ヤマト

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同名の機体はヤマトシリーズ作品のいずれにも登場するが、当記事では『宇宙戦艦ヤマト2199』のものを解説する。

ヤマト(BBY-01 YAMATO)

  • 登場作品宇宙戦艦ヤマト2199
  • 分類:宇宙戦艦
  • 全長:333m
  • 全高:99.47m
  • 全幅:61.77m(安定翼展開時:87.72m)
  • 乗員:999名
  • 動力:ロ号艦本イ400式次元波動缶(波動エンジン)1基、艦本式コスモタービン改(74式推進機関)8基二軸
  • 推進機関:核融合推進
  • 所属:国連宇宙軍
  • 主な搭乗員:
    • 沖田十三【艦長】
    • 真田志郎【副長兼技術長】
    • 古代進【戦術長】
    • 南部康雄【砲雷長】
    • 加藤三郎【航空隊長】
    • 榎本勇【掌帆長】
    • 島大介【航海長】
    • 太田健二郎【気象長】
    • 新見薫【情報長】
    • 森雪【船務長】
    • 相原義一【通信長】
    • 徳川彦左衛門【機関長】
    • 山崎奨【応急長】
    • 平田一【主計長】
    • 佐渡酒造【衛生長】
    • 伊東真也【保安部長】
  • メカニックデザイン:玉盛順一朗

恒星間航行用超弩級宇宙戦艦。識別番号は「BBY-01」、計画名は「A201F5-E」。2199年進宙。

元は「イズモ計画」用の移民船として建造されていたが、物語開始の1年前にイスカンダルから「次元波動エンジン」の技術供与を受け、地球人類史上初の恒星間航行用宇宙船として建造された。

ガミラスによる発見を避けるため、遊星爆弾によってが干上がった日本の九州・坊ノ岬沖において第二次世界大戦末期の西暦1945年に沈没していた戦艦大和の残骸に偽装して建造が進められた。なお、偽装解除前に攻撃してきたガミラスのポルメリア級強襲航宙母艦を主砲(三式融合弾)で撃墜し、出航前に初戦果を上げている。

登場作品と操縦者

単独作品

スーパーロボット大戦V
パイロットは沖田十三真田士郎古代進島大介

装備・機能

武装・必殺武器

主砲(ショックカノン)
正式名称は「48サンチ三連装陽電子衝撃砲塔」。3基9門を搭載、波動エンジンからのエネルギー供給を受け発射する陽電子砲。主兵装にして波動砲と並ぶヤマトの代名詞。
特有の発射音とともに景気よく撃ちまくっているが、これは波動エネルギーによって初めて実現したもの。波動コアを持たないヤマト以前の旧世代の艦艇にとってはショックカノンこそが波動砲に相当する切り札的な大砲であり、それにも関わらず威力・発射間隔・砲門数の全てにおいてヤマトのショックカノンに劣っている始末であった。
三式融合弾
主砲及び副砲に装填可能な実体弾。射程距離は陽電子砲より短いものの、エンジン出力に関係無く使用でき、山越えの曲射や遅延信管を用いた重構造物の破壊など、実体弾ならではの利点を最大限に活用された。
しかしながら「砲弾」による攻撃はガミラス側ではもはや時代遅れを通り越した何からしく、最終決戦では野蛮人呼ばわりまでされた。
副砲
正式名称は「20サンチ三連装副砲塔」。こちらも実体弾を搭載可能。
波動砲
正式名称は「次元波動爆縮放射機」。口径は200サンチ。波動エンジン内で生成された余剰次元を艦首から軸線上に展開、その際に生まれては消滅を繰り返すマイクロブラックホールの熱量が射線上のあらゆる物質を破壊する。三式弾とは逆の意味でガミラスを驚愕させた兵器である。
ヤマトの艦体を丸ごと砲身として使用する『宇宙戦艦ヤマトシリーズ』を代表する最終兵器。発射シークエンス時の遣り取り[1]もまた、有名である。
旧作の波動砲との最も大きな違いとして、本作では最終兵器という側面が特に強調されている。木星での戦闘にて初めて使用した際にはオーストラリア大陸級の浮遊大陸を一撃で消滅させるほどの威力で乗員に大きな衝撃を与え、最終盤では波動砲の存在そのものが大きな問題を招くことにもなった。
後世のあらゆる作品にジャンルの垣根を超えて多大な影響を与えた武装であり、主砲・副砲と異なる「必殺砲」が搭載された戦艦は枚挙にいとまがない。ロボットアニメの母艦に限定してもローエングリンマクロスキャノングラビティブラストオーラノバ砲など探せばいくらでも出てくる程(オーラノバ砲に至っては旧シリーズのユニット図鑑にて「まるで波○砲である」とネタにされた)。バンプレストオリジナルではあの艦の最強武器のトドメ演出がどこからどう見ても旧作ヤマトのオマージュである。
艦艇以外にも「ハイリスクハイリターンの大砲」というコンセプトは受け継がれており、人型機動兵器でもそれは同じである。
ミサイル発射管
実際の大和の煙突にあたる部分に八連装のものを1基、艦底部にも8門搭載。
魚雷発射管
艦首及び艦尾両舷に12門を搭載するほか、両舷側面に短魚雷発射管も16門を搭載。
94式爆雷投射機
マスト付け根に搭載。
対空砲
パルスレーザーを発射する対空砲台。艦体各所に多数搭載する。
波動防壁
正式名称は「次元波動振幅防御壁」。次元波動理論を応用したエネルギーフィールド。ガミラス側にも「ゲシュタムフィールド」という名称で存在する。
20分程度しか展開できず、耐圧限界点を超えると突破されてしまうといった弱点を持つが、ガミラス艦の陽電子ビームにも充分耐えることが可能。
なお、制御室はあの悪名高い第三艦橋に存在する。

機能・設備

波動エンジン
自動航法室
第三艦橋
ヤマトにはある意味で欠かすことの出来ない、波動砲とは別の意味で後世に影響を与えた設備。2199では波動砲の制御室が存在する。
旧作において幾度と無く壊され、その度に何事も無く復活するという色々な意味で杜撰かつ酷い扱いを受けていた。時には跡形もなく破壊されたことすらある(最低でも2度)。そのような扱いから後発のロボットアニメでもネタにされ、OGにおいてもハガネが第三艦橋を中破させている。
2199では流石に改善されて大惨事に至ることはなくなったが、壊れなくなっただけで扱いの酷さはあまり変わっていない(一方、実写版や復活篇では逆に死亡フラグへと悪化、名有りキャラクターが第三艦橋と運命を共にしている)。
潜水艦行動
ロケットアンカー
生産・居住設備
食糧については「O・M・C・S」("Organic Material Cycle System"、オムシス)と呼ばれる供給システムが稼働している。だが技術の問題なのか、あるいは恒星間航行艦としては400mにも満たない小型の艦体のせいなのか、動物性タンパク質の供給については知らない方がいい方法が使われているとのこと。
製造設備については簡単な部品の製造や資材加工が可能なものの、旧作に存在した艦内工場は存在せず三式弾やミサイルなどの製造は不可能となっている。資材の原料は立ち寄った惑星以外にも敵艦や敵基地の残骸も漁っている。


関連機体

コスモゼロ
正式名称は「零式52型空間艦上戦闘機」。艦載機として2機を搭載。
コスモファルコン
正式名称は「99式空間戦闘攻撃機」。艦載機として予備機4機を含む36機を搭載。
戦艦大和
当艦のモデルとなった実在した大日本帝国海軍の超弩級戦艦。今もなお歴史にその名を残す人類史上最大最強[2]の戦艦である。しかし西暦1945年4月7日、第二次世界大戦末期の「天一号作戦」の折に機動部隊の大空襲により坊ノ岬沖にて奮戦虚しく沈没した。
戦艦大和が沈没して約250年後、「遊星爆弾によってが干上がり露わになった戦艦大和の残骸を隠れ蓑に、宇宙戦艦として生まれ変わったヤマトが極秘裏に建造されていた」というのが『宇宙戦艦ヤマト』の設定になっている。
なお戦艦大和の“戦艦”はスパロボにおける戦艦とは全く意味が違うので注意。

余談

  • リメイク前の『宇宙戦艦ヤマト』では「第二次世界大戦末期に沈没した戦艦大和の残骸を極秘裏に修復し、そのまま宇宙戦艦に改造した」という設定であった。…が、実際の戦艦大和の残骸は船体自体が三つに分断されており、極秘裏に修理することなど到底無理であった。
    • この事実を後に知った当時の制作スタッフは大いに落胆し、松本零士氏に至っては悔し泣きをする程であったという。そのため、『宇宙戦艦ヤマト』のリメイク作品である『宇宙戦艦ヤマト2199』では「戦艦大和の残骸に偽装して、宇宙戦艦ヤマトを新規建造した」という無理のない設定となっている。
  • 艦の大きさも旧作のヤマトは史実における戦艦大和の263mに準じていた(265.8 m)が、BBY-01では333mとなっている。
    • この数字は現実における歴代米原子力空母と同程度(330~336m)であり、現実では「人類史上最大の軍艦」「移動可能な兵器として最大」と言った意味合いがある

脚注

  1. 特に、「エネルギー120%充填完了!」「対ショック・対閃光防御!」等の台詞が有名。
  2. ライバルとして米海軍のアイオワ級戦艦が挙げられることもある