降魔

2021年10月17日 (日) 16:41時点における30XTWY (トーク | 投稿記録)による版 (→‎登場作品)

降魔(こうま)は、『サクラ大戦』並びに関連作品に登場する種族。

概要

古来より日本に存在する魔物。現在の東京湾にあたる場所に存在した「大和」と呼ばれていた大地において、西暦1521年に北条氏綱が「降魔実験」と呼ばれる実験を行い、これに失敗した事が切っ掛けで地上に現れるようになった。その出自故に帝都[1]とそこに住む人々を憎んでおり、1657年の明暦の大火の際にも大量発生する等、度々人の世に大きな災いをもたらしている。

降魔は大きく分けて、上級降魔と下級降魔の2種類に分類される。上級降魔は下級降魔に比べ高い知性と妖力を持ち、姿も人間のそれに近い。下級降魔であっても通常の武装は殆ど通じず、霊的な力の込められた攻撃でなければ倒す事はできない。その脅威をいやがおうにも知らしめるのが、1915年に勃発した「降魔戦争」である。日本橋の地下からの下級降魔の出現に端を発したこの事件は陸軍では全く歯が立たず、対抗出来るのは米田一基率いる霊力が高い軍人4名によって構成された特殊部隊「帝国陸軍対降魔部隊」のみだった。その対降魔部隊ですら苦戦を強いられ、3年に渡る戦いの末に降魔を封印し事態の収拾に成功するも、隊員の真宮寺一馬の命を犠牲とし、山崎真之介も行方不明となり、帝都の中心部と首都機能は壊滅的な打撃を被った[2]。この戦争により都市の霊的防御の必要性を痛感した政府は、米田が以前より提唱していた「帝都防衛構想」と賢人機関の協力を基に帝国華撃団を発足させるに至る。

その後、1923年の黒之巣会の策略により封印が解かれ、降魔は完全復活を果たし翌1924年にかけて帝都は未曾有の大災害に見舞われる。帝国華撃団の活躍により、この事件の際に現れた降魔の殆どは殲滅させられるが、降魔の存在そのものが消滅した訳ではない。また、かつての戦いで生じた降魔の死骸を野心を秘めた人間が利用して「降魔兵器」と呼ばれる兵器を作り出し、それが帝都に新たな災いをもたらす等、以後の歴史においても直接的あるいは間接的に帝都に暗い影を落とし続けている。

新サクラ大戦

降魔皇なる存在が降魔を率いている事が明かされた。ただし、『新』の時代に新たに生まれたのか、古来より存在する設定なのかはハッキリとしない。この他、帝都に限らずこの世の全て人間に仇なす存在として描かれるなど、『新』でメインスタッフが刷新された事もあり、『サクラ』の時代の降魔の描写とは大きく異なっている。

上級降魔

殺女
最強の降魔。人間に非常に近い容姿を持つ。帝国華撃団とは浅からぬ因縁がある。『PXZ』シリーズに登場。
「黄昏の三騎士」の一人。炎の妖術の使い手。直情径行な性格。
鹿
「黄昏の三騎士」の一人。氷の妖術の使い手。自分こそが「最強の降魔」だと信じている。
「黄昏の三騎士」の一人。雷の妖術の使い手。降魔を復活させた葵叉丹に陶酔している。

下級降魔

降魔 (鈎爪)
「鉤爪」とも表記される。
降魔 (液射)
口から体液を放つ、遠距離攻撃型。
降魔 (酸弾)
口から発火性の酸を放つ、範囲攻撃型。

登場作品

単独作品

スーパーロボット大戦30
DLC第1弾として追加参戦。敵ユニットとして、降魔 (鈎爪)が登場。デザインは『1』に準拠。顔グラも『1』のイラストをかなり忠実に再現している。

関連作品

PROJECT X ZONE
敵ユニットとして、下級降魔と殺女が登場。下級降魔のデザインは『1』に準拠。
PROJECT X ZONE 2:BRAVE NEW WORLD
敵ユニットとして、下級降魔と降魔兵器、殺女が登場。下級降魔と降魔兵器のデザインはそれぞれ『1』と『2』に準拠。

余談

  • 下級降魔は『サクラ』における最も普遍的な敵として幾度となく登場するが、「目のない顔面と巨大な翼」という意匠は概ねそのままに作品によってその姿がかなり異なっており、少なく見積もっても『1』、『熱き血潮に』、第1期OVA、第2期OVA、TV版、『漫画版』で6種類のデザインが存在する。
    • 特に『1』の下級降魔のデザインはリドリー・スコット監督の『エイリアン』に登場するゼノモーフに酷似しており、『サクラ』のメインキャラクターのデザイン原案を手掛けた藤島康介氏は『漫画版』が連載される際に、「ゲーム版のデザインは使わないで欲しい」と作者に注文している[3][4]
    • 結果、『漫画版』の下級降魔は『活動写真』版の降魔兵器から機械部分を取り除いたデザインとなった。

脚注

  1. 当時は江戸
  2. なお、降魔戦争においては上級降魔は出現していない。
  3. 政一九 Twitter、2021年10月16日閲覧。
  4. 政一九 Twitter、2021年10月16日閲覧。