エルリッヒ・シュターゼン

エルリッヒ・シュターゼン(Erlich Schterzen)

スペシャルズ創設初期からのスタッフで、ゲリラの拠点制圧で功績をあげ「ブロック・ブレイカー」と呼ばれたこともあるエース・パイロット。帝国の進める地球環境型兵器のプロジェクトに参加したことが縁で、レジスタンスに奪われた試作機奪還の任に就く。

民間人であるアークを何度も説得しようとするなど、ティターンズの要素も混じっているスペシャルズの実働部隊の中ではかなりまともな性格の士官。

作中特定の相手を組んで出撃することはなく、出てくるたびにさまざま作品のさまざまなパイロットと共に登場する。64のスパロボオリジナルキャラクターの中で唯一の恋人もち。

作中においてはオペレーション・デイブレイク以降、帝国の排除を目的として動いたため、ロームフェラ派にも従っていたが、帝国排除よりも地球圏での支配権の確立を優先する姿勢に疑問を持ち、命令拒否を繰り返したため、バスクに恋人アリンディーネを人質にとられ、マーチウィンドとの決戦に赴くことになる。

彼の説得には、アークの精神的成長がかかわってくることもあり、レライベントを起こしていないと説得できないルートがある。

いわゆる『いつものスパロボ』ルートである独立軍ルートでは、彼の信念に近いトレーズ派OZが存在しているのに、ロームフェラ派を抜けた後あっさりマーチウィンドに合流するなど多少強引な展開となっている。逆にマーチウィンドがトレーズ派の中核となるOZルートでは説得などでもOZの内紛を生かした形のイベントが組まれている。

作中の名称変更機能の都合上ミドルネームはついていないが、設定上は存在するらしくエルリッヒ・フォン・シュターゼンとなる。フォンはドイツ語で貴族の称号であり、伝統を重んじるスペシャルズの創設初期からのメンバーということを考えれば十分に納得できる。もしOGシリーズに出演がかなえば、マナミとならんで某天才一族との関連が期待されているところである。

作中一切ふれられていないが、モミアゲがかなりすごいことになっている。モミアゲにこだわりのあるといい勝負である。そのため、二次創作ではよくネタにされる。

登場作品と役柄

単独作品

スーパーロボット大戦リンクバトラー
スーパーロボット大戦64
乗機のノウルーズは若干テコ入れが必要なものの、本人の高い能力とバランスのいい精神コマンドで、十分レギュラー入りも狙える。特に10発以上打てるビットガンは終盤のIフィールド持ちとの戦いで頼りになる。とはいえ、合体攻撃のカーツ、主人公と二人乗りのアイシャ、恋愛補正のリッシュ、の三名と比べると影が薄いことは否めない。

パイロットステータス設定の傾向

能力値

射撃回避命中が高いが、実際はアークと同じ数値。

精神コマンド

リンクバトラー
ひらめき気合熱血必中ド根性
64
ひらめき集中加速熱血

特殊技能(特殊スキル)

64
ニュータイプ切り払い

パイロットBGM

「哀しみの戦場へ」
主人公であるアークの専用曲がライバルである彼の場合にも使用される。曲が3番まであるのに鏡氏作詞の歌詞が2番までしかないので、某動画サイトで彼のモミアゲをネタにした3番の歌詞が作られていたりする。

人間関係

アークライト・ブルー
ライバル。当初は民間人である彼を戦闘から遠ざけようとするが、いつしかマーチウィンドのエースとなり、精神的にも多大な成長をする彼を認めるようになる。エルリッヒがアークの名前を知るのは説得し、味方になってからで、それまでは『少年』と呼んでいた(一方でエルリッヒは第一話で名乗っている)
アリンディーネ
バスクに人質にとられた恋人。アークに救出された後は別の町で暮らしているらしい。名前のみの登場で顔グラはない。彼女とエミリアに顔グラが用意される日は来るのだろうか。
レラ
独立軍ルートでは彼女とアークの会話を覗いているシーンがあり、彼女の死亡イベントではアークに不器用な慰めの言葉をかける。

版権作品との人間関係

黒い三連星ヤザン・ゲーブル
何度か共に出撃する。
ゼクス・マーキス
オペレーション・デイブレイクでは彼の副官格としてジャブロー攻略戦に参加している。
ライラ・ミラ・ライラカクリコン・カクーラー
会話イベントがなく、説得でエルリッヒと共に撤退するため忘れ去られがちだが、『月は地獄だ』では、エルリッヒの部隊に配置されている。
トレーズ・クシュリナーダ
上官。直接のからみは少ないが尊敬しているらしく、OZルートでは恋人を人質に取られトレーズ抹殺部隊に組み込まれたことを苦悩する。
バスク・オム
ロームフェラ派に所属する上官。殴られたり恋人を人質にとられたりする。シナリオ『ここより共に』ではそれまでの鬱憤を晴らすがごとく盛大に反撃する。

名台詞

(そう都合よくいけばいいが……あれは連中のエースパイロット達だ)
(フッ……あの少年も、いつのまにかエースか。そうさせてしまったのはこの私なのだな……)
ラビアンローズを奇襲するOZの前に現れたマーチウィンドの先行部隊の中に、アークの姿を見つけたエルリッヒの述懐。
(私が討たれることで君の魂が救われるのならば、それもいいだろう)
(奇妙な縁だったな、少年。……さらばだアリンディーネ。この愚かな私を許してくれ)
「ゆくぞ、少年!君の恨みと憎しみはすべてこの私が背負う。みごと私を討ち果たしてみせろ!」
独立軍ルートにて、恋人を人質に取られ、死を覚悟して出撃した際の台詞
「彼女が命をかけて守ろうとしたのはこの小規模な艦隊でも、我々でもない」
「彼女は君を、君の言葉を、君の信じた未来を守ろうとしたのだ。君にはそこへ向かう義務がある」
独立軍ルートの名シナリオ『その瞳に未来は映ることなく』の戦闘後IMでふさぎこんだアークを慰めているエルリッヒ。実に生真面目で不器用な彼らしい言葉である。
「いまや君たちがトレーズ特佐の側にたち……私はこのような役目をせねばならんとは」
「……心引かれる申し出だな。いまとなっては、できるものなら私もそうしたいところだ」
OZルート『トレーズ抹殺指令』において、トレーズのいる館を守るマーチウィンドの前に現れたときの台詞。当初アークにスペシャルズの理念を説き戦場から去るよう告げていた自分が、まったく逆の立場になっているのは非常に複雑な気分だろう。

搭乗機体

ノウルーズ
専用機。