ザガート

2019年4月30日 (火) 15:49時点におけるナオミ (トーク | 投稿記録)による版 (→‎名台詞)

ザガートは『魔法騎士レイアース』の登場人物

ザガート
外国語表記 Zagato
登場作品 魔法騎士レイアース
声優 小杉十郎太
デザイン 石田敦子
初登場SRW スーパーロボット大戦T
SRWでの分類 パイロット
テンプレートを表示
プロフィール
種族 セフィーロ人
性別
髪色
髪型 毛先を束ねた長髪
瞳の色
所属 ザガート一派
役職 神官
主な搭乗機 魔神ザガート
テンプレートを表示

概要

エメロード姫に仕える聡明な神官で、姫の祈りの補佐や護衛を務めていた。穏やかで思慮深い人物だったが、突如として姫を攫って部下と共にセフィーロに反旗を翻す。

姫の側付きだっただけあって有能な人物で、導師クレフに師事を受けた魔法の腕も超一流。また、自力で魔神を造り上げる程の知識と技術を有する。

魔法騎士を始末する為、様々な刺客を差し向ける形で伝説の成就を阻もうとするのだが…。

真相

作中にて、セフィーロに混乱が巻き起こった全ての元凶はザガートにあるとされていたが、正確には「ザガート一人」だけではなかった。

かつてエメロードの神官として謙虚に仕えていたザガートは、セフィーロの為に全てを投げ打って祈らなければならないという『柱』のシステムに兼ねてより疑問を抱いており、幼い頃より年頃の少女らしい楽しみを知らず、ただセフィーロの為に祈り続けるエメロードの姿に対し、心から哀れに想っていた。そんなザガートの優しさに触れたエメロードは、ザガートの事を一人の男として愛してしまう。それに気付いてしまったザガートもまたエメロードを愛する様になり、二人は自然と恋仲になる。

しかし、それはセフィーロの『柱』のシステムそのものへの反逆となってしまい、エメロードがセフィーロよりもザガート個人への想いが強くなってしまった結果、セフィーロは急激にバランスが崩れ、凶暴な魔物の出現等によって大きな混乱を招いてしまう。つまり、セフィーロの崩壊の原因はザガートにも少なからずあったのだが、根本的な問題を突けば、『柱』としての役目を負わされたエメロード自身、ひいてはセフィーロの為だけに祈り続ける事を強いられる『柱』の不条理なシステムその物にあったと言えなくも無いのであった。自らが取り返しのつかない「過ち」を犯してしまったと思い込んだエメロードは、自らの意思で自分自身を幽閉させてしまい、ザガートへの思いを断ち切ろうとする。そして、『柱』としての維持を出来なくなった自分を殺させる為に、3人の魔法騎士を召喚してしまうのだが、それでもエメロードを想い続けたザガートは、彼女の意に反する行いである事を知りながらも、自らが憎しみの全てを受ける覚悟で、魔法騎士達に刺客を差し向ける道を選ぶ。

エメロードを守る為に魔法騎士達の行動を阻み続ける一方、ザガート自身も自らの存在が原因でエメロードやセフィーロを不幸にしてしまった事に内心自責の念を抱いていた節もあり、その為なのか、エメロードに忠誠を誓っていた親衛隊長であるラファーガの洗脳された姿をあえて彼女へと見せ付け、更には魔法騎士達に戦いを挑ませる事を宣言する事で、「失望」によって自身への想いを断ち切らせようとしていた可能性もある。

最終的に全ての刺客が敗れ去り、自らの拠点である空中宮殿にまで魔法騎士達が辿り着いた事で、自らの魔力と心を注ぎ込む形で生み出した漆黒の魔神に搭乗。自ら出撃して、圧倒的な力で彼女達を追い詰めるも、魔法騎士達の合体技である「閃光の螺旋」の前に敗北。最後はエメロードの心が自由になる事を切に願いつつ、その生涯を終える事になった。

第二部でも回想で登場。弟のランティスに『柱』に選ばれた者の心が本当に自由なのか問う等、かねてより『柱』のシステムに疑念を抱いていた姿を見せている。

登場作品と役柄

単独作品

スーパーロボット大戦T
初登場作品。今作ではラバーンショットと結託し、バイストン・ウェル兵たちを戦力に加えている。
敵の首魁と言う事もあり能力は高いが、原作通り撃破後に魔神エメロードが襲いかかってくるのでSPの温存はしっかりと。
今作では地上にも積極的に征服しようとするが、これは「このままでは滅亡が免れないセフィーロの民を移住させる為」と理由付けがなされている。

パイロットステータス

能力

ボス級だけあって能力値は高め。この後の連戦を考えると最低でもSPは温存したい。エクストラアクションの活用もしっかりと。

精神コマンド

T
信頼集中必中不屈希望
愛するエメロードへの悲痛なまでに一途な想いを表したかの様なラインナップ。ある意味、エメロードとは対。

特殊技能(特殊スキル)

T
底力L8、闘争心L2、気力限界突破L2、ガードL3、サイズ差補正無視L2
に加えて高ランクの底力ガードを持つので、殴れば殴るほど固くなる。ただ幸いにして2回行動は持っていない。

エースボーナス

気力130以上で自軍フェイズ開始時、精神コマンド「不屈」がかかる
T』で採用。ただでさえ固いのに、1回のみとは言え更に固くなるので恐ろしく倒しにくい。手順を間違えるとかなり痛い目を見るので注意。

人間関係

エメロード
彼女を浚う。実は彼女と相思相愛の間柄で一連の行動の真意は、自ら死を選ぼうとしていた彼女を守るためであった。
なお、見た目から誤解されがちであるが、実年齢はザガートよりもエメロードの方が年上である。

配下 

アルシオーネ
部下の魔操士(原作では魔導師)。恋心を抱かれているが相手にしておらず、原作では魔法騎士の抹殺に二度失敗した彼女を見限り粛清している。
アニメでは三度目の失敗で見限るが、失脚させただけで殺しはせず、結果的に唯一自分の元に残った部下になったが、失脚以降二度と使うことはなかった。
第一章ラストでエメロード姫との関係を知られ、絶望した彼女に縋られるも突き放し、最後まで彼女の想いを受け入れることはなかった。
アスコット
部下の召喚士。彼に魔獣と共に住める場所を提供することで味方に引き込む。後に彼が海の説得を受けたことにより離反される。
カルディナ
部下の踊り子兼幻惑師。金で雇っているに過ぎない為、信頼関係はあまりない。後に彼女が風の覚悟を垣間見たことで『報酬分は働いた』として離反される。
ラファーガ
部下の剣闘師でエメロード姫の親衛隊長。元々彼はザガートの行いを阻止しようとしていた為対峙したが、彼に勝利し洗脳して配下に置く。
ザガートはエメロードの目の前で洗脳された彼の姿を見せているが、後の真相から推察すると、彼女に自らの非道さを見せ付ける事で、その想いを断ち切らせようとした可能性が高い。
後に彼が手にした光の剣から発せられた炎に焼かれたことで、洗脳が解けた為離反される。
イノーバ
副官。アニメのみ登場。その出自上、ザガートとエメロードが相思相愛であることを知っており、忠誠を尽くしつつも、二人の安寧を心から願っていた数少ない存在でもある。ザガート自身も彼を信頼しており、普段冷静なザガートも彼の戦死時には深く悲しんでいるそぶりを見せた。

セフィーロ

獅堂光龍咲海鳳凰寺風
伝説の魔法騎士達。エメロード姫を守る為、彼女達の旅を邪魔する。
ランティス
弟。兄弟故によく似た容姿を持つ。中の人も同じ。『柱』のシステムに対する疑問を告げていた事からも、ザガートにとって心を許せる存在であったのは確かである。
クレフ
かつての師。魔法騎士を送り出した彼の不意を突いて石化する。しかし、そうなったクレフを砕くような真似をしなかった事からも、内心では師への敬意を捨てていなかった事が伺われる。
かつてはランティスと共に弟子として期待されており、彼とどちらが先に自身を超えるかとも評されていた。

他作品の人間関係

ラバーン・ザラマンドショット・ウェポン
『T』では協力者。
トッド・ギネスアレン・ブレディジェリル・クチビ
『T』では彼らを配下に加えている。

名台詞

「異世界から魔法騎士を召喚しましたね」
「無駄な事はおやめなさいエメロード姫。魔神が蘇る事はない、伝説の魔法騎士も誕生しない」
第1話より。エメロード姫の元に訪れ魔法騎士の抹殺を宣言し、セフィーロがどうなってもいいのかと問う姫に一言頷く。
「セフィーロより、大切なものがある」
カルディナから、エメロード姫に祈りを続けてもらい、全権を譲ってもらってはどうか?と問われて。この言葉には、重大な意味が込められていた....
「エメロード…私はあなたを泣かせてばかりだ…。誰よりもあなたの笑顔を望んでいるのに、私は誰よりもあなたを悲しませる存在でしかない」
「魔法騎士の伝説は、この私が打ち砕く」
魔法騎士との決戦を前に。後の真相からも、エメロードの事を愛する一方、ザガートは自分自身の存在が彼女やセフィーロを不幸にしているという自責の念があったようで、ザガートは自分自身に裁きを下すかの様に、魔法騎士達に最後の戦いを挑む。なお、似たようなセリフは、弟のランティスも言っている。(原作『2』第1巻のラスト)ランティスの場合は、『魔法騎士の伝説は、この手で終わらせる』である。
「だとしたらどうする、アルシオーネ?」
「自分自身の為だろう? 人は自分の為だけに戦う。お前もそうだ、私の為ではない。自分の心の為に戦ったのだろう」
第19話より。ザガートの想い人がエメロード姫であること、今までの全てはエメロード姫の為であった事を知ったアルシオーネに本当なのかと問い詰められるが、否定せずに聞き返す。
それを受けたアルシオーネが『導師クレフを裏切ったのも、魔法騎士と戦ってきたのも全てザガートの為であったのに』と嘆いたのに対し、下記の通り吐き捨てる。
「私の為……? 何の役にも立てなかった上に、戯言(たわごと)を言うのはこの口か!?」
「役に立たぬ魔操士よ、何処へなりと立ち去れ」
上記の発言の後、ザガートの言葉を聞き入れず『自分の為でなくザガートの為に尽くした』と縋るように主張し続けるアルシオーネをつかみ上げ、怒りを込めて突き放す。
ちなみに脚本を手がけた大川七瀬氏によれば、第一稿ではト書きに「アルシオーネの口に指を入れる」と書かれていたが、没になったとのこと。
「エメロード……どうか……自由に……」
魔法騎士達との最終決戦時。閃光(ひかり)の螺旋の直撃を受けて自身の敗北を悟り、穏やかな笑みと共に呟く。これがザガートの最期の言葉となった。
『T』では撃墜時のセリフの一つ。
「『柱』になれるのは、誰よりも強い心の持ち主。そして、『柱』になった者は、このセフィーロの創造主でもある」
「しかし、その心は本当に自由なのだろうか……?」
原作『2』の回想シーンにて。『柱』制度への疑問を弟ランティスに打ち明ける。そしてその疑問から、彼は後にある行動をとる。『柱』であるエメロード姫を幽閉し、魔法騎士を抹殺しようとする行動を……。
「……ランティス……人には、それぞれ決して変えることのできない『願い』がある。たとえ、謗られても、悪の烙印を押されても、ゆずれない『願い』が……」
第40話より。光が覗いた過去の平和だった頃のセフィーロの記憶にて、ランティスと『柱』制度について語り合う内に。ここで何かを決心するまでは、光が見たことのない優しそうな表情をしていた…。

スパロボシリーズの名台詞

「異世界の戦士達よ…。もしかすると私は、お前達の全てに勝つ事はできないかも知れない…」
「だが、魔法騎士だけはこの手で倒す!」
『T』第34話「終焉の日」より。T3との最終決戦で、スーパーロボット達の力を認め敗北する可能性をも考慮しながら。刺し違えても魔法騎士だけは絶対に倒さなくてはならない理由が彼にはあった…。

搭乗機体

魔神ザガート
ザガートが全ての力と心を注いで造り上げた黒き魔神。

余談

名前の由来は、イタリア・ミラノに本拠を置く老舗(1919年創業)のカロッツェリアSZデザインの旧名から。