
スレードゲルミルは『バンプレストオリジナル』の登場メカ。
スレードゲルミル | |
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外国語表記 |
Sladegelmir Thrudgelmir |
登場作品 | |
デザイン | 富士原昌幸[1] |
初登場SRW | スーパーロボット大戦α外伝 |
SRWでの分類 | 機体 |
スペック | |
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分類 | 特機 |
生産形態 | 変異機 |
全高 | 53.7 m |
重量 | 403.2 t |
装甲材質 | マシンセル |
原型機 | グルンガスト参式 |
所属 | |
パイロット |
【α外伝】ゼンガー・ゾンボルト 【OGシリーズ】ウォーダン・ユミル |
概要編集
グルンガスト参式が、自律型金属細胞「マシンセル」によって変化した姿。ボス曰く「なんとかゲルゲル」。グルンガストと外見で分かる部分は、顔及び背中に装着されたドリルブーストナックルのみである。
マシンセルによる損傷の自己修復機能を持ち、強固な装甲と高火力の搭載武器により高い戦闘力を誇る。分離は不可能だが、空中浮遊は可能。
本機最大の武器は「斬艦刀」と呼ばれる大剣。これは、変異したグルンガスト参式に装備されていた参式斬艦刀が、マシンセルによって形状変化したもの。スレードゲルミルのそれは、刀と言うより巨大な両刃の西洋剣に見える。肩の装飾部分が分離・競り上がり、刀身と柄を形成して雄叫びと共に突撃して敵を切り裂く。
フロントアーマーにディバイン・クルセイダーズ(DC)のエンブレムが装飾されているが、本機はDCの所属ではない[2]。
スーパーロボット大戦α外伝編集
アースクレイドルの内乱によって、グルンガスト参式がスレードゲルミルへと変貌。パイロットのゼンガー・ゾンボルトもメイガスの制御下に置かれてしまった。当初はメイガスの指示の元、プリベンターに敵対したが、アースクレイドル戦でゼンガーが本来の記憶を取り戻してプリベンターに加入する(ハードルート)。
OGシリーズ編集
シャドウミラーが入手したグルンガスト参式をOG世界に持ち込み、マシンセルの力で変貌したもの。2人乗りの機能が残っているのか制御装置が2つある。パイロットはウォーダン・ユミル。当初は操縦者がゼンガーと誤解された。最期はゼンガーの操るダイゼンガーと斬艦刀による一騎打ちの切り合いの末、後を託して撃破される。
登場作品と操縦者編集
αシリーズ編集
- スーパーロボット大戦α外伝
- 初登場作品。中盤にいきなり登場しそのまま戦闘に突入。その後、終盤でも2回戦闘がある。全体で上位に入る程の機体性能にHP回復(大)・EN回復(大)を持ち、武器にも全く隙は無い。さらにゼンガーの能力と技能も優れており、最終決戦では難易度次第で1~3回の精神コマンドの重ね掛けにターン数制限まで加わるとまさにやりたい放題の強敵。ちなみに難易度『易』では最終決戦のステージで登場前にクリアが可能なため(展開は変わらない)、計3回の戦闘を全て回避できたりする。
- 難易度『難』の場合のみ隠し要素で(事実上強制的に)加入する。HPと射程が大きく低下する以外は特殊能力含めほぼ据え置きと機体性能は味方では異常なまでに高く、無改造でも援護での壁役、戦力として十分通用するレベル。また運動性とゼンガーの回避が何故か微妙に上昇している。
- 斬艦刀の戦闘アニメーションは極めて秀逸(スレードゲルミルが咆哮するカットイン等)で、ゼンガー共々人気を高めたが、PSの処理能力を超えていたためによく処理落ちが発生した。
- 第2次スーパーロボット大戦α
- イージス計画の成功により歴史が変わったため、ゼンガー編にて名前のみの登場。
OGシリーズ編集
- スーパーロボット大戦ORIGINAL GENERATION2
- 『α外伝』時と同様に耐久力、攻撃力とも非常に高い。ダイゼンガーのライバル機として立ちふさがる。本作からアーマーブレイカーが追加。登場ステージの全てで撤退条件があるため、下手をするとオウカ同様一度も落とせなかったりする。
- 尚、本作でもサイズはMのまま。戦闘アニメは『α外伝』のモーションをそのままGBA向きに書き直したものになっている。
- スーパーロボット大戦OG ORIGINAL GENERATIONS
- OG2シナリオに登場。本作から飛行能力はなくなった。新武装として、ウェポンブレイカー、ドリルインフェルノ、斬艦刀・星薙の太刀が追加された。なお37話ではGBA版では中立ユニットだった本機を操作できる。おまけにボス仕様なので撃墜される心配は全くない。なお「メイガスの門」では一騎打ちイベントがあるが、発生条件に関わるある「からくり」を知っていれば撃墜できる。スレードゲルミルのHPが60%を切るとユニットが回復なしのバージョンに変化し、一騎打ちが発生するのだが、HPは変化前から引き継ぐ。つまり、一撃必殺砲に援護を加え、61%の段階から大幅に削ればいいという仕掛けだ。ただし、削り過ぎて撃墜すると全回復で一騎打ちになるので注意。これはGBA版でも同じ。
- 本作でサイズがLに変更された。
- スーパーロボット大戦OG INFINITE BATTLE
- 隠し機体であり、条件を満たすと使用出来る。
- スーパーロボット大戦OG ジ・インスペクター
- なんと第1話からいきなり登場するが、この時はドリルブーストナックルのみを使用。その後第4話で斬艦刀を披露する。最後はゲーム同様、アースクレイドル決戦でダイゼンガーに敗れ、ソフィアをゼンガーに託して崩れ落ちた。
- スーパーロボット大戦OG ジ・インスペクター Record of ATX
- 本作でも第1話から登場するが、ドリルブーストナックルだけでなくドリルインフェルノも同時に使用する。
装備・機能編集
武装・必殺武器編集
武装編集
- ブーストナックル
- 元が参式なので、当然持っている。単独武器としてはジ・インスペクターにおいて、アクセルとの一騎打ちに割り込む形でゼンガーの参式に対して使用。
- ドリル・クラッシャーを装着することでドリル・ブーストナックルとなる。
- ドリル・クラッシャー
- ドリル型の背部スラスターは武器としても使用可能。Gバイソンの砲身が変化したものである。
- ブーストナックル部分に装着が可能。
- ドリル・インフェルノ
- 富士原氏がデザイン中にイナズマのごとき天啓を受けて頭部に巨大ドリルを追加し、これを使用した頭突き攻撃として考案した技。同氏により戦闘アニメの下書きまで作成していたのだが、頭部のドリルごと没となってしまった(ドリルは頭部の角として残った)。しかし、富士原氏の漫画『鋼の救世主』にて頭突き攻撃が使用され(被弾したのはマジンカイザーで更にカイザーパイルダーを貫いているが甲児は間一髪助かっている)、SRWでもOGSにて採用された。
- 『OGS』でのモーションは頭部の一本角をエネルギーで覆い、さらにマシンセルでドリルへ変形させ(ヒット時のリアルカットインで確認可能)、これを回転させて貫通力を得た上で突撃、至近距離から連続頭突きをぶちかますというもの。
- コクピットがある頭部を振り回すため、パイロットに負荷のかかる技らしく富士原氏の同人誌でウォーダンがきつい技だと言っており、ゼンガーにいたっては吐きそうになっていた。確かに、あれだけ前後に揺さぶればいかな人造人間・半機械人間でも無事では済まないだろう。なお、同作では当初本当に頭部ドリルが装備されていたのだが、ソフィア救出のためアースクレイドルにこれを使って突撃した所、その威容に恐怖したメイガスによって後に取り外されてしまっている。
- 斬艦刀
- 参式斬艦刀が変化したもの。肩パーツが分離して持ち手部分を形成する。なお、実は設定上二振り存在する(両肩のパーツが二つとも斬艦刀になれるため)。「龍王逆襲」ではこの設定を活かし、ダイゼンガーに片方を投げ渡すシーンがある。またコミック『鋼の救世主』では後述の星薙の太刀を防がれた直後、斬艦刀と両腕を破壊されるももう一振りの斬艦刀を展開、口に咥えてフォッカーの駆るVF-1S ストライクバルキリーと1対1の勝負を行っている。
- ちなみに仕舞う時は柄と刀身を解除し、パーツを手で持って戻す。
- アーマーブレイカー
- 敵の装甲値を低下させる特殊武器。OG2以降で装備。同名の換装武器とは別データ扱い。
- ウェポンブレイカー
- OGSで追加。敵の攻撃力を下げる特殊武器。こちらも、同名の換装武器とは別データ扱い。
合体武器編集
- ドリル・ブーストナックル
- グルンガスト参式と同様の武器。ドリル・クラッシャーを装着したブーストナックルで敵のどてっ腹に大穴を空ける。
- α外伝では敵対時は移動後使用不可だが射程が1~9と非常に長く、距離補正により数値以上の威力を発揮する。味方になると最大射程が5になるが移動後に使用可能になる。
- OG2(GBA版)ではコンボ対応武器になっている。攻撃力も4500と高いうえに射程も1~7と長く、更に移動後使用可という何気に超高性能な武装である。
- 敵に到達するまでに二つのナックルがガツンガツンとぶつかり合い、最終的には形状すら分からなくなるほどの激しい動きが特徴的。ちなみにGBA版では命中すると、ナックルが突き抜けずにそのまま爆発する。
必殺技編集
- 斬艦刀・電光石火
- OG2のイベントで使用したダイゼンガーと同様の技。
- 斬艦刀・一文字斬り
- 斬艦刀を展開した後一度振り回して構え、敵を横一文字に引き裂く。ちなみにα外伝とGBA版では斬り方が違う。GBA版ではジャンプして頭上で一回転させてから振り抜いて切り裂くのだが、この演出のもととなったα外伝では、一度振りかぶったあとバットを振るように外側から薙ぎ払うようにして斬る。OGSではさらに変わり、展開後に即ブーストをかけ、両手で担ぐように構えつつ突撃、袈裟懸けに切り裂く。
- 『PROJECT X ZONE』のゼンガーも敵の時にこの技を使用するが、モーションはOGではなくα外伝のもの。
- 斬艦刀・稲妻重力落とし
- α外伝ではこれを使用。斬艦刀使用時に叫び、ジャンプして大空から落下速度で敵を叩き切る技。元ネタは「科学戦隊ダイナマン」のダイナロボの必殺技「科学剣・稲妻重力落とし」から。実際には一文字斬りと同じ技。
ちなみに、以上の技は「電光石火」がイベント、それ以外は「斬艦刀」名義で武器として実装されている。 - 斬艦刀究極奥義『一閃・星薙の太刀』
- これのみ台詞演出ではなく単体の技。マシンセルを固定せずに放射して刀身を最大延長させ、突撃の勢いで振り回して横合いから集団ごと吹き飛ばす。アンソロジーコミック『鋼の救世主』で登場し(この時は振るった直後に最大延長した状態で固定化している)、OGSで採用となった。『鋼の救世主』では並居るスーパーロボットたちが一斉に剣や盾で防いでなんとか受け止め、ウイングガンダムゼロカスタムのツインバスターライフルの2連射を受けて斬艦刀の刀身にひびが入り、最後はダンクーガの鉄拳によって粉砕される。なお、ゲームでは単に「星薙の太刀」表記の単体攻撃。
- OGSの演出では、通常の斬艦刀は肩に鍔の部分を担ぐように持っているが、こちらはマシンセルをそのまま放射するため刀身を後ろに向けるように持って突撃する。
合体攻撃編集
- 十文字竜巻斬艦刀・逸騎加勢
- 「龍王逆襲」で披露された竜巻斬艦刀の強化版で、未来世界から転移して来たスレードゲルミルを加えた大技。
- 斬艦刀・逸刀入魂
斬艦刀・仁刀逸閃 - シャッフルバトラーにおけるダイゼンガーとの合体攻撃。前者はダイゼンガーが斬艦刀なし、後者はありの場合。一体どのような技なのか、相手が相手だけに内容が気になる所だ。
特殊能力編集
- HP回復(大)
- マシンセルにより、機体が自動再生する。しかし、OG2ではダイゼンガーとの決闘時に2つの制御装置を攻撃され、機能不全に陥った。
- EN回復(大)
- OG2ではダイゼンガーとの決闘時に2つの制御装置を攻撃され、機能不全に陥った。
GBA版OG2のみ編集
- 気力系無効
- 「スピリットテイカー」「スピリットドレイン」を無効化。「脱力」のないGBA版ではかなり厄介な能力。
- ブレイカー系無効
- 「アーマーブレイカー」「ウェポンブレイカー」を無効。まともにやり合う気がなければ問題はないが。
OGsのみ編集
- マインドブロック
- 「気力低下」「SP吸収」を無効。
- ロボットブロック
- 「装甲低下」「攻撃力低下」「運動性低下」「命中率低下」を無効。GBA版よりさらに固くなっている。
移動タイプ編集
サイズ編集
- α外伝、OG2
- OGs
-
- L
- 本作でようやくLサイズに変更された。
カスタムボーナス編集
- 全武器攻撃力+200
- OGシリーズで設定上のみ存在する。
機体BGM編集
- 「THE GATE OF MAGUS」
- スレードゲルミルのテーマ。日本語訳はずばり「メイガスの門」。OGsではスレードゲルミルとウォーダンのみの専用曲に。
対決・名場面編集
- 大地の守護神
- シナリオ「大地の守護神」にてダンテを斬艦刀で一蹴した。ゲーム初登場の場面であり、異常に高い性能と武装の高い攻撃力でプレイヤーを恐怖に陥れた。このゼンガーは周回プレイでも撃墜する事が非常に困難。
- 対プリベンター戦
- α外伝ゲーム終盤、アースクレイドルのメイガスを守る為、鬼神と化したゼンガーの猛攻にプリベンターの面々は苦戦を強いられ、何とかゼンガーを倒す事に成功するが、マシンセルの驚異的な修復能力のせいで撃墜する事は出来なかった。だが、ゼンガーは記憶を取り戻し、メイガスの暴走を止めるべく一行に協力した。
- 矛盾再び
- OG2(OGs)でも因縁ともいうべき巨大な剣と巨大な盾の対決が再び起きる。ウォーダンが繰り出すスレードゲルミルの一太刀をタスクが駆るジガンスクード・ドゥロが受け止め、引き分けの形に。またしても矛と盾は雌雄を決する事はできなかった。
- 斬艦刀対斬艦刀
- OG2では寺田Pにより、メイガスの門におけるダイゼンガー対スレードゲルミルの決闘が組まれた。実はOG2以前に雑誌においてダイゼンガーとスレードゲルミルのフィギュアを使った斬艦刀対決のジオラマが作られた事もある。
- メイガスの剣
- 崩れ行くアースクレイドルにて、脱出を図るイーグレット・フェフの機体をスレードゲルミルで押さえつけるウォーダン。マシンセルはとうに機能を止め、ボロボロの状態でウルズの攻撃を受け続け、しかし決して離しはしない。その最期は、抵抗を続けるフェフの機体を、後ろに控える量産型ベルゲルミルごと斬艦刀で一刀両断して爆散すると言う壮絶なものであった。
関連機体編集
- グルンガスト参式
- 原型機。SRWシリーズでの正式登場は『α外伝』後に発売された『第2次α』で、スレードゲルミルから逆算する形でデザインされた。
- ベルゲルミル
- 量産型ヒュッケバインMk-IIが、スレードゲルミルのようにマシンセルによって変貌した機体。
- アウルゲルミル
- アンセスターのスレードゲルミルの母体。この機体が消滅すると機能不全を起こす。
- ジガンスクード・ドゥロ
- 過去にグルンガスト零式の零式斬艦刀と真っ向勝負を繰り広げた際に引き分けに持ち込んだ経歴がある機体。スレードゲルミルと遭遇した際はドゥロに強化改修されていた為、斬艦刀こそ破損しなかったものの、ウォーダンの力量をもってしても一刀両断はできなかった。
- スヴァイサー
- 無限のフロンティアEXCEED スーパーロボット大戦OGサーガに登場。小型化されたスレードゲルミルと言った外見をしており、設定上躯体そのものに魂が宿っている。ただし使用武器は本家と異なり、自己修復機能もなくなっている。
余談編集
- 名前の由来は北欧神話に登場する「力の叫びの巨人」、アウルゲルミルの子「スルードゲルミル」から。スパロボのアンソロジーコミック作家でもある富士原昌幸氏がデザイン。
- 参式の発展機である本機だが、当時参式は設定のみの存在であったため、デザインは新規に起こされたものである。デザインに当たっては「一目見てグルンガストだとわからないように」という注文が出されている[1]。ちなみに、武器は当初からグルンガスト伝統の『ブーストナックル』と『剣』に決まっていたのだが、デザイナーの富士原氏はこのことをうっかり忘れていたらしい。その為、斬艦刀は最後の最後にデザインされている。また、α外伝での戦闘シーンは最後に完成したらしくデザインを担当した富士原氏が実際の戦闘シーンを見たのは発売3日前だったという4コマが存在する(正確にはその前に見る機会があったのだがバグで見れなかった)。最初期のラフでは両肩に大口径長距離砲を装備しているものも存在していたが、「そんな(超エネルギー)設定はありません」と返されボツになっている。
- なお、α外伝での戦闘台詞では、ゼンガーは一貫して「(グルンガスト)参式」と呼んでいる。
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