サイデリアル
星間連合サイデリアル(Interstellar Union of Sidereal)
Zシリーズに登場する、ミドリの星を橋頭堡とする星間連合組織。ジェミニスなど制圧した他惑星の残存勢力を隷下に収めている。[1]
スフィアに関する研究は地球よりも遥かに進んでおり、次元力による事象制御をも可能としている。また「イドム」と呼ばれる正体不明の自律回路を運用している。イドムはその言動から、肉体を失った魂であることが示唆されている。
考察
現在のところこの組織に関してわかっていることはほとんどないのだが、実は推察の材料はある。
まず、アイムは再世篇における最終決戦に際し、「スパイラルネメシスとともに彼らが私を迎えに来る!」と口にしている。ポイントは、彼が執拗にクロウの「揺れる天秤」やユーサーの「尽きぬ水瓶」、つまり他のスフィアを狙っていた、ということである。特に後者の場合、「尽きぬ水瓶」を覚醒させるために聖インサラウム王国を滅ぼすという暴挙に出ているが、これは「いがみ合う双子」の覚醒を加速させるために惑星ジェミナイを滅ぼした尸空の行動と重なる。
その尸空は時獄篇エピローグにて、「いがみ合う双子」のリアクターとなったヒビキを見て「俺達に迎えるにはまだ足りない」と評している。一方で同じスフィアのリアクターであったガドライトは曲がりなりにも「同じ組織の一員」と評していることから、属する資格は「サード・ステージのスフィア・リアクターである」ことであろうと考えられる。
アイムは最終戦に際し、「偽りの黒羊」のスフィア・アクトである「真偽の境界の歪曲」を発現させており、サード・ステージに移行したことが伺える。また、彼は現れたアサキムに対して、その魂がかつて「彼ら=サイデリアルに囚われ、結果として呪われし放浪者と化した」ことを示唆している。
これらの情報や、キャラクター事典、天獄篇予告の内容を総合すると、サイデリアルという組織について以下の事項が見えてくる。
- 太極の意志の代行者達の集まりである。
- かつて何らかの手段でアサキムを呪縛している。
- 星宿に由来する部隊分けが存在する。
- クロノは下位組織。
- サード・ステージのスフィア・リアクターで構成されている。最低でも尸空以外にあと2名、それらしき存在が確認されている。
- また、ヒビキに対し尸空は「俺達に迎えるにはまだ足りない」としており、裏返すと迎え入れる意志があるとも考えられる。ガドライトのことからしても、新たなスフィア・リアクターを組織に吸収しようとしているらしい。
- 本来ならスパイラルネメシスが起こると共に動き出すらしい。
- 負の無限力と何らかの関わりがある。
- アオの星とミドリの星、いずれかの地球人を抹消しようとしている。
- シンカを遂げた面々の共通の敵である。
- 「神」または「根源的な災厄」と関係があると思われる。
登場作品
- 第3次スーパーロボット大戦Z時獄篇
- 初出。なんらかの目的で「エタニティ・フラット」を作りだし、アオの星の人類の記憶を改竄していた。今作では尸空など一部の部隊が登場するのみ。
- 第3次スーパーロボット大戦Z連獄篇
- バルゴラ・グローリーを確保し改修したことが明らかとなっている。
- 第3次スーパーロボット大戦Z天獄篇
- 時の牢獄を破ったアオの星に対して本格的な侵攻を開始。開戦からわずか数ヶ月で地球連邦軍を圧倒し、地球の74.9%を征服(具体的な支配領域は、北欧、ロシア、中央アジア、インド、中東、アフリカ、南米、オセアニア、北極、南極である。また、ロシアには「WRATH BABYRON(憤怒のバビロン)」なる建造物が存在している)する。
- そして、征服した地球を「
新地球皇国 」として支配下に置くこととなった。 - なお、サイデリアルの支配領域外にある地域は、日本、新日本、中国、東南アジア、北欧を除くヨーロッパ、北米、オーブ、新世界大陸である。
人物
- アウストラリウス
- サイデリアルの皇帝。
- 尸空(しくう)
- 「鬼宿」に属する男。尸逝天のパイロットであり、「沈黙の巨蟹」のリアクター。
- 尸刻(しこく)
- 「鬼宿」の副隊長。
- ストラウス
- サイデリアルの別部隊の隊長にして、新地球皇国攻撃部隊司令官。
- ダバラーン・タウ
- ストラウスの片腕。
- ガドライト・メオンサム
- 「いがみ合う双子」のリアクターであり、「鬼宿」の実行部隊となっていたジェミニスの指揮官。
- アンナロッタ・ストールス
- ガドライトの副官。
兵器
関連する用語
余談
- サイデリアルとはバビロニア・インド占星術で使われる方式の一つで、黄道十二星座の属する天球上の領域(十二宮)の二つある分け方の片方のことであり、通常の星占いなどに使われているのは「トロピカル方式」と呼ばれる方法。サイデリアル方式での分け方はトロピカル方式とは異なり、太陽を基準点に、十二星座にそれぞれ30度ずつの角度を割り当てる形が取られる。このため、トロピカル方式に比べると太陽が宮に存在する期間とのずれはかなり小さい。
- 占星術ではその人の生まれを「○○座生まれ」というが、原義ではその人が生まれたとき、太陽がどの宮にあったかを示している。たとえば4/14~5/14の間に生まれた人は、その期間は太陽が白羊宮にあるため白羊宮生まれ、となる。日本では分かりやすくするために宮に対応する星座を用い「おひつじ座生まれ」としているが、十二星座と十二宮は元来異なるものであり、歳差によりどんどんずれていくため正確ではない。たとえば現在だと、処女宮の期間はトロピカル方式では8/23~9/22であるが、太陽は9/17頃まで獅子宮にある。
- 尸空の属する「鬼宿」は天の赤道を28に分類した天文学の単語「二十八宿」の一つ。一つの宿は西端の明るい星を「距星」とし、隣の宿の東端の距星までの距離が広さとなる。