『魔神英雄伝ワタル』はサンライズが制作したテレビアニメ。
魔神英雄伝ワタル | |
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読み | マシンえいゆうでんワタル |
原作 |
矢立肇 広井王子 |
総監督 | 井内秀治 |
シリーズ構成 | 小山高生 |
キャラクターデザイン | 芦田豊雄 |
メカニックデザイン | 中沢数宣 |
音楽 |
兼崎順一 門倉聡 |
制作 |
サンライズ レッドカンパニー(現:レッド・エンタテインメント、企画協力) |
放送局 | 日本テレビ系 |
放送期間 |
1988年4月15日 - 1989年3月31日 |
話数 | 全45話 |
初登場SRW | スーパーロボット大戦X |
概要
後に『サクラ大戦』シリーズを手がける広井王子氏の企画・原作によるサンライズ制作のロボットアニメで、『魔神英雄伝ワタル』シリーズの第1作目。小学4年生の戦部ワタルを主人公に、登場するロボットは全てが二頭身サイズにデフォルメされており、コンピュータRPGの要素も盛り込まれた異世界冒険活劇。
いわゆる、SDロボットアニメの草分けにして火付け役となった作品であり、同一スタッフによる後番組『魔動王グランゾート』(SRW未参戦)の他にも『NG騎士ラムネ&40』や『覇王大系リューナイト』など多くのフォロワーを生んだ。当時タカラから発売された魔神の組み立てモデル「プラクション」シリーズのセールスも好調で、放送終了後も雑誌展開が行われた。
その後、OVAの『真魔神英雄伝ワタル』を経て1990年にはテレビアニメ『魔神英雄伝ワタル2』が放送。その後もラジオやドラマCDといった音声媒体を中心にシリーズが展開され、1993年には完結編のOVA『魔神英雄伝ワタル 終わりなき時の物語』(ワタルシリーズの映像作品の中で唯一、魔神による戦闘はなく、生身による戦闘のみ)が発売。
さらに1997年にはテレビアニメ『超魔神英雄伝ワタル』が放送されるなどの各種のメディアミックスにより長期シリーズとなった。なお、『超』は本作1作目の続編とされているが、公式ページでは『2』の出来事も記載されている(その一方でドラマCDシリーズとOVA『終わりなき時の物語』の繋がりは持っておらず、TVシリーズにおける完結編と言える)。
2019年には『超』以来の新作プロジェクトとして『魔神英雄伝ワタル 七魂の龍神丸』の製作が発表され、2020年春より展開予定としている。
ストーリー
ごく普通の小学4年生の少年・戦部ワタルは、ある日学校から帰る途中に立ち寄った龍神池で龍に遭遇し、異世界「神部界」へと連れていかれる。目覚めたワタルはモンジャ村のオババから創界山が悪の帝王ドアクダーに支配された事、自分は救世主として召喚された事を聞かされ、救世主として創界山の虹を取り戻す旅に出ることになってしまう。
登場人物
スパロボ毎の登場人物一覧については以下を参照して下さい。
主要人物
周辺人物
神部七龍神
ドアクダー軍
- ブリキントン
- ドアクダー軍の一般兵。
- メタルブリキントン
- ドアクダー軍の上級兵士。
- クルージング・トム
- 創界山第一界層のボス。
- シュワルビネガー
- トムの配下の一人。
- デス・ゴッド
- 創界山第二界層のボス。
- ソイヤ・ソイヤ
- 創界山第三界層のボス。
- ドクトル・コスモ
- 創界山第四界層のボス。
- アック・スモッグル
- 創界山第五界層のボス。
- ビビデ・ババ・デブー
- 創界山第六界層のボスで、ビビデファミリー五兄弟の母親。
- ザン・コック
- ドアクダー四天王の一人。
- ザン・ゴロツキー
- ドアクダー四天王の一人。
- ザン・ギャック
- ドアクダー四天王の一人。
- ドン・ゴロ
- ドアクダー四天王の一人にして、虎王のお目付け役。
- ドアクダー
- 創界山を支配する帝王。
その他
- EXマン
- 「エクスキューズミー!」の掛け声とともに現れ、様々な解説を行う赤・黄・緑の3人組。
登場メカ
スパロボ毎の登場メカ一覧については以下を参照して下さい。
魔神
- 空神丸
- クラマの魔神。
- 空王丸
- 新たなクラマの魔神。
ドアクダー魔神
巨大生物
- 暗黒龍
- ドアクダーが呼び出した魔界の頂点に立つ者に従う存在。
用語
- 伝説の救世主ワタル
- 「創界山が危機に陥った時、これを救うものが空から降りてくる。その名をワタルといい、龍の神と共に悪を倒す」と言う伝説。後年の設定では戦部一族の男子から選ばれるとされる[1]。
- 現生界
- ワタルたち人間が住む現実世界。
- 神部界
- 神々が住んでいるという異世界。
- 創界山
- ドアクダーに占領された神部界の山。輪切りにされた大地が積み重なったような形をしている。全部で七つの界層があり、各界層は虹で行き来出来るが、ドアクダーに奪われてしまったため灰色の虹がかかっている。
- 神部七龍神
- 創界山を守護する七匹の竜。龍神丸の本体である金龍もその一匹。
- 戦士の装束
- 勇者の剣と共にモンジャ村に代々伝わる装備。龍を模した頭飾り・勾玉・胴・肩・リストバンド・脛当てと、踵を二回鳴らすことで車輪が出る(所謂ローラースケート)「万能ハイカラ靴」で構成されている[2]。以降の作品でも、デザインは変われどワタルの基本コスチュームとして使用された。
- 勇者の剣
- ワタルがオババに渡されたモンジャ村に伝わる勇者の剣。頭上に掲げて名前を呼ぶと龍神丸を召喚出来る。
- 王者の剣
- 勇者の剣がセンニーン仙人の力でパワーアップした剣で、ワタルの2代目の武器。極寒の剣と灼熱の剣の力を加えており、柄や刃の装飾が華美になっている他、勇者の剣と同様に龍神丸を召喚することが出来る。
- 『X』ではセンニーン仙人が登場しない代わりにウララの力で強化されている。
- 龍王の剣
- 救世主の証である剣で、ワタルの最後の武器。魔界の者を傷つけられる唯一の武具とされているが、ドアクダーによって第七界層の刃岩石近くで石化されていた。後のOVA『真』において、魔神山に封印されている皇帝龍を復活させる為の鍵である事が判明する。
- 龍神の盾
- 白龍が持つ、ドアクダーの魔力を防げるという黄金色の盾。真の勇者のみが持てると言われ、それ故に所有者は多くの地獄を潜る事になるという。
- へん玉
- ワタルが第一界層の二つ龍岩で手に入れた不思議アイテム。半分ずつ赤と青に塗られた玉で、赤い方はスーパーボールのように弾むが、青い方は弾まず、魔神にダメージを与えるほどの硬さを持つ変な玉。
- 神部の笛(しんべのふえ)
- 第一界層の宝である龍を象った笛。トムが持っており、この笛を救世主が吹くことで第一界層の地形が元に戻る。
- 真実の鏡(しんじつのかがみ)
- 第二界層の宝。文字通り真実の姿を映し出す鏡で、あらゆるものが逆さまになった第二界層を元に戻すことが出来る。その正体は鏡湖と呼ばれる巨大な湖そのものだった[3]。『X』ではゴッドが所持している。
- 極寒の剣
- 第三界層の宝である剣。秋と冬を司る神アッサムの像に灼熱の盾と共に飾られていたが、ドアクダーが灼熱の剣とすり替えてしまった為、第四界層は極寒地獄と化してしまった[4]。『X』ではコスモが所持している。
- 灼熱の剣
- 第四界層の宝である剣。春と夏を司る女神ウララの像に極寒の盾と共に飾られていたが、ドアクダーが極寒の剣とすり替えてしまった為、第三界層は灼熱地獄と化してしまった。『X』ではソイヤが所持している。
- ヨカッタネ
- 第五界層の宝。アック・スモッグルによって公害の世界に変えられた第五界層の自然を元に戻す唯一の秘宝。その為には聖地ホーリーウッドの土に植えなければならないが、それを見越したアック・スモッグルは聖地そのものを強力コンクリートで舗装してしまった。『X』ではスモッグルが所持している[5]。
- 千光の腕輪(せんこうのうでわ)
- 第六界層の宝。黄金のリストバンドでババ・デブーが身に着け、自分の魔力を増幅していた。本来は龍神の盾を収納・装着するための物。
- 魔神(マシン)
- この世界におけるロボットの名称。全てが二頭身でそれぞれが各個人の専用機。魂が宿っている描写もあり、人間の言葉を解する者もいる。
- ビビデファミリー
- 創界山第六階層の支配者である6人の家族。魔法能力を使う。
楽曲
- オープニングテーマ
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- 「STEP」
- 作詞・作曲:立花瞳、編曲:志熊研、歌:a・chi-a・chi
- 『X』にて採用。後に続編『2』の最終回で挿入歌として使用され、ワタル役の田中真弓氏や『超』の主題歌を担当する三重野瞳などによるカバーが使われている。
- もともと番組のために作られた曲ではなく本来はラブソングだったが、番組内容に合わせるためにTVOP版では歌詞を一か所変えている(プロローグ→ドリームハンター)。『X』限定版では原曲を収録しているが、『フルサイズ版』をショート化したものが収録されており、TVOP版とは歌詞が異なる。
- エンディングテーマ
-
- 「a・chi-a・chi アドベンチャー」
- 作詞:伊藤アキラ、作曲:池毅、編曲:志熊研、歌:a・chi-a・chi
- 『X』限定版では原曲を収録。後にヒミコ役の林原めぐみ氏によるカバーが使われている。
- 劇中BGM
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- 「変身龍神丸」
- 『X』にて採用。龍神丸召喚時に使用される。
- 「龍神丸」
- 『X』にて採用。
- 「魔神英雄伝ワタルBGM(1)」
- 『X』にて採用。登竜剣使用時のBGM。後述のBGM(2)もだが、サントラ未収録のためタイトルがついていない。
- 「魔神英雄伝ワタルBGM(2)」
- 『X』にて採用。龍王丸変身時のBGM。
登場作と扱われ方
VXT三部作
- スーパーロボット大戦X
- 初参戦作品。世界観がアル・ワースに組み込まれている他、第1話から多くの原作再現がされている他、自軍部隊がワタル一行に参戦作品の人物たちが合流する形で膨れ上がっていくなど、本作の中核を成している。
- また、作品の性質上シナリオではごく一部の例外を除いてモビルスーツやオーラバトラーなどに脱出装置が常備されている事が明言されるなど、ワタルに人殺しをさせないように配慮がされている。
単独作品
- スーパーロボット大戦X-Ω
- 第4期参戦作品第3弾として2018年11月に追加参戦。
各話リスト
話数 | サブタイトル | 登場メカ | 備考 | 再現スパロボ |
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1 | 救世主は小学四年生 | バトルゴリラ | 『X』 | |
2 | ふしぎアイテムへん玉みっけ! | バトルゴリラ2号 | ||
3 | クラマに御用心! | ヘルコプター | ||
4 | ガラガラ村の恐怖パーティ | ゲッペルン | ||
5 | ひびけ! 神部の笛 | セカンドガン | ||
6 | アベコベさかさまヘンなとこ | フランケーン | ||
7 | オオカミ男はおマルがお好き!? | ムーンウルフ | ||
8 | 吸血鬼は十字架コレクター | ドラクロス | ||
9 | おどろき! 真実の鏡探知機 | フランケーン2号 スケルバット |
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10 | ウッソー! ホントにこれが真実の鏡? | スケルバット | ||
11 | アチアチ・メラメラ・一本勝負! | ブドーマスター | ||
12 | マリアンネットのヤキヤキ記念日! | ファイヤーパック | ||
13 | 燃える闘魂9×9=81攻撃! | マグマコング | ||
14 | ヒャクニーンパワーは仙人パワー | タックルメット キングヘラクロス |
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15 | よみがえれ! ファイアードラゴン | キングヘラクロス ミュートロン |
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16 | 悲恋オーロラ伝説 | ミュートロン | ||
17 | 抜くに抜けない極寒の剣 | 量産型ゲッペルン ギーガン |
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18 | 熱いの熱いのとんでいけー! | キングヘラクロス | ||
19 | 龍神丸とびますとびます! | ギーガンII ノーチラス |
||
20 | 龍神丸ヒエヒエ神殿に散る! | ギーガンII エーリアン ガッタイダー |
||
21 | 魔界プリンス虎王登場! | ブルッキー 量産型ヘルコプター |
虎王初登場 | |
22 | 必見! 龍王丸誕生 | ブルッキー2号 | 龍神丸復活と同時に龍王丸にパワーアップ、クラマ一事離脱 | |
23 | おまたせ! 幻神丸の正体 | ギッチラーゴ | 幻神丸の搭乗者(幻龍斉)が判明 | |
24 | 爆走! ワタルGENJIの大レース | ハングリオン | ||
25 | ミニミニワタルの大冒険 | アイアンドリル (ドリルクラッシャー、アイアンボール) |
||
26 | ギョエー! あんなところに緑龍 | コンボス ブルッキー量産型 |
||
27 | ヨカッタネでよかったね | コンボス | ||
28 | 魔法でウッフン! シバラク先生 | エレファントム | ||
29 | 変身! ワタルのわんわん物語 | ヘルライガー | ||
30 | 魔神墓場のゴースト軍団 | エレファントム2号 ゴーストン(亡霊魔神軍団) |
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31 | ヒミコの子守り大作戦! | エレファントム3号 | ||
32 | 最強魔法使いアラ・ビアンの逆襲! | ヘルライガー2号 | ||
33 | あまいお誘い恐怖の魔道門 | サードガン | ||
34 | 難問、珍問魔風門! | スケルデビル | ||
35 | 天まで昇れ! 魔天門 | エイリガン | ||
36 | よい子? 悪い子? 魔界門 | スーパーコンボス | ||
37 | ワタルとヒミコのアチアチアドベンチャー | 総集編の為、なし | 総集編1 | |
38 | 華麗!! 怪傑ゾロリ参上 | ツインカーメン カイザーヘラクロス |
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39 | 虎王は宿命のライバル | ツインカーメン ファイヤージャック ドンゴロ |
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40 | 激突! 龍王丸対邪虎丸 | ツインカーメン 邪虎丸 ドンゴロ |
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41 | 出現! 恐怖の魔神殿 | ガッタイダー 邪虎丸 ドンゴロ |
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42 | 戦えワタル!! 魔神殿の攻防 | ガッタイダー 邪虎丸 ドンゴロ |
クラマ復帰、ドアクダー出現 | |
43 | 決戦! ドアクダー対ワタル | 邪虎丸 ドンゴロ |
||
44 | 輝け! 創界山の虹 | なし | 本編最終回 | |
45 | 春だ祭だモンジャ村 | 総集編の為、なし | 総集編2 |
余談
- かつては原作者の広井王子氏がスパロボに対して否定的であり、それが参戦しない理由となっているという噂があったが、『スーパーロボット大戦X』にてようやく参戦を果たした。
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