ルイーズ・テレサ・キャムフォード
ルイーズ・テレサ・キャムフォードは『ゾイド -ZOIDS-』の登場人物。
ルイーズ・テレサ・キャムフォード | |
---|---|
登場作品 | |
声優 | 高島雅羅 |
デザイン |
上山道郎(原案) 坂崎忠(アニメ版) |
初登場SRW | スーパーロボット大戦Operation Extend |
SRWでの分類 | NPC |
プロフィール | |
---|---|
種族 | 惑星Zi人 |
性別 | 女 |
所属 | ヘリック共和国 |
役職 | 大統領 |
概要
ヘリック共和国の大統領。前大統領だった亡き夫の後を継ぎ、共和国の平和のために苦心している。
共和国軍人であるロブ・ハーマンは実の息子だが、ハーマンが大統領の息子として特別視されることを嫌っているため、彼女も公的な場では大統領と一軍人として接している。
登場作品と役柄
単独作品
- スーパーロボット大戦Operation Extend
- 初登場作品。原作同様の役回りで、惑星Ziのトップの一人としてコネクト・フォースに協力する。
人間関係
- ロブ・ハーマン
- 実子。
- ドクター・ディ
- ルイーズのことを幼少期から知っている。
- ギュンター・プロイツェン
- ニューヘリックシティを攻撃された際には彼から無条件降伏を迫られる。
- ルドルフ・ゲアハルト・ツェッペリンIII世
- 彼の即位後は両国の関係も良好になり、国の代表として会談に臨むことが多い。
他作品との人間関係
搭乗機体
余談
- 公式ファンブック掲載のバトルストーリーではミドルネームが異なり、ルイーズ・エレナ・キャムフォードの名で登場している。また、設定もアニメとは少々異なっている。ちなみにこちらでは、ヘリック共和国前大統領(初代大統領)ヘリック2世・ムーロアの異母弟で、ゼネバス帝国皇帝ゼネバス・ムーロアの娘エレナ・ムーロア姫その人であり、同じくゼネバス皇帝の忘れ形見であるギュンター・プロイツェンと血縁関係にあり、ルイーズにとって奇しくも先の大戦時の元首同様に異母弟にあたる。
- バトストでは、復興を後回しにして軍備増強を図る帝国に対し、先の大戦からの戦後復興と国力回復にいそしみ、対立が激しい東西民族(旧ゼネバス国民と共和国民)間の融和に努めるなど、当初は理想的な国家元首と描写されていた。
- 第2次大陸間戦争(西方大陸戦争)開始当初は、強大な国力と国民一丸となって対応し、最初期こそ苦戦したものの以降は優位に戦争を進めていた。しかし、第2次暗黒大陸戦争へと移行した大戦末期、ネオゼネバス帝国の再興と中央大陸への侵攻が行われると事態は一変、旧ゼネバス国民は挙ってネオゼネバスを支持。手を取り合い一丸となっていた筈の国民は、即バラバラになってしまう。旧ゼネバス国民にとって融和政策は民族浄化・同化政策と同義であり、自らの政策が彼らの心情を全く考えない自己満足であったと痛感する。そして同時に、旧ゼネバス国民が愛する故国と民族の尊厳を奪った共和国を心の底から憎んでいた事を知る。
- ガイロス帝国の事も「背信行為を働き、尊敬する皇帝と愛する姫(エレナ姫)を連れ去り人質として使って、亡命ゼネバス国民を死地へ送り込み捨て駒にした挙句、戦後は亡国民・穀潰しとして蔑み冷遇し続けた」事から、その憎悪は深い。旧ゼネバス国民にとって先の大戦終結後の約40年間は蔑み差別され屈辱を受けようと耐え忍んだ正に地獄の暗黒時代であり、共和国で民族の和解・融和と称し手を取り合ったのも、帝国で旧ゼネバス将兵の名誉回のために創設された部隊で身を粉にして働いたのも、全ては愛する国と皇帝を奪い、民族の誇りと尊厳を踏みにじった両国への復讐の以外の何ものでもない。ネオゼネバス帝国の再興はゼネバスの民にとって悲願なのである。
- 同時にエレナ姫と同一人物と断定され、自らの出自・民族籍を偽っていた事も判明する(読者に対してであり作中登場人物には判明していない)。結局、国民の融和を訴える大統領自身が、今の立場になる為に自らの出自を蔑み、多数派に媚び国民を欺いていた事になる。
- これにより、ルイーズ大統領の心は完全に折れてしまい、一時は自らの出自を明かしプロイツェンとその息子ヴォルフと共同統治者になろうと考えに至るほどになる。しかし、今更国民が納得しないと理解し首都脱出を図る。セイバリオンの余白部分のコンテナに潜み脱出を試みるも、脱出後にコンテナ部分のハッチが開いており、外に投げ出されてしまっていた事が判明し、新型ゾイドの設計図を残し消息を絶った(公式には敵の追撃でコンテナ部分を損傷しハッチが開いた不慮の事故と言う事になっているが、大統領の心情を察するに或いは…)。
- 誤解なきように言うが、ルイーズ大統領が国民の和解と融和を望んでいたのは紛れもない事実である。前職の大統領で叔父であり育ての親であるヘリック2世も、その出自・経験が活かされ良き政治家になると期待していた。しかし、ヘリック2世も若き日に激しい民族差別を経験し、何より最愛の弟ゼネバスを追放した多数派民族の議会と議員たちを憎み軽蔑していた[1]。故に、彼らがゼネバスの娘など納得しないと理解してしたからこそ、彼女の出自を偽り自らの後継者にしたのである。だが、多数派民族の叔父に育てられ何不自由ない生活をした[2]事で、本当に救おうとしていた旧ゼネバス国民の考え心情を知る事ができなかったのは悲劇と言えるだろう[3]。
- 第2次大陸間戦争(西方大陸戦争)開始当初は、強大な国力と国民一丸となって対応し、最初期こそ苦戦したものの以降は優位に戦争を進めていた。しかし、第2次暗黒大陸戦争へと移行した大戦末期、ネオゼネバス帝国の再興と中央大陸への侵攻が行われると事態は一変、旧ゼネバス国民は挙ってネオゼネバスを支持。手を取り合い一丸となっていた筈の国民は、即バラバラになってしまう。旧ゼネバス国民にとって融和政策は民族浄化・同化政策と同義であり、自らの政策が彼らの心情を全く考えない自己満足であったと痛感する。そして同時に、旧ゼネバス国民が愛する故国と民族の尊厳を奪った共和国を心の底から憎んでいた事を知る。
- 実は、ヘリック共和国に選挙を行った形跡がないと言う衝撃の事実がある。ルイーズ大統領の出自を考えると説得力がある。
- バトストでは「叔父から姪へ引き継いだ」TVアニメ版でも「夫から妻へと引き継いだ」と身内で大統領職を回している状態である。
- 旧バトストによると、ヘリック共和国は元々王政であり、初代国王ヘリック1世没後に王位を継承したヘリック2世が王政を廃止し共和制へと移行、自ら初代大統領となった経緯がある。つまり、議会改革や市民革命によって共和制になったのではなく「上からの押し付け=権力者の自己満足」で共和制になった為、王政気質が抜けていない(共和制の仮面をかぶった君主制)。当然、上層部がそんな具合である為、国民も王政気分が抜けずムーロア(ヘリック王家)こそ支配者と思想が強く、結果ヘリック共和国の滅亡(西方大陸への亡命政権)へとつながる。
- TVアニメ版でもその設定が残っているかは不明である。
脚注
- ↑ 元々政策面などで違いはあったものの、兄弟仲は大変良好で、生涯変わることは無かった。そんなヘリック2世の心情を無視しゼネバスを陥れ追放したのが、当時の共和国議会と多数派を構成していた風民族を中心とする議員達であった(ヘリック2世は純粋な風民族、ゼネバスは母が地民族の混血。議員たちは、和解・終戦を図る兄弟をその度に妨害していた)
- ↑ ゼネバス帝国時代は姫として、ガイロス帝国に誘拐された時は父ゼネバスの存命中は人質とはいえ客分として遇され、休戦協定で共和国に身柄を引き渡された後は事実上の大統領の娘として不自由ない生活をしている(叔父ヘリック2世が結果的に弟を救えなかった負い目から何不自由ない生活をさせた)
- ↑ 旧ゼネバス国民は共和国では敗戦国民ととして蔑まれ、ガイロス帝国に亡命(実際は誘拐)した民はゼネバス客死後は亡国民と蔑まれ暗黒の時代を生きていた。早々に共和国へ帰還してしまったルイーズはガイロス帝国に取り残された民の苦難も、帰還後は叔父の計らいで権力中枢に入ってしまった為に旧ゼネバス国民の心情も理解することができなかった