ドゥバン・オーグ

2014年6月3日 (火) 21:22時点におけるザリガノフ (トーク | 投稿記録)による版 (→‎余談)

ドゥバン・オーグ(Devant Ogre)

アリエイル・オーグと同じく人造人間イデアラント」の実用試験体。正式名は試験体番号00。アリエイルより早い分、感情調整の完成度も低く、感情は普通に表に出ている。

3年の短い寿命を呪い、全人類の支配者というイデアラントとしてのあるべき立場に就くことで実験体の限界を超えた存在に進化できると考えている。いくらイデアラントでもそれも試験体の力では人類全体を支配するなど到底無理だというのは考えれば分かることだが認めて諦めてしまえば存在意義が失われるため、どんな手段を用いても3年以内に人類の支配者になろうとしている。そのため、自分よりも完成されたイデアラントを作らせまいとオヅヌ博士を襲い、軌道上からアレスガイストの最大出力のビーム攻撃で月面研究施設(イデアラント研究所)を破壊した。

その後は各地を転々とし、イデアラントとしての流れを理解する能力で情勢を見極めてスーパーロボットたちも事象収束要因として利用して最小限の介入で世界を動かしていき、障害となる勢力があらかた淘汰された段階でとうとうデビルガンダムを操って全人類に降伏勧告、最後にスーパーロボット軍団さえ倒せば敵はいなくなるとして月面アナハイムでの決戦を迎えた。

デビルガンダムは敗れ、限界を超えて挑んだ戦いでも追い詰めらたドゥバンは、月面研究施設を破壊したときと同じように、軌道上に飛び上がって最大出力のビーム攻撃でスーパーロボット軍団を葬り去ろうとする。しかしアリエイルがフリッケライ・ガイスト単独で捨て身の突撃をしてリボルビング・ステークを撃ち込み、両機は爆発の中に消え去った。実はその瞬間、フリッケライ・ガイストの空間転移機能が奇跡的に発動しており、導かれるように荒廃した地球の中で生命あふれるギアナ高地に転移している。アリエイルがともに転移したと思われるドゥバンに呼びかけたところで物語は幕を閉じた。

登場作品と役柄

OGシリーズ

第2次スーパーロボット大戦OG
アリエイルと共に登場。ガイアセイバーズのベータ・セイバー隊長として鋼龍戦隊と戦う。イデアラントの宿命から脱するため、アインスト・アルフィミィをペルゼインごと取り込み、アレスを活性化させる。ノーマルならばそのまま行方不明だが、ハードルートでは最終決戦に敗れた後、クロスゲートからエネルギーを取り込んで(勘違いされがちだが、この時点で「破滅の王」はウェントスとクリスによって世界の外へ放逐されている)さらなる進化を遂げようとしたが、そんな膨大なエネルギーを制御できるはずもなく暴走(おまけにアレスは第二形態にならない)。アルフィミィにも脱出された挙句、ガルベルスに取り込まれてAI1の進化の糧とされてしまった。
余談だが取り込まれた後、アルベロと違い、全く会話に出てこない。(アルベロによるとAI1の再生をくい止めてくれていたらしいが)そのため、実はこの時点で既にAI1に完全に吸収され、死亡しているものと思われる。

その他

リアルロボットレジメント
本作の黒幕であり、ラスボス。狭い空間で戦うことが多く、接近戦でその強さを発揮する。

パイロットステータス設定の傾向

能力値

精神コマンド

第2次OG
必中 加速 不屈 直撃 熱血 強襲

特殊技能(特殊スキル)

第2次OG
天才リベンジ底力L7、連続攻撃L4、カウンターL7

固有エースボーナス

最終命中率+10%、最終ダメージ-10%
第2次OGでのボーナス。

パイロットBGM

「うつろな魂」
第2次OGでの専用BGM。元はリアルロボットレジメントのボス戦BGM。

人間関係

アリエイル・オーグ
同じ存在。
エンジ・オヅヌ
自らを生み出した存在。

名台詞

リアルロボットレジメント

「フフ……不完全なら完全にすればいい」
DG細胞の三大理論を手に入れるため、ウォンに接触。「不完全なデビルガンダムを調べても無意味では」と問われ、こう返した。不完全(未完成)から完全体への成長は、そのままドゥバン自身の信念、目的でもある。
「…中央管理センターから機動兵器の反応が無くなった…いや…フリッケライの反応が、この地球圏に無い…」
「外宇宙…異次元…別の時間軸に飛ばされたか…」
「どこでもいい。アリエイル、お前を失うわけにはいかん」
「フリッケライに乗っているのならば…読み取れるはずだ、このアレス・ガイストの鼓動を!」
「どれだけ距離が離れようと…どの次元、時間軸へ行こうと、アレスとフリッケライ…いや、おれとお前の絆は断たれはしないのだからな…」
ムゲ宇宙へ飛ばされたアリエイルを想っての独白。ドゥバンは感情調整が不完全なこともあり、度々アリエイルへの想いを語る。
そして、アリエイルはこの言葉に応えるかのように、アレス・ガイストを転移目標としてムゲ宇宙からの脱出を果たした。
「来たな…太陽系内で、イデアラントに対抗しうる勢力は淘汰され、ここに集結した」
「やつらを排除すれば、おれとアレスに敵はない…そして、奴らの肉体・精神・機体のエネルギーを利用すれば、呪われたこの肉体も…」
「アリエイル、わかっているだろう…これが最後のチャンスだ、おれはお前を失いたくは……」
「…フッ…フフフ…やはりおれは感情調整があまいらしいな。世界を手に入れる喜びで、統治者は一人でいい事を忘れそうになるとは」
「統治…いや、支配者は一人でいい。孤高こそが、支配者を飾る冠ゆえに…!」
アリエイルがこのシーンの直前までドゥバンへの想いを自覚せずに使命に囚われていたのと同様の態度。
「百鬼帝国も脱落した…か。いいぞ…アリエイル。ともに空を抱かないのならば、せめておれの転生の糧とすることを、たった一人の同族への手向けにしよう」
「おれの目的はお前も気付いているはず。それでもここに向かってきているということは…おれすらを支配しようというのか?」
「人間どもに交わり続けたお前と、種としての使命のみに生きてきたおれ…どちらがより優れた支配種であるか。お前の仲間たちの前で証明しよう」
ステージ9エリア1をクリア後、これからデビルガンダムをけしかけるドゥバンの独白。
「デビルガンダムを倒して、脱落者がいないだと…!? 馬鹿な…! やつらはおれの予測を超えているというのか? くっ…アレス1機では……」
「いや……不完全体ならば…未完成体ならば…人間のように成長も可能なはずだ!」
「アレス…おれの最後の…いや、初めての賭け、付き合ってもらうぞ…」
(…おれたちは所詮、試験体…不完全な人間とともに過ごしてきたお前はどうなのだ…? アリエイル…!)
イデアラントの流れを読む力による予測が外れるに至って、自分の限界を認めるざるを得なくなった彼は、イデアラントとしての存在意義を満たした暁の成長ではなく、自ら成長することを活路として、最終決戦に臨んだ。
「戦乱による混乱、そこから生まれ来る様々な事象の収束…その収束点での勝利によりもたらされる、あらたな時代の幕開け…まだ、終わってはいない!」
「アレス・ガイストはおれと対として作られた生体マシン…おれと同じに試験体ならば…ともに設計を超えてみせる!」
アレス・ガイストを無理に進化させ、アリエイルから危険な状態だから機体からすぐ脱出するように言われて。
なお、藤原忍は見上げた根性と言い、剣鉄也は自分の使命に全てを賭けるならうらみっこなしと答えている。
「くそっ…これでも…やつらには勝てん…か! …ならば…!」
「ゆるせ、アリエイル…対峙して勝利できずとも、おまえたちの存在がなくなれば…」
進化したアレスでも敗北したドゥバンがとった最後の手段は、オヅヌ博士を研究所ごと抹殺した時と同じ行動だった。

第2次OG

「ビッグ・ライト……!」
「焼き尽くしてやる!」
ビッグ・ライト使用時の台詞。この台詞によってドゥバンにある愛称が付けられることとなった。
「素晴らしい! 素晴らしいぞ、このパワー! これならば!」
「進化! 進化するぞ、おれは! そして、呪われた宿命を変える!」
「おれこそが優れた支配種! 支配者! 孤高の存在となる!」
第60話「ラスト・クライ」にてクロスゲートからエネルギーを吸収しつつ。この辺りから精神の平衡が崩れ始める。
「お前がイデアラントであることをやめるなら! おれはイデアラントを超えてやる!!」
同じく第60話にて、アリエイルとの特殊戦闘台詞。
「コードC.U.N.!!」
「砕けろ! 砕け散れ!!」
「燃えろ! 燃え尽きろ!!」
「貴様の身体! 貴様の命!」
「今! ここで!」
「終わらせてやる!!」
第60話限定のC.U.N.使用時の台詞。顔グラフィックがほぼ固定されており、限界を前にした焦燥が伝わってくる。
余談だが、このステージのドゥバンは焦りからとにかく台詞を繰り返すパターンがほとんど。なのでユーザーの間では「色々なことが大事になっている」とネタにされることも。
「お、おれは!! おれはぁぁぁ!!!」
撃墜時の台詞。

搭乗機体・関連機体

アレス・ガイスト
巨大なサイを模倣した大型の機体。
ガルベルス
最後はこの機体に取り込まれる。また、この機体のパイロット候補になっていた。

余談

名前は役小角が使役していたと伝えられる2匹の鬼神のうち、「前鬼」からとられている。Devantとはフランス語で「前」あるいは「先」、Ogreはオーガ、すなわち「鬼」をそれぞれ意味する。ちなみに「前鬼」は男(老爺)の鬼とされ、同じく役小角に使役される「後鬼」は女(老婆)の鬼とされ、2者は夫婦鬼でもあるという。

アレス・ガイストに『ドラえもん』のひみつ道具と同じ名前の武器「ビッグ・ライト」が装備されていることから一部のユーザーからは「ドゥバえもん」という愛称で親しまれている。