鬼械神
鬼械神(Deus Machina / デウス・マキナ)
『機神咆吼デモンベイン』及び関連作品に登場する、魔術師が駆る巨大ロボット。
高位の魔導書によってのみ招喚することができる「神の模造品」であり、絶大な戦闘力を誇る。形態・サイズは機体により様々。
作中世界では魔術や錬金術についての学問も存在するが、現行技術を遥かに超越したオーバーテクノロジーの産物とも言われている。
機神招喚はあくまで魔術であり、魔導書に記されている「巨神のイメージ」を魔力によって物質化させたものである(ある意味ではバーチャロイドと同じようなもの)。続編『機神飛翔』において判明するが、術者の技量や魔導書のランク(魔導書の内容は極めて難解かつ危険であるため複製が難しく、写本(コピー)の場合は劣化する)によって同一の魔導書から別の鬼械神が招喚されもする。
鬼械神の機能や武装は基本的に召還した術者の魔術をスケールアップさせたものとなる(例えばデモンベインのアトラック・ナチャ等の魔術兵装は九郎自身も使える)ため、術者自身の戦闘スタイルや得手不得手がダイレクトに反映される。共通の特性は、魔力によって構成されているため通常兵器の効果が薄く、同じく魔力で構成された鬼械神か魔術理論を応用した兵器でないとダメージを与えにくい点。また、それゆえに術者の魔力を大きく消耗するため、長期戦は総じて苦手(これは術者のレベルにより、マスターテリオン&リベル・レギスは例外)という弱点を持つ。
また、アル・アジフのような実体化した魔導書の精霊の場合、魔術師が居なくとも機神召還は可能だが、作中で語られるように「魔術師・魔導書・鬼械神の三位一体」こそが機神召還の真髄であるため、真価を発揮する事が出来ない。
由来は、演劇用語の「デウス・エクス・マキナ」(「機械仕掛けの神」の意)から。作中でも鬼械神を「機械仕掛けの神」と比喩する場面が存在する。
機体
スパロボ参戦済
サイクラノーシュ、アイオーンは現時点ではユニットアイコンのみの出演。
- デモンベイン
- 厳密には鬼械神ではなくコピーであるが、基本的には同類として見られる。その性質上、パイロットおよび魔導書は固定されていない。
- リベル・レギス
- 魔導書「ナコト写本」の鬼械神。パイロットはマスターテリオン。術者同様全てにおいて最高レベルの万能型高性能機。
- レガシー・オブ・ゴールド
- 魔導書「金枝篇」の鬼械神。パイロットはアウグストゥス。多数のビーム砲を搭載する火力に優れた砲撃機体。
- ベルゼビュート
- 魔導書「妖蛆の秘密」の鬼械神。パイロットはティベリウス。呪術と再生能力に長けるトリッキーな機体。
- クラーケン
- 魔導書「水神クタアト」の鬼械神。パイロットはカリグラ。水を操る重装甲パワータイプ。
- ロードビヤーキー
- 魔導書「セラエノ断章」の鬼械神。パイロットはクラウディウス。空中戦を得意とし、機動力が高い。
- 皇餓
- 魔導書「屍食教典儀」の鬼械神。パイロットはティトゥス。刀剣を主武装とする武者を思わせる近接特化型。
- ネームレス・ワン
- 魔導書「無銘祭祀書」の鬼械神。パイロットはネロ。全長300mオーバーと群を抜いて巨大であり、性能も規格外。
- そのためかこの機体のみ、PS2版『機神咆吼』のギャラリーにおける機体種別は「DEUS EX MACHINA」表記となっている。
- サイクラノーシュ
- 魔導書「エイボンの書」の鬼械神。パイロットはウェスパシアヌス。儀式魔術や結界を得意とする蜘蛛のような四足歩行の機体。
- アイオーン
- 魔導書「アル・アジフ」の鬼械神。「最強の魔導書」に相応しい最高位の力を持つが、原作冒頭でリベル・レギスに破壊される。
スパロボ未参戦
- アンブロシウス
- ロードビヤーキーと同じく魔導書「セラエノ断章」の鬼械神。パイロットは著者でもあるラバン・シュリュズベリイで、その意味ではこちらが本来の「セラエノ断章」の鬼械神と言える。
- 「同一の魔導書でも術者の技量や性質によって別の鬼械神となる」ことを如実に表す鬼械神であり、基本的な構造はロードビヤーキーと似ているものの、戦闘機形態に変形したり主武装が大鎌であったりと違いも多い。
- クロックワーク・ファントム
- 無貌の神の鬼械神。続編『機神飛翔』に登場。鬼械神という体裁ではあるが、魔導書から招喚されたものではなくナイアルラトホテップが大十字九郎(=デモンベイン)と決着をつけるために生み出した「貌」の一つと考えるべきかもしれない。歯車や機械部品に満たされた異空間の中心にすえつけられた、胴体から下が蛇のようになった機械の鬼のような姿で、大小さまざまかつ無数のスパナやドライバーや歯車やケーブルの群れに相手を襲わせ、分解し自分という機械に組み込もうとする。
- パイロット(というかインターフェース?)はナイア及びナイ神父(スパロボ未登場)。元ネタはおそらくスコット・デヴィッド・アニオロフスキの『I Dream of Wires』に登場するナイアルラトホテップの化身である、時計仕掛けの怪人。