ブリキ大王は『LIVE A LIVE』近未来編の主役メカ。
ブリキ大王 | |
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外国語表記 | Steel Titan[1] |
登場作品 | LIVE A LIVE |
デザイン | 島本和彦 |
初登場SRW | スーパーロボット大戦DD |
SRWでの分類 | 機体 |
スペック | |
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全高 | 19.0 m |
全幅 | 13.0 m |
重量 | 14.356 t |
エネルギー | 精神エネルギー |
開発 | 古代バビロニア文明 |
改修 | 壽藤兵衛 |
所属 | 寿商会[2] |
パイロット | 田所晃 |
概要
町はずれの古道具屋「寿商会」[2]の地下深くに秘匿されていた巨大なスーパーロボット。
古代バビロニアの魔神と呼ばれ、操縦者の精神力をエネルギーに変換して稼働することが現在の所持者である藤兵衛の解析により判明していたのだが、近未来編開始時点でブリキ大王を動かすことは全く叶わなかった。
作中序盤では、精神力の延長線上にある超能力を持つアキラが動かそうと試みるが、ブリキ大王の稼働に必要な精神力は遥かに膨大であり、悉くを失敗。運用を諦めていた。しかし、とある事件がきっかけとなりアキラの力となる。
7×7マスのマップをSRPGの如く移動して戦う『LAL』において、専用の縮尺の戦闘マップにもかかわらず味方としては基本唯一の縦4×横2マスという超大型のユニット。機体としては終盤の数戦しか運用できないが、敵味方問わず全編通して最大値のHP2032[3]を始めとして、1戦毎にHPがリセットされる『LAL』特有の仕様、後述する高性能な武装の数々などから、意図した行動を取らなければ基本的に負けることはない、テーマソングの歌詞通り「負け知らず」な無敵ロボであり、RPGのプレイアブルユニットとしての立場を大きく逸脱した破天荒な機体。公式設定に「弱点:特になし」と書かれるのも納得の強さである[4]。
大きく描かれた「大」の字や、チャンピオンベルトを模した意匠を持つ特徴的な胴体部、そして王冠のような頭部が特徴。藤兵衛により何かしらの改修が施されたことは推測できるが、当時の姿からどこまで外見に手が入っているかは不明。
また、古代バビロニアにおいて「何」と戦うために開発されたのか、藤兵衛が本機を入手し日本に持ち込んだ経緯など、今以て多くの謎を内包している。
登場作品と操縦者
単独作品
- スーパーロボット大戦DD
- 初登場作品。2024年9月のイベント「ブリキ大王 我とあり」期間限定参戦。パイロットはアキラで、戦闘演出内にて無法松が登場する。
装備・機能
武装の英語名はHD-2D版にて設定された。
武装・必殺武器
武装
- メタルヒット(Metal Strike)
- 「鋼の拳が天を突く」。歌詞通りに拳で殴りつける「挨拶代わりの」技。拳属性で、攻撃対象範囲はブリキ大王の周辺1マス。戦車や戦闘機程度なら一撃で粉砕可能。
- HD-2D版ではヒット時に地面にヒビが入る演出が成されている。なお敵戦艦「怒竜」の弱点が拳属性であり、歌詞通り「鋼の拳で天(を飛ぶ戦艦)を突く」のが攻略法となっている。
- ジョムジョム弾(Marduk's Rage)
- 背部コンテナに格納されている爆裂弾頭弾。辺り一面に発射して「壊せ蹴散らせ悪の基地」。バックパックはブースターにもなっており移動時はこれで低空を飛行する。
- 攻略本では「精神力を巨大な爆弾に変えて放つ」とされているが、ゲーム内では「藤兵衛じまんの爆裂弾」と解説されており、後付けの武装である可能性もある。が、実はブリキ大王の専用武装ではなく最終編の敵も本武装を使用してくる。単に流用しただけであろうことから、その敵と藤兵衛との関係はないと思われるが…。
- 飛び道具属性で、攻撃対象範囲はブリキ大王の横軸3×4マス以内のいずれかの着弾点、およびその周辺の合計9マス。遠距離に攻撃可能で、さらに物理攻撃力・命中率・回避率もダウンさせる使い勝手の良い技だが、範囲内に敵が密集しているとダメージが分散する[5]欠点もある。
- HD-2D版の英名は「Marduk's Rage」(マルドゥクの怒り)と大幅に変更されている。古代バビロニアに関連づけてのものか。
- HD-2D版では前のめりの姿勢で発射するが、これは島本和彦氏の同人誌であり後に公式コミカライズ化した『超級!! ライブアライブ 近未来編』からの逆輸入である。なお、同作で本武装を使用しているシーンに一か所、効果音が武装そのまま「ジョムジョム」となっている場面がある。
- ハロゲンレーザー(Halogen Laser)
- 両腕部に搭載された必殺のレーザーを一斉照射。「神か悪魔かその姿」。炎属性で、ブリキ大王の左右横軸全てが攻撃対象範囲となるのだが、上述の通りブリキ大王自体が縦4マスと非常に巨大なためマップの半分以上が射程圏内。ブリキ大王の技の中では最も広範囲をマップ兵器の如く攻撃することができる。戦車群や戦闘機群を一発で一掃可能だが、発動までに溜め時間を要する上に大型の敵には効果が薄い欠点も持つため、主に雑魚戦用の武装。
- 基本的には両腕部の丸い赤のパーツから発射されるが、『超級!!近未来編』では脚部からもレーザーを発射しており、その様はイデオンを彷彿とさせる。
- HD-2D版では両腕を天に突き出し、構え直した腕からレーザーを放つ。レーザーが極太になり、発射時にメタルヒット同様地面にヒビが入る描写が成されている。
- 『DD』で採用。片腕のみの発射だが、発射モーションはHD-2D版における使用時演出の再現。肘側から順にレーザーをチャージし、同じ順番で発射するようになっているが、SRWの戦闘アニメという都合上左右逆になっているだけで、よく見るとHD-2D版OPの再現。
必殺技
- バベルノンキック(Babylon Stomp)
- 空中に飛びあがり、落下の勢いと全重量を併せて、「ひるんだ敵に」対して放たれる古代神を髣髴とさせる必殺キック。蹴属性で、攻撃対象範囲はブリキ大王の斜め直線上の1マス。必殺技に位置づけられているが、技リストの2番目に配置されており、しかも溜め時間無しで即座に発動、さらには高威力かつ敵の物理防御力もダウンさせると、非の打ち所の無い技。戦車や戦闘機を一撃で潰せるのはもちろん、戦艦級の敵にも大ダメージを与えられる。
- 漫画『超級!! ライブアライブ 近未来編』では衛星軌道上まで飛び上がり、最大最後の一撃として放たれている。
- 『DD』ではSSRユニットパーツとして採用。HD-2D版のオープニング演出を繋げ合わせ一つの技としているが、飛び上がりとキックの絵がハロゲンレーザー同様、SRWの仕様に合わせて左右逆。
- 命中後の残心が新たに追加されているほか、島本和彦氏描き下ろしカットインでアキラと共に無法松が登場、台詞も用意されているなど豪華なものとなっている。
- ダブルハロゲンレーザー
- 漫画『超級!! ライブアライブ 近未来編』にて使用されたオリジナル必殺技。
- 前方に両腕を構え、両腕全てのレーザーを全開で放つ必殺のハロゲンレーザー。ブリキ大王が極太のハロゲンレーザーを放つのは『超級!!近未来編』のこの必殺技が初出であり、元から想定された極太レーザーだったのか、或いは本武装からHD-2D版ハロゲンレーザーの演出に逆輸入されたのかは不明。
余談
- 島本和彦氏によるイラストでは四角い胴体に手足がついた、名前通り昭和のブリキの玩具を思わせる、所謂「箱ロボ」的デザイン[6]だが、SFC版のゲーム画面ではポージングとドット絵の関係で全体的に丸みを帯びたプロポーションになっていた。HD-2D版では高精細ドットで描き直され、設定画同様の箱型ボディとなった。
- 寿商会にて秘匿されていた本機には、寿商会のトイレをコックピットに続くエレベーターにして搭乗する。このトイレは乗降口としてそのまま残っているようで、作中では出撃後のブリキ大王から退出する際にしっかりトイレが映っているが、そのトイレからどう外に退出するかは不明。
- HD-2D版でブリキ大王に搭乗中にマップ画面でメニューを開くと、コックピット内部でブリキ大王を操縦するアキラの姿を確認できる。
- HD-2D版にあたり本機に付与された海外名「Steel Titan」は和訳すると「鉄の巨人」であり、ブリキ大王から「大王」の部分が抜け落ちている。そのためか、近未来編オープニングテーマ「GO! GO! ブリキ大王!!」の海外版では、ブリキ大王を指す歌詞が「The king of kings, Steel Titan」となっており、「王の中の王」と歌詞で形容する形になっている。
- HD-2Dはドット絵キャラクターと3D背景を融合させる手法なのだが、HD-2D版ブリキ大王に関しては3Dモデルとドット絵の両方が用意されており、ドット絵はマップ画面と戦闘画面でしか使用されず、マップ画面以外のイベントシーンは全て3Dモデルが起用されている。
- HD-2D版は開発スタッフの熱意によりドットアニメーションのクオリティが高く、特にブリキ大王に関してはドット絵の統括リーダーが「自分に描かせて欲しい」と懇願するほどであり結果、その抜きん出たクオリティの高さにスタッフ一同が驚いたという[7]。
- デザインを手がけた島本和彦氏は、氏の手がけた『機動武闘伝Gガンダム』のコミカライズ『超級!機動武闘伝Gガンダム』にて作者繋がりなのかガンダム連合の中に本機を紛れ込ませている。狙ってはいないだろうが、地球再生を目的に造られたデビルガンダムに「地球に優しい無敵ロボ」が立ち向かうのは何の因果だろうか。
- また、この『超級!』というフレーズは後に島本氏が手掛けたコミカライズ『超級!! ライブアライブ 近未来編』の元ネタでもある。
- 同社のゲーム『半熟英雄』シリーズに第1作から登場するエッグモンスター・マシンナイトは、『半熟英雄 対 3D』以降「ブリキ大王がライバル」という設定が後付けされている[8]。なおその『半熟英雄』第1作の取扱説明書では、マシンナイトを「マジンガーZのなれの果て? なんて噂のあるヤツ」と紹介していた。
- ブリキ大王の立体化アイテムはHD-2D版の数量限定パッケージ「コレクターズエディション」の付属品のみであり、単独で市販されていない貴重なものとなっている。
脚注
- ↑ HD-2D版英語表記。
- ↑ 2.0 2.1 SFC版では「壽商会」表記。HD-2Dリメイクにあたり、旧字体表記「壽」から現在の「寿」に変更された。
- ↑ あまりにも膨大なためか、SFC版ではHP999以下にならないと現在HPを確認できない。
- ↑ 強いて挙げるなら状態異常攻撃は比較的苦手。パンチ技のメタルヒットやキック技のバベルノンキックは対応部位を封じられると使用できなくなってしまう。自然回復はするものの回復タイミングはランダム。近未来編のラスボスである大隠呼像(隠呼大仏)も状態異常攻撃を持つため注意。逆に最終編の特殊ルートで本機と戦う場合、如何に行動を封じるかが攻略のカギとなる。
- ↑ 一度の攻撃における最大発射数は10発で、それが範囲内の敵にランダムで拡散する。
- ↑ 全長19メートルに対して全幅が13メートルと、スペックから見てもかなりの寸胴体型である。
- ↑ 『ライブアライブ』時田P、佐々木D、楽曲監修下村陽子氏にインタビュー。「ぜひ最後のエンディングまでお楽しみください!」(時田) 2024年8月24日閲覧。
- ↑ 初登場はマシンナイトの方が早く、また実際のゲーム内で両者が対峙したことはない。